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【レポート】

行ってきました、コンクール!
全日本吹奏楽コンクール(全国大会)高校の部

日時:2009年10月25日(日)
会場:東京・普門館
レポート:ブリュンヒルデちなみ(BP特派員)


 みなさん、こんにちわ。元吹奏楽部員のミーハーおばさん、ブリュンヒルデちなみです。前回、職場・一般の部のレポートを書いた際、今年は高校の部はチケットが入手できず、行けそうもないと書いたんだけど、なんと、前日になって、学生時代の吹奏楽仲間の友人から連絡があって、前半・後半1枚ずつ余りが出たので譲ってくれるとの連絡があり、急遽、行けることになってしまいました! びっくり仰天、どうせ何の予定もない私なので、雨の振る中、日曜日にしては早起きをして、普門館へ行ってまいりました!

 会場へ着いてみると、雨にもかかわらず、ものすごい行列。毎年、前半の部の最初のほうは、ちらほら空席が目立って、満席になるのはお昼前後になってからなんだけど、今年は、開場と同時にほぼ満席でした。やはり今年の高校・前半は、話題の団体や曲目が多いので、みんな、早めにやってきたんじゃないかしら。

 ロビーで、BP小太郎編集長と、ライターの富樫鉄火さんにバッタリ。小太郎編集長、驚いた顔で「あれ〜、ちなみちゃん、来られないって言ってなかったっけ?」。私「それがこれこれしかじかで、急にチケットが手に入って……」。「じゃ、またミーハー・レポート、頼むよ〜ん」。ハイハイ(それより、自分のチケットがあるんだったら、まず特派員に回してくれるもんじゃないの? 編集長サン!)。

 ロビーは、いつものように当日録音CDの即売ブースなどが出ていて、しかも、各社の売り込みの熱心なこと! まるで学園祭の入口みたいな賑やかさでした(でも、あの売り込み、ちょっと派手すぎないかしら? いったい何事が起きているのかと思うほどの騒々しさだった)。

 全体の結果は、おなじみ、TBTさんのサイトでご確認くださいね。
 http://www3.plala.or.jp/tbtknic/winds/concour/zenkoku2009/2009-r.htm

 私は単なるミーハーなので、個人的に印象に残った団体のみ、綴ります。

 今回は、前半が「金6、銀5、銅4」、後半が「金4、銀7、銅3」。合計で「金10、銀12、銅7」という配分でした。前半の成績発表で、あまりに金賞がたくさん出るので、「いったい、後半の部ではどういう賞配分になるのかしら」と思ったほどだった。だって、もしも、よくいわれているように全体を「3:4:3」の比率にするのだったら、前半の段階ですでに……。どういう方針で賞の配分が決まっているのか、私なんかまったく見知らぬ世界だけど、もう「3:4:3」の原則は、なくなったのかしら。でも、この結果を見ても、いかに前半に強豪団体が多かったか、わかりますよねえ。

 で、その前半の部。

 今回、とにかく驚いたのは、前半、朝イチの出演だった柏市立柏(千葉)が銅賞だったこと。多くのひとたちが同じく驚いたと思う。発表の際、5000人の客席が、一瞬、凍りついたのがわかったほどだもの。確かに前夜から雨が降りつづく中、朝の9時から演奏するってたいへんなことだと思うけど、そうでなくとも、私は、意外と柔らかでソフトな音色、とてもいいと感じた。だから銅賞っていうのは、ちょっとどうかしら……。自由曲は私も大ファンの清水大輔さんの≪マン・オン・ザ・ムーン≫で、組曲から要所を抜粋したらしい再構成曲。ずいぶん原曲とはちがった内容になっていたけど、この「再構成」というのがよくなかったのかしら。そういえば、明誠学院(岡山)の≪チャルダッシュの女王≫セレクションも銅賞だったし……。

 昨年≪フェスティヴァル・ヴァリエーションズ≫で圧倒的名演を聴かせてくれた精華女子(福岡)は、今年も同じスミス作曲の超難曲≪華麗なる舞曲≫。かつて洛南(京都)の名演で話題になった曲よね。今年も、昨年同様、ものすごい迫力とテクニックで突っ走ってくれました。よく聴いていると、細かいところで不安げな部分もあったんだけど、とにかく全体の勢いが迫力満点で、よくまあ、女の子だけで、あそこまでできるもんだと、今年も大感動。納得の金賞でした。

 強豪・埼玉栄は、まさかの銀賞。自由曲が、ディズニー・アニメ≪ポカホンタス≫という、意外な選曲で早くから注目されていたけど、聴いてみると、埼玉栄ほどのバンドにしては、ずいぶん普通の曲で挑戦してきたなあ、と思った。だって、この学校、いままでの選曲が、すごく先進的だったじゃない。それこそ≪ミス・サイゴン≫のような感動に襲われるかと思ったら、とてもきれいだけど落ち着いた曲だったので、期待が大きかった分、ちょっと残念だった。ちなみにこの曲、版権の関係なのか、当日録音の即売CDには収録されなかったけど、今後、キングやブレーンのライヴには収録されるのかしら。もっともディズニー・メロディって、ニュー・サウンズや他社のCDにも普通に入っているから、きっと、正式発売されるときは、大丈夫だと思うんだけど……。

 おなじみ淀工(大阪)は、今年は≪ダフニスとクロエ≫第二組曲。もう、なんていうのか、昨年の≪大阪俗謡≫同様、伝統芸能を、きちんと見せてくれるような、実に安心感のある的確な演奏で、「お見事!」以外、いいようがない金賞。ああいう演奏を、面白味がないと感じるひともいるみたいだけど、コンクールで「審査」対象になる以上、あれでいいんじゃないかしら。

 都立片倉(東京)の≪中国の不思議な役人≫は、おなじみ馬場正英先生の、それこそ踊りだすような熱血指揮に、客席のこっちまでが盛り上がっちゃって、アドレナリン全開。金賞!

 習志野市立習志野(千葉)の≪青銅の騎士≫は、質実剛健、がっちりきっちりの演奏で、見事に金賞。ここも、それこそ淀工のような伝統芸能的安定感を感じたわね。

 小松明峰(石川)は、初出場で見事、金賞! おめでとうございます! ≪中国の不思議な役人≫は、私は初めて聴く編曲だったけど(加養浩幸編曲)、要所がうまく強調されたアレンジで、まさにコンクール向き。またひとつ、人気編曲が加わったという感じだった。

 前半最後の安城学園(愛知)は、カリンニコフの交響曲第1番。TBTさんの解説によれば、41年ぶりの登場曲ですって。ということは、ほとんどの人がコンクールでは初めて聴く曲なんじゃないかしら。もう、ラストなんか、引っ張る引っ張る、チャイコフスキーも真っ青のスンゴイ曲でした。吉見先生も、全身全霊をかけた指揮で、これまた大感動! 銀賞だったけど、前半トリを見事に盛り上げてくれました。

 さて後半の部。前半で一挙に6団体もの金賞が出ちゃったので、どうなるかと思ったけれど、さすがに全国大会にまで来る高校は、レベルがちがうのね。十分、楽しませていただきました。

 高知西の≪アクシス・ムンディ≫(ブライアント)……すごい曲があるものねえ。なんていうのか……もう、私みたいなオバサンには、文章で表現する能力、ございません。ぜひともCDやDVDで聴いてほしい。銅賞だったけど、このチャレンジ精神には、頭が下がったわ。

 鹿児島情報は、おなじみ屋比久先生の指揮でショスタコーヴィチの交響曲第5番の第4楽章。前に屋比久先生は、福工大城東高でもこの曲に挑戦、金賞でしたねえ。今回は銀賞だったけど、ひさしぶりに、昔ながらの力強い吹奏楽の響きを聴いたっていう感じで、私なんか、懐かしかった。

 さてさて、いよいよ注目の伊那総合(埼玉)。なにしろ曲が、マーラーの交響曲第1番≪巨人≫の第4楽章! 私だってさんざん聴いている、クラシックの名曲中の名曲。それを吹奏楽でやるとは……!? さすがに強豪バンドだけに、すごい迫力。ホルンとトロンボーンのスタンディング演奏も効果抜群! ただ、オーケストラで原曲を聴き慣れているせいか、やっぱり、どっか違和感があった……のは、私だけかしら。でも、レスピーギだってラヴェルだってショスタコだって、みんな原曲はオーケストラ曲なんだから、そんなこと感じてたらキリがないのかもね。残念ながら銀賞でしたが、これからこの楽譜に挑戦するバンドが増えて、吹奏楽版で聴き慣れてくると、また印象が変わるのかも。

 東海大四高(北海道)の≪シバの女王ベルキス≫は、完全完璧鉄板演奏で、あれじゃあ減点のしようがないじゃないの(笑)。ラスト、トランペットのバンダやスタンディングも、お見事でした! 金賞。

 さて、大阪桐蔭の≪カルミナ・ブラーナ≫。これはホント、素晴らしかった! 弦バス4本、テューバ4本で低音部を充実させ、舞台左右にティンパニを配していたのも効果抜群だった。いままで、さんざん吹奏楽で聴いてきたこの曲だけど、これほどガッチリと、うまい抜粋構成で感動させてくれたのは、私は初めてだった。当然、金賞!

 春日部共栄(埼玉)は、課題曲Xの、あの最後の「足踏み」がすごかった! かなり早めに足を上げて、ためにためて「ドン!」。今年度、最高の「足踏み」でした。もちろん、自由曲の≪ラッキー・ドラゴン≫(福島弘和)もよかったわあ。水爆実験で被爆した第五福竜丸が題材で、同校の委嘱作らしいの。ほかの吹奏楽曲とは、どこかちがう独特の響きで、これは新鮮な感動。選曲の勝利ね。金賞!

 秋田南は、≪ディオニソスの祭り≫の作曲者フローラン・シュミットの交響曲第2番ですって。驚いたわよねえ、そんな曲、あったのねえ。ネットで見たら、彼の絶筆ですって。しかもCDは、輸入盤で1つか2つある程度で、少なくとも、レコード店に行って、気軽に入手できるような曲じゃないらしいのよ。編曲は天野正道さんだけど、いったい、どこからこんな曲、見つけてくるのかしら。原曲の楽譜だって、出版されてるのかしら。私なんかには何が何だかわからないうちに終っちゃったけど、とにかく不思議な味がある曲だった。あとでゆっくりCDかDVDで確認しないと。銅賞だったけど、この発掘精神には、敬意を表します!

 5年ぶりの全国大会、駒澤大学高校(東京)は、かつての全国金賞受賞曲、≪くじゃく≫変奏曲。これはもう、納得の金賞でした。きちんと、きれいに、がっしりした演奏で、近年聴いた≪くじゃく≫の中で、最高の名演だった。

 というわけで、私の印象に残った演奏から、主なものだけを大急ぎで綴ったけれど、さすがに高校の部の全国大会は、実力伯仲で、どこが金賞でも、まったくおかしくなかった。ただ、朝日新聞の記事で、審査員の西村朗さんが「どの学校も90〜95点の仕上がり。選曲と細部の表現の繊細さが最後の勝負だった」とコメントしてたけど、だとしたら、やはり今年は「選曲」が、けっこう重要だったのかもしれないわね。

 あと今年イチバン人気だった課題曲Wだけど、前奏のあとの、クラリネットのユニゾンの旋律、けっこうリード・ミスする団体が多かったのね。おそらく、最初、参考音源で聴いたら、いちばんわかりやすい曲だったので、飛びついたものの、意外とやっかいな曲だったことに気がついた団体、多かったんじゃないかしら。

 それと、私がオバサンのせいかもしれないけれど、課題曲Xは、やはり、大人バンドの演奏のほうが、説得力があったように思う。あの、のたうちまわって悶えるような後半の感じって、さんざん辛酸なめた大人でないと、うまく表現できないように思えたのね。高校生は、きちんと演奏することはできるんだけど、何かが伝わってこない、逆に大人だと、少しくらい荒っぽくても、説得力があったように思えた。まるで社会に対する不満をぶつけるような感じ、とでもいうか……。

 あと、これは毎年書いていることなので、もう細々とは書かないけど、客席のマナー、特に今年は、保護者と思われる大人のひとたち、もう少し、何とかならないのかしら。演奏中に赤ちゃんが泣き声あげたり、演奏が始まっているのに、仲間内で席を交代するために立ったり座ったり……。もう、勘弁してほしい。何度もいうけど、これはコンサートじゃなくて「コンクール」なのよね。「審査」する「競技」なのよ。ああいうお客こそ、どこかの支部大会みたいに、KGBなみの監視で注意するなり、退出させるなりしてほしいわね。

 とうとう今年のコンクールも終りました。素晴らしい演奏を聴かせていただいたすべての団体の方々に、ご苦労様、ありがとうと申し上げます!

(小太郎編集長、来年は、自分のチケット入手の前に、特派員のことを考えてよ〜!)

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(2009.09.27)

 
 
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