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【レポート】

今再び、青春吹奏楽!!
大興奮の大阪市音楽団 第102回定期演奏会

リポート:樋口幸弘(ウィンド・ナビゲーター)

★場内のハートと一体になったほんものの“音楽会”がここにある!

 “青春の吹奏楽”〜懐かしい青春の日々が今再び〜とサブタイトルが付けられた「大阪市音楽団第102回定期演奏会」が、2011年6月10日(金)、クラシック音楽の殿堂、ザ・シンフォ二ーホールを埋め尽くす超満員の聴衆を集めて開催された。

 ショスタコーヴィチの「祝典序曲」に始まり、ウィリアム・H. ヒルの「セント・アンソニー・ヴァリエーション」、大栗 裕の「大阪俗謡による幻想曲などなど。フィナーレをアルフレッド・リードの「アルメニアン・ダンス、パートI」で締める黄金のプログラムは、かつて日本の吹奏楽の名シーンを彩った選りすぐりの名曲ぞろい!

 そんなバンド・ファンのハートをくすぐるレパートリーを、ウィンド・ミュージックをリードする一方の雄“市音”が演奏するというのだから、盛り上がるな!というほうが難しい。

 かつての吹奏楽少年から、今、吹奏楽をやっている現役世代まで、老若男女さまざまの年代層の入場者は、開演を今か今かと待ち浴びる。

 コンサートは、市音定期初登場の指揮者、現田茂夫がマイクを片手に登場し、正プロをスタートさせる前に3月11日の東日本大震災の犠牲者への追悼の意を表し、フィリップ・スパークが震災復興を全世界のバンドで支えようとして書いた「陽はまた昇る」を演奏して始まった。

 心が洗われるような美しい響きが場内のすみずみまで伝わっていく。

 そして、待ちかねた正プロのスタート。ここからはもう“市音”の独壇場! ステージ上では、躍動感のあるダイナミックな指揮にリードされ、ノリノリの演奏がつぎつぎとくりひろげられていく。

 あー、面白い!

 ここで、いつもの市音定期と違って、曲が終わるたびに、隣り合った人どうしがかつて演奏したり聴いたりした体験を想い想いに語り合う姿が多いのに気づく。現役世代も曲に合わせてリズムをとっている。

 市音も、そんな場内の空気に押されるように、いつもよりダイナミック・レンジが、いや音がかなりでかい! 金管も木管もとても心地よく鳴り、存在感をアピールしている!

「まるで、80年代のコンクールにタイムスリップしたみたいだ!」

「凄い迫力! ナマでこんなライヴを聴けるなんて!」

「忘れていたものを思い立たせてくれた!」

 場内のハートと一体になったほんものの“音楽会”がここにあった。 

 アンコールも、なんと「ディスコ・キッド」とマーチ「ライヴリー アヴェニュー」の新旧吹奏楽コンクール課題曲の豪華揃い踏みと、まさに大盤振る舞いコンサート!

 会場をあとにする顔は、笑顔、笑顔のオン・バレードだった!


■大阪市音楽団 第102回定期演奏会

【演奏プログラム】

○陽はまた昇る (フィリップ・スパーク)

<第1部>

○祝典序曲(作品96)( ドミトリ・ショスタコーヴィチ / ドナルド・ハンスバーガー編曲)
○セント・アンソニー・ヴァリエーション (ウィリアム・H. ヒル)
○歌劇「ローエングリン」から“エルザの大聖堂への行列”
  (リヒャルト・ワーグナー / ルシアン・カイエ編曲)
○吹奏楽のための「大阪俗謡による幻想曲」(大栗 裕)

<第2部>

○海の歌(レックス・ミッチェル)
○朝鮮民謡の主題による変奏曲(ジョン・バーンズ・チャンス)
○交響的断章(ヴァーツラフ・ネリベル)
○アルメニアン・ダンス、パートI (アルフレッド・リード)

<アンコール>
○ディスコ・キッド (東海林 修)
○マーチ「ライヴリー アヴェニュー」(堀田庸元)

【記事に登場した楽譜】

■陽はまた昇る(The Sun Will Rise Again) 
作曲:フィリップ・スパーク 
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-9036/

(2011.06.11)


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