| [ TOP ]  [ WHAT'S MARINE BAND ]  [ ESSAY ]  [ HISTORY ]  [ DISCOGRAPHY ]  [ SHOP ] |
セレクション
歌劇「ばらの騎士」組曲
ライブ!
キャンディード序曲
マーチ・マスターピース
ニーベルングの指輪
DISCOGRAPHY
2001年4月5日発売!
リヒャルト・シュトラウス作品集  歌劇「ばらの騎士」組曲
"The President's Own"United States MARINE BAND

リヒャルト・シュトラウス作品集について
 解説=秋山紀夫(吹奏楽研究家)

 このCDは1996年5月にジョン・ブージョワー隊長とティモシー・フォーリー副隊長(現隊長)の指揮する、アメリカ海兵隊バンドにより録音されたもので、リヒャルト・シュトラウスの作品が8曲収録されています。
 シュトラウス(1864〜1949)・・・・・宮廷オーケストラのホルン奏者を父として生まれ、ドイツの20世紀前半の巨匠として活躍したシュトラウスは、すぐれた管弦楽曲(特に歌劇や交響曲)を沢山書いていますが、同時に管弦アンサンブルや吹奏楽のための作品も残しています。このCDにはそうした彼の作品から、管楽アンサンブルが2曲、管弦楽曲が2曲、吹奏楽曲が1曲、そして歌劇からの編曲が3曲含まれています。
 オープニングを飾る「ウィーン市の祝典音楽」は壮麗なブラス・アンサンブルで、次の「セレナード」は管楽曲による室内楽作品で優雅な曲です。
 「グラントム」からの前奏曲は、ブラス・セクションが活躍する喜ばしげな雰囲気の楽しい曲で、中間部にはオーボエの静かなソロもあり、珍しい録音です。
 次に続く2曲の「分裂行進曲」はベートーヴェンの頃のマーチを聴くような典型的なドイツ・スタイルの行進曲ですが、2曲目はクイック・マーチです。
 歌劇「火の災い」はあまり上演されませんが、この“愛の情景”はしみじみと始まり、金管で盛り上ります。「ヨハネ修道会」はワーグナーの“エルザの行列”のような荘重で、堂々としたすばらしい曲です。
 最後の「ばらの騎士」はこのCDのハイライトで、組曲全体が吹奏楽で見事に再現されています。ホルンのすばらしい響きや、有名なワルツが感動的で、このバンドが、現在“オーケストラ的”とよばれる理由がよくわかります。

■収録曲
「試聴」の印のある曲は、 RealPlayer 8 Basic にて試聴ができます。
 古いバージョン他のメディアではファイルが開かない場合があります。ご注意ください!
・RealPlayer 8 Basic - は無料でダウンロードできます。
ダウンロードはこちら


演奏:アメリカ海兵隊バンド
指揮:ジョン R.ボージス大佐(1、4、5、7、8)、ティモシー W.フォーリー(2、3、6)
Colonel John R. Bourgeois and LtCol Timothy W.Foley,conducting
試聴の音色は、原音に圧縮処理をおこなったもので、非常にレンジの狭いものとなっております。あらかじめご了承ください。

1. ウィーン市の祝典音楽
11:14 「試聴」

2. 13の吹奏楽器のためのセレナード 9:37 「試聴」

3. 歌劇「グントラム」より第2幕への前奏曲 4:26

4. 王国の猟騎兵連隊の分列行進曲 2:41 「試聴」

5. 騎兵のための分列行進曲第2番 3:10

6. 「火の災い」より愛の情景 6:20

7. ヨハネ修道会の騎士の荘重な入場 6:53

8. 歌劇「ばらの騎士」組曲 22:19 「試聴」

■曲解説
ウィーン市の祝典音楽/Festmusik der Stadt Wien 

 1924年に作曲されたこの曲は“ウィーン市役所のためのファンファーレ”です。大編成の金管と打楽器のアンサンブルで、編成は次のとおり。
 トランペット:6部/ホルン in F :8部/トロンボーン:6部/テューバ:2部/ティンパニー:2部
 つまり、各パート1名としても24名の編成となります。11分14秒ほどの長い曲で、各パートが対照的にうまく作曲され、金管の華麗なサウンドが充分楽しめる曲です。
 躍動的な第1主題、レガートな第2主題を持つ自由な3部形式で、コーダの前にムードを変えてマーチ風な新しいファンファーレも付け加えられています。
13の吹奏楽器のためのセレナード/Serenade for Winds,OPUS 7

 この曲は1881年に作曲され、1882年にドレスデンで初演された13本の管楽器のためのセレナーデです。オリジナルな編成は
 フルート:2/オーボエ:2/Cクラリネット:1/B♭クラリネット:2/Fバセットホルン:1/B♭バス・クラリネット:1/E♭ホルン:1/ファゴット:2/コントラ・ファゴット:1ですが、ここではフェネルが校訂して1986年に出版したラドウィック版を使用していいます。この編成は次のとおり。
 フルート:2/オーボエ:2/B♭クラリネット:2/BB♭コントラバス・クラリネット:1/E♭ホルン:2/Fホルン:2/ファゴット:2/コントラ・ファゴット:1
 フェネルの校訂ではコントラ・ファゴットのパートにコントラバス、またはCテューバを加えてもいいように書かれていますが、この演奏では使用されていません。
 オーボエのソロから始まる優雅な第1主題とややテンポを速めてクラリネットやホルンのソロとファゴットで奏される軽快な第2主題を持つソナタ形式で、展開部では第2主題が展開され、再現部に戻って静かに終ります。
 大変上品なムードを持つ曲です。
歌劇「グントラム」より第2幕への前奏曲
  /Prelude to Act 2 from Guntram,OPUS 25

 シュトラウスが23才の時(1887年)に彼の作曲の先生であったアレキサンダー・リッターに勧められて作曲しはじめました。この歌劇は当時のオーストリアの新聞に載った中世の物語にヒントを得ていて、筋はシュトラウスが尊敬していたワーグナーの「タンホイザー」の歌劇に似ています。“グントラム”は、その主人公の名前です。
 3幕物の歌劇で、第2幕への前奏曲は中世の古い貴族の館で開かれる歌合戦に招かれたグントラムが登場してくる場面の音楽です。
 楽しく陽気なムードで展開され、すぐ金管も加わって豪華な雰囲気となります。しかし、曲は一変してオーボエのもの悲しいソロとなり、木管のアンサンブルが続きます。次第にホルンなどが加わって高まりますが、少しためらったあと、再び始めのムードに戻って終ります。
 編曲者のJ.B.クラウスはスーザ吹奏楽団のためにこの曲を編曲し、この楽譜は現在ワシントンの国会図書館にあります。
 この歌劇が完成したのは作曲を始めてから7年後の1894年のことでした。
国王の猟騎兵連隊の分列行進曲
  /Parade-March des Regiments Konigs-Jager zu Pferde No.1

 作曲されたのは1905年頃。1907年にベルリンで初演され、ヴィルヘルム2世(1850〜1941、1888年から1918年の間王位)に捧げられました。というのは、2世の皇太子がベルリン・オペラの音楽監督だったシュトラウスの音楽がすばらしい!と父に推薦し、その結果、2世がシュトラウスに会い、マーチの作曲を委嘱してできた曲だからなのです。
 吹奏楽曲ではなく、管弦楽曲として作曲され、この演奏の編曲はフリッツ・ブラセによるものです。
騎兵のための分列行進曲第2番/Parade-March Cavallere No.2

 このマーチも「国王の猟騎兵連隊の分列行進曲」と同じ理由で作曲されたもので、やはり原曲は管弦楽曲です。編曲はA.ペスケクで、クイック・マーチとスロー・マーチの2つの部分からできている3部形式の曲です。
「火の災い」より愛の情景
  /Love Scene From Feuersnot OPUS 50


 この「ファイヤースノート(火の災い)」はシュトラウスの2曲目の歌劇で、1901年に作曲された一幕ものです。ミュンヘン市長の娘ディームートは魔術師クンラートをはじめは馬鹿にします。それに怒ったクンラートが街中の灯りを消してしまいますが、クンラートが古い大魔法使いの直弟子であることがわかり、ディームートはクンラートを許し、2人の愛によって光が戻ってくるというストーリーで、この“愛の情景”はオペラの最後の方で演奏される音楽です。
 曲はディームートの愛を表わす主題で、静かにゆっくりと開始され、ワーグナー風な金管の主題へと次第に盛り上がっていきます。やがてシュトラウスらしいホルンのテーマも聴かれ、華やかなクライマックスに達します。
 この曲もJ.B.クラウスがスーザ吹奏楽団のために編曲したものです。
ヨハネ修道会の騎士の荘重な入場
  /Feierlicher Einzug der Ritter des Johanniter-Ordens

 この曲は元来ファンファーレとして1909年に作曲されたもので、原曲の編成はトランペット15、ホルン4、トロンボーン4、テューバ2、それにティンパニーです。
 シュトラウスは後にこのファンファーレを管弦楽曲に編曲していて、この演奏は元海兵隊バンド編曲主任だったトーマス・ノックスが吹奏楽に編曲した楽譜を使用しています。
 荘重な雰囲気を持つプロセッショナル・マーチです。
歌劇「ばらの騎士」組曲
  /Suite from Der Rosenkavalier, OPUS 59

 この歌劇は1909年から10年にかけて作曲され、11年に初演されました。甘い恋や喜劇的な要素もありながら、そのうえで心の陰影を描いた内容を持った曲です。
 3幕からできており、18世紀中頃のウィーンの貴族が中心となっています。
 第1幕では公爵夫人が若いつばめ(オクタヴィアン伯爵)と一夜を過ごし、そこへ下品なオックス男爵が金持ちの新興貴族で商人の娘ゾフィーと結婚するので、その使者として銀のバラを届ける騎士を紹介してほしいとやってきます。オクタヴィアンはとっさに女中に変装してごまかします(そのためこの役は男装した女性歌手が歌う)。公爵夫人は苦しまぎれに、この女中によく似た若い伯爵をバラの騎士に紹介しようということになります。
 第2幕では、ばらの騎士(オクタヴィアン)が花を届けに行くと、ゾフィーから気に入られ、それを怒ったオックスと決闘騒ぎになってしまいます。
 第3幕では、オクタヴィアンが再び女装してオックスを酒場に呼び出し、その女好きをみんなにばらして、最後にゾフィーと結ばれます。
 シュトラウスの著作権が1945年にイギリスのブージーに移ってから、指揮者のアーサー・ロジンスキー(1892〜1958、ポーランド出身で主としてアメリカで活躍)がこの歌劇の色々な場面の音楽をつないで編曲したものが、この組曲です。
 組曲とはいうものの、切れ目なしに演奏される単一楽章で、オペラの前奏曲/第2幕の騎士の到着の場面の音楽(トランペット、ホルン、トロンボーンによる短いファンファーレの後、オーボエのゆっくりした美しいソロとなり、ゾフィーを表わすチェレスタ、ハープ、フルートの下降型の音形が何度も繰り返される)/ゾフィーに銀のばらを渡す場面(遅く美しい旋律で、やはりゾフィーの音形が現われる)/同じく第2幕でオックスが歌うワルツ(荒々しいオックスを表わすテーマの後、ヨハン・シュトラウスのようなやさしく、しなやかで有名なワルツとなる。かなり長い部分)/第3幕の終わりで、婦人が帰った後の、オクタヴィアンとゾフィーの2重唱の旋律(ゆっくりした4/4拍子で、ハープの伴奏によるクラリネットの2重奏)そして、終曲は第3幕の終わりに近い部分で大騒ぎとなるにぎやかなワルツ(第2幕のワルツの旋律も聴こえる)の7つの場面の音楽で構成されています。
 この編曲者はトーマス・ノックスです。
 第2幕の有名な1865年にヨーゼフ・シュトラウス(1827〜1870、ワルツ王の弟)が作曲した作品173のディナミーデン・ワルツによく似ていると言われています。
セレクション
歌劇「ばらの騎士」組曲
ライブ!
キャンディード序曲
マーチ・マスターピース
ニーベルングの指輪
| [ TOP ]  [ WHAT'S MARINE BAND ]  [ ESSAY ]  [ HISTORY ]  [ DISCOGRAPHY ]  [ SHOP ] |



このホームページに掲載されているすべての画像、文字などのデータについて、無断転用、無断転写をお断りします。

NETSCAPE NAVIGATOR 4.0以上、またはInternet Explorer4.0以上でご覧になることをお勧めします。これより下位のブラウザでご覧になると、画像などが一部お楽しみいただけない場合があります。
Copyright (C)2001 Band Power