エンター・ザ・ギャラクシーズ~コーリー・バンド…“ヨーロピアン”“ワールド”“全英オープン”の栄冠を次々と獲得しているコーリー・バンドが放つ 絶品のコンサート・アルバム! クーパーの『エンター・ザ・ギャラクシー』に注目


★“ヨーロピアン”“ワールド”“全英オープン”の栄冠を次々と獲得している
コーリー・バンドが放つ 絶品のコンサート・アルバム!
スパークのテナーホーン独奏曲「カプリコルノ」をはじめ、
オープニング曲として人気を集めるクーパーの『エンター・ザ・ギャラクシー』など、
注目曲を多数収録!

 記念すべきバンド結成125周年のシーズンのために2009年2月に録音された、ウェールズの代表的バンド、コーリー・バンドのすばらしいコンサート・アルバムです。

 オリジナルからポップまで、さまざまなスタイルの音楽が愉しめますが、その多くがこのシーズンに向けて委嘱され、準備された新曲との説明がブックレットにあります。

 さすがー、というか、ものすごいパッションとパワーを感じます!!

 そして、オープニング・ピースは、ポール・ロヴァット=クーパーの『エンター・ザ・ギャラクシー』。この曲は、2008年の“ブラス・イン・コンサート選手権”で世界初演されて聴衆の度肝を抜き、コーリー・バンドに勝利をもたらした記念碑的オープニング・ピースです。2009年の“ヨーロピアン”のガラ・コンサートでもバカ受けでしたね。

 ソロ・ピースでとくに注目したいのは、フィリップ・スパークのテナーホーン独奏曲『カプリコルノ』です。曲名後半の“コルノ”はイタリア語でホルンを意味します。曲は、たっぷりと歌わせるメローなフレーズが印象的な前半部、テク二カルな主部、そしてスピード豊かにフィニッシュするエンディングと、スパーク節満開!! この新作は、全世界のテナーホーン奏者にもろ手を挙げて歓迎されるでしょう!!

 デーヴィッド・チャイルズ独奏のユーモラスな『ホットなカナリア』は、日本でもすでにおなじみですね。

 ポップスでは、ウェールズのヒーリング音楽の大家カール・ジェンキンズの“アディエマス”プロジェクトから曲を選んで組曲にしたピーター・グレイアム編の『アスペクツ・オブ・アディエマス』が光ります。ジェンキンズをレパートリーに選ぶあたりは、さすがウェールズのバンドと言えますね。

 それにしても、どんどん新しいレパートリーを準備して記念アルバムを事前に収録。その後にコンサートやコンテストにアグレッシブにチャレンジするとは、気持ちの入り方が違います。

 “ヨーロピアン”“ワールド”“全英オープン”など、栄冠をつぎつぎと手にしていったのもなるほどと頷けるほど、エネルギー全開の演奏が愉しめる“超おススメ”のアルバムとなっています。

■このCDの詳細をチェックする
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1959/

【コーリー・バンド】
1884年、南ウェールズ屈指の炭鉱地帯として知られるロンザ・ヴァレー(Rhondda Valley)で結成されたウェールズの代表的ブラスバンド。当初はトン・テンペランス・バンドの名前で活動したが、1895年、演奏を聴いた同地の鉱工業の盟主、コーリー・ブラザーズ社の社長サー・クリフォード・コーリーからのスポンサードの申し出を受け、コーリー・ワークメンズ・バンドに改称。1920年には“チャンピオンシップ”セクションのステータスを得た。その後、炭鉱との関係が薄くなり、コーリー・バンドの名前で活動。1998年以降、スポンサー変更などにより、ジャスト・レンタルズ・コーリー・バンド~バイ・アズ・ユー・ヴュー・コーリー・バンド~バイ・アズ・ユー・ヴュー・バンドと改名を繰り返したが、2007年にバンド名に“コーリー”の名前を取り戻した。各選手権においても輝かしい成績を誇るが、近年においても、2000年に音楽監督に就任した世界的ユーフォニアム奏者ロバート・チャイルズ(Dr. Robert B. Childs)の指揮のもと、2000年、2002年、2007、2009年の全英オープン優勝、2000年の全英選手権優勝、2008、2009年のヨーロピアン選手権連続優勝、2009年のオランダ・ケルクラーデの第16回世界音楽コンクール優勝と、実力者ぶりをいかんなく発揮している。有名なフィリップ・スパークの『ドラゴンの年』は、コーリー・バンド結成100周年記念委嘱作だった。

《主要選手権優勝年》
世界音楽コンクール(WMC)(2009)
ヨーロピアン選手権(1980、2008、2009)
全英オープン選手権(2000、2002、2007、2009)
全英選手権(1974、1982、1983、1984、2000)
BBCバンド・オブ・ジ・イヤー(1971)
BBCウェールズ・バンド・オブ・ジ・イヤー(1979、1980、1982)


■エンター・ザ・ギャラクシーズ~コーリー・バンド
Enter the Galaxies
Cory Band

【演奏団体】コーリー・バンド (Cory Band)
【指揮者】ロバート・B.チャイルズ (Dr. Robert B. Childs)
【発売元】ドイエン (Doyen)
【発売年】2009

【収録曲】
1. エンター・ザ・ギャラクシー/ポール・ロヴァット=クーパー 【3:09】
2. アスペクツ・オブ・アディエマス/カール・ジェンキンズ (arr. ピーター・グレイアム) 【13:12】
3. サンライズ・オーヴァー・ブルー・リッジ/ダン・プライス 【4:03】
4. メキシカン・ハット・ダンス/メキシコ伝承曲 (arr. ロジャー・ウェブスター) 【5:01】
5. シロッコ/ピーター・グレイアム 【6:56】
6. コパニトサ/アンドルー・ベーカー 【4:24】
7. トゥーリス・フォルティシマ (堅固なやぐら)/スティーヴン・ポンスフォード 【9:21】
8. トム・ボーリング/チャールズ・ディブデン (arr. ケネス・ダウ二ー) 【3:58】
9. ハーレフの男たち/ウェールズ伝承曲 (arr. ギャレス・ウッド) 【3:19】
10. カプリコルノ/フィリップ・スパーク 【6:47】
11. ソロモン王の洞窟/ロドニー・ニュートン 【4:55】
12. ホットなカナリア/ポール・ネロ (arr. サイモン・ウッド) 【2:46】
13. アメリカン・テイル/ダン・プライス 【5:57】

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エッセンシャル・ダイク Vol.9~ブラック・ダイク・バンド…爽快、ブリリアントな最高級のブラス・サウンドをたっぷりとご堪能あれ!! グレイアムの人気曲「キャッツ・テイルズ」収録


★爽快、ブリリアントな最高級のブラス・サウンドをたっぷりとご堪能あれ!!
クーパーの「インモータル」とグレイアムの人気曲「キャッツ・テイルズ」は
聴きものですよー!

 ブラスバンドの世界では「ダイクの前にダイクなし、ダイクの後にダイクなし」と謳われる、世界で最も有名なブラスバンド、イギリスのブラック・ダイク・バンドが、普段着のパブリック・コンサートで演奏するレパートリーを集めた“エッセンシャル・ダイク”シリーズも、このアルバムでとうとう9枚目!!

 一体どれだけレパートリーがあるんでしょうか!?

 コルネットのリチャード・マーシャル、テナーホーンのサンディー・スミス、フリューゲルホーンのアレックス(アレグザンドラ)・カーウィン、トロンボーンのブレット・ベイカー、ユーフォ二アムのデーヴィッド・ソーントンら、役者ぞろいのこのバンドは、そんな疑問など、どこ吹く風といった感じで、このアルバムでも絶好調!! つぎからつぎへと現われるすばらしいソロの応酬には、ホント目が回ってしまいそうです!

 数あるレパートリーの中でも、ピーター・グレイアムの『キャッツ・テイルズ』と、ポール・ロヴァット=クーパーの『インモータル』はとくに聴きもの!!

 ニューヨークで“ジャズ奏者たち”のことを“ジャズ・キャッツ”と呼ぶことにインスピレーションを得た『キャッツ・テイルズ』は、とてもエキサイティングなポップ組曲で、各パートのソロもビシバシ。途中ソロをよく際立たせようと速度を緩める演出もありますが、スピード狂のBPとしては、ここを一気に突っ切ってくれたら、ゼッタイ★★★★★★★★★★(星10コ)だったのになー、と思うことしきり!!  とはいうものの、ホントすばらしい演奏です!!

 ハリー・モーティマー、アレックス・モーティマー、デーヴィッド・ウィルコックス、ジェフリー・ブランド、ロイ・ニューサム、ピーター・パークス、ジェームズ・ウォトスン、デーヴィッド・キング、ニコラス・チャイルズという歴代の指揮者の名前とともにブラック・ダイクの栄光の歴史を語るナレーションが最初に聴かれる『インモータル』は、21世紀の今もさらに発展を続ける、スーパーなこのバンドのヴィルトゥオーソぶりが一気に爆発したような小気味のいい演奏で、ソーグッド!!

 爽快、ブリリアントなブラス・サウンドを、まずはたっぷりとご堪能あれ!!

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【ブラック・ダイク・バンド】
ルーツは、1816年、ヨークシャーのクィーンズヘッド(現クィーンズバリー)の村に誕生した木管、金管、打楽器からなるウィンド・バンド。しかし、存続問題が起こり、1837にクィーンズヘッド・バンドとして再出発。1855年、この村のバンドでフレンチ・ホルンを吹いていたジョン・フォスター&サン社の社長ジョン・フォスターが、メンバーをそっくり社員とし、新しい楽器とユニフォームを買い与えて今日のブラス・バンド編成とする。以降、全英選手権、全英オープン選手権、ヨーロピアン選手権における輝かしい記録は、他の追随を許さず、「最も成功したバンド」としてギネス・ブックに登録される。SPレコードの時代から現在のCD、DVDなどに商業録音された数は、バンドとして世界一を誇る。


■エッセンシャル・ダイク Vol.9~ブラック・ダイク・バンド
Essential Dyke Vol.IX
Black Dyke Band

【演奏団体】ブラック・ダイク・バンド(Black Dyke Band)
【指揮者】ニコラス・J. チャイルズ(Dr. Nicholas J. Childs)
【発売元】ドイエン (Doyen)
【発売年】2009年

【収録曲】
1. ジ・オーストラレイジアン (オーストラリア人)/ウィリアム・リンマー 【4:09】
2. ウィロー・エコーズ/フランク・サイモン 【4:04】
3. キャッツ・テイルズ/ピーター・グレイアム 【14:54】
4. ファンタスティック・ポルカ/アーサー・プライアー (arr. キース・ウィルキンスン)【5:01】
5. ザ・レディー・イズ・ア・トランプ(その淑女ふしだらにつき)/
6. ザッツ・アモーレ/ハリー・ウォーレン (arr. サンディー・スミス) 【3:15】

フリューゲルホーン (Flugel Horn):アレックス・カーウィン (Alex Kerwin)
テナーホーン (Tenor Horn): サンディー・スミス (Sandy Smith)、
テナーホーン (Tenor Horn): ジュリー・バックハウス (Julie Backhouse)
テナーホーン (Tenor Horn): アリスン・チャイルズ (Alison Childs)

7. ラック・ビー・ア・レイディ/フランク・レッサー (arr. サンディー・スミス) 【4:25】
Luck be a Lady/Frank Loesser (arr. Sandy Smith)

コルネット (Cornet): ジョン・ドイル (John Doyle)
コルネット (Cornet): ジョン・オブライエン (John O’Brien)
コルネット (Cornet): レベッカ・マーシャル (Rebecca Marshall)
コルネット (Cornet): ジョー・マーター (Joe Murtagh)
コルネット (Cornet): スティーヴン・マガーワン (Stephen McGowan)

8.枯葉/ジョセフ・コスマ (arr. ビル・ゲルダード) 【4:51】
9. スウィンギング・マチルダ/伝承曲 (arr. フィリップ・ウィルビー) 【3:09】
10. 主題と変奏/ジョアキーノ・ロッシーニ (arr. ショーン・ブレンナン) 【8:50】
11. インモータル/ポール・ロヴァット=クーパー 【10:40】

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11月23日、関西学院大学「第48回定期演奏会」において、田中久美子の新作「ムーンストーン」が初演される!

 関西の名門バンド、関西学院大学応援団総部吹奏楽部の「第48回定期演奏会」において田中久美子の「ムーンストーン」が初演される(11月23日、兵庫県立芸術文化センター)。

 同曲は、関西学院創立120周年を記念して委嘱されたもので、関西学院の「新月の校章」にちなんで「ムーン」に関係するタイトルがつけられたという。「ムーンストーン」とは、月の光が凝固してできたと信じられてきた、身に付けることで予知能力をもたらすとされるパワーストーン。

 なお、当時はこの委嘱作品のほか、フィリップ・スパークの「宇宙の音楽」やヴァンデルローストの「モンタニャールの詩」など、吹奏楽オリジナルの名曲が演奏される。

■関西学院創立120周年記念
関西学院大学応援団総部吹奏楽部 第48回定期演奏会

【日時】2009年11月23日(月) 18:30開演
【会場】兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
【料金】1000円(前売り800円)
座席指定 当日16:30より大ホール前にて座席券と交換いたします(先着順)

【プログラム】
宇宙の音楽/P.スパーク
Moon stone/田中久美子
~関西学院創立120周年記念 委嘱作品(初演)~
交響詩「モンタニャールの詩」/J.ヴァン・デル・ロースト、他

【HP】 http://member.kwangaku.net/kgusb/ 

サイ・ペイン版≪惑星≫、20年ぶりにシエナによって復活! プロ・バンドによる世界初の全曲ステージ演奏、実現!

▲20年ぶりに発見された、サイ・ペイン編曲≪惑星≫全曲スコア

 

 この11月17日(火)に、横浜みなとみらいホールで開催されるシエナ・ウインド・オーケストラ第31回定期演奏会では、ホルスト≪惑星≫全曲が演奏されるが、使用される編曲譜が、サイ・ペイン版であることが判明した。プロ・バンドによる全曲ステージ演奏は、今回が「世界初演」である。驚きの声をあげる吹奏楽ファンも多いのでは?

 これは、1989年に東芝EMI(当時の社名)がロンドンのアビー・ロード・スタジオで制作したCD録音のために使用されたもの。

 このときの演奏は、英国王立空軍中央バンド指揮者だったエリック・バンクスと、ロンドン・シンフォニック・ウインド・オーケストラ。イギリス中の一流管打楽器奏者を集めて臨時編成されたドリーム・バンドだった。その後、バンクスが来日した際に昭和音楽大学が1回演奏しただけで、その後、忘れられていた「幻の編曲スコア」。

 編曲したのは、王立海兵隊バンドのホルン奏者だったサイ・ペイン。すべて原調編曲で、オリジナルのソロ管楽器もすべてそのまま使用、もちろんオルガンや女声合唱も原曲どおり。オーケストラ原曲を、そのまま吹奏楽で再現した編曲だ。

 昨年、このCDがEMIミュージック・ジャパンから20年ぶりに再発売され、多くの吹奏楽ファンを感動させたのはご存知のとおり。

■「惑星」&「展覧会の絵」/
エリック・バンクス、ロンドン・シンフォニックWO【CD2枚組】

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1481/

 ところがこの夏、奇跡的に楽譜が残っていたことがわかり、今回、サイ・ペイン本人の好意で、日本で、世界初のプロによる全曲ステージ演奏が実現することになったのだ。

 たまたま先日、プライベートで来日中だったエリック・バンクス氏も、このニュースを聞いて「まさか20年後に日本でプロ全曲演奏が実現するとは思わなかった。この編曲は、吹奏楽版≪惑星≫の中で、もっともすぐれたもの。ぜひ、多くの方々に聴いていただきたい」とのメッセージをシエナに寄せたという。

 吹奏楽で「原曲そのままの響き」とは、どのようなものか? まさに吹奏楽界のスクープ! これは聴き逃がせないぞ!


シエナ・ウインド・オーケストラ 第31回定期演奏会

【日時】2009年11月17日(火) 19:00 開演   (18:20開場)
【会場】横浜みなとみらいホール 大ホール
【指揮】十束尚宏

【曲目】
R.ヴォーン=ウィリアムズ:トッカータ・マルツィアーレ
P.グレインジャー:リンカンシャーの花束
G.ホルスト:組曲《惑星》全曲(サイ・ペイン編曲)

【料金】
S席¥5,500 A席¥4,500 B席¥3,500 C席¥2,500

【予約・問い合わせ】
ジャパン・シンフォニック・ウインズ 03-3357-4870
http://sienawind.com/index.html

(注)
≪惑星≫全曲演奏は、11月17日(火)、横浜みなとみらいホールにおける第31回的演奏会のみ。14日(土)流山公演、15日(日)浦安公演は抜粋演奏で、ほかにホルスト≪第一組曲≫が演奏されます。

全英ブラスバンド選手権2009の栄冠は、ブラック・ダイクの手に!! コーリーの4大タイトル制覇ならず。

▲優勝したブラック・ダイク・バンド

 

 全世界のブラスバンド・ファン注目の「全英ブラスバンド選手権2009 (The National Brass Band Championships of Great Britain)」選手権部門決勝は、2009年10月18日(土)、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールに全国8地区の代表20バンドを集めて開催され、前年優勝のディフェンディング・チャンピオン、ブラック・ダイク・バンド(ヨークシャー代表/指揮:ニコラス・チャイルズ)が、見事2年連続優勝を飾った。

 目下、“ヨーロピアン”、“ワールド”、“全英オープン”の3大タイトルを保持し、向かうところ敵なしだったコーリー・バンド(ウェールズ代表/指揮:ロバート・チャイルズ)は第3位に終わり、“全英”を加えたブラスバンド4大タイトルすべての奪取はならなかった。

 上位バンドは、以下のとおり。

【第1位】

Black Dyke Band
地区:Yorkshire
指揮:Dr. Nicholas Childs

【第2位】

Fodens Band
地区:North West
指揮:Garry Cutt

【第3位】

Cory Band
地区:Wales
指揮:Dr. Robert Childs

【第4位】

Rothwell Temperance Band
地区:Yorkshire
指揮:David Roberts

【第5位】

Reg Vardy Band
地区:North of England
指揮:Stephen Roberts

【第6位】

Carlton Main Frickley Colliery Band
地区:Yorkshire
指揮:Russell Gray

【テストピース(課題)】Torchbearers (Peter Graham)
【審査員】David Read、Derek Broadbent、David King

【ブラック・ダイク・バンド】
ルーツは、1816年、ヨークシャーのクィーンズヘッド(現クィーンズバリー)の村に誕生した木管、金管、打楽器からなるウィンド・バンド。しかし、存続問題が起こり、1837にクィーンズヘッド・バンドとして再出発。1855年、この村のバンドでフレンチ・ホルンを吹いていたジョン・フォスター&サン社の社長ジョン・フォスターが、メンバーをそっくり社員とし、新しい楽器とユニフォームを買い与えて今日のブラス・バンド編成とする。以降、全英選手権、全英オープン選手権、ヨーロピアン選手権における輝かしい記録は、他の追随を許さず、「最も成功したバンド」としてギネス・ブックに登録される。SPレコードの時代から現在のCD、DVDなどに商業録音された数は、バンドとして世界一を誇る。

■関連記事

◎【選手権】2009年10月17日、全英ブラスバンド選手権“チャンピオンシップ部門決勝”開催!! 2009年ファイナル出場バンドは、こうして選出された!!
http://www.bandpower.net/news/2009/10/08_bbcc/01.htm


《ブラック・ダイクが優勝した2008年(昨年)の全英選手権のライヴ盤をチェックする》

■全英ブラスバンド選手権2008
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1942/

《ブラック・ダイク・バンドの主なDVDをチェックする》

■ヘリテージ
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/dvd-9077/

■ブラック・ダイク・ライブ!
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/dvd-9258/

■ブラック・ダイク・バンド150周年記念コンサート
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/dvd-9090/

■エピック・ブラスII~ピーター・グレイアム50才記念ライヴ
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/dvd-9090/

《ブラック・ダイク・バンドの主なCDをチェックする》

■エッセンシャル・ダイク Vol.9
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1958/

■エッセンシャル・ダイク Vol.8
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1593/

■エッセンシャル・ダイク Vol.7
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1146/

■エッセンシャル・ダイク Vol.6
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0923/

■エッセンシャル・ダイク Vol.5
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1500/

■エッセンシャル・ダイク Vol.4
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0577/

■エッセンシャル・ダイク Vol.3
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0100/

■エッセンシャル・ダイク Vol.2
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0244/

■ジュエルズ・イン・ザ・クラウン
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0845/

■ゴールデン・イヤー
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0890/

■エッセンス・オブ・タイム
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0210/

■バトル・クリーク~フィリップ・スパーク・ブラスバンド作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1467/

■ピーター・グレイアム ブラス・バンド作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0252/

■コサックの叫び~ピーター・グレイアム作品集Vol.2
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0265/

■ブラック・ダイク~ギルバート・ヴィンター名曲集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0961/

■トランペット・オブ・ジ・エンジェルズ~エドワード・グレッグスン作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0702/

■ウィーンの夜~フィリップ・ウィルビー作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1230/

■アーサー・バターワース作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0174/

■エリック・ボール作品集 Vol.2:フェスティヴァル・ミュージック
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0484/

■クラシカル・ダイクVol.1~エドワード・エルガー作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1539/

■ファサード~ウィリアム・ウォルトン作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0045/

■惑星
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0044/

■メサイア
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0183/

■モニュメント
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0704/

■デビルズ・デュエル
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1238/

■ユーフォニアム協奏曲「3つのストーリー、3つのワールド」
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0599/

■パスポート~ミュージカル・ジャーニー ロジャー・ウェブスター【コルネット】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0598/

■エターナル・クエスト ブレット・ベイカー 【トロンボーン】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0198/

■プレミア:ロバート・チャイルズ
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0255/

■エミナンス/リチャード・マーシャル【コルネット、トランペット】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1411/

■ブラック・ダイク~ファンタスティック・オーヴァーチュア Vol.3
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0962/

■ブラック・ダイク~ファンタスティック・オーヴァーチュア Vol.2
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1486/

■ブラック・ダイク~ファンタスティック・オーヴァーチュア Vol.1
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0958/

■スペクタクル・クラシック Vol.6
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1357/

■スペクタクル・クラシック Vol.5
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0882/

■スペクタクル・クラシック Vol.4
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0653/

■スペクタクル・クラシック Vol.3
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0398/

■スペクタクル・クラシック Vol.2
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0124/

■スペクタクル・クラシック Vol.1
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0397/

■ブラック・ダイク「ヴェルディ作品集」
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0254/

■ブラック・ダイク「ビートルズ曲集」
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0386/

■ ブラック・ダイク~スクリーン・ブロックバスターズ
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0963/

■ブラック・ダイク「映画音楽ヒット曲集」Vol.2
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0957/

■ブラック・ダイク「映画音楽ヒット曲集」
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0473/

■ワールド・フェイマス・マーチ
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0751/

■ピーター・グレイアム(Peter Graham) /Professor of Composition at the University of Salford

◎インタビュー&文:多田宏江

2009年11月13日ソルフォード大学ピーター・グライアム研究室にてインタビュー

▲Peter Graham

 ピーター・グレイアム。バンドパワーでも何度もその名が登場するイギリスを代表する作曲家の1人。最近では、英国ブラスバンド通信第2号でお届けした、ブリティッシュオープンでワーシップフル・カンパニー・オブ・ミュージッシャンズ・アワードを受賞。第3号でお届けした、ナショナル・ブラスバンド・チャンピオンシップス・オブ・グレートブリテンでは、課題曲として彼の新曲が演奏されました。そんな大活躍のピーター・グレイアム。今は、彼の新しい作品集CDが発売される準備中だそうです。

新しいCD情報から、ナショナルズ課題曲「ザ・トーチべアラー」に込められた思い、さらには、どのように作曲家としてキャリアを積んでいかれたのか。レポーターが在学中のソルフォード大学内、ピーター・グレイアムの研究室へお邪魔してインタビューしてきました。

■どのように作曲活動をスタートされましたか?

ピーター:初めはピアノ、次にコルネットを習い始めて、コルネットをスコットランドのサルベーションアーミーで吹いていました。その時から、兄弟や友達で四重奏を組み、そのために曲を編曲したりしていました。

そんな時に、友人の一人が作曲のコンテストに作品を出しているのを見て、「彼に出来るなら私にも出来るかも」、そんな風に思い始めたんです。16、17歳の頃、夏のサルベーションアーミーのミュージックキャンプに事前にマーチを作曲したものを持って参加し、
その曲を演奏してもらいました。その曲を、サルベーションアーミーの有名な作曲家、レイ・ステドマン・アラン(Ray Steadman Allen)、レズリー・コンドン(Leslie Condon)に送り、どのように直したらいいかコメントをもらってレッスンを受けていました。

その後、スコットランドのサルベーションアーミーバンドの100年記念行事に、マーチを作曲する依頼を受けたんです。そのマーチは「New Generation」という曲で、何度かスコットランドのバンドによって演奏されましたが、自分でも、そんなに良い曲じゃないのかな?なんて思っていた時、突然、知人から「明日君の曲をインターナショナルスタッフバンドがロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで演奏するそうだよ」と聴いたんです。当時私は19歳。スコットランドに住んでいましたから、残念ながらロンドンまでは聴きに行けませんでした。

その後、大学を卒業して作曲活動を続けているところに、ニューヨーク・スタッフバンドから作曲の依頼を受けました。「世界ツアーを行うから、私達のためにマーチを作曲をしてくれないか」と言われ、そのときに作曲した曲が「The Ambassadors」でした。この曲も準備中の新しいCDに収録予定ですよ。

私はニューヨーク・スタッフバンド編曲&作曲者として、またコルネット奏者として所属しました。その結果、ニューヨークには3年滞在しました。

※ピーター・グライアムの初めて出版された楽譜「New Generation」
その音源を↓のサイトから聴くことが出来ます。(協力:Ian Bartonさん)
http://www.regalzonophone.com/

■10月はオーストラリアの「オーストラジアン・オープン」で審査員を務められましたよね? オーストラリアの旅はいかがでしたか?

ピーター:4・5日間と、とても短い滞在期間でした。コンテスト参加団体数は7バンド。イギリスの大会に比べて団体数が少ない分、審査員には演奏の違いが比べやすいですが、そうは言っても、上位団体の演奏レベルの差は少ないですから優勝団体を決めるのは難しかったですね。どれを勝ちにするか・・・、ある団体は、音楽的に良くても技術的な失敗があったり、逆もあったり。

友人のデイビット・キング氏と一緒に仕事を出来たのもよかったですね。海のすぐ側の彼の家に泊めてもらってリラックスできました。コンテストの前日は、指揮者や演奏者を集めてデイビット・キング氏とセミナーも行いました。数日前にソルフォード大学でも行われた、審査員のセミナーと(実際に行われたコンテストの上位5団体の録音を聴きながら、受講者は審査員と同じように、スコアを見てコメントを書き順位を決める)や、オーストラジアン・オープン課題曲「ザ・トーチビアラー」の曲を解説するセミナーも行いました。

■10月のナショナル・ブラスバンド・チャンピオンシップス・オブ・グレートブリテンはどう思いましたか?

ピーター:とても楽しめました。色んな人達と話をして興味深かったのは、「どんな曲を課題曲にすべきか」ということでした。 種類分けすれば、今回の曲はオールドスタイルな曲だったんです。コンテストの運営者、フィリップ・モリス(Philip Morris)さんによれば「近年で最も多い集客だった」とのことで、彼も喜んでくれました。エリック・ボール・スタイルのオールドファッションな曲がお客さんの集客につながったという話でした。

特にロンドンのアルバート・ホールで行われる、このコンテストのお客さんは、お年寄りの方が多くいらっしゃるので、課題曲が現代的な曲だと、どうしてもお客さんが集まりにくい。しかしながら、若い才能のある作曲者の活躍の場として活かすべきでもあり、そうなると、現代曲的な課題曲になり、集客が難しい。このコンテストは特にそういう傾向が強いですね。

■「ザ・トーチべアラー」について聞かせてください。もとになったエリックボールの「トーチべアラーズ」は複数形の題名で、「ザ・トーチべアラー」は単数形ですが、この題名の意図は?

ピーター:サルベーションアーミーの牧師になる人たちを「トーチべアラーズ」と呼びます。エリック・ボールはその人たちを指して、このマーチを作曲しました。

トーチべアラーはたいまつを持つ人、先導者という意味を持つとともに、新しいことをやる人という意味があります。そういう意味で、エリック・ボールが作曲家として活躍した当時、彼はとてもモダンな曲を作曲する作曲者として、ブラスバンドの新しい時代の作品スタイルを切り開いていきました。彼に敬意を表して、また彼を指して「ザ・トーチべアラー」としました。

■日本の読者の皆さんは、この曲の吹奏楽編曲が出ないか待っていると思いますが、その予定はありますか?

ピーター:今のところ予定はありませんが、日本の方でどなたか出して欲しいという方がいらっしゃいましたらご連絡ください(笑)

■新しいCDの情報を教えて下さい。

ピーター:今までの私の作品を、ブラック・ダイク・バンドとインターナショナル・スタッフ・バンドという世界でもトップレベルのプレイヤーたちによって演奏し録音しました。2枚組みの内容盛りだくさんのCDになる予定です。日本でも演奏される機会の多い「ハリソンの夢」から、先ほど話に出てきたニューヨーク・スタッフ・バンドのために作曲した初期の作品「The Ambassadors」、そしてナショナルズ課題曲となった最新作「ザ・トーチベアラー」も初めてCDになる予定です。

■最後に、日本の読者のみなさまへメッセージをお願いします。

ピーター:2回ほど日本を訪れましたが、とても楽しかったです。日本のみなさん、日本でも私の曲を演奏してくれてありがとう。皆さんのご活躍を願っています。


 

【ピーター・グレイアムのCD】

◎ゲールフォース~ピーター・グレイアム作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0199/

◎ザ・レッド・マシーン~ピーター・グレイアム作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0720/

◎クロスオーヴァーノルウェー王国海軍バンド
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0192/

◎ピーター・グレイアム ブラス・バンド作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0252/

◎コサックの叫び~ピーター・グレイアム ブラス・バンド作品集Vol.2
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0265/

◎エピック・ブラスII~
ピーター・グレイアム50才記念ライヴ
ブラック・ダイク + インターナショナル・スタッフ・バンド
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/dvd-9333/

◎グローリアス・ヴェンチャーズ/ピーター・グレイアム作品集
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1079/

【ピーター・グレイアムの楽譜】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000352/

※本文中に登場したボールの「トーチべアラーズ」が収録されたDVD
◎エリック・ボール生誕100周年コンサート
~セレブレーション・イン・ブラス/
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/dvd-9014/

■ディビット・キング(David King)/ブリッグハウス&ラストリック・バンド・プロフェッショナル・コンダクター、コルネット奏者

◎インタビュー&文:多田宏江

2009年10月3日マン島でのマスタークラス期間中メールインタビュー
協力:Tim Hewitt (Yamaha Music UK Ltd Regional Manager)

▲David King

 デヴィッド・キング。バンズマンなら、その名を知らない人はいない、ブラスバンド界を代表する指揮・指導者&コルネット・プレイヤー。9月のブリティッシュオープンでは、ブリッグハウス&ラストリックバンドの指揮者として、デイビット・キングのオープン復活に注目が集まりました。

 そんなデヴィッド・キングは昨年、ブラック・ダイクを指揮し日本ツアーを行った1990年以来、18年ぶりに来日。世界中を忙しく飛び回るデヴィッドですが、今回はヤマハの仕事でマン島にいるところを、直撃メール・インタビュー。(マン島はアイリッシュ海北部のほぼ中心にある島で、オートバイの国際的ロードレース「ツーリスト・トロフィー」(マン島TTレース)の開催地としても有名です。またブラスバンドが盛んな地域でもあります)

YBS時代の思い出話から、現在のブリッグハウス&ラストリックバンドの話、また世界的な活動についてお聞きしました! デヴィッド・キングの今に迫ります。

■今回はヤマハのマスタークラスをマン島で行ったそうですが、どのようなマスタークラスでしたか?

デヴィッド:今回が私にとって初めてのマン島訪問になります。ヤマハの準備したマスタークラスと指揮&コルネットのセミナーを行いました。楽しいコンサートも開催され、マン島の熱意溢れる8つのバンドは素晴らしい演奏を披露してくれました。

■世界的にブラスバンドの指揮・指導をしてらっしゃいますが、今後はどのような活動を予定されていますか?

デヴィッド:昨年は岡本篤彦さんの招待を受けて日本に来日しました。来日は岡本さんのバンドである浜松ブラスバンドと大阪ハーモニーブラスとのお仕事でしたが、どちらのバンドともすばらしいバンドで音楽的なレベルも高かったです。岡本さんと、また仕事が出来てとてもうれしかったですね。
彼は何年も前にソルフォード大学に来て、私と一緒に勉強した、すばらしいコルネット奏者であり、とても才能のある指揮者です。今年(2009年)の11月19日~30日の間、再び浜松ブラスバンドと大阪ハーモニーブラスとの仕事のために来日する予定で、日本での仕事もとても楽しみにしています。

今後のスケジュールはヤマハ・ヨーロッパ、イギリス、オーストラレーシア(オーストラリア・ニュージーランドおよびその周辺の島々の総称)のアーティスト&コンサルタントとして国際的に仕事をする予定です。

 2010年2月からはノルウェー・チャンピオン、エイカンガーの指揮を2010年ヨーロピアン・チャンピオンシップス(開催地オーストリア、リンツ)に向けて開始すると同時に、ヨークシャーのブリッグハウス&ラストリックバンドとの仕事も続けていきます。

 現在、ブリッグハウス&ラストリックのコルネット・セクションはヤマハ・ゼノ・コルネットを使用しています(ソロ・コルネット・セクションはイエローブラス、バックロウはゴールドブラス)。そこでヤマハの企画によるCDレコーディングをシェオナ・ホワイト(Sheona White、テナーホーン)、カトリーナ・マルゼラ(Katrina Marzella、バリトン)と言った、ヤマハ・アーティストのブラスバンド・プレイヤー達をソロイストに招いてブリッグハウス&ラストリックとレコーディングする予定です。

 オーストラリアでは、ナショナル・オーストラリア・ブラスと新曲の委託作品のためのコンサート、フェスティバルなどを年に3回予定しています。

 その他のヨーロッパでの仕事は、スウェーデンでヨーテボリのプロフェッショナル・ブラスバンド音楽家たちとの活動、新しいヤマハのテナーホーンを含む、ヤマハの新製品の宣伝も行います。新しいヤマハのテナーホーンはヤマハ・アーティストのシェオナ・ホワイトとヤマハが開発した楽器で、豊かな響きと素晴らしいレスポンス&プロジェクションをもった最高の楽器です。

 2010年後期にはスウェーデンでもマスタークラスと、指揮者講習会を行う予定です。

 2010年は私の恩師ロイ・ニューサム(Dr Roy Newsome)先生が80歳の誕生日を迎える年でもあります。私はロイ先生と奥様をオーストラリアに招待してお祝いします。その際、ロイ先生はナショナル・オーストラリア・ブラスとシドニーのセントメアリー・バンドのゲストとして私と一緒に仕事をする予定です。

■ロイ先生の話が出ましたが、ロイ先生以外に影響を受けた先生や指揮者、またコルネット&トランペット奏者はいますか?

デヴィッド:私が特に影響を受けたコルネット&トランペットの先生は、1.父、2.ケン・スミス(Ken Smith…1960年から1970年代に活躍したニュージーランドの伝説的トランペット&コルネとプレイヤー)、3.デヴィッド・ジェイムス(David James…私が1982年にイギリスに来た時のコルネットの先生)です。

 あとのほとんどは、自分の教え子達に習ってきたように思います。教え子達は常に私に新しいアイディアと、練習し続ける意欲を沸き立たせてくれます。

■そんな、あなたにとって、音楽とは何ですか?

デヴィッド:音楽が全てではありません。音楽は素晴らしい芸術表現形態であって、そのバランスを保つことが重要です。出来る出来ないで個人を評価するような誤った考えに、はまらないで欲しい。私達を「human doing’s」、何かをする機械のように捉えるのは、不健全な考え方で、私達は「human-‘beings’」人間なのです。音楽は、この全世界に共通する言葉を通して、人生の喜びを分かち合う存在であると思います。

■YBS(Yorkshire Building Society Band)時代の思い出を聞かせていただけますか?

デヴィッド:思い出話の一つ目は、YBSが課題曲も、自由曲も演奏順番1番を引いてしまった1996年のヨーロピアン・チャンピオンシップス(開催地:ノルウェー)のことですね。その年が若いYBSにとってのヨーロピアン初出場でした。観客のだれもがヨーロピアン初出場で勝てるとは思っていなかったし、さらには課題曲、自由曲とも演奏順番が1番となると、なおさら、このバンドが勝つことは不可能だと思われていました。

 しかし、若いYBSに負ける気はなく、精神を集中させ希望を持っていた。その希望は歴史に代わりました…ヨーロピアン・チャンピオンシップスで、演奏順1番で勝ったバンドは、このバンドが初めてでした。とても素晴らしい思い出です。

 もう一つは、今考えるだけでも笑ってしまうんだけれど、バーミンガムでのヨーロピアン・チャンピオンシップス(2000)のこと。課題曲はフィリップ・スパークの「タリス・ヴァリエーション」。YBSの演奏の出来はとてもよかった。しかし自由曲、フィリップ・ウィルビーの「ダブ・ディセンディング(舞いおりる鳩)」。本来ならばCDプレイヤーで鳥の鳴き声を流すはずだったんだけど、CDプレイヤーが壊れて鳴らない。だから私達は流さないで演奏したんだ。誰も気がつかなかったみたい、なぜならバンドはの演奏は、とにかく上手くいったからね。それでその後、とっても大事なところで、銅鑼が床に落ちてしまった。しかも、その銅鑼はパーカッションの前にあったマイク・スタンドを直撃、さらにはE♭ベースのベルを打った。ひどいことになってしまったけれど、バンドはとにかく演奏を続けた。今思い返すだけで面白すぎる。何であんなことになったかわからないけど、でも、私達は勝った!

(その時のライブ音源はコチラ http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0007/

■今のブリッグハウス&ラストリックについて聞かせてください。

デヴィッド:ブリッグハウス&ラストリックブラスバンド(Brighouse and Rastrick Brass Band)は、彼らの長い歴史とヨークシャーのブラスバンドの伝統を引き継いでいます。私のプロフェッショナル・コンダクターとしての第一印象は 、彼らが本当に新しいアイディアで成長を図りたいと思っていることと、未来に向けて卓越した高い音楽レベルを保持したいと強く思っていること。

 このバンドは先ほど話にも出たYBSとは全く違うバンドでした。ブリッグハウスはゴールを持っていて、彼らの未来に焦点を当てている。このことは、音楽を作る上での可能性を凝縮させ、音楽を作りやすくします。私のブリッグハウス&ラストリックとのデビューは2009年9月のブリティッシュ・オープンでした。私はこのデビューを楽しむことが出来、2010年への自信を感じました。個人的にも仕事としても、彼らとの一1年が良いものになるだろうと思っています。

■日本人の読者があなたのレッスンを受ける手段として、バイロン・ブラス・サマースクールがありますよね? 前回のサマー・スクールはいかがでしたか? また2010年のサマースクールはどうなりそうですか?

デヴィッド:2009年のサマー・スクールは大成功でした。幅広い年齢層の様々な演奏レベルの参加者に楽しんでいただけたと思います。すぐそばにビーチのある美しい環境でブラスバンドを楽しみ、ストレスから開放された新年をスタートできます。同時に技術の向上と音楽の新しいアイディアを得ることが出来、それが今後の意欲につながっていくはずです。
同じくブラスバンドを楽しみむ仲間を作って、音楽を学び、海のそばでの魔法のような数日を楽しむ。そんなサマー・スクールは若い音楽家にとって、素晴らしい経験になるでしょう。

 日本のブラスバンド・プレイヤーの皆さん、サマー・スクールへの参加はまだ遅くはないですよ。ただし、募集締め切りは近づいて来ていますのでお早めに。(詳しい内容はこちら www.byronbrass.com  から)

■最後に、日本のプレイヤーたちにメッセージをお願いします。

デヴィッド:皆さん、ぜひ「バイロン・ブラス・サマー・スクール」へお越しください。このサマー・スクールはオーストラレーシア全体におけるブラスバンドの新しい学びの場です。あなたに、学びのチャンスと、ブラスバンドの魔法を楽しむチャンスを提供してくれますよ。


 

【デヴィッド・キングの指揮によるレコーディングCD、DVD】

◎ハイランド讃歌ヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンド
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0226/

◎ケルトの叫び
ヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンド
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0019/

◎ヴィタエ・ルクス
ヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンド
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0197/

◎宇宙の音楽
ヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンド
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0700/

◎ウィンドウズ・オブ・ザ・ワールド
ヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンド
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0184/

◎エッセンス・オブ・タイムThe Essence of Time
ジョン・フォスター・ブラック・ダイク・ミルズ・バンド
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0210/

その他、ヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンドのCD、DVD >>>

2009年10月17日、全英ブラスバンド選手権“チャンピオンシップ部門決勝”開催!! 2009年ファイナル出場バンドは、こうして選出された!!

▲前年優勝のディフェンディング・チャンピオン、ブラック・ダイク・バンド

 

 毎年9月に行なわれる“全英オープン選手権”と並び、イギリスのブラスバンドにとって最も格式の高いコンテストとして知られる“全英ブラスバンド選手権 (The National Brass Band Championships of Great Britain)”の“チャンピオンシップ部門(Championship Section)決勝”が、10月17日(土)、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催される。

 イギリスのブラスバンド・プレイヤーが“ナショナル・ファイナル”もしくは単に“ファイナル”と呼ぶ全英ブラスバンド選手権チャンピオンシップ部門の“決勝”は、イギリス全土を8つに分けた各地区予選を経てエントリーされた代表バンドによってその年の覇権が競われる。

 2009年、栄光あるこのステージへ駒を進めるバンドはつぎのように決まった。

 まず、現在の全英選手権のルールでは、前年のファイナルで第1位~第4位に入ったバンドには自動的に無条件で出場権が与えられる。このことから、2008年決勝の結果が出た時点で、まず、つぎの4バンドの出場が確定した。(カッコ内は、出場地区名。)

【2008年決勝 第1位】 Black Dyke Band (Yorkshire)
【2008年決勝 第2位】 Fodens Band (North West)
【2008年決勝 第3位】 Cory Band (Wales)
【2008年決勝 第4位】 Carlton Main Frickley Colliery Band (Yorkshire)

 このルールは、シード権のようなステータスと考えれば理解しやすい。しかし、全英選手権のルールでは、すでにファイナル進出が決まっているこれらのバンドも、地区予選を免除されず、他のバンドに混じって予選に出場しなければならない。

 これは、各地区のコンテストが全英決勝への予選であると同時に、それぞれの地区チャンピオンを決める重要な選手権として位置づけられていることが理由のひとつとされる。

 しかし、その一方で、地区予選では毎年のように悲喜劇が繰り返される。

 2009年も、“前年の決勝上位”枠でファイナル進出がすでに決まっていたヨークシャー地区のブラック・ダイク・バンドとカールトン・メイン・フリックリー・コリアリー・バンドが、ともに地区予選で第4位と第7位に低迷。その結果、ブラック・ダイクより予選上位のグライムソープ・コリアリー(第3位)や、カールトン・メイン・フリックリー・コリアリーより予選上位のブリッグハウス&ラストリック(第5位)などが、なんともくやしい涙を流すことになった。

 しかし、全英選手権決勝への各地区の出場枠は、もともと2つ。“前年の決勝上位”枠で出場するバンドはそれにカウントされないので、実はチャンスは広がっているのだが・・・。

 一方、ノース・ウェスト地区ではフォーデンズ・バンドが、ウェールズ地区ではコーリー・バンドが、ともに地区予選第1位で文句なし堂々のファイナル進出を果たした。それだけに、ヨークシャー地区の結果は、関係者に大きな波紋を投げかけることになった。

 2009年全英ファイナルへの出場バンドは、かくして、8地区の上位2バンド(合計16バンド)に、“前年の決勝上位”枠の4バンドを加えた合計20のバンドが選出された。

 出場バンドは、以下のとおり。((*)は、前年上位枠による出場バンド)

・イングランド北部地区(North of England)代表

【地区予選 第1位】EYMS Band
【地区予選 第2位】Reg Vardy Band

・ロンドン&サザン・カウンティーズ地区(London and Southern Counties)代表

【地区予選 第1位】Redbridge Brass
【地区予選 第2位】Zone One Brass

・イングランド西部地区(West of England)代表

【地区予選 第1位】Camborne Town Band
【地区予選 第2位】Flowers Band

ミッドランド地区(Midlands)代表

【地区予選 第1位】Desford Colliery Band
【地区予選 第2位】Newstead Brass

ノース・ウェスト地区(North West)代表

【地区予選 第1位】Foden’s Band (*)
【地区予選 第2位】Fairey Band
【地区予選 第3位】Pemberton Old Wigan JJB Band

・ヨークシャー地区(Yorkshire)代表

【地区予選 第1位】Rothwell Temperance Band
【地区予選 第2位】Hepworth Band
【地区予選 第4位】Black Dyke Band (*)
【地区予選 第7位】Carlton Main Frickley Colliery Band (*)

・スコットランド地区(Scotland)代表

【地区予選 第1位】Scottish Co-op Band
【地区予選 第2位】Kirkintilloch Band

・ウェールズ地区(Wales)代表

【地区予選 第1位】Cory Band (*)
【地区予選 第2位】Tredegar Band
【地区予選 第3位】Northop Band

 前年優勝のディフェンディング・チャンピオン、ブラック・ダイク・バンドが地区予選での屈辱から巻き返しをはかり王座を死守するのか。それとも、“ヨーロピアン”“ワールド”“全英ープン”の3大タイトルを保持する絶好調のコーリー・バンドが“全英”のタイトルまで奪取してしまうのか!?

 テストピース(課題)は、ファイナルのために委嘱され、この日はじめてパブリックに演奏されるピーター・グレイアムの新作『トーチベアラーズ(Torchbearers)』。

 話題満載の“ナショナル・ファイナル”は、まもなく開催の運びとなる!!

▲ピーター・グレイアム

《全英ブラスバンド選手権のライヴCDをチェックする》

■全英ブラスバンド選手権2008
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1942/

■全英ブラスバンド選手権2007
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1538/

■全英ブラスバンド選手権2006
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1147/

■エデン~全英ブラスバンド選手権2005ハイライト
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0893/

■キャピトル・ブラス~全英ブラスバンド選手権2004 ガラ・コンサート
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0721/

■ジュビリー・ブラス~全英ブラスバンド選手権2002ファイナル&ガラ・コンサート・ハイライト
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0358/

■エピック・ブラス~全英ブラスバンド選手権2001ファイナル&ガラ・コンサート・ハイライト
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0191/

第157回ブリティッシュ・オープン・ブラス・バンド・チャンピオンシップス「ブラス・ガラ Brass Gala」

日時:2009年9月13日(日) 14:30~17:35
会場:シンフォニーホール(バーミンガム)
BPレポーター:多田宏江

 

■ガラ・コンサートの内容 
BRASS GALA

14:30 グライムソープ・コリアリー・バンド(The Grimethorpe Colliery Band)
Conductor Alan Withington
合唱団:ヘムズワース・アート&コミュニティー・カレッジ
(Members of Hemsworth Art and Community College)
合唱団指揮:Julian Laraunte

15:30 コーリー・バンド(The Cory Band)
Conductor Robert Childs

16:30 ブラック・ダイク・バンド(The Black Dyke Band)
Conductor Nicholas Childs

17:15 合同演奏:ブラック・ダイク・バンド&コーリー・バンド
Finale: The Black Dyke Band and The Cory Band Together

結果的に、前日の上位3バンドによるガラ・コンサートになりました。ガラ・コンサートの準備もしておきながら、コンテストでもバシッと決める、そのバンドの底力には脱帽です。また、この日のステージ隊形は、普段のコの字型ではなく、吹奏楽のような扇形の山台を使用して演奏されました。

■グライムソープ・コリアリー・バンド(The Grimethorpe Colliery Band)
▲写真は前日のブリティッシュ・オープンの様子(photo by Ian Clowes)

 【演奏曲目】(プログラムから)
・Air from the Third Suite (J S Bach arr Snell)
・Intermezzo from Cavalleria rusticana (Mascagni arr Wright) Soloist Kevin Crockford
・Wedding March from the incidental music for A Midsummer Night’s Dream
(Mendelssohn arr Sykes)
・Waltz: On the Beautiful Blue Danube (J strauss II arr Hargreaves)
・March: Radetzky

 ガラ・コンサート1団体目、グライムソープは、ヘムズワース・アート&コミュニティー・カレッジ合唱団をゲストに迎え、サウンド・オブ・ミュージックをテーマにしたストーリー仕立てのパフォーマンスを披露しました。

1曲目に演奏された「美しき青きドナウ」で、7人の子ども達がそれぞれのキャラクターの特徴を表現しながら登場。バンドの演奏中、アナウンスなしにいきなりグライムソープの前を女の子たちが現れるのですから、驚きの演出でした。子どもたちが登場したあとは、マリアが登場。グライムソープのパフォーマンスの案内役は、このマリアが一貫して行いました。
2曲目には「G線上のアリア」。若きマリアが熱心に教会で祈りをささげていたところを表現し、3曲目はソプラノ・ソロによる、「カバレリアルスティカーナから間奏曲」。マリアの生い立ち、トラップ一家のとの出会いを説明。
次は、映画「サウンド・オブ・ミュージック」から「ひっとりぼっちの羊飼い」。さらに30人近い合唱団が客席の間から入場し、バンドの後ろに立ちはじめました。そして、「ドレミの歌」の始まり。マリアはプリンシパルのロバート・ウェスタコットに音階を吹いてもらい、お客さんと一緒にドレミの練習を始め、客席に向かってこの列はド、この列はレと、オクターブそれぞれ指示し、お客さんも元気に歌ってくれていました。
再度、プログラムに書かれていた曲目に戻り、マリアとトラップ大佐の結婚を、「結婚行進曲」で表現。その後の戦争を「空軍大戦略」より「ドイツ空軍マーチ」、ロッシーニの「タランテラ」で、家族が逃げ惑う様子を表しながら、「私のお気に入り」、「もうすぐ17歳」、「さよならごきげんよう」、「エーデルワイス」、「すべての山に登れ」など、劇中の曲をこれでもか、と演奏・歌ってくれました。最後は、ラデッキー行進曲にてカーテンコール。盛りだくさんの内容でした。

コーリー(The Cory Band)
▲写真は前日のブリティッシュ・オープンの様子(photo by Ian Clowes)

 【演奏曲目】(プログラムから)
・Hail the Dragon (Philip Sparke)
・Brass Triumphant (Gareth Wood)
・Moonbeams (Dan Price) Soloist Joanne Childs
・Giants (Peter Graham)
アンコール: Sing Sing Sing

 前日の優勝団体コーリーの1曲目は「ヘイル・ザ・ドラゴン」。コーリーの125周年を記念した委託作品で、同じくコーリーのためにかかれた「ドラゴンの年」を、ところどころ引用して作られている作品です。2曲目もウェールズ色の強い「ブラス・トライアムフェント」。コーリーのバンドの歴史を題材に作曲された新曲が披露されました。

3曲目は、ディビット・チャイルズの奥様、ジョアン・チャイルズのフリューゲルホーンソロ「ムーンビームス」。コンサート中のボブ(ロバート)チャイルズの説明では、彼が、ナショナル・ユース・ブラス・バンド・オブ・ウェールズを指揮して10年。その最後の年を記念して、ボブからジョアンにナショナル・ユースのゲストプレイヤーとしてソロを吹いて欲しいとお願いしたところ、ジョアンは快く了承し、フリューゲルホーンのソロが少ないので、作曲者に2曲、彼女のために作ってもらった、と作品の出来るまでを紹介していました。

美しいフリューゲル・ホーンソロを聴いたところで、最後のプログラムは「ジャイアンツ」。ヨーロピアン2009のコーリーの自由曲として、ピーター・グライアムに委託された作品です。

アンコールは、今までバンドの前に置いてあったドラムセットを使い「シング・シング・シング」。昨年のブラス・イン・コンサートでコーリーが演奏した、パーカッション・フューチャーの曲です。ドラムセットのほか、3人のパーカッション・プレイヤーが、バーの木製足長いすを使ってタップダンスのように演奏。詳しくは「ブラスインコンサート2008DVD」をご覧下さい!(近日入荷予定)

■ブラック・ダイク(The Black Dyke Band)
▲写真は前日のブリティッシュ・オープンの様子(photo by Ian Clowes)

 【演奏曲目】(プログラムから)
・March: The Australasian (Rimmer)
・Evergreen (Barbra Streisand arr Catherall) Soloist Sandy Smith
・Cats Tales (Peter Graham)
・Finale from the Organ Symphony (Saint-Saens arr Wilby)

 夏のオーストラリア・ツアーを終えイギリスに帰ってきたブラックダイク。1曲目はツアー中もオーストラリアで演奏された、マーチ「オーストラジアン」で幕開けです。 続いて、テナーホーン・ソロは、ブラックダイクに帰って来たサンデー・スミスによる「エヴァーグリーン」。ブラス・バンド曲の編曲者として有名な彼の素晴らしいテナーホーンの音色にホール全体が酔いしれました。

3曲目はピーター・グライアムの「キャッツ・テイルズ」。最後は編曲者フィリップ・ウィルビー自身がパイプオルガンで演奏に参加した「オルガン・シンフォニー」で幕を閉じました。前の週には、グレート・ノーザン・ブラス・アーツ・フェスティバルを終えたばかりのブラック・ダイク。全曲、1週間前のコンサートとは別のプログラムで通しました。

※グレート・ノーザン・ブラス・アーツ・フェスティバルのレポートはコチラ
http://www.bandpower.net/soundpark/03_bbn/bbn01.htm

■ブラック・ダイク&コーリー合同演奏
(The Black Dyke Band and The Cory Band Together)

【演奏曲目】(プログラムから)
・March: The Medallion (Moreton)
・Cornet Carillon (Binge)
・March from The Pines of Rome (Respighi arr Snell)

 最後は、前日のコンテスト上位2団体の豪華版、ブラック・ダイクとコーリーによる合同演奏です。1曲目は、ハリー・モーティマー(イギリス、ブラスバンド界の父的存在)のお気に入りだったマーチ「メダリオン」。指揮は、このガラ・コンサートの主催者であり、14歳にしてフォーデンスのプリンシパル・コルネットを務め、その後オーケストラでトランペット奏者として活躍したブラム・ゲイ。

2曲目はブラスバンド最高峰の2つのバンドのコルネット・セクションによる「コルネット・カリオン」。絶品でした。 3曲目は前の週にマンチェスターで行われたフェスティバルでもブラック・ダイクが演奏した「ローマの松」。ソロになるようなところは、ダイクのプレイヤーが中心になって演奏していました。

アンコールはアーサー・サリヴァンの「ロスト・コード」。合同演奏中、2つのバンドのプレイヤーたちは終始、気持良さそうに演奏していました。

■第157回ブリティッシュ・オープン・ブラス・バンド・チャンピオンシップス

日時:2009年9月12日(土)10:00~16:30
会場:シンフォニーホール(バーミンガム)
BPレポーター:多田宏江

写真協力:イアン・クルーズ(Ian Clowes)
http://www.pbase.com/troonly/090911_birmingham_open
▲この日最初の演奏団体、デスフォード・コリアリー(photo by Ian Clowes)

 

 英国ブラスバンド通信第2回目は、先月行われました「ブリティッシュ・オープン」と、翌日に行われました、ガラコンサート「ブラス・ガラ」のレポートを前編と後編に分けてお届け致します。

 場所は、シンフォニーホール(バーミンガム)
晴天に恵まれた秋の週末。シンフォニーホール前の広場には野外ステージが組まれ、たくさんの人たちがホールの周りで音楽を楽しんでいました。

野外ステージは、ブラスバンドとは関係なく、オーケストラ、オペラ、ロック、フォークミュージック等なんでもあり。バーミンガム市響の生演奏を無料で、ホットドックをほおばりながらビールを飲んで外で聴く。そんな人たちを見ながらバーミンガムの恵まれた音楽環境を感じました。

▲バーミンガム、シンフォニーホール

 今年のブリティッシュ・オープン出場団体は18団体。このコンテストの下にはグランドシールドという、ブラックプールで毎年5月に行われるコンテストが予選大会としてあります。

オープンの演奏曲は課題曲1曲。18団体が昼の15分休憩を挟んでずーっと演奏するのですから、聴くほうも大変です。イギリス人のお客さんのほとんどは、コンテスト最中、聴かなくても良い団体を選んで、聴きたい団体だけ聴いている様子。そんなお客さんの行く先はホールのホワイエに出ている、ブラスバンド関連の出店たち(もしくはパブ?)。この出店は、ブリティッシュ・オープン当日のコンテスト前とコンテスト最中にしか開いていません。

▲ホワイエの出店たち。楽譜も、雑誌も、楽器も、
CDも、DVDも、楽器関連小物も一堂に会します

 今年の課題曲は、オーストリアの作曲家へルマン・ポールフーバー(Hermann Pallhuber)「タイタンズ・プログレス」(Titan’s Progress)。
トランペット奏者のハンス・ガンシュがプリンシパルを務める「ブラス・バンド・オーバーエースターライヒ」の委託作品として作曲され、同バンドによりヨーロピアン・チャンピオンシップ2007の自由曲として演奏され大好評を得ました。
マーラーの交響曲第一番「巨人」(Titan) をモチーフに、中間部にはレントラーというオーストラリア・ドイツ南部のゆっくりしたダンスのリズムも入り、メリハリの利いた聞き応えのある曲です。演奏側の曲の特徴としては、中音部のフリューゲルが目立つ、ソプラノは普段にまして音域が高い、というところでしょうか。

またこの曲は、ヘルマン・ポールフーバーにとって初めてのブラスバンド作品。初めての作品が150年以上の歴史のあるブリティッシュ・オープンの課題曲として演奏されたことに、コンテスト終了後の閉会式でステージに上がった本人は、喜びの挨拶をしていました。

同じく閉会式では、ブラスバンド・コースがあるイギリスの4つの大学を代表する卒業生に送られるハリー・モーティマー・メモリアル・トラスト・アワードの授賞式と、ブラスバンド界の名誉賞、ワーシップフル・カンパニー・オブ・ミュージッシャンズ・アワードの授賞式が行われ、作曲家のピーター・グレイアムが今年の名誉賞を受賞していました。

▲ホール入り口に張ってあった演奏順表

 イギリスのブラスバンドのコンテストでは、審査を公正に行うため(カーテン審査)、当日に演奏順が発表されるようになっていて、ブリティッシュ・オープンも演奏順が当日発表されました。

私の所属バンドである、ハマンズ(Hammonds Saltaire Band)は最後から2番目の演奏順で、コンテスト前のリハーサルの関係もあり、フォーデンス、コーリーの2団体しか聴けませんでした。客席でコーリーの演奏を聴いていると、リズムを変えたり、パーカッションを加えたり、編曲して演奏しているのが分かりました。難易度の高い曲を、楽譜通り演奏するだけでも難しいのに、さらに編曲してしまう余裕があるとは・・・。だけど、課題曲を編曲してもいいのか!?(ま、結果は、その時の審査員によると思います) 奥が深い、オープン!

■上位バンド結果の記事はこちら
http://www.bandpower.net/news/2009/09/11_cory/01.htm

▲優勝したコーリー。ブリティッシュ・オープン・ゴールド・チャレンジ・トロフィーと共に
(photo by Ian Clowes)

<ブリティッシュ・オープン演奏団体・演奏順>
※プログラムからの引用

1.Desford Colliery (James Gourlay)
2.Kirkintilloch (Selmer Simonsen)
3.Grimethorpe Colliery (Allan Withington)
4.BTM Band (Tom Davoren)
5.Foden’s (Gary E Cutt)
6.Cory (Dr Robert Childs)
7.Fairey (Philip Chalk)
8.Brighouse & Rastrick (David King)
9.Carlton Main Frickley Colliery (Russell Gray)
10.Brisbane Excelsior (Howard Taylor)
11.Rothwell Temperance (David Roberts)
12.Co-operative Funeral Care (Michael Fowles)
13.Leyland (Jason Katsakaris)
14.Hepworth Cookson Homes (Ian Porthouse)
15.Virtuosi Gus (John Berryman)
16.Brack Dyke (Dr Nicholas J Childs)
17.Hammonds Saltaire (Morgan Griffiths)
18.Whitburn (Steven Mead)

■ブリティッシュ・オープンの写真はコチラのサイトからご覧いただけます。
http://www.pbase.com/troonly/090911_birmingham_open

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