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【話題のCD】

「吹奏楽でJ-POP」
「ブラバン エイベックス」
〜5人のアレンジャー陣を紹介しちゃします!


 先に、「ブラバン エイベックス」の紹介をさせていただきましたが、今回は、このCDに収録されている13曲の編曲された、5人のアレンジャー陣をご紹介させていただきます。

 前回の案内の通り、「ブラバン エイベックス」は、今までにない新しいサウンド作りを目指して制作を始めましたので、既存の販売譜を使わない、という、とても高いハードルを設定いたしました。わずか1ヶ月半ほどの準備期間の間に、アレンジャー各位にアレンジの依頼をし、アレンジが出来たら、指揮者やスタッフ用のスコアの作成、各奏者用のパート譜の用意を行わないといけません。時間的な制約が非常にある事から、「そんな無茶な仕事、できるか!」と断られるじゃないか・・・、と不安を抱きながらも、思い当たるアレンジャーに手当たり次第に連絡を取っていきました。

 曲数が10数曲となると、5人くらいの方に集まってもらわないと・・・、と想定していましたが、蓋を開けてみると、まさに想定した通り、5名の方から、「是非書かせていただきたい」とのうれしい返事をいただけました。この段階で初めて、「ブラバン エイベックス」の企画は無事にスタートできたようなものです!

 早速、各アレンジャー陣について、簡単にではありますが、ご紹介させていただきます。(五十音順にて)

 まず、恐らく、BPをお読みの皆さまでも、あまり馴染みの無い方もいらっしゃるであろう、「木原塁」さんです。「出逢った頃のように」「My Sweet Darlin'」「Happy Days」の3曲を書いて頂きました。

 木原塁さんは、吹奏楽はもちろん、ジャズ系のアレンジを得意とされる、まだ若いアレンジャーです。BRASSBAND CLUBの「着うた(R)」をご利用になられた事のある皆さんであれば、「The Wind Wave」(ビッグバンドのスタイルで、クラやホルン、ユーフォなど吹奏楽の楽器も含まれる、25人ほどのバンド)の演奏をお聴きになられた事があるかもしれませんが、そこの定番曲である「キャラバンの到着」や「スペイン」などの編曲をされている方です。僕自身、「The Wind Wave」のファンで、幾度となくライブに足を運んでおりましたので、今回のCD化の話しが来た時に、「木原さんにアレンジしていただければ、おもしろいものが出来るに違いない!」と思いました。

 その狙いは、ごっさん的には、見事に的中!特に「My Sweet Darlin'」では、あの佼成が、まるでスカのバンドのような、アップテンポなビートをズチャズチャと刻んで演奏します! コントロールルームでスピーカ越しに聴いてても鳥肌が立ちそうでした。これまで佼成と接点のなかったアレンジャーを起用する事で、「化学反応」がおこって、これまでにない新しいサウンドが生まれるのでは?と思っていたのですが、その狙いは当たっていたように思います。

 次いで、「日下部進治」さんをご紹介いたします。「Yesterday&Today」「VALENTI」「路地裏に咲く花」の3曲をアレンジして頂きました。

 日下部さんも、あまり馴染みがないと思われるかもしれません。しかし、佼成出版社から発売されている、須川展也さんのCD「Play!」の中に、日下部さんのアレンジした曲が入ってます、と説明すれば、「あぁ!」と思われる方もいらっしゃることでしょう。また、やはりBRASSBAND CLUBの話しになってしまいますが、昨年12月より配信している、07年最大のヒット曲「千の風になって」のアレンジャーでもいらっしゃいます。「日本音楽コンクール」での入賞歴もある、実は吹奏楽より、むしろクラシックよりな作曲家です。

 僕自身は、その「千風」の録音の時に、初めて日下部さんのアレンジに接したのですが、非常に音が複雑に(そして美しく)絡み合う、立体的なサウンドが耳に新しく、この人なら、これまで聞いたことのないアレンジを書いて下さるかも、という期待を抱いたのですが、その直後に、佼成出版社のMさんから「日下部さんが、アレンジ書かせて欲しいと言っている」とご紹介をいただきました。なんという奇遇!こちらとしても、願ってもない話しでしたので、即座に連絡を取り、アレンジの依頼をいたしました。

 今回の13曲の中では、「バラード」と呼べる曲が1曲だけあって、それはDo As Infinityの「Yesterday&Today」なのですが、先の「千風」の美しい響きがまだ頭にありましたので、迷うことなく、日下部さんにこの曲のアレンジを頼みました。その成果も、是非、皆さんにお聞き頂きたいと思います。とても美しく、ひょっとすると涙を誘うかもしれない、心にグッとくるアレンジに仕上がっています!

 次にご紹介します「高橋宏樹」さんは、もはや説明は不要かもしれないですね。2003年課題曲「イギリス民謡による行進曲」、2005年課題曲「ストリート・パフォーマーズ・マーチ」の作曲者であり、また「ズーラシアン・ブラス」「侍BRASS」に作品を提供されている、今もっとも多忙かもしれない作曲家です。今回は「Feel Like dance」「LOVE 2000」の2曲を担当していただきました。

 高橋さんのアレンジのスゴイところは、とにかく「吹奏楽で演奏しやすい」アレンジである、ということです。例えば「Feel Like dance」は、元々シンセサイザーなど電子音の曲で、しかもラップが間奏に出てくる曲ですから、「この曲、ホントに吹奏楽になるのか・・・」と不安に思った程です。しかし、「希有」とはまさにこの事。原曲のイメージを損ねず、それでいて吹奏楽で演奏しやすい、とりあえず吹いてみれば、自動的に高橋さんが意図した音が出てくるという、理想的なアレンジを仕上げてくれました。

 しかも、高橋さんは筆が速い!なんと、アレンジを委嘱してから8日後に「できました〜」とメールが! 実を言いますと、今回のアレンジの曲の参考となるコード譜を、avex社が用意して下さる、という事だったのですが、各アレンジャーに委嘱した段階ではまだ出来上がっておりませんでした。やむを得ず、「とりあえず、音源を聞いてイメージを作ってください」と、皆さまにMP3を送っていたのですが、それだけで作ってしまったんです。さらに驚くべきは、リハや収録の時に、ほとんど楽譜を直さなかった! 普通、新しい曲を演奏する場合、記述ミスがあったり、よりよい楽譜にするために書き直したりするのが普通なのですが、そんな事がほとんどなかったのです。とにかく、驚く事ばかりでした。

 続いて、今回の5人のアレンジャー陣の中では最年長、でも、やはり知る人ぞ知る?方だと思います、「波田野直彦」さん。「Boys&Girls」「Butterfly」「空はまるで」の3曲を書いていただきました。

 波田野直彦さんは、先ほど木原さんをご紹介する時にも書きました、「The Wind Wave」の音楽監督・指揮者であり、またアレンジもされている方ですので、ますます、サウンド作りは、ちょっとビッグバンド寄りです。これも、ごっさんの狙いで、特に倖田來未の「Butterfly」を、ビッグバンド風のカッコイイ編曲にしようと思ったら、やはり波田野さんは不可欠な存在だろう、と思い、ぜひに、と嘱望してアレンジを委嘱させていただきました。

 波田野さんは、実は吹奏楽の指導者・アレンジャーでもあり、既にたくさんのポピュラー曲を編曲されている方ですから、吹奏楽という編成のもつ可能性の極限?をご存じの方だと思います。今回アレンジしていただいた3曲を聴いていただけると、「え、これ、吹奏楽?」と思うようなサウンドになっていることに驚かれる方も多い思います。はい、これは、れっきとした「吹奏楽」なんですよ。ちょっとした工夫(楽器の使い方、吹き方など)によって、こうもサウンドが変わるというのは、とても勉強になりましたし、いい経験をさせていただいたと思います。

 最後に、皆さまよくご存じの作曲家(であり、名トランペッターでもある)、「三澤慶」さんをご紹介させていただきます。三澤さんは、2006年課題曲「海へ...」のアレンジで、全国的に(もちろん、吹奏楽部での話しですが)広く知られるようになりました。「ズーラシアン・ブラス」の音楽監督であり、また、トランペッターとしては、「侍BRASS」のメンバーでもあります。「ブラバン エイベックス」では、「CRAZY GONNA CRAZY」「YOU ARE THE ONE」の2曲をアレンジしていただきました。

 三澤さんのアレンジも、高橋さんと同様、非常に演奏しやすい、吹奏楽らしい響きのするものです。でも、やっぱり、原曲のイメージ、そのまんまの音がするんですよ。さすがだなぁ、と舌を巻いてしまいます。2曲のアレンジの中では、「YOU ARE THE ONE」がオススメかと思います。冒頭と終結の木管アンサンブルの美しい音色、その後ろで小さく響くフィンガー・シンバル。Aメロに入ってからの、バスクラのベース音の上で奏でられる木管のメロディー。とても心地よい、まるで吹奏楽オリジナルの曲か?、とさえ思える秀逸なアレンジです。

 以上、駆け足ではありますが、「ブラバン エイベックス」を語るのに欠かせない、名アレンジを書いて下さった5名のアレンジャー陣をご紹介させていただきました。

 ホントは、「あの方にも・・・、あの方なら・・・」と、ごっさんの脳裏に名前が浮かんだ作曲家さんがいらっしゃいましたが、残念ながら、他のお仕事の都合等でご参加いただけませんでした。もし、「ブラバン エイベックス」の続編を作る事があれば、もっと新しいサウンドを生み出すためにも、いろんな作曲家さんに声をかけていきたいと思っております!

ブラバン エイベックス/東京佼成ウインドオーケストラ
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1436/

・演奏団体:東京佼成ウインドオーケストラ
・指揮者:今村能
・発売元:エイベックス・マーケティング(株)
・メーカー品番:AVCD-23490

「ブラバン エイベックス」収録曲
01.CRAZY GONNA CRAZY (TRF)/作曲:小室哲哉 編曲:三澤慶
02.Feel Like dance (globe)/作曲:小室哲哉 編曲:高橋宏樹
03.YOU ARE THE ONE (TK PRESENTS)/作曲:小室哲哉 編曲:三澤慶
04.出逢った頃のように (Every Little Thing)/作曲:五十嵐充 編曲:木原塁
05.Boys&Girls (浜崎あゆみ)/作曲:D・A・I 編曲:波田野直彦
06.Yesterday&Today (Do As Infinity)/作曲:D・A・I 編曲:日下部進治
07.LOVE 2000 (hitomi)/作曲:鎌田正人 編曲:高橋宏樹
08.My Sweet Darlin' (矢井田瞳)/作曲:Yaiko 編曲:木原塁
09.VALENTI (BoA)/作曲:原一博 編曲:日下部進治
10.Happy Days (大塚 愛)/作曲:愛 編曲:木原塁
11.Buttefly (倖田來未)/作曲:渡辺未来 編曲:波田野直彦
12.路地裏に咲く花 (SHORT LEG SUMMER)/作曲:東野ハマジ 編曲:日下部進治
13.空はまるで (MONKEY MAJIK)/作曲:Maynard/Blaise 編曲:波田野直彦

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http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1436/

(2008.02.18)

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