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五十嵐先生、教えてくれっチョ >> インデックス
Q50:私はトランペット・パートのパートリーダーをやっています。うちのパート今の目標は、パワーアップすることなのですが、まず、音量UPを目指したいと思っています。何か効果的な練習法を教えてください。ちなみにパートは1年2人、2年2人で、4人います。(高校生)

A50:音量レベルを合わせよう

まずは、パート4人の音量レベルを合わせてましょう。
リーダーの音量に合わせることからやってみてください。そして、リーダーがこの音量感が「mf」「f」と決めて、他の人のレベルを確かめてください。リーダーはイメージレベル「5」でmfでも、隣の人は7ぐらい出さないとそろわないこともあります。各自の音量レベル・スケールをパート・レベルに換算するようにしてください。

Q49:私は中学2年の女子です。吹奏楽部でホルンをやっているのですが、顧問の先生に「音の切れ目がプツッとなっている。もっとまるくおさめろ」と言われます。具体的にはどのような感じで吹けばイイのでしょうか。(中学生)
A49:息を楽器のベルの先まで入れるイメージを

ブレスで音や音楽が切れないように、息を楽器のベルの先まで入れるようなイメージで吹きましょう。例えば、4拍間のばすのであれば、5拍目にあたる時間まで息を入れてみましょう。もし、4拍目の裏までしか息を入れていないと半拍空白ができてしまいます。そして、息を切る瞬間に「n(ン)」と発音するイメージで解き放ってみてください。

 
Q48: 各楽器で、1st 2nd 3rd などを分ける時、担当は固定するのが基本ですか、それとも誰でもどのパートでもできるように、曲によってチェンジするのが常識ですか。

A48: 生徒が一番ベストで吹けるパートを指示してあげる

経験年数、音域、音色などなどなどいろいろなことを考えなければなりません。
音が出ないのに、高音域を担当させるのは、指揮者も奏者も不幸です。
指がまだ早く動かないのに・・・も同様です。
声楽でも自分の自分のパートは決まっていますよね。
その生徒さんが一番ベストで吹けるパートを指示してあげることです。
少しはハードルを高く設定することが重要ですが、無理は禁物です。
どのパートも重要です。そのパートのプロフェッショナルに近づきましょう。

生徒さんがもし1stでメロディーを吹きたい!という気持ちが芽生えてきたら、自分の足りないことに気づき(または気づかせてあげて)練習すること。

■各楽器の担当振り分けの目安

Fl、Ob、Cl、Sax、Tp、Tb
1st:音色が良く、音域が広いこと。
    メロディーやソロを担当することが多いので、歌えること。度胸があること。
    スケールをきちんと吹けること。
2nd:1stにきちんと寄り添えること。耳が良く音程、音量を調整できること。
    特にハーモニーの充実には欠かせないパート。
3rd:低音域の音量、音色が充実していること。リズムや音形にシビアであること。
    音楽のドライブ感、フレーズ感、ビート感をもっていること。
    ハーモニーの安定には欠かせないパート。    

Trbではテノールパートとバスパートに分類
Hrnは1、3rdが高音域、2、4thが低音域が充実していること

Q47: パーカッションは、誰でも、どの楽器でもできるように、交替して練習させるのですか?

A47: 打楽器はそれぞれソロ楽器として扱って下さい

どの楽器もできることは理想です。
どの楽器も基本はリズム感とビート感があること。
譜読みの遅い生徒に細かい音符が沢山ある、またはリズムが難しいパート(楽器)は、これまた指揮者、奏者とも不幸です。
次の分類を考えてグループ化してその中でローテーションしてみて下さい。

分類1
・皮系音程変化なし(SD,BDなど)
・皮系音程変化あり(Timp、TomTom) 
・金属系(Cym,TamTam,Triなど)
・鍵盤系(Gl,Vib,Xyloなど)

分類2
・細かい音符、リズム、高音域多い、ビート感(SD、Drst)
・メロディーとハーモニー多い(鍵盤)
・4分音符より長い音符多い(BD,Cym、TamTam)
・リズムや曲想に貢献(小物系)

Q46: オーケストラにコンサートマスターという人がいます。吹奏楽でこの働きをするのは、誰ですか?
最前列指揮者から向かって左端の人と決まっているのですか?
もし、そうなら、最前列がCla.でも、最前列がもしFl.でも、最前列左端の人ですか。
また、例えば、技術的に未熟であっても、また、人物的に未熟であっても、最前列左端の人ですか。

A46: コンサートマスターの仕事は、・・・長くなるのでまた改めて。

で、結論からいいます
「左端の人がコンサートマスターでなくてもいいのです」
(ちなみに佼成WOはASxの須川さんです) 

Q45: ピッコロは、本校ではフルートが持ち替えていますが、本当は1年生からピッコロ担当を決めて、練習させた方がいいのでしょうか?

A45: きちんとアンブシュアができてから担当させましょう

ピッコロはフルートがかなり上手でないとできません。
口や音程などなど高度なテクニックが必要です。
ピッコロ専門(ピッコロとフルートとの持ち替え)は理想ですが、そうするとフルートの1stがいなくなってしまうのが、実情ではないでしょうか。
きちんと口(アンブシュア)ができてからピッコロを担当させて下さい。

Q44: 初めまして! 私の学校で、もうすぐ合唱コンクールがあります。指揮者の先輩を見てすごくかっこいいなと思い、指揮者に立候補しましたがまったく経験がないのでわからないことがたくさんあります。今回は、左手の使い方について教えてください。よろしくお願いします。(中学生)

A44: メロディーと歌詞の流れを中心に指揮をする

 一応、右手でカウントやテンポ指示をするということを前提にお話します。
 この時、左手は、声部や新しいメロディーの入りのタイミング、ダイナミックス、曲想のニュアンスなどを指示します。具体的には

1)声部や新しいメロディーの入りのタイミング

 何部合唱の曲かチェックして下さい。
例えば、混声合唱ではソプラノ、アルト、テノール、バスと4声部に分かれていると思います。
 それぞれの立っている方向に向いて(目線を向ける)、ハッキリ分かるように(1拍目からメロディーの時では)「サン、ブレス、どうぞ」というように振る。
(自分より左に位置しているパートには左手はやや大きめに指示、右に位置しているパートには右手も一緒に指示し、左手はやや振りを小さめにする)

2)ダイナミックス

 右手は振りの大きさでダイナミックスをつけます。この時左手は手の平の向きでダイナミックスを指示します。上向きはfやクレッシェンド、下向きはpやデクレシェンドを表わします。手の高さや腕の伸び縮みでも細かいダイナミックスが付けられます。
 ここで大切なことを1つお話します。左手を伸ばした状態で手のひらを下にしないで下さい。「待った!ストップ!」など規制的になってしまい、音楽を壊してしまいます。

3)曲想のニュアンス

 握っているか、開いているか、それも「きつく」「柔らかく」、そして「胸の前」「目線の位置」のキイワードを組み合わせて、一番曲想を表現していると思われるようにしてみて下さい。
 この他に、間奏などピアノ伴奏だけの時には、左手でテンポを指示すると歌とのコントラクトが出てきます。

 合唱の指揮は、メロディーと歌詞の流れを中心に指揮をするといいと思います。ピアノ伴奏の人とは曲想やテンポ感について十分打ち合せをしておいて下さい。

 指揮者は、奏者(の集合体)に自分の意思を伝えて、演奏してもらわなければ音楽が表現できません。ですから正確に自分の欲しい音(音楽)を奏者に伝えていかなければなりません。そのためには奏者との信頼関係は必要不可欠です。奏者を愛することを忘れず、音楽的にも人間的にも魅力のある「プラス」の存在でいて下さい。
 最後に、上手なバトン・テクニック=良い指揮者ではなく、心を語る音楽性を重視した指揮を目指してもらいたいと思います。

Q43: 合奏の時に確かめということでチューニングをするのですが、いつまでたっても合わず、時間がかかって合奏どころじゃありません。現在、メンバーは51名いて1人ひとりでやるわけにもいかないので困っています。どうすればみんなのピッチが合うようになるんでしょうか。

A43: 合奏ではチューニングに掛ける時間を短縮して、バンドの音作りの時間であることを認識して欲しいと思います。

1)個人個人のウォームアップを大切に行います。
・正しい姿勢から息を通す気道が確保されているか
・正しい呼吸法から息の支え、スピードや圧力は適正か
・楽器の構え方やアンブシュアはきちんとしているか
を常に(合奏においても)確かめ実行してください。

2)出されている基準音(B♭)を出し、次のことを行ないます(基準音が聴こえる音量で行なう)
・楽器の主(調整)管をいつものようにセット(抜く)
・ハミングで音程をとる、声に出して歌う、金管はマウスピースのみで吹く
・楽器をタンギングなし(息のスピードと圧力だけ)で音を出す
・口だけでなく主(調整)管を調整していく
その上で、B♭以外にF、C、E♭などの音をチェックしてください。

3)各パートのリーダー(PR)の出す音の「振動と同じにする」ことを目的にパートで合わせます。
・PRがロングトーンをして各奏者が2拍の長さで音をリレー的に出し合わせる
(この時違うパートの人は「ハミング」です。

4)オクターブユニゾンの響きを確かめる。
・低音より1人ずつ音を出し、2拍でのリレーやロングトーンで重ねていく

何だか大変だななんて思わないで、
「オクターブ下の音(パート)を良く聞き、自分自身で歌うこと」
「PR(または1st奏者)の音を徹底的に真似すること」
を実行してみてください。

※このQ&Aコーナーのタイトル画面??にもありますが、
「Winds6月号vol.157」(ブレーン)でズバリこの質問の答えを解説しています。ぜひとも動く私も見てください。

Q42: 僕は将来、高校吹奏楽部の指導者になりたくて知識をつけるべく日々吹奏楽を聴いたりしているのですが、指導者にとって必要な知識とは何なんでしょうか? また、どのような事を勉強すればいいのでしょうか?(学生)

A42: 指導者にとって最も必要なことは「情熱・熱意」だと思います。

 将来への夢、目標をもっていることは、とても素晴らしいことです。そしてその夢を実現させるために努力することはとても大切なことです。
さて、指導者にとって最も必要なことは「情熱・熱意」だと思います。
全てのことに「人」が関わってくる吹奏楽指導にとって、指導者自身の人間性を磨くことが大切なことです。
 これは、学校の部活動としてのメンバー(生徒)にも要求されることですが、音楽以前に「普段の生活の充実を図る」ことです。そして「一所懸命」「真剣さ」「思いやり」「感謝」「責任」「コミュニケーション」というキーワードの生活面や音楽面に当てはめて、指導してみてください。

 また、「楽典」「管楽器、打楽器、一部の弦楽器の知識」「指揮法」「各楽器の基本的奏法と指導法」「合奏法」、そして「運営法」などの勉強が必要ですが、実際にはこれらが複雑に絡み合ってくるので理論だけでなく、実際に生徒の前に立って指導する機会を多く持つことが大切です。
 そして、自分のやっていることは正しいと思う自信は大切なことですが、自己満足していますと他人の言っていることに耳を傾けません。講習会に参加され、また指導者同士の交流を持ち、いろいろなことに耳を傾け、その時のアドバイスを謙虚な気持ちで受け入れて欲しいと思います。
 2002年12月下旬に私が講師を務める「(社)日本吹奏楽指導者協会吹奏楽ゼミナール」という指導者対象の講習がありますので、興味がありましたら
03−5275−5618 JBAまでお問合せ下さい)

Q41: トランペット始めて1年になります。高校生で吹奏楽部に入りました。1年間やってきたのですが、なかなか上達しなくて・・・。部の男の子に「フォームを変えたらもっと良うなるやろに」と、言われたのですがどうすれば良いのかよくわかりません。
それに、ピッチを合わせるのが苦手で困っています。チューナーの音を聴て合わせるんですけど、「ずれている」と分かってもそれが低いのか高いのかわからないので合わせにくいのです。合奏となると本当に困ります・・・。和音になると、もう必死になって混乱しそうで音を出すのが怖くなってしまいます。
 1年たって「こんなこともできひんの」って感じで言われるし。自信がなくてビビってるっていうのが大きいとも思いますが。
 あと、トランペット・パート全体で(女子3人ですが)なんですけど、音が揺れて不安定です。腹筋をもっと使いなさい、と言われるんですけど、その問題もあるとして、他にも問題があるとしたらなんでしょう?
 アンブシュアがちゃんと定まっていないのでしょうか? どういう練習をしたら良いのでしょうか? トランペットが好きなので上手になりたいです。(高校2年生)

A41: 好きなことは長続きできます。そして必ず上達します!

 1) フォーム
 まず、立奏でチェックしてしてください。
・ つま先で立って(踵は床から1cmぐらい上げる)ふらつかないように体のバランスをとってください。
・頭をしっかりと首、腰で支えてください
・肘(ひじ)を肩をリラックスさせてください
・肘は体から握りこぶし1つ位離して、(広げるのではなく)指先を上へ釣られていく感じです。
・左手で楽器を持ってください。この時、右手はまだ楽器に触れないようにしてください。
・右手の指先をピストンに添えてください(右手の小指は楽器のフィンガーフックに掛けない)
・ 上半身を息が充分吸えるようにリラックスした状態にしてください。

 2) アンブシュア
・個人個人唇の状態が違うので、フィットするところを探してください
・ 唇を引いて「E」発音ではいけません。少し微笑んだ状態で、唇に息の通る丸い穴(アパチャー)を作ります。

 3) マウスピース 
・マウスピースは合っていますか? 楽器に付いてきた物ですか?
 1度違う物を吹いてみましょう。きっと吹きやすいと思うものが見付かり、音色、音域も変わると思います。

 4) 口輪筋??のトレーニング
唇の周りには、普段は使わない「口輪筋」という筋肉があります。この筋肉を鍛えないと金管は良い音が出ません。マウスピースのみで倍音練習、音階練習、インターバルの練習など行なってください。

 5) 音程
「ずれている」のが分かれば充分です。高いか低いかは訓練して分かります。この時、チューナーを使って、自分で、例えば「高い」と宣言してから吹いてみてください。そうして確かめて、こういう「うなり」の時は高いのだなと体験して下さい。そして、ハミングや歌を歌って音程をとって下さい。

 6) 最大の問題点
音を出すと何か言われないか、いつも不安に思って吹いていませんか?
自信をもって音を出してください。
目標の音のイメージを常にもって吹いてください


■バンドカウンセラー:五十嵐 清(いがらしきよし)

(社)日本吹奏楽指導者協会(JBA)の理事を長年務め、同協会主催の「吹奏楽指導者・学生リーダーのための吹奏楽ゼミナール」を始め、全国各地の吹奏楽(合奏)指導法や指揮法の講習会の講師や社会人、企業、大学、高校、中学校の吹奏楽団において客演指揮や指導を行っている。また全国各地の吹奏楽コンクールやアンサンブルコンテストなどの審査員、ビデオマガジン「ウインズ」(新チューニング法)、Web吹奏楽雑誌「バンドパワー」での講師を務める。
 これまでアメリカ吹奏楽指導者協会(ABA) 創立60周年記念演奏会、ウイーン楽友協会ホールクリスマスコンサート、ベルリンフィルハーモニーホールドリームコンサートや和田薫氏作曲の初演曲を「日本フィルハーモニー交響楽団他」を指揮し成功させているほか、東京都立杉並高等学校吹奏楽部を指揮指導して、全日本吹奏楽コンクール、全日本アンサンブルコンテストや全日本高等学校選抜吹奏楽大会(第22回大会グランプリ受賞)等に出場している。
  現在、日本ブラスバンド指導者協会理事、東京都吹奏楽連盟参与、東京都高等学校吹奏楽連盟監事、日本管打・吹奏楽学会会員、世界吹奏楽指導者協会(WASBE)メンバー、21世紀の吹奏楽「響宴」会員、日本スーザ協会会員、東京都立杉並高等学校吹奏楽部名誉音楽監督等を務めている。

(C)Igarashi Kiyoshi / Band Power

 

 
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