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2000年10月、「新世界の踊り」が収録されている大阪市音楽団(市音)の自主企画CD
"ニュ−・ウィンド・レパ−トリ−2000"(大阪市教育振興公社、OMSB-2806)の感想をエレビ−から受け取った。
CDを贈ったのは実は5月。エレビ−が何事についても素早い反応をみせる人だけに、"ちょっと変だな"
とかねがね思っていたので、同じく彼の作品である「パリのスケッチ〜シンフォニック・ウィンド・オ−ケストラのためのオマ−ジュ(Paris
Skeches〜Homage for Symphonic Wind Orchestra)
」(1994)についていくつか質問を送った際、ついでにこのCDについても触れたのが契機だった。
| 「マ−ティン、ところで、 "新世界の踊り"
が入っている市音のCDは届いている?まだだったら、それは輸送事故だから、知らせてほしい。もう一枚すぐに送るから。」
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すると、即座に打ち返しがあった。どうやら、国際間の輸送や通信につきもの(!?)の"事故"
があったようだ。
| 「大阪市音楽団のCDは、すでに受け取っているよ。そのCDについての感想は以前に書いた(行方不明になった)レタ−の中でキミに書き送ったんだけど。同時に、彼ら(市音)へボクの感謝の気持ちを伝えてほしいとも頼んでおいたんだけど......。演奏はエクセレントだ。録音もとてもよく録れていると思う。THANKS!」
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手短かながら、市音のCDに関して、作曲者が好意的な印象をもっていることがよくわかる文面だった。とくに、文章のしめくくりで
"ありがとう" という文字をわざわざすべて大文字にしていることから、彼の強い気持ちが伝わってくる。よし、OKだ。
早速、市音の延原弘明さんに電話を入れて、以上の件を伝えると、「そうですか!?早速みんなに伝えておきます。」と、たいそう喜ばれていた。
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第80回
大阪市音楽団定期演奏会
チラシ
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イギリス青少年ブラス・バンドの1996年夏のアメリカ演奏旅行のための新作レパ−トリ−として
"ブラス・バンド編成" の楽曲として作曲(Version
T)され、アメリカ合衆国の独立記念日にあたる1996年の "7月4日"
に完成したこの作品は、その後、ロイヤル・ノ−ザン音楽カレッジ(Royal Northern
College of Music)のティモシ−・レイニッシュの依頼で "ウィンド・バンド(吹奏楽)"
用のバ−ジョン(Version U)も作られた。
最初に演奏される「大地の踊り」は、モルト・アレグロの力強い序曲。2曲目の「月の踊り」は、アンダンテの美しい間奏曲。フィナ−レの「太陽の踊り」は、プレストのとてもエネルギッシュなダンス。現代的で管楽器のサウンドがキラキラと煌めいているようなスピ−ディ−な展開を見せる2つの音楽の間に、荒野をいくキャラバンが休息をとる星空の下でのキャンプの一シ−ンを想い起こさせる、ロマンチックな
"歌" をハ−トフルに聴かせるという、とても魅力あふれる組曲となっている。
ウィンド・バンド版の方は、1998年4月6日、マンチェスタ−のブリッジウォ−タ−・ホ−ルで開催された第17回英国シンフォニック・バンド&ウィンド・アンサンブル・アソシエ−ション(BASBWE)年次カンファレンスのコンサ−トで、同版への改編を委嘱したティモシ−・レイニッシュが指揮するロイヤル・ノ−ザン音楽カレッジ・ウィンド・オ−ケストラによって初演奏され、オリジナルのブラス・バンド版より先行して出版。日本国内では、2000年6月16日、大阪のザ・シンフォニ−ホ−ルで催された「第80回大阪市音楽団定期演奏会」(指揮:堤 俊作)のプログラムの1曲目を飾った。(国内初演奏は、1999年9月18日(土)、東京都の練馬文化センター大ホールで行われた「陸上自衛隊中央音楽隊第50回定例演奏会」で、菅原 茂の指揮において。)
この市音の演奏会は、大阪の毎日放送(MBS)によって放送用にライヴ収録され、一部が7月に特別番組でオン・エア。フォンテックからもライヴCDとして2001年1月に発売されることが決まった。市音にとっては新たなプロジェクトのスタ−トというわけだ。ただ、惜しむらくは、収録時間の関係でエレビ−の「新世界の踊り」だけはおクラ入りとなることになってしまったが......。(もちろん、作曲者へは筆者が録音を送っている)
一方、作曲者のマ−ティン・エレビ−は、自身の出版社アングロ・ミュ−ジック・プレス(Anglo
Music Press)を起こすために4月に退職したフィリップ・スパ−クの後任者として、2000年秋にロンドンのステュ−ディオ・ミュ−ジック(Studio
Music Company)の編集者(エディタ−)に就任。今後、日本のバンド関係者との距離もグングンと縮まっていくことになるだろう。そんな強い追い風の吹く折りも折り、初期の代表作「パリのスケッチ」も東京佼成ウィンドオ−ケストラによってレコ−ディング(佼成出版社、KOCD-3905
/2000年12月発売)された。ウィンド・ミュ−ジックの世界に新風を呼び起こしそうなこれらの作品が今後どんな風に演奏されていくのだろうか。その展開に大いなる期待を抱きながら、今後とも応援していきたいと思った。
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