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【レポート】
高津市民合唱団 定期演奏会'11
高津市民合唱団×シエナ・ウインド・オーケストラ

日時:2011年7月3日(日)
会場:神奈川県民ホール
レポート:小野寺エリー(BP特派員)

★合唱と吹奏楽の豪華コラボレーション〜The Earth on Stage〜

 横浜港を目の前に「山下公園」や「ランドマークタワー」が一望できてロマンティックな場所に建つ「神奈川県民ホール」で「高津市民合唱団定期演奏会 ’11」が7月3日(日)に開催された。なんとこの演奏会に日本のプロ吹奏楽団「シエナ・ウインド・オーケストラ」が共演した。

「高津市民合唱団」は1990年に混声合唱団として誕生。チェコ・ハンガリー・フィンランド・エストニア・ブルガリアへと国際交流も積極的に行い、国内有数のオーケストラとも共演を果たしている。現在は団員120名だ。

 今回共演した曲はムソルグスキー作曲「展覧会の絵」である。「展覧会の絵」と聞くとピアノ版、管弦楽版、吹奏楽版は思いつくが、そもそも「展覧会の絵」に歌詞はあったのだろうか?と誰しも疑問に思うはず。演奏されたのは作曲家・伊藤康英が2005年シエナ・ウインド・オーケストラに書いたサクソフォーン4重奏、吹奏楽、ピアノ2台8手連弾にアレンジしたものに混声合唱を入れ、歌詞を付けたもので、歌詞は作曲家自身のものもあるが、カサエル・ミュラー・ゲーテ・杜甫・尹東柱、他様々な詩人の言葉が引用されている。そして、「展覧会の絵」の歌は日本語・ドイツ語・中国語・ラテン語・韓国語と様々な国の言葉で歌われていく。

 歌詞の内容は「地球と世界、いろんな人種と考え、戦争、貧困の差、そして世界中の人の平和への願い」が書かれていた。それに加え吹奏楽版にアレンジされた「展覧会の絵」は聴き覚えのある管弦楽版の固定概念を覆してくれるなんとも“吹奏楽”らいしものになっていた。
 特に打楽器の使い方が「展覧会の絵」の中でも「ブイドロ」の所はバスドラムを2台と鎖を使って苦難の情景が演出されていた。

 合唱の中にもソロがあり、美しい声が私たちに「平和への祈り」を優しく語りかけてくれているかのようだった。(ドイツ語の歌詞だったため、プログラムの解説を読んで意味が理解できたのだが)言葉は分からなくても涙がこぼれたのは、私だけではないはず。周りからもすすり泣く声が聞こえていた。

 合唱と吹奏楽、どちらとも尊重し融合している演奏に、多くの観客が大喝采で拍手が止まなかった。「展覧会の絵」演奏後、作曲家の伊藤康英がステージに登場し、指揮者と抱き合い、演奏者たちを大きな拍手で称えた。

 アンコールは伊藤氏も加わり「日本の四季メドレー」を、観客も含めて大合唱。すばらしいエンディングとなった。このご時世、暗いニュースが多い中、“人のつながり”の大切さを改めて教えてくれる、心が温かく優しくなれる演奏会だった。

<プログラム>
一部
・混声合唱組曲「筑後川」/團 伊玖磨

二部
・大地讃頌/佐藤 眞
・いつでも夢を/吉田 正
・レカ・ノシュ/パラシュケフ・ハジエフ
・ハナミズキ/マシコタツロウ
・祖国/R.パウルス

三部
交響的カンタータ「展覧会の絵」/ムソルグスキー(編曲・構成 伊藤康英)

■シエナ・ウインド・オーケストラ関連のCD、DVD
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000845/

シエナ・ウインド・オーケストラ公式HP
http://sienawind.com/

■高津市民合唱団公式HP
http://www.geocities.jp/coro_takatsu/

(2011.07.19)

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