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■樋口幸弘のウィンド交友録~バック・ステージのひとり言:第1話“ゾディアック・ダンス”と“グロリオーゾ”

Text:樋口幸弘

第1話“ゾディアック・ダンス”と“グロリオーゾ”

2017年の日本吹奏楽指導者クリニック(浜松)も間近かにせまった5月16日(火)の午後、クリニックのイブニング・コンサートに出演する名古屋芸術大学ウィンドオーケストラの練習にお邪魔した。

同大学大学院教授でウィンドオケの指揮にあたる竹内雅一さんとは、デハスケ・レーベル(ハル・レナード・MGB)のレコーディングがスタートして以来のつき合い。オランダ側プロデューサーの来日が叶わなかった年には、レコーディングのスーパーバイザーをつとめさせていただいたこともある。

この日は、クリニックで演奏するフィリップ・スパークの『ゾディアック・ダンス(Zodiac Dances)』とヤン・ヴァンデルローストの『グロリオーゾ(Glorioso)』の合奏が予定されていた。

 『ゾディアック・ダンス』は、大阪府の泉大津市吹奏楽団の結成50周年記念委嘱作。日本でもよく演奏される『祝典への前奏曲(Prelude to a Celebration)』につづく同団からスパークへの委嘱第2弾。初演プログラムに印刷された曲名は“ZODIAC DANCES/干支の舞”。作品名“ZODIAC DANCES”は、委嘱者の提案を作曲者が受け入れたもので、将来出版される楽譜には日本語の“干支の舞”も印刷して欲しいとの希望も出たが、そちらは叶わなかった。

“ホース”、“ドラゴン”、“タイガー”、“ラット”、“ドッグ”、“モンキー”と小題がつけられた6つの楽章で構成される愉しい組曲で、それらは楽団結成の1966年の干支である“午<うま>”に始まり、10周年ごとの各干支(“辰<たつ>”、“寅<とら>”、“子<ね>”、“戌<いぬ>”、“申<さる>”)にまつわる生き物(架空を含む)のキャラクターからインスパイアーされている。十二支をヒントとするが、日本的情緒を追い求めた作品ではなく、音楽的アプローチはあくまで西洋音楽。スパーク版“動物の謝肉祭”と言えなくもない。(初演:2016年11月20日、泉大津市民会館)

もう一方の『グロリオーゾ』は、シエナ・ウインド・オーケストラ第43回定期演奏会のための委嘱作。

ロシアの作曲家ドミトリ・ショスタコーヴィチ(1906~1975)へのオマージュとして書かれ、ヴァンデルローストが若い頃に多用した手法、すなわち作品に使いたいテーマ(この曲の場合は“ショスタコーヴィチ”の名前)のアルファベット表記のアナグラム(文字を入れ替えて別の単語を作る一種の言葉遊び)から導かれた音列やその派生的フレーズ、コードなどで作られている。委嘱当初はおよそ10分の作品という約束でスタートしながら、書いている内に熱が入って、結局は14分程度の序曲にスケールアップして完成した。近年の作品中、例外的にブライトであり、エネルギッシュなタッチで書かれている。(ラッパさんはとてもキツい!)

作曲中、2種類の曲名が考えられていたが、完成前に突然『どちらがいい?』と意見を求められたので、スコアから受ける音楽的なイメージから反射的に『グロリオーゾがいいね。』と答えたら、何日かすると本当に曲名に決まっていた。筆者としても最も親近感を覚える作品の1つである。(もちろん、シエナの面々には、初演を前にしたステージ上で“すいません”と詫びを入れたが・・・。)(初演:2017年2月11日、文京シビックホール、東京)

ともに“日本の演奏団体が委嘱し、作曲者の指揮で世界初演されたばかりの新作”というメッセージ性から、クリニックのステージでは長年ハル・レナード・MGBの録音を担ってきたステータスにふさわしい作品を取り上げたいとする竹内さんのリクエストにピッタリ。ちょうど来日中(前年11月)だった両作曲者に会ってその旨を伝えたところ、2人はとても喜んでくれて即座にOK。委嘱団体の同意も彼らがとりつけてくれた。

名芸の合奏では、両曲の初演に臨席し、作曲者から贈られた初稿スコアを持参していた筆者は、竹内さんに求められるままに、作品の背景や実際の演奏で起こったこと、その他要注意ポイントなどをアドバイスした。

すでに両曲はほとんど仕上がっていた。

浜松のステージは、間違いなくすばらしいものになるだろう。

■ヴァンデルローストの60分越えの大作「むかしむかし..」(Once Upon A Time / Er was eens…)のフルスコアが発売

 

交響詩「スパルタクス」「モンタニャールの詩」「いにしえの時から」「オスティナーティ」などでおなじみのベルギーの作曲家、ヤン・ヴァンデルローストが2013年に発表した約60分の大作「むかしむかし…」のフルスコアが発売された。

おそらくは、ヴァンデルローストがウィンドオーケストラのために書いた最大級の作品の1つに数えられることになるだろう。

正式なタイトルはドイツ語で『Es war einmal…(エス・ヴァー・アインマル…)』。厚み1センチもあろうかというA3版のスコアには、他に『One upon a Time…(ワンス・アポン・ア・タイム…)』『Er was eens…(エル・ヴァス・エーンス…)』との、同じ意味の英語タイトル、オランダ語タイトルも併記されている。

これを日本語に訳すと、『むかしむかし…』。

“昔話”の冒頭で語られるお決まりのセリフだが、それもそのはずで、この作品のモチーフに使われているのが、実はあの有名なグリム童話。

作品は、その編者として知られるヤーコプ・グリム(1785~1863)、ヴィルヘルム・グリム(1786~1859)兄弟の、兄ヤーコブの没後150周年にあたる2013年に彼らが生まれたドイツのハーナムのコンサートで演奏するために、この地方の吹奏楽団ライン=マイン・ウィンド・フィルハーモニーからの委嘱で作曲された。

曲は、ウィンドオーケストラのほかに、語り手、俳優(オプション)、児童合唱を要するかなり規模の大きなもので、もちろんセリフや歌詞は、全てグリム童話と同じドイツ語!

まるでミュージカルかオペラのような音楽構成で、“序曲”に始まり、“金のかぎ”“赤ずきん”“ルンペルシュティルツヒェン”“いばら姫”という、グリム童話の4つのストーリーをモチーフとして進行する。

・出版社グレード:5
・作曲:ヤン・ヴァンデルロースト(Jan Van der Roost)
・TIME:約60分(CD-3259参照)

  1. 序曲 Ouverture
  2. 金のかぎ Der Goldene Schlussel(KHM 200)
  3. 赤ずきん Rotkappchen(KHM 26)
  4. また今度 Ein and’res Mal
  5. 赤ずきんは喜んで出かけた Rotkappchen ging froh hinaus
  6. ルンペルシュティルツヒェン Rumpelstilzchen(KHM 55)
  7. シュノール、シュノール、シュノール Schnurr, schnurr, schnurr
  8. 名前を探して Auf der Such nach Namen
  9. いばら姫 Dornroschen(KHM 50)
  10. そして、ちょうど今 Und just in diesem Augenblick
  11. 姫が眠りから目覚める Dornroschen aus dem Schlaf erwacht

・出版:デハスケ (de haske)
・分類:販売譜(フルスコアのみ)

【編成など詳細をBPショップでチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/sc-5447/

■ヤン・ヴァンデルローストの「横浜音祭り序曲」の管弦楽編曲完成!

ベルギーの作曲家ヤン・ヴァンデルローストが“横浜音祭り2013”のオープニングのために作曲した『横浜音祭り序曲』の管弦楽編曲が完成した!

管弦楽編曲は、東京藝大の髙橋幸代氏が担当。

新しいオーケストラ版は、2016年の音祭りで3つのオーケストラによって演奏の予定だ。

■2016年9月21日 《横浜音祭り2016前夜祭》西本智実指揮、イルミナートフィルハーモニーオーケストラ

■2016年9月22日 《横浜音祭り2016オープニングコンサート》栁澤寿男指揮、東京フィルハーモニー交響楽団

■2016年10月29日 青島広志指揮、シアターオーケストラトーキョー

横浜市の花が“バラ”であることから《シティ・オブ・ローズ》というサブ・タイトルがあるこの序曲がオーケストラでどのように演奏されるのか。とても楽しみだ!!

■「横浜音祭り序曲」(吹奏楽楽譜セット)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0217/ 

■「横浜音祭り序曲」(収録CD):
アウレウス~名古屋芸術大学ウィンドオーケストラ(吹奏楽名曲選集)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3121/

■「横浜音祭り序曲」イントロ部から独立したファンファーレ
横浜音祭りファンファーレ(金管・打楽器アンサンブル楽譜セット)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-1718/

フラッシング・ウィンズ(作曲:ヤン・ヴァンデルロースト)

1988年、ベルギーのアーレキーノ青少年バンドの委嘱により作曲された。
“きらめくウィンズ(管楽)””というタイトルどおり、リズミカルかつエネルギッシュなこの作品は、コンサートのオープニングなどにピッタリ。若いジェネレーションに圧倒的な人気を得ている。

■Flashing Winds

・グレード:5
・作曲:ヤン・ヴァンデルロースト(Jan Van der Roost)
・TIME:4分07秒(CD-0073参照)
・出版:デ・ハスケ(de haske)
・分類:販売譜(フルスコア&パート譜 セット)

【この曲の詳細をBPショップでチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-8161/

【収録CD】
■ヤン・ヴァンデルロースト作品集Vol.1

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0073/

■エッセンシャル・コレクション
~ヤン・ヴァンデルロースト作品集【CD8枚組】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0948/

【ヤン・ヴァンデルローストの作品集CD、楽譜セット】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000468/

グリムの童話の森(作曲:ヤン・ヴァンデルロースト)

吹奏楽マガジン バンドパワー

 グリム童話の編者であるグリム兄弟の生地であるドイツのハーナウで2013年に初演され、大成功を収めたナレーター、俳優、児童合唱とウィンドオーケストラによるジングシュピール「むかしむかし…(Es War Einmal…)」のエッセンスを凝縮して、ウィンドオーケストラだけで演奏できるように接続曲風の組曲に書き改めた作品だ。  

 原作のジングシュピールは、上演に約1時間を要すが、グリムの魔法の世界にようこそ、といったイメージのこの新しいバージョンの演奏時間は、およそ16分。原作より短く簡略化された“序曲”につづき、“金のかぎ”“赤ずきん”“ルンペルシュティルツヒェン”“いばら姫(眠れる森の美女)”のグリムの4つのエピソードのために書かれた音楽がつぎつぎとフィーチャーされていく。  

 原作の初演ライヴ盤「ヴァンデルロースト~むかしむかし…」(CD-3259)もリリースされているから、合わせて聴くとイメージをさらに脹らませることができるだろう!

■Grimm’s Fairytale Forest

グレード:5
作曲:ヤン・ヴァンデルロースト(Jan Van der Roost)
・TIME:16分10秒
出版:デハスケ(de haske)
BP品番:SET-0462

【この曲の詳細をBPショップでチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0462/

【収録CD】 
■吹奏楽ベスト・セレクションズ~ストーン・エイジ


http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3371/


【関連CD】 
■ヴァンデルロースト~むかしむかし…
(世界初演ライヴ) 


http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3259/

横浜音祭り序曲 ~シティ・オブ・ローズ~(作曲:ヤン・ヴァンデルロースト)…「横浜」をダイナミックでカラフルな音楽で描き上げた魅力的な序曲!

 交響詩「スパルタクス」や「プスタ」、「フラッシング・ウィンズ」に始まり、交響詩「モンタニャールの詩」、「いにしえの時から」と、話題作をつぎつぎと産み出しているヤン・ヴァンデルローストのコンサート序曲です。

 2013年の作品で、“横浜音祭り2013”のために、横浜アーツフェスティバル実行委員会によって委嘱されました。

 作品の最も大きな特徴は、冒頭部にウィンドオーケストラの金管セクション全体を使う、この部分だけ独立して演奏可能なファンファーレをもつことでしょう。

 このため、全体が演奏される時は『横浜音祭り序曲』ファンファーレだけの時には『横浜音祭りファンファーレ』という曲名で演奏されます。

 また、ファンファーレの終結部近くでは、作曲者が“横浜”という日本語から感じとったC-G-C-G-B-A-E-Aの音列が、トランペットとトロンボーンによって演奏されます。

 曲は、この明るくダイナミックなファンファーレの後、レント・トランクィロで木管楽器による厳粛で穏やかなコラールのメロディーが現われ、その後、テンポとテンションを上げ、キラキラと輝く躍動的なアレグロの主部へと移っていきます。

 やがて、グランディオーソで金管セクションと木管低音楽器群が最初のコラールを再現、対位的にアレグロのテーマが聴かれます。その後、曲はファンファーレや他のテーマを交錯するように再現しながら、輝かしいコーダを迎えます。

 作曲者は、作品について、『横浜のように生き生きと活動する都市は、ダイナミックでカラフルな音楽で描き上げるに値する。少なくとも、私がこの壮大な序曲を書いたとき、それは作曲家の意図だった。そして、コラールのようないくつかの場面が、都市のシンボルであるバラの美しさと高貴さを呼び起こす。』と述べています。

 世界初演は、2013年9月20日、横浜で、プロ演奏家で構成された“横浜音祭り吹奏楽団”を須川展也が指揮して行われました。

 その後、曲名には、横浜市の花が“バラ”であることから《シティ・オブ・ローズ》というサブ・タイトルが加えられました。

 演奏時間は、日本のバンドが最も実力を発揮しやすい8分強!

 力感のあるファンファーレとエネルギッシュな主部のコントラストが際立ち、キラキラと輝く序曲です!

・出版社グレード:4
・作曲:ヤン・ヴァンデルロースト (Jan Van der Roost)
・TIME:8分10秒

【編成など、この楽譜をチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0217/

【この曲を収録したCDをチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3121/

■オスティナーティ(ヤン・ヴァンデルロースト)

 交響詩「スパルタクス」や「モンタニャールの詩」、「いにしえの時から」等で大成功を収め、今や指揮者としても世界広しと活躍するベルギーの人気作曲家ヤン・ヴァンデルローストの注目作!

 音楽用語の“オスティナート(執拗もしくは頑固な反復)”からイマジネーションを得た純粋な器楽曲で、オリジナルは、ベルギーやオランダでおなじみの“ファンファーレ・オルケスト”(フリューゲルホーンをリード楽器とする、日本のバンドとはまったく楽器編成の異なる大編成のバンド)編成の楽曲として、洗足学園音楽大学(神奈川県)の委嘱で同学ファンファーレ・オルケストのために作曲されました。初演は、2011年6月11日、同学内前田ホールにおいて、作曲者自身の指揮で行なわれ、作品は、同年、ベルギーのフォンドス・カレル・ヴェルブルッヘン作曲賞に輝いています。

 ファンファーレ・オルケスト版は、ソプラノ・サクソフォン(I、II)/アルト・サクソフォン(I、II)/テナー・サクソフォン(I、II)/バリトン・サクソフォン/バス・サクソフォン(opt.)/Ebコルネット/フリューゲルホーン(I、II、III)/Fホルン(I、II、III、IV)/トランペット(I、II、III)/トロンボーン(I、II、III)/バリトン(I、II)/ユーフォ二アム(I、II)/Ebバス(I、II)/Bbバス(I、II)/打楽器の編成で書かれています。

 このページで取り扱っています“ウィンドオーケストラ(吹奏楽)版”は、“ファンファーレ・オルケスト版”の初演後、作曲者自身によって新たにオーケストレーションされたものです。作曲者の強い希望により、パブリックな初演は、2012年6月8日、東京・大田区民ホール アプリコにおいて、鈴木孝佳指揮、タッド・ウインドシンフォニーの演奏で行われました。

 曲は、連続して演奏される3つの楽章で構成されます。

 第1楽章は、特徴的なティンパニのソロに始まり、金管楽器と木管楽器がそれに続き、リズミカルなパルスが絶え間なく鼓動を続けます。全体的な音楽の性格は、火のようであり断定的です。ペンタトニックの旋律が徐々に現れ、音楽はその激しさを失い、落ち着きを得ます。冒頭のパーカッションのオスティナーティが再び登場し、第1楽章は曲冒頭とあまり変わらない雰囲気で終わります。

 より愛らしく旋律的な第2楽章は、サクソフォーン・ファミリーのための短調の長い旋律で始まります。ついで長調で同じ主題が奏でられ、壮麗な全合奏のフォルテに達するクライマックスの瞬間へと展開しますが、それはパイプオルガンの幅広い響きを連想させるものです。その後、本来の短調で主題が楽器を変えて再現され、柔らかい短調の和声の中、楽章を静かく平穏な終結部へと導きます。

 終楽章は打楽器のアンサンブルで始まります。4小節からなるパターンがしばらく繰り返されるのと並行して、この楽章の旋律的・主題的な基本モティーフがいくつか現れます。これらの主題は、さまざまな組み合わせや形で使われ、作品全体を特徴づけるオスティナート・アイディアが強調されます。やがて主題はウィンドオーケストラの隅々まで広がり、さまざまな楽器、音域で現れながら、エキサイティングなエンディングへと導いていきます。

 演奏時間はおよそ19分で、出版社グレードは“グレード6”で、とにかく聴きごたえ満点!

 「いにしえの時から」や交響詩「モンタニャールの詩」などと並び、間違いなく作曲者の代表作に数えられる作品の1つです!

■オスティナーティ(作曲:ヤン・ヴァンデルロースト)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-9460/

【出版社グレード】6
【作曲】ヤン・ヴァンデルロースト(Jan Van der Roost)
【TIME】19分14秒(CD-2744参照)

【出版】デハスケ(de haske)
【分類】吹奏楽 販売譜(フルスコア&パート譜セット)

【編成などこの楽譜の詳細をチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-9460/

■グランド・オーヴァーチュア「クレセント・ムーン」(作曲:ヤン・ヴァンデルロースト)

 交響詩「スパルタクス」や「ブスタ」「フラッシング・ウインズ」等の大成功で、一躍人気作曲家の座を獲得し、今や指揮者としても世界広しと活躍するベルギーのヤン・ヴァンデルローストの力強く輝かしいグランド・オーヴァーチュア「クレセント・ムーン」の楽譜セットが発売された。

 作品は、兵庫県西宮市の関西学院大学応援団総部吹奏楽部の委嘱で、2011年11月19日、同市の兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールで開催された同部第50回記念定期演奏会の記念作として作曲され、作曲者自身の指揮で初演されました。

 曲は、中音域で荘厳に始まり、徐々に輝かしく、より鮮やかなオーケストレーションへと発展します。まさに月が暗闇の中に現われ、次第に明るさを増していくようなイメージです。この風格のある導入部の後、技巧的なアレグロが現われ、すべての音域において演奏者のスキルを表します。この動きを支配する楽天的な愉しいムードは、コンサートや祝祭のような場面にとてもふさわしいものとなっています。

 初演に際し、作曲者はつぎのようなコメントを寄せています。

 『私は、皆さんがこの新しいコンサートオープナーを愉しまれることを願っています。言葉を続けると、2011年は、日本にとって相当な困難と不幸に見舞われる年となりましたが、私は、この作品が物事を前向きにとらえることを後押しし、より良い未来を促すものになればと願っているのです。音楽で我々のハートを喜びと幸福で満たしましょう。音楽は、あらゆる人種、そして文化、宗教、哲学、理念をもつ人々が普遍的に理解することのできる、この世界でかけがえのないものの1つです。』

・出版社グレード:5
・作曲:ヤン・ヴァンデルロースト (Jan Van der Roost)
・TIME:7分20秒
・出版:デハスケ(de haske)

■編成など、この楽譜セットの詳細をBPショップでチェックする
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-9396/

【「クレセント・ムーン」が収録されたCD】

■アンドレ・ウィニアン:シークレット・オブ・ザ・ヒルズ
ヤン・ヴァンデルロースト:クレセント・ムーン
ベルギー吹奏楽傑作選~

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2672/

 

■バイ・ザ・リヴァー(作曲:ヤン・ヴァンデルロースト)

 交響詩「スパルタクス」や「ブスタ」「フラッシング・ウインズ」等の大成功で一躍人気作曲家の座を獲得し、その後も交響詩「モンタニャールの詩」や「いにしえの時から」など、エネルギッシュな作曲活動のつづくベルギーのヤン・ヴァンデルローストのすばらしいコンサート・ピースです。

 『バイ・ザ・リヴァー (川のほとりで)』は、かつて作曲者の父ポール・ヴァンデルローストがフルート、ピッコロ奏者として演奏活動を愉しんでいたベルギーのコミュニティー・バンド“ベルギー王国ルーペルゾネン吹奏楽団”の150周年記念委嘱作として作曲されました。

 このバンドのあるボーム市は、作曲者の故郷の近くにあり、市の重要な産業である煉瓦製造業など、この地域の経済的発展に大きく寄与したルーベル川のほとりにロケーションしています。

 作品の前半部では、作曲者は、ゆったりと流れるこの川の田園的な風景に思いを馳せ、まるで川の流れを音符に映したような牧歌調の穏やかな音楽が聴かれます。

 後半部では、曲想は一変し、エネルギッシュなアレグロへと変わります。このスピード豊かな展開は、かつての「スパルタクス」を彷彿とさせるもので、作曲者によると、やや控えめながらレナード・バーンスタイン的な音楽をイメージして書いたと言います。

 叙情的なムードに始まり、エキサイティングなエンディングへと向かう、印象派のようなきめ細かい情感と瑞々しいエネルギーを感じさせる作品です!

・出版社グレード:4
・作曲:ヤン・ヴァンデルロースト (Jan Van der Roost)
・TIME:9分45秒(CD-2339参照)
・出版:デハスケ(de haske)

■編成など、この楽譜セットの詳細をBPショップでチェックする
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-9398/

■「バイ・ザ・リヴァー」が収録されたCD
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2339/

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2719/

(2012.11.01)

関学第50回記念定期のために書かれたヴァンデルローストの「クレセント・ムーン」、オランダで早くもレコーディング! CD発売は2012年の夏

 2011年11月19日(土)、兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールで開催された関西学院大学応援団総部吹奏楽部“第50回記念定期演奏会”のために委嘱され、作曲者本人の客演指揮による初演が大喝采を博したヤン・ヴァンデルローストの『クレセント・ムーン (Crescent Moon)』が、今、関西のバンド関係者の間で大きな話題となっている。

 この新曲は、関学の校章としておなじみの“三日月”からインスパイアーされた作品で、リヒャルト・シュトラウスをイメージさせるファンファーレ風のフレーズが印象的なオープニングに始まり、躍動感あふれる中間部を得て、輝かしいエンディングへと向かう。まるで暗闇の中から現れた月が次第に輝きを増し、夜空を明るく照らす、そんなストーリーが感じられる作品だ。

 関学での初演後に演奏者に尋ねると『これまでいろんなステージに立ってきましたが、こんな嵐のような拍手を受けたのは初体験でした!』と興奮の面持ちで語ってくれ、OBの中にも『今後の演奏会で毎回演奏してもいいくらいすばらしい作品!』という人がいるくらいの賞賛の嵐!

 指揮にあたったヴァンデルローストも、『ノーミス!まさに完璧な演奏だった! 学生たちは、本当にすばらしい演奏をした!』とまず演奏者を称え、『今年は日本にとってとても困難な年。このブリリアントに輝く作品を通じて、多くの日本の人々に勇気と力を与えたいと願って書いた作品です』と言葉を続けるほどの力こぶの入った新作だ。

 そして12月、この作品は、オランダ、フリースラントで、イヴァン・メイレマンス指揮、オランダ陸軍バンド“ヨハン・ヴィレム・フジョー”の演奏で早くもレコーディングされた! CD発売は2012年の夏、楽譜出版も同年中が予定だ。

 演奏時間は約7分半の、とても輝かしいコンサート序曲。

 早くもヒットの予感がする、そんなホットな作品が登場した!

■ヴァンデルローストの作品
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000468/

(2012.01.06)