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【レポート】

如月四重奏団(Kisaragi Quartet)・コンサート2011(大阪公演)
ユーフォニアム:岩黒綾乃/小寺香奈
テューバ:近藤陽一/佐藤和彦

日時:2011年9月28日(水)19:00
会場:大阪豊中市立ローズ文化ホール
レポート:石田忠昭(ユーフォニアム奏者、指揮者)

★ もう、再演が待ち遠しい〜如月四重奏団

 先日、豊中市立ローズ文化ホールで開催された『如月四重奏団』のコンサートに行ってきた。4人が手にします楽器はユーフォニアムとテューバ、俗にいうバリチューの王道のスタイルである。

 しかし、演奏はオープニングからアンコールまでありきたりのバリチューの音楽ではなく、ひとりひとりの高い演奏技術をもとに音楽的内容をしっかりと捉えた四重奏を聴かせてくれた。ここにバリチュー音楽の向上をねらったメンバーの深い思いを感じる。

 また曲間のトークと今回のテーマ「編曲の妙技」にそった選曲のセンスも良く、この手の演奏が子守歌にならずにコンサートを楽しめた。

 編曲を手がけた山本裕之、山口尚人両氏の編曲の妙技も光る。
バッハが一人のチェロ奏者の為に書いた作品では、ユーフォニアムとテューバそれぞれひとりづつカップミュートをセット。フレーズとリズムにくっきりと音色の変化をつけ堂々たるハーモニーを響かせる素敵な四重奏としての編曲作品に仕上がっていた。個人的なリクエストで次は組曲の3番(ハ長調)を聴いてみたい。

 アルカンがピアニストの練習曲として書いた「イソップの饗宴」では、楽譜を見たらたいていの者はさらう気がしない音符を見事に音にしてくれていた。特に佐藤氏の左手での超絶技巧、ブラボぅである。ブーラの作品で奏者に風の音を模写するところがあるのだが、担当の近藤氏は見事に表現。一瞬PAから録音したものを流しているのかと錯覚するほど。長さとピッチ、音量の増減バランスにこだわり、かなり練習したらしい。すべてにおいて表現に妥協なしのメンバー達である。

 テューバは1st:佐藤氏、2nd:近藤氏。ユーフォニアムは曲により1stと2ndの入れ替え制。トップが替わると全体の響きの方向性が変化するのも今更ながら興味深い。バリチューの「ぽわぽわしてる(編曲者の山口氏談)」響きはひとつの武器。更なるこの如月四重奏団の活躍を期待します。

 今回の大阪公演を皮切りに全国でコンサートを開いて頂きたい。もちろん次のコンサートツワーも(勝手にツワーにしちゃいました〜)ここ大阪でされる事を楽しみにしています。では、最後に大阪公演のプログラムを掲載しておきます。

【大阪公演のプログラム】

○ステファン・ブーラ:「セレスティアル・スイート」
○岩代太郎:「ピースフル・ピース〜4人のテューバ奏者のための」
○J=M.デュファイエ:「演奏会のための6つの小品〜4人のテューバのための」
○J.S.バッハ/山本裕之:「無伴奏チェロ組曲 第1番ト長調 BWV1007」
○B.バルトーク:「44のヴァイオリン二重奏曲」(Tuba Duo)から真夏の夜の歌、蚊の踊り、子守歌、からかう歌
○R.ウィルヘルム:「二本のテューバのためのラグタイム」
○C.V.アルカン/山口尚人:「イソップの饗宴」

アンコール
○スパニッシュミキサー/中野弘之 編曲

■如月四重奏団のツイッター
http://twitter.com/#!/KisaragiQuartet

(2011.10.03)

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