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ヨハン・デメイ作曲
交響曲第3番『プラネット・アース』日本初演

スペシャル・インタビュー

インタビュー日時:2007年6月8日(金)
場所:ザ・シンフォニーホール

インタビュー・翻訳:黒沢ひろみ
コーディネイト:樋口幸弘
協力:大阪市音楽団

※この放送をお楽しみいただくためには、Media Playerが必要です。

Q1 交響曲第3番『プラネット・アース』について…

 私の最初の交響曲『指輪物語』は、同名の小説から発想を得て作曲しました。着想はあくまでも原作の小説からで、映画によるものではありません。映画は、私の曲よりも後に作られたのですからね(笑)。次に、大都市ニューヨークをテーマにして2作目の交響曲『ビッグ・アップル』を作曲しました。今回ご紹介する『プラネット・アース』と名付けたこの第3交響曲は、どちらかというと『ビッグ・アップル』と比較対照される作品かもしれません。『ビッグ・アップル』で私は、“大都市で見たもの、私の心を捕らえたもの”を比喩的に音楽で表現しようとしましたが、『プラネット・アース』でも同様のスタイルを取ろうと思いました。特定の国や大陸や海や山の風景などを描写するのではなく、あくまでも我々の星“地球”への私の愛着を比喩的に表現しようと努めました。私は、“地球”から生命力を感じ、この美しい惑星の上に暮らしていることへ思いをめぐらします。それは、地球上で生きることを楽観する見方です。戦争もテロも政治的問題も、ありません。ただ地球の美しさと、それに魅了される私の心情があるだけです。ある意味、とても希望に満ちていて、ポジティブな考えといえます。

 この交響曲はもともと管弦楽の為に書いたものですが、それを私自身が編曲して吹奏楽版を作りました。それが今日、日本初演されるわけですが、1楽章と3楽章には、6声部の女声コーラスを使っています。これは、グスターヴ・ホルストの組曲『惑星』から直接繋がっていることを感じさせる意図があります。ホルストは、その素晴らしい組曲を女声コーラスで終わらせました。そこで私は、その“終わり方”を“始まり”に使おうと考えたのです。ホルストはその組曲の中で『地球』を表現していなかったので、私はその“続き”を書こうと思いました。ホルンを6本使うとか、編成的にもホルストと同じ形式を持たせています。

 そんな具合に、私のこの交響曲はホルストの『惑星』を踏襲して始まりますが、しかし、この冒頭部分を過ぎるとすぐに、私自身の手法で音楽は展開していきます。
 3楽章の女声コーラスですが、これには歌詞が付いています。1楽章は歌詞は無く、母音だけで歌われますが、3楽章では、ホメロスによる古代ギリシア語の詩歌『ガイア』が使われています。『ガイア』とは「母なる地球」を意味します。この讃歌の中で女声コーラスは、地球の美しさを歌い上げ、「マザー・アース」が、あらゆる植物や鳥や魚、海や大地など森羅万象のすべてを与えてくれることに対して、感謝を捧げます。これは古代ギリシア語による、母なる地球への美しい感謝の言葉です。だからこそ、最後の楽章を女声コーラスで締めくくろうとしたのです。

Q2 今回共演した大阪市音楽団について

 市音とは何年も前からお付き合いがありますが、これまでの私はいつも客席の方で、その素晴らしい演奏を楽しませてもらっているゲストでした。しかし今回、この、とても難易度の高い挑戦的なプログラムの指揮者として招いていただき、とても光栄に思っています。

 市音はなにしろ素晴らしいバンドですし、王者とも言うべき非常に高いレベルを持ったプロフェッショナルの集団です。彼らは音楽に対して何をすべきか知っていますし、本公演の前3日間のリハーサルでも、非常に熱心な練習を積んできました。今回のこのハイレベルかつチャレンジングなコンサートを成功させる為の準備は、万端に整えられています。市音はとてもポジティブなバンドなのです。

Q3 日本のデメイ・ファンへメッセージ


 私のファンがどれくらい日本にいらっしゃるのか、まず見当がつきませんが(笑)、もちろんたくさんいて欲しいと願っていますし、今夜のコンサートをきっかけにして、さらにまた増えてくれるといいな、と思っています。いずれにしても今回、久しぶりに日本へ戻ってこられたこと、そして、私の近年の作品を一挙にご紹介する機会を得られたことを、とても嬉しく思っています。

 その1曲目は『ウィンディ・シティ序曲』、そして2曲目は、日本国内では今夜がプロフェッショナルによる公式初演となる、『エクストリーム・メイク・オーヴァー』です。チャイコフスキーの数々の名曲のテーマを散りばめたこの曲は、元々はブラスバンドの為に作曲したものですが、この吹奏楽版も非常にエキサイティングな作品に仕上がっています。

続いて皆さんが目にするのは、私の3作目の交響曲である『プラネット・アース』の吹奏楽版日本初演です。吹奏楽と女声コーラスとパイプ・オルガンの為の作品です。この交響曲も原曲は、管弦楽の為に作曲したものです。吹奏楽版の日本初演は今日これから行われるわけですが、世界初演は昨年の12月に、スペインのブニョール・ラ・アルティスカによってすでに行われています。その後オランダでも演奏されたので、本日の演奏は世界で3番目になりますが、私自身が指揮を振るのは今夜が初めてです。ですから、今、とても興奮しています!

 

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■大阪市音楽団 第94回定期演奏会レポート
http://www.bandpower.net/report01/2007/07/02_osaka_meij/01.htm

(2007.07.05)

 
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