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■グレン・ヴァンローイ(ユーフォニアム)の最新作、ロスト・トレジャーズ発売!…クラシックに通じる再発掘されたすばらしい作品と、それらをリスペクトするヴァンローイの見事なソロワーク

 フランス、イギリス、オーストラリア、オーストリア、フィンランドなどのソロ・コンテストでつぎつぎと優勝を飾り、ヨーロッパの並みいる大人たちを“あ然”とさせたベルギーの新星グレン・ヴァンローイ!

 3曲の新作コンチェルトを収録し、大成功を収めたCD「グレン・ヴァンローイ(ユーフォニアム)~ストーリーズ・オブ・ライフ」(CD-3109)や来日演奏会を通じ、その美しいサウンドと豊かな音楽性に触れたファンも多いことだろう。

 「ロスト・トレジャーズ(失われた宝)」は、その3枚目のソロCDで、ピアニストのヘールト・カラールトの伴奏を得て、すばらしいリサイタル・アルバムとなっている。

 注目すべきは、レパートリーが、ジャン=バティスト・サンジュレー(1812~1875)、フィリッぺ・ガッターマン(1860~不詳)、デュドネ・ダニュリエス(1825~1894)、ジョルジュ・プフェイファー(1835~1908)、ぺーテル・ブノワ(1834~1901)、ジュール・ドゥメルスマン(1833~1866)、スタニスラス・ヴェルーストゥ(1814~1863)という作曲家たちが、今日のユーフォニアムの前身として位置づけられることが多い“オフィクレイド”や“6本の独立バルブ付きのトロンボーン”のために書いた作品であること!!

 ほとんどが19世紀のフランスやベルギーを舞台に活躍した作曲家たちの作品だ。

 ナポレオンのロシアでの敗退やワーテルローの戦い、パリ万国博などがあったこの時代。パリはアートとインテレクチュアル(文化人)の一大中心地であり、音楽界にもヨーロッパ中から腕に自信のある演奏家や楽器製造者が集まり、活況を呈していた。“オフィクレイド”は、そんなフランスの楽器製作者アラリが1817年に考案し、1821年に特許を取得した楽器で、“6本の独立バルブ付きトロンボーン”は、ベルギー出身で、サクソルンやサクソフォンの発明者としても知られるアドルフ・サックス(1814~1894)が1859年に完成させた楽器だ。

 楽器が世に出ると、当のサックスも含め、これら新しい楽器のための楽曲の開発や出版、演奏がさかんに行われたが、時代の流れとともに、それらが音楽の表舞台から姿を消すようになるにつれ、楽曲の方も次第に忘れられていった。

 それらを再発掘、リサーチして、今一度スポットをあてたのがこのアルバムだ!!

 アルバムは、ベルギー出身でパリでオーケストラ・ヴァイオリン奏者として活躍したサンジュレーの『演奏会用独奏曲第1番』で始まる。サックスが自らの出版社で出版した作品の1つだ。

 最初に感じられるのは、ホールの特等席に座って聴いているような自然なプレゼンスと居心地のいいサウンド! これは、ありそうでなかなかないセンスのいい録音だ!

 そして、19世紀の華やかなバリを思わせる優雅さと歌曲性を持ち合わせた音楽の愉しさ!

 この古き良き時代を感じさせるエレガンスは、つづくドイツ人フルート奏者のガッターマンの変奏曲『エア・バリエ』、吹奏楽指揮者として活躍したダニュリエスの『幻想変奏曲』、ピアニストとして活躍したプフェイファーの『独奏曲』でも変わらない。

 当時のフランス楽壇の空気を感じさせるタッチだ。

 1857年にローマ大賞を得て、ドイツ、ハンガリー、そしてフランスのパリで指揮者として活躍したフレミッシュ(ベルギー)の作曲家ブノワへのヴァンローイのリスペクトは特別なもののようだ。

 このCDに収録されているブノワの作品は、『ソナタ』(1863年)と『アンダンテ』(1864年)の2曲だが、この内、“ラルゲット”“スケルツォ”“フィナーレ”の3つの楽章からなる『ソナタ』の演奏は、とくに聴きものだ。

 作品の格の違いもあろうが、ここでは、ヴァンローイのアナリーゼの深さと多彩な表現が際立っている。

 アンコールのように演奏される『アンダンテ』は小品だが、これも表現の深さが印象的だ!

 ラストは、オペラをもとにした作品が3曲並ぶ。

 この内、ヴェルーストゥの『ペッリーニの主題による変奏曲』は、19世紀のパリ音楽院で何度も課題として使われた音楽。原曲のペッリーニの旋律のすばらしさとブリリアントなテクニックが光る輝かしい演奏だ!

 アドルフ・サックスが自ら企画した演奏会に好んで使ったというドゥメルスマンの作品からは、『歌劇“煉獄の魂”による幻想曲』と『歌劇“悪魔ロベール”によるグラン・デュオ』の2曲を収録。

 いずれも理屈抜きに愉しめるが、アルバムのフィナーレを飾る『歌劇“悪魔ロベール”によるグラン・デュオ』では、多重録音によるヴァンローイ1人2役のデュエットも!!

 これがライヴ感満点の何とも凄みのあるパフォーマンスとなっている!!

 レコーディングは、2014年12月、ヴァンローイの母校のレマンス音楽院で!!

 クラシックに通じる再発掘されたすばらしい作品と、それらをリスペクトするヴァンローイの見事なソロワーク!

 「ロスト・トレジャーズ(失われた宝)」とのタイトルに偽りなし!

 ファンには、また1枚見逃せないアルバムが登場した!!

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■グレン・ヴァンローイ(ユーフォニアム)~ストーリーズ・オブ・ライフ…ユーフォ界の新しいスーパースター、ヴァンローイ! その今を凝縮した個性あふれるすばらしいアルバム!

 ベルギーから飛び出したユーフォニアム界の輝ける新星、グレン・ヴァンローイの絶品ソロ・アルバム!

 その“新星”という形容詞も、単に“若いから”とか、これから伸びる“期待をこめて”という生半可なレベルじゃない!

 ヴァンローイは、フランス、イギリス、オーストラリア、オーストリア、フィンランドなどのソロ・コンテストでつぎつぎと優勝を飾り、ヨーロッパの並みいる大人たちをただただ“あ然”とさせてしまったとんでもない実力の持ち者なのだ!

 しかも、加工されたジャケット写真ではよくわからないが、実物は、とんでもなくイケメン(昔流に言うと、たいへんな男前)!

 諺に「天は二物を与えず」というのがあるが、ことヴァンローイに限り、それはあてはまらない。

 この“ストーリーズ・オブ・ライフ”というアルバムは、ヴァンローイ2枚目のソロCDだ。

 収録曲は、スティーヴン・フェルヘルスト、ポール・マギー、スタン・二ーヴェンハイスという日本ではなじみの薄い3人の作曲家が、ヴァンローイのために作曲した3曲の新作“ユーフォニアム協奏曲”と、ピーター・ミーチャンらのゆったりとした音楽をその間にアレンジした合計6曲。

 短期間に3人の作曲家がコンチェルトを書いたという、その事実だけでヴァンローイの実力と注目度の高さをうかがい知ることができるが、実際にこのCDを聴き始めると、アッという間に、そのサウンドののびやかさ、美しさ、テクニックの確かさの虜となってしまう。

 1曲目の『ワンス・アポン・ア・タイム』は、ヴァンローイの21才の誕生日のために両親によって委嘱されたユーフォニアム協奏曲で、躍動感あふれる第1楽章、とてもチャーミングな第2楽章、テクニカルでエキサイティングな第3楽章の3つの楽章で構成される。

 そして、ヴァンローイは、この曲を、2013年7月、オランダのケルクラーデで開催された世界音楽コンクール(WMC)“第3回ワールド・ブラスバンド選手権”で、ブラスバンド・ヘイストをバックに独奏し、選手権の“ベスト・ソロイスト賞”を受賞した。作曲者のスティーヴン・フェルヘルストは、ベルギーの作曲家で、近年バス・トロンボーン奏者として来日したことがある。

 同じくベルギーの作曲家スタン・二ーヴェンハイスの『祈り』は、このアルバムのために書き下ろされたコンテンポラリー・タッチの無伴奏の小品で、ベース、ハーモニック、メロディックの3つのエフェクターをセットして演奏される。ガラリとスタイルを変えたヴァンローイから、まさに“今の時代”が感じとれる。

 イギリスの現代作曲家ポール・マギーの『鎖(くさり)』も、ヴァンローイのために書かれたブラスバンド伴奏のシリアスなユーフォニアム協奏曲で、2012年にノルウェーのベルゲンで行われた“ブラスウィンド・フェスティヴァル”で、トマス・リムス指揮、マンゲル・ムシックラーグの伴奏で初演された。凄みのあるコンテンポラリー・タッチのコンチェルトで、ヴァンローイのキャラクターの多才さが見事に示されている。

 『ハリーの歌』は、人気急上昇中のイギリスの作曲家ピーター・ミーチャンの「ユーフォニアム協奏曲」の中の緩徐楽章。聴く者は、前曲とはガラリとスタイルを変えたヴァンローイの歌心と旋律線の美しさにうっとりとさせられることだろう。

 スタン・二ーヴェンハイスの『アップヒル』は、ヴァンローイが委嘱したブラスバンド伴奏のユーフォニアム協奏曲。曲は、2012年ロンドン・オリンピックの準備のためにイタリアに向かう途中、乗っていた船が沈没し命を失ったソマリアの陸上選手サミア・ユスフ・オマールに捧げられており、曲の至る所に、その悲劇と激情が影を落としている。

 アルバムをしめくくる『アバイド・ウィズ・ミー(日暮れて四方は暗く)』は、イギリスの教会で斉唱される有名な賛美歌だ。しかし、ポール・マギーのこの新しいアレンジでは、原曲のメロディーラインを低音で演奏する導入部から、元の雰囲気をまったく感じさせないダーク・タッチの音楽となっている。

 伴奏は、2013年7月、オランダ、ケルクラーデの世界音楽コンクール(WMC)“第3回ワールド・ブラスバンド選手権”で優勝し、“ワールド・チャンピオン”のステータスを勝ち取ったアラン・ウィズィントン指揮、マンゲル・ムシックラーグ(ノルウェー)が担い、これも申し分なし!

 2013年3月にソロイストとしての初来日。そして、ヨーロッパでは誰もが認めるその実力者ぶりに、ある種の驚きをもって迎え入れられたユーフォ界の新しいスーパースター、ヴァンローイ!!

 その今を凝縮した、個性あふれるすばらしいアルバムだ!

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■グレン・ヴァンローイ(ユーフォニアム)
~ストーリーズ・オブ・ライフ

【ユーフォニアム】グレン・ヴァンローイ(Glenn Van Looy)
【演奏団体】マンゲル・ムシックラーグ(Manger Musikklag)

【収録曲】
1. ユーフォニアム協奏曲「ワンス・アポン・ア・タイム」/スティーヴン・フェルヘルスト
2. 祈り/スタン・二ーヴェンハイス
3. ユーフォニアム協奏曲「鎖(くさり)」/ポール・マギー
4. ハリーの歌/ピーター・ミーチャン
5. ユーフォニアム協奏曲「アップヒル」/スタン・二ーヴェンハイス
6. アバイド・ウィズ・ミー(日暮れて四方は暗く)/ウィリアム・ヘンリー・モンク (arr. ポール・マギー)

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■埼玉プレミアブラス 第19回定期演奏会…今、ヨーロッパで熱い注目を集めている若きユーフォニアム奏者・グレン・ヴァンローイ(ベルギー)が初来日

▲今回が初来日となるグレン・ヴォンローイ(Euph)

 日本で英国スタイルのブラスバンドとして活動を続けている埼玉プレミアブラスの「第19回定期演奏会」が4月14日(土)14:00より越谷コミュニティーセンター・サンシティーホール(小ホール)にて開催され、今、ヨーロッパで熱い注目を集めている若きユーフォニアム奏者・グレン・ヴォンローイ(初来日)がゲストとして登場した。

 グレン・ヴォンローイは現在20歳という若さだが、2008年に「全英オープン選手権」でソロ・チャンピオンを獲得、2010年には「ヨーロッパ選手権ソロコンテスト」で優勝、そして、昨年2011年には海外の人気ブラスバンド情報サイト「4barsrest」のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、今後の活躍が最も期待されているプレイヤーだ。

 演奏会では「埼玉プレミアブラス」をバックにアッペルモントの「ユーフォニアム協奏曲<グリーン・ヒル>」とダボレンの「プロヴェービアリ」を日本初演。まろやかなビロードようなそのサウンドは、まさにユーフォニアムの音色はこうでなくっちゃ!といった響きで、聴衆もその極上の音色にウットリ・・・そして、さりげなく繰り出される華麗なるテクニックにビックリ・・・といった感じで、世界トップレベルの演奏をめいっぱい楽しんでいた。

 また、この日はもう一人のゲストとして、昨年までイギリスのフェアリー・バンドのソプラノ・コルネット奏者として活躍していた名手アラン・ウィッチアリーも登場、内田佐知の「ディープ・ボンド」や、ヴォンローイとのデュエットで「オペラ座の怪人より<オール・アイ・アスク・オブ・ユー>を披露し、会場を大いに盛り上げた。

 もちろん、主役の埼玉プレミアブラスも、10周年記念演奏会ということで、オープナーのゴフ・リチャード「カークビー・ロンズデール」から快調に飛ばし、アーノルドの「序曲ピータールー」や、吹奏楽でもおなじみのエレビーの傑作「エヴォケーションズ」を熱演、満席状態の会場にご機嫌なブラスバンド・サウンドを響かせていた。

 日本でブラスバンドのライブが見られる機会はまだまだ少ないけれど、吹奏楽とはまた違った面白さがあるので、みんなもそんな演奏会をみかけたらぜひ、聴きに行ってほしいよね。

【プログラム】
○カークビー・ロンズデール(リチャーズ)
○ブレンハイム・フローリッシュ(カーナウ)
○我が祖先の地(Land of My Fathers)(伝承曲/ラングフォード)
○ユーフォニアム独奏曲「グリーン・ヒル」(アッペルモント)
ユーフォニアム独奏:グレン・ヴォンローイ
○ディープ・ボンド(内田佐智)
ソプラノ・コルネット独奏:アラン・ウィチアリー
○序曲「ピータールー」作品97(アーノルド/ダンカン)

○ストライク・アップ・ザ・バンド(ガーシュウィン/ゴフ・リチャーズ)
○チャンピオンズ(ディヴィス/スパーク編)
○プロヴェービアリ(ダボレン)
ユーフォニアム独奏:グレン・ヴォンローイ
○ロス・エルマノス・デ・バップ(テイラー/スミス編)
○ミュージカル「オペラ座の怪人」より「オール・アイ・アスク・オブ・ユー」
(ウェッバー/ファーニー編)
ソプラノ・コルネット&ユーフォニアムデュエット
○エヴォケーションズ(エレビー)

■埼玉プレミアブラスHP
http://www.geocities.jp/saitama_premier_brass/

(2012.04.17)