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【レポート】

NHK交響楽団・夏休み特別公演
「N響ほっとコンサート〜オーケストラからの贈りもの〜」

日時:2011年8月7日(日)16:00開演
会場:東京・NHKホール
レポート:小野寺エリー(BP特派員)

 今年もやってきました!NHK交響楽団・夏休み特別公演「N響ほっとコンサート〜オーケストラからの贈りもの〜」(※NHK交響楽団、以下、N響)このコンサートは毎年夏休み真っただ中の子供たちに、身近にオーケストラや楽器を、観て・聴いて・触って音楽の楽しさを感じてもらうため行われている。そして年に1度、日頃はオーケストラを演奏しているN響の管・打楽器奏者で吹奏楽を聴けるのはこの演奏会だけだ。N響吹奏楽は2006年から始まり今年で6回目。

 指揮は現田茂夫、ナビゲーターはNHK連続テレビ小説「ファイト」でヒロインを果たすなど数多くのドラマやCM等に出演する、女優の本仮屋ユイカ。こんな豪華な演奏会はN響ならではの、お客様への“おもてなし”であろう。

 開場になるとエントランスではN響の金管・打楽器奏者たちがファンファーレでお出迎え。そしてオーケストラの楽器体験が始まり16もの楽器を触れる。タイミングが良ければN響のメンバー直々に楽器の奏法を教えてもらえるという特典付き。
 ホールに入るといつもテレビで観るN響のセットとは違い「ほっとコンサート」仕様で後ろの反響板がレースの様な柄でオシャレに着飾っている。ホールも満員で観客の年齢層も小さな子どもからお年寄りまでいて、開演を今か今かと待ち賑わっている。

 今回のプログラムは吹奏楽のヒット・パレードのような心が熱くなる曲ばかり。1部は吹奏楽のステージ。まず初めにジェイガー作曲『シンフォニア・ノビリッシマ』。この曲は1963年に作曲されて以来、往年の吹奏楽ファンにとっては定番の曲だ。
 普段はオーケストラを演奏しているN響がどんな吹奏楽サウンドを聴かせてくれるのだろう・・・やっぱり、N響は期待を裏切らなかった! サウンドが洗練されていて、どこか懐かしい気持ちにさせてくれる。不思議な感覚。なんだかワクワクする。

 「次は?」と、どんどんプログラムを進めてほしくなる。

 2曲目には保科洋作曲『風紋(原典版)』。この曲は全日本吹奏楽コンクール1987年の課題曲で今もなお「過去の課題曲で好きな曲」でリクエストが多く、いろんな吹奏楽の演奏会でリピート率の高い世代を超えた大人気曲だ。

 3曲目はA.リード作曲『エル・カミーノ・レアル』。吹奏楽界の巨匠A.リード作品の演奏会ピースとして有名な作品。アパッショナートな出だしに始まり闘牛を想像させるリズムとテンポで聴いている人の心をわしづかみにした。

 そして1部アンコールでは、これまた全日本吹奏楽コンクール1977年の課題曲、東海林修作曲『ディスコ・キッド』。この曲を知っている人は必ず「ディスコ!」と叫びたくなるに違いない。

 曲の合間にナビゲーターから団員へインタビューされた「吹奏楽部だった人?」では半数以上が吹奏楽部出身者だった。それはディスコ・キッドも盛り上がるはず。観客と一体となって演奏を楽しんだ。

 演奏会中のインタビューでは、フルート(ピッコロ)菅原氏は「吹奏楽はちょっぴり懐かしく、恥ずかしい気持ち」、クラリネット(バス・クラリネット)加藤氏は「楽しくてしょうがない!」と話した。
インタビューやN響吹奏楽のサウンドからは団員が学生時代にタイムスリップしたかのようだ。
最初に感じた、どこか懐かしさは、それぞれ学生時代の青春を思い出し、音になって現れたのかもしれない。今や日本を代表するオーケストラの団員も、もとは「吹奏楽」で楽器に出逢い、音楽の楽しさを知り吹奏楽からオーケストラの道に進んだことを知る機会となった。

 2部は弦楽アンサンブルから始まり、管弦楽、ナビゲーターの語り付きデュカス作曲『交響詩・魔法使いの弟子』とアンコール、ハチャトゥリアン作曲『剣の舞』と、一粒で二度も三度も美味しい演奏会だった。

 この演奏会の模様は2011年8月28日(日)の夜9時からNHK教育テレビで放送予定。

(2011.08.10)


■小野寺エリー
元・海自音楽隊、打楽器奏者。軍事・吹奏楽・クラシック・ライターとして活動中。

【エリーのblog】
http://ameblo.jp/erichannel-222/

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