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吹奏楽マガジン バンドパワー
■ポートレイト・オブ・ア・シティー〜フィリップ・スパーク作品集(CD-0359)ハイランド讃歌組曲を収録
■ハイランド讃歌/YBS(CD-0226)ハイランドの3楽章「フラワーデール」で聴けるピーター・ロバーツ(sop_cor)のプレイはまさに絶品!
■ハーモニー・ミュージック(CD-0041)ジュビリー・プレリュードを収録
■ヨーロピアン・ブラスバンド選手権1992(CD-0037)今も語り継がれる「鼻血ドラゴン」といえば、これのこと!
■グリニッジ・バンドスタンド(CD-0933)オリエント急行の決定版!
■ヴェネチアン・スペルズ(CD-0225)ダンス・ムーブメントを収録
■ニュー・ウインド・レパートリー2001(CD-0081)ハノーヴァーの祭典を収録
BAND BOO BOO  

2007年度コンクール全国大会の
“ここが聴き所、チェック・ポイントだ!”

text:播堂力也(吹奏楽ウオッチャー)

  ひと夏をかけた熱い予選が全て終了。全出場団体も決定し、先日の中学の部・高校の部のチケット発売日には、ものの6〜7分で完売してしまうなど、出場する方も、聴く方にも、全国大会への気運が高まっているという感じ。
 この度、BP編集部より「全国大会の見所(聴き所?)」を急遽書くよう話が来たので、私見ながら、注目しているポイントなどを、全部門、雑多に書き綴ってみようと思います。

◎全国大会出場バンド&演奏曲は、こちらをチェック(TBTさんのHP)>>>>>>>

■中学の部

 中学の部は例年、初出場の割合が大きいので、初出場校の健闘具合に興味が惹かれます。今年も、全29団体中5団体が普門館の「黒の舞台」へ踏み込む訳です。
 学校は初出場だが、過去に前赴任校で全国大会を経験している先生が率いる草加中(西関東・埼玉)・新郊中(東海・愛知)・富士宮第一中(東海・静岡)は特に興味があります。
 初出場校の皆さんは、舞台から見る、あの「広さ」に臆されることなく、素晴らしい演奏をしてくれる事を期待したい。また初出場ではないのですが、長いブランクを経て出場を決めた湯沢南中(東北・秋田:26年ぶり)・内灘中(北陸・石川:16年ぶり)にも同様に期待しております。
 私にとっては、賞レースと同列に、演奏してくる曲が大きな興味の対象であります。しかし、今年は編曲作品がやけに多い(29団体中25団体)のです。オリジナル大好き人間にとっては釈然としない状況です。
 そんな中で目を惹いたのは、北陵中(中国・岡山)の<喜歌劇「伯爵夫人マリツァ」セレクション>。
 北陵中と鈴木英史氏の編曲作品でのカップリングは、2003年<小鳥売り>、2005年<微笑みの国>、2006年<ロシアの皇太子>と、全国的に流行る曲を生み出してきており、この曲もそうなっていくのではないだろうか。
 他に初出の曲としては、あやめ野中の<スペイン組曲>。レクオーナのピアノ曲からの編曲ですが、<マラゲーニャ>は誰もが知ってる名曲なので、聴けば「ああ!」となること請け合い。また近年<トゥーランドット>が大流行りのプッチーニ作品、前述の富士宮第一中の<ジャンニ・スキッキ>も初出です。

■高校の部

 中学と比べ高校の部は常連と呼ばれる学校が多く、私は「今年はどんな演奏かな?」という聴き方をしてしまいます。学校ごとの固定ファン、一番多いんじゃないでしょうか。
 今年は「3出団体」がごっそり11団体も抜けております。特に北海道(東海大第四、遠軽)、東関東(習志野、常総学院、柏)は代表枠すべてが入れ代わっているので、その顔ぶれには大きく期待がかかります。とはいえ、入れ代わった団体も、過去に出場経験がある高校がほとんどで、初出場は、市立船橋高(東関東・千葉)・広島国際学院高(中国・広島)の2校だけ。ちと寂しい。しかし、白子高(東海・三重:26年ぶり)、嘉穂高(九州・福岡:12年ぶり)の2校の復活は興味大です。

 高校の部もですが、今年は編曲作品の比率が高い(29団体中20団体)。しかし高校の部では、その年に演奏するために新しい編曲をする団体があるのが特徴かと言えよう。特に伊奈学園総合高(西関東・埼玉)や埼玉栄高(西関東・埼玉)は、近年その傾向が強く、今年もそうした選曲が行われている。
 まず、伊奈学園総合高<薔薇の騎士>には要チェック。R.シュトラウスは著作権切れが始まり、現在多数の曲が演奏されているが、リヒャルト・バレエの最高峰がここに来てやっとの登場だ。これまた以降の大ヒット間違いなし。
 埼玉栄は<カヴァレリア・ルスティカーナ>である。<間奏曲>だけが多く演奏されているイメージがありますが、オペラ本編もヴェリズモ・オペラの代表作と言われるだけあって、聴かせ所のの多い曲である。これも要チェック。
 もう1つ編曲作品で目を惹いたのは、光ヶ丘女子高の<BACHの主題による幻想曲とフーガ>である。これは新アレンジではなく、2004年北海道教育大学函館分校の委嘱によるもの。現時点では左記団体のCDでしか聴いていないが、リストのピアノ曲が、田村文生氏による編曲により吹奏楽へと新生した難曲。管弦楽からの編曲作品でない、この曲が聴衆にどういう評価を受けるかが、私の中ではこの日一番の注目だったりする。

 オリジナルにも目を向けよう。新しく出てきたのは、富山商業高は長生淳氏の<千載万葉の雪>と、高知西高のJ.マッキー<レッドライン・タンゴ>の2曲だ。
 特に後者は、今年一気に3団体(高知西高、川崎医療福祉大、百萬石WO)が採り上げた。既に2005年の昭和音楽大学WOの演奏会、同CDで紹介されている曲なのだが、ここに来て急に現われたのには驚きだ。

■大学の部

 初出場ゼロ。常連揃いの部門なのだが、3出団体が3つ(駒澤大、文教大、立命館大)あります。その分厚い壁に阻まれていた創価大学(東京)と埼玉大学(西関東・埼玉)には、昨年金賞を取っている2校に代わり出場するので、十分な健闘を願う限りである。

 さて初出の曲は3曲。
 龍谷大学は、今年も酒井格氏のコラボ曲<また一緒>で全国へやって来ました。何かで聞いたことがあるのですが、その年のメンバーに合わせて書かれているそうで、今年も変わらぬ充実した演奏が期待できる。
 東北福祉大の<散歩、日傘をさす女性〜クロード・モネに寄せて>、前述の川崎医療福祉大学<レッドライン・タンゴ>と合わせ、新しい曲が出てくるのは嬉しい限りです。
 現在、最多の出場数を誇る神奈川大は三善晃氏の<交響三章>だ。1999年に聴いた時に、私自身が戦慄を感じた、あの名演の再現なるか? 個人的に大注目なのです。

■職場の部

 ここが一番常連祭りです。しかし3出制度によりブリヂストン久留米、NTT中国、NTT東京の常連団体がいなくなり、全国大会の出場団体数が減るのは部門の充実度合いを考えた時に実にさみしい。初出場する東芝府中には、より一層の期待を持ちたい。難曲<宇宙の音楽>にトライし代表を勝ち得たたことからも、バンドの実力はここ最近上昇傾向にあり、今後NTT東京の良きライバルとして東京の職場部門を盛り上げて欲しい。
 職場屈指の実力派であるヤマハ浜松は、全国初出の長生作品<幸いの龍>で登場。また違った点からも要チェックだ。東京佼成ウインドオーケストラのコンサートマスターでサックス奏者の須川展也氏が指揮を振るのだ。東芝府中の指揮を振る上原宏氏との「佼成対決」が実現するのである。
 職場には、超常連の阪急百貨店、3出休み明けのNEC玉川など、名立たる強豪は多い。言葉は悪いが、昨年金賞を取っている団体が3出休みという状況においては、金賞を獲得する確立は上がるだけに、「ここぞ」と狙ってくる団体も多いはず。熾烈な賞争いが期待できる部門だ。

■一般の部

 一般の部は、ここ最近地方格差などが狭まってきて、賞レースを予想するのが一番難しい部門になっています。
 また新曲への取り組みが一番充実しているのも、この一般の部でしょう。前述の百萬石WO<レッドライン・タンゴ>に加え、アンサンブルリベルテ吹<エクストリーム・メイクオーヴァー>、相模原市吹<マインド・スケープ>などがズラリと並ぶ。他にも自団体の委嘱曲で登場するのが、鏡野吹<光は大宇に満ちて/田中賢>、大津SB<パンソリック・ラプソディ/高昌帥>、グラールWO<幻影〜ファントム・ドゥ・ラムール/天野正道>などだ。
 また新しい編曲作品も生み出される。ウインドアンサンブル・ドゥ・ノールは、今年も仲田氏の作品<歌劇「ローエングリン」による管楽合奏組曲>では、<ローエングリン>のどこの部分が現われるのか今から楽しみだ。

 私の注目団体は2団体。
 まずは東京正人吹の3出を阻み、激戦東京を勝ち抜いてきたリヴィエール吹奏楽団。過去にもあったが、この団体も団創立から間もない新進気鋭の団体である。今年4月のデビュー演奏会で初演した<大いなる約束の大地〜チンギス・ハーン>を引っさげて、全国まで勝ち抜いてしまったのだ。佐川聖二氏の指導力は今さら語るべく所ではないだろうが、それに応え演奏してしまうバンドの実力は如何なるものなのか注目だ。
 そして川越奏和奏友会吹奏楽団によるラヴェル<左手のための協奏曲>には興味深深なのである。だって「ラヴェルの左手」ですよ。ボクシング漫画のフィニッシュブローの題材にもなってしまう程の名曲ですよ。佐藤正人氏のあくなき挑戦魂とでも申しましょうか、もう既に感服であります。今から全国の当日が楽しみであります。
 そうそう、今年はこの2団体の指揮者と福本信太郎氏の計3名が、2団体ずつを振るんですね。考えるだけで忙しそうです。

 と、ここまでザックリとですが、私の見方、聴き方のポイントを紹介してきましたが、共通して考えているのは、良い意味での「裏切り」や「サプライズ」を期待しながら聴いています。
 演奏が良い、というのは全国大会に出てきている以上大半のところは問題ないので、それに加えて更なるプラスアルファを楽しみとしています。
 毎年多くの名演と言われる演奏が披露されますが、私は賞レースだけでない、私自身が感じた「オンリー・ワン」の演奏を探して会場へ足を運ぼうと思います。
 出演される皆さん! 期待していますよ!!


全国大会を聴きに行けない人は、こちらを見て我慢してね。

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 2007年全日本吹奏楽コンクール全国大会ライブ盤 各種
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中学編【DVD-R:4枚組】
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