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ほとんどのバンドでは、コンクールの自由曲って、
顧問の先生とか、バンドに指導に来てくれてるコーチの先生が
そのバンドに合わせてチョイスしていると思うんですが、
なかには、メンバー自らで選ぶ!なんてバンドもあると思いますが、
選ぶといっても、何を基準に選べばいいのか・・・
それって、結構、難しい問題だよね。
そこで、
そんな部員たち中心で頑張ってるバンドのために、
コンクール用のお薦め作品を、いくつか紹介しちゃおう!と思います。
ただ、選ぶといっても何でもかんでも紹介すればいいというわけでもないので、こういう時は、やっぱ、実際に色んなバンドを指導してるプロの指導者や、コンサートを企画してるプロデューサー、プロのライブラリアンの人たちに聞くのがベスト!ってことで、
さっそく、みんなのために情報を集めてみました。
まずは、その第1弾として、
プロのTrb奏者で、神奈川県を中心にバンド指導を行っている
加藤優先生に「お薦め作品」を選んでいただきました。
ゆっくり、じっくり、吟味してみてくださいね。
■加藤優先生の「お薦め自由曲」
はじめまして、こんにちは!
コスモス・ウインド・アンサンブルでトロンボーンを吹きながら
神奈川で中高校生たちの指導をしている指揮者の加藤優と申します。
よろしくお願いします。
2006年度の吹奏楽コンクールが終わったと思いきや
早いもので、すでに2007年度の課題曲が手元に来ております。
結局1年中コンクールと付き合っている気がしますね。
さて、2007年度の課題曲はすべてマーチの年。
まずは譜面を見ずに音だけ流して聴いてみると…
「おや?」
1993年以降1年おきにマーチだけの課題曲になっておりますが、
いろいろ個性的なマーチが並んでおりました・・・が・・・
2007年度のマーチはなんともわかりやすく親しみやすいものばかりでは
ないでしょうか?
次に譜面を見ながらもう一度・・・
個人的な感想ですが、
今回はフルート奏者、なかでもピッコロ奏者は
今から焦りを感じている人が多いのではないでしょうか?
さぁ!スケールの練習を始めましょう。
いつもなら「どれにしようかな・・・どの曲が自分たちのバンドに合っ
ているかな・・・」
と悩んでいることでしょう。
でも今回は「どれもやってみたいな・・・
どれをやっても自由曲の選曲に合いそうだな・・・
それだけに自由曲選びはさらに悩みそう・・・」と言った印象を受けたのは私だけではないはず。
その中でも自分たちのバンドの特色が生かせる曲を模索しつ、それだけに自由曲の選曲にも熱が入ることでしょう。
前置きが長くなりましたが「ズバリ!今年の自由曲はこれ!」
選ぶのに迷ってしまう課題曲、さらに自由曲選びに迷ってしまう。
そんなあなたのためにちょっと提案。
参考にしていただけければ、幸いです
ここでご紹介する曲は、私の独断と偏見!
ひとつの提案として参考にしていただければと思います。
前述の通り今回の課題曲はとても親しみやすいメロディの曲ばかり。しかも元気ハツラツ軽快フットワーク! どれを聴いてもドキドキわくわく、今から夏が待ち遠しいです。日本人にはこの手のマーチの魅力に弱いですね。
ただ、どの曲も元気いっぱいになってしまう傾向にあると思われますので、課題曲でスタミナをすべて使い切ってしまわないように注意しましょう。
中高生向けの課題曲は4曲ありますが、どれも技術的には極度に難しくなく、全曲ともまずは気軽に取り組めるものと思います。
自由曲選びは、
外国人オリジナル作品、クラシックアレンジ作品、
邦人作品の3つのカテゴリに分かれると思いますが、
課題曲から見た私の感想は以下の通り。
ではざっくりと!
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■課題曲1.ピッコロマーチ
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WISHの!エアーズの! 田嶋先生じゃありませんか!
中でも比較的オーソドックスなマーチかと思いますので、
私だったら邦人作品を選びます。
メロディーの運びやリズムを聴いただけでマーチの今昔を併せ持ったようなとても魅力的な作品になっていると思います。さすが朝日作曲賞!
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■課題曲2.コンサートマーチ「光と風の通り道」
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この曲もオーソドックスなマーチかと思います。
私だったら、これも邦人作品を選びます。
いやはや中間部のピッコロのソロ。毎回どれかしらの曲でありそうなソロですが、今回も健在でしたね。
後半金管が少々キツいかなぁと思ったら作曲者はやはりトランペット奏者。ちょっと納得でした。
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■課題曲3.憧れの街
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4曲中、一番自由曲選びの幅が広いと思います。私だったらどちらもあり!・・って私が1番やってみたいと思う課題曲でしたね。
ですが、技術力が一番要求される曲かな。
木管低音と弦バスだけ・・・と薄いところがあって、かなり緊張するし、最後のソリストも緊張します。
比較的POPな感じの曲なのでガッチリと外国人オリジナル作品で攻めてみてもいいのではないでしょうか?
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■課題曲4.マーチ「ブルー・スカイ」
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この曲は個人的に1番親しみやすいメロディーです。
冒頭「あれ?どこかで聴いたことある!・・・○○○だ!」
(○の中はあえて書きませんが…皆さん何だと思います?)
なぜだか聴いていると私の気持ちを若返らせてくれる魅力にとりつかれました。しかしながら4曲中一番金管楽器に負担がかかると思います。さらにアルト・サックス1stの音域ですが、音程が定まりづらいところでちょっと難しいですね。
あと中間部のタンバリンの裏拍打ちも緊張します。
集中力が高くスタミナ満点バンド向きだと思います。
私だったらクラシック・アレンジを選びます。しかもオペラ系ですね。課題曲をガッチリ演奏したあとに歌で聴かせる自由曲!
ん〜…今回の課題曲、
スーザのような純粋に行進出来るようなマーチがなかったのは個人的にちょっと残念だったかな…
以下で「外国人オリジナル作品、およびクラシックアレンジ作品」、
そして「邦人作品」それぞれ数曲ずつ紹介してみようと思います。
外国人オリジナル作品
クラシック・アレンジ作品
●ウィズ・ハート・アンド・ヴォイス /D.R.ギリングハム
With Heart and Voice/David Gillingham |
ギリングハムの代表作として日本でもだいぶ定着しましたね!
讃美歌を主題として様々な変奏で音楽を展開していくあたりがやはり魅
力的。怪しい雰囲気のところから輝くように煌めくように歌い上げる部分、ひ
と粒で何度もおいしい曲です。
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0906/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0897/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cdi-0019/
●ルイ・ブージェワーの讃歌による変奏曲 /C.T.スミス
Variations on a Hymn by Louis Bourgeois |
この曲も讃美歌を主題とした曲でコラールの部分は曲の練習をしながら和音練習まで出来てしまうと言う優れもの!
技術的にかなり難易度は高いですが、ビシッと決まれば拍手喝采!
コンクール本番までにはまだ半年以上ありますから、
今のうちからコツコツと練習を積み重ねるのもいいかも知れませんね。
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0023/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0989/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0743/
| ●グローバル・ヴァリエーション /N.ヘス
Global Variations/Nigel Hess
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「イーストコーストの風景」でおなじみの作曲者ですが、
この曲名を日本語に訳すと「世界的な変奏曲」題名の通り、
この1曲で世界一周旅行が楽しめてしまいそうな素晴らしい曲です。
やはりこれもひと粒で何度もおいしい曲なので、課題曲から通して、
バンドのカラーを最大限に引き出してくれる曲なのではないでしょうか?
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0337/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0417/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1043/
●プラハのための音楽1968
/ K.フーサ
Music for Prague 1968/karel Husa |
今回の親しみやすい課題曲と対照的に自由曲はフーサ作品のような前衛的な曲を組み合わせるのも効果が高いのではないでしょうか?
この曲以外にもフーサの作品には「この地球を神と崇める」などがあります。これも技術的に難易度は高いですが、チャレンジする意義はおおいにあると思います。
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0153/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0278/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1043/
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0176/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0414/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0553/
●歌劇「トゥーランドット」より /G.プッチーニ
Turandot/Giacomo Puccini |
これは言わずと知れた、フィギュアスケート金メダリストの荒川静香選手が使ったことによりさらに知名度を上げた曲ですね。
こういう曲をしっとりガッチリまとめられると今回の元気いっぱいの課題曲との相性もバッチリなのではないでしょうか?
いろいろなアレンジがあるので、とにかく探して聴きまくってみましょう!
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0920/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0289/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1021/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1022/
●
ノートルダムの鐘 /A.メンケン(C.カスター編曲)
The Hunchback of Notre Dame/Alan
Menken/arr. Clavin Custer
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この曲は同名ディズニー映画の曲ですが、
吹奏楽のオリジナル作品と思ってもおかしくないほど素晴らしいアレンジで出来ております。
中学生あたりはこの映画を見てから取り組むのもいいのではないでしょうか?
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cdi-0001/
邦人作品編!!
続いて邦人作品。
近年の邦人作品は少子化に伴って
少人数でも演奏出来る曲が増えてきました。
挙げ始めるとキリがないので特に気になるものだけ紹介しますね。
私の指導している中学校が去年取り組んだ自由曲ですが、
音楽の場面展開もはっきりとわかりやすく譜面上に記されていて、
中学生のイメージ作りにはもってこい。
技術的にもそんなに難易度の高い曲ではないのに後半の変拍子で
とても説得力のあるフィナーレを迎えます。
今年のマーチと組み合わせて部員数の少ない中学校も
大編成の部門にチャレンジしてみてはいかがでしょう?
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0941/
この曲はもともと金管5重奏のために書かれた曲を
作曲者自身が吹奏楽用にアレンジした曲です。
ですから、こちらもパート数は最小限にとどめてあり、
少人数でも充分に演奏出来る譜面になっております。
各パートに多少ソリスティックな部分もありますが、
これも今のうちから充分に時間をかけて練習していけば、
今年の課題曲と組み合わせて元気いっぱいのサウンドを
作り上げることが出来ると思います。
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1002/
近年いろいろな作品で大人気の作曲家ですが、私のイチ押しはこれ!
全般を通して八木澤ワールドのオンパレードです。
途中コーラスも入りますが、
歌詞がないので規定に引っかかることもないでしょう。
後半は八木澤コラールで泣かせます。
譜面も全曲版はもとより、
親切にコンクールカット版の譜面も用意されています。
ただ全体的に金管が少々きつめなので、
基礎練習で底力をしっかりつけてから臨みたい曲です。
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cdi-0055/
| ● 吹奏楽のための叙事詩「ジャンヌ・ダルク」 /坂井貴祐 |
バンドパワーの別記事、富樫氏の「吹奏楽曲でたどる世界史」にもありますが、大変スケールの大きな曲です。
全曲を演奏しようとすると20分近くかかってしまいますが、
第1部、第2部と分かれているので、
それぞれをカットして組み合わせて演奏してもいいと思いますし、
第1部だけを自由曲に選ぶのもいいと思います。
作曲者の坂井氏はホームページもありますので、
メールで相談してみてもいいと思います。
私の知っている坂井氏はきっと親切に応えてくれるはずです。
(って坂井氏には何もこの話はしてないですけどね…ごめんなさい笑)
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0587/
この曲は記憶にも新しい、
昨年末に行われたフランスの吹奏楽の作曲コンテストで
見事グランプリ1位を獲得した曲です。
真島氏の曲は他にも多数ありますが、
新しもの好きで、
かつ和モノを探しているバンドにはもってこいの作品と言えます。
2006年度の全国大会では川口市アンサンブルリベルテ吹奏楽団が
金賞を受賞した曲ですので音源も出ていますね。
一度聴いてみてはいかがでしょう?
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1026/
● 「仲間たちへ」
〜シャクルトン、伝説の南極 遠征〜 /清水大輔 |
最後はバンドパワーのイチ押し作曲家でも有名な清水大輔氏の作品です!…って何を隠そうこの曲を委嘱し、初演したのは私なのです…(恥)
だから推薦するというわけではないのですが、特に課題曲「ピッコロマーチ」と組み合わせると演奏効果が高いのではないかと、まず一番はじめに浮かびました。
難易度はかなり高いですし、
トランペットにはプロでも尻込みしてしまいそうなソロもあります。
ですが、フィナーレの壮大さはまさに圧巻です。
彼の作品集にも収録されていますので、
まずは聴いてみて、トランペットに自信のある、
さらにはスタミナにも自信のあるバンドには
ぜひともチャレンジして欲しい曲です。
【参考音源】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1011/
※
以上、サラッとまとめてみましたがいかがでしょうか?
もちろん上記の曲以外にもいくらでも曲はあります。
クラシック・アレンジのモノでも特にレスピーギやラヴェルの作品などは吹奏楽に向いていると思いますし、オリジナル作品についてもリードやバーンズの作品はここに書かなくてもおわかりになるくらい名曲揃いです。
邦人作品もここのところ音源が増えてきましたしね。あくまでも私の独断と偏見ですので…あしからず…参考になりましたか?
長々と最後まで読んでいただいた方、本当にありがとうございました。
2007年度のコンクールもアツいものになりますよう、私含めてみんなで吹奏楽を盛り上げていきましょう!
■加藤 優
1970年生まれ。神奈川県出身。高校2年からトロンボーンを始める。
1992年昭和音楽大学器楽学科トロンボーン専攻を卒業。
トロンボーンを首藤健一、牧野守英、小田桐寛之の各氏に師事。
在学中、昭和音楽大学ウインドオーケストラ学生常任指揮者を務める。高校2年より母校である神奈川県立大磯高校で独学で指揮者としての活動を始め、現在に至るまでに神奈川県立大井高校、大原高校吹奏楽部指揮者を歴任。
現在、COSMOS WIND ENSEMBLEでトロンボーンプレーヤーとして活動するほか、神奈川県立大磯高校音楽科講師、神奈川県立厚木西高校、厚木東高校、大磯高校、秦野曽屋高校吹奏楽部、大磯ウインドアンサンブル常任指揮者、神奈川県厚木市立森の里中学校、平塚市立中原中学校吹奏楽部トレーナーなどバンドディレクターとして活動している。
■加藤優ホームページ
http://www.asahi-net.or.jp/~ks6y-ktu/
(2007.03.10)
※ ■感想・投稿メールはこちらをクリック bpmaster@bandpower.net
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