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■清水大輔「未発表音源集」vol.4が発売

まだCD化されていなかった清水大輔作品を6曲収録した「未発表音源集」vol.4が発売された。収録されている演奏は、委嘱バンドの初演などで、楽譜もすべてスペースコーポレーションから発売中。

詳細などは以下のとおり。

■清水大輔「未発表音源集」vol.4

【収録曲】

  1. 喜びの島 ~吹奏楽のために/クロード・ドビュッシー 【7:33】
  2. タイム・マシン ~過去、そして未来 【8:46】
  3. クラリネット協奏曲 ~黒豹の風~ 【10:26】
  4. 神に斎く島 ~三つの音色で~ 【16:23】
  5. 増えては消える音の輪~吹奏楽の為の祝典前奏曲~ 【9:01】
  6. 海は憶えている 【10:33】

【このCDをBPショップでチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-1449/

ネバーランドの冒険物語(作曲:清水大輔)

清水大輔の新作「ネバーランドの冒険物語」がブレーン・ミュージックより発売された。この作品は2015年に香港で行われた「吹奏楽ディレクターズバンド」の委嘱として作曲された。演奏時間6分30秒。出版社グレード:3 演奏は30人程度から可能。

【この楽譜をBPショップでチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-1244/

19人で演奏できちゃう! 清水大輔の人気曲が「小編成バージョン」として登場!

 ハリウッドの映画音楽のような壮大な響きと、繊細なサウンドで大人気の作曲家、清水大輔の人気曲が、なんと「19名で演奏できちゃう!」という、魅力的な楽譜セットが登場しました!

 編曲を手掛けたのは、清水作品を愛してやまない清水の後輩作曲家、山本慶太朗、近藤礼隆の2名。

「原曲の雰囲気とイメージを損なわず、少ない人数でも演奏できて、かつ少しでも吹きやすくなるようにすることを念頭に置いて、編曲した」とのこと。

 今回リリースされたのは「セレブレイト」「仲間たちへ」「ジャスパー ~夢へのナビゲーター! 」など7曲。

 今まで清水作品を演奏したくても「できなかった」多くの小編成バンドには、ビックなニュースといえるだろう。いずれもグレードは3。19名から演奏が可能となっている。

 コンクールや演奏会用の小編成作品を探している人は、要チェックだ!

■セレブレイト <小編成版>
作曲:清水大輔
編曲:山本慶太朗
グレード:3
TIME:約7分00秒
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0525/

■仲間たちへ ~シャクルトン、伝説の南極遠征~ <小編成版>
作曲:清水大輔
編曲:近藤礼隆
グレード:3
TIME:約10分00秒
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0526/

■スピリット・オブ・セントルイス <小編成版>
作曲:清水大輔
編曲:近藤礼隆
グレード:3
TIME:約7分50秒
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0527/

■その時見た夢 <小編成版>
作曲:清水大輔
編曲:山本慶太朗
グレード:3
TIME:約7分45秒
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0528/

■タオンガ ~夢への宝物 <小編成版>
作曲:清水大輔
編曲:近藤礼隆
グレード:3
TIME:約7分50秒
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0529/

■ミュージック・アドヴェンチャー <小編成版>
作曲:清水大輔
編曲:山本慶太朗
グレード:3
TIME:約7分30秒
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0530/

■ジャスパー ~夢へのナビゲーター! <小編成版>
作曲:清水大輔
編曲:山本慶太朗
グレード:3
TIME:約8分00秒
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-0530/

【清水大輔のCD、楽譜】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000416/

希望~Songs for Tomorrow:海上自衛隊東京音楽隊・三宅由佳莉…清水大輔作曲によるオリジナル曲「希望」ほか、13曲収録。限定盤はSHM1-CD仕様、ミュージックビデオDVD付き

 2013年8月に発売された『祈り~未来への歌声』が「第55回日本レコード大賞企画賞」「第28回日本ゴールドディスク大賞 クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー」「第6回 CDショップ大賞 クラシック賞」の3賞を受賞し、大きな話題となった海上自衛隊東京音楽隊、三宅由佳莉。

 そんな彼女と海上自衛隊東京音楽隊による待望の2ndアルバムが完成した。今回のテーマは希望。「旅立ちの日に」「見上げてごらん夜の星を」「レット・イット・ゴー ~ありのままで」など名曲を13曲を収録している。また、このアルバムのためにオリジナルで作られた希望(作・編曲:清水大輔)では、三宅自身が初の作詞に挑戦している。

 CDはユニバーサルミュージックより3月5日に発売。

■希望~Songs for Tomorrow<限定盤(SHM-CD+DVD)>
海上自衛隊東京音楽隊 三宅由佳莉

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3391/

■希望~Songs for Tomorrow<通常盤>
海上自衛隊東京音楽隊 三宅由佳莉

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3392/

横浜栄区民吹奏楽団 第12回定期演奏会…また、新たな吹奏楽の歴史に残る交響曲(清水大輔)が誕生した!

 2015年1月25日。また吹奏楽の歴史にのこる交響曲が誕生した。

 この世界では知らないものはいない人気作曲家。清水大輔の交響曲第1番である。
構想は3年前に遡る。清水作品を良く知る一人の廣瀬康二氏率いる横浜栄区民吹奏楽団による委嘱作品として作曲者が構想として描いていたもの。これが交響曲第1番の構想であった。
実際この構想を伝えられた際、廣瀬氏は規模の大きさに躊躇したという。ただ、互いの気心しれた関係と、過去4作品を初演したという自信が委嘱として生まれるきっかけとなった。
当初、作品は20分程度の作品で第10回の定期で初演される予定であった。だが、あの3.11。そう、あの未曾有の大震災の影響で開催予定だったミューザ川崎が全面使用不可となり一度暗礁に乗り上げてしまった。

 一度暗礁に乗り上げてしまうとこの世界、立ち消えとなってうことが多いが、廣瀬氏がせっかくのこの機会を逸することは惜しまれる。期限を設けないから是非完成させて欲しい。と強い後押しもあり、予定より遅くなった2014年についに4楽章形式の交響曲第1番が完成された。

 演奏に先立って、今回の司会者である川勝亮太郎氏(この方もナレーターとして、清水作品の初演に立ち会っておられます)と共にプレトークが行われた。その中で作品の完成順が3楽章、2楽章、1楽章、そして4楽章と至ったことなど作品を聞く前に入り口となる部分を聞き、俄然聴衆の期待が高まった。

 今回は作成順に簡単な曲の印象を書かせて頂く。
まず最初に作曲された第3楽章adagio、今までの清水作品とは異なり、祈りが会場中を支配する。美しいコラールと、間(ま)が緊張と祈りが印象的。この楽章は2008年に早逝された富永啓之氏への、そして2011年のあの震災に対して作曲者の祈りなのである。富永氏は清水作品を早期から評価しており、BPからマネジメントをし、世に送りだした清水にとって最大の理解者である。このアダージョは清水が富永氏に送った感謝と追悼への曲となる。

 続いて2楽章Scherzo。交響曲のスタイルでの緩急の急にあたる部分にジャズのテイストを織り交ぜる。同じフレーズが幾度もなく違う楽器により演奏され、スピード感と危うさを感じさせる。そして、時折見せる3楽章のテーマが次なる楽章の入り口へと誘う素振りを見せる。

 第1楽章はIntroduction and Theme。序楽章の入り口は混沌から始まる。ピアノが長い木管とホルンの旋律を導き、それは金管の暖かいコラールへ変容する。それもつかの間、混沌の中に胎動するバスドラムの鼓動から最高潮の状態となり解放される。暖かいフレーズが奏でられるがすぐに打楽器の一撃により曲は締められる。

 第4楽章Finale。作曲者の今を伺い知れるエネルギーを持った楽章。トゥッティの豊かな響きがホール中を包み込んだあとは打楽器軍の軽快なリズムを先陣にガムラン風のメロディが流れ、そこから変容し歓喜の歌が聞こえる。それは祈りからの喜びの歌とも取れるのではないか。
一旦の静寂の後木管群の暖かい歌。人間の相貌愛歌。浮き上がっては消え、浮き上がっては消え。木管の響きはやがて金管に移り変り、再度祈りのハーモニーが鳴り曲を締める。

 この交響曲に対し、清水自身は副題やテーマを具体的に表記していない。これは奏者、指揮者、聴衆に対し先入観を持たせず、自由なイメージを持ってもらいたいのだろう。私が感じた印象は「生命」の交響曲である。ここは是非今後演奏されるであろう機会で感じ取ってもらいたい。

 筆者も多数清水作品を聴かせていただいたが、これほどまでにエネルギーを持った作品はこの曲が一番であろう。

 今後の清水大輔の更なる成功を期待しつつ、レポートを締めたい。そして、全身全霊を込めて演奏した演奏者と指揮者に大きな賛辞を送るばかりである。

■清水大輔の楽譜、CD
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000416/

山梨・神奈川の一般吹奏楽団 3団体がともに舞う「風のしらべ」5月4日(日)に開催!…スピリット・オブ・セントルイスほか、清水大輔の人気曲が続々登場!

 山梨と神奈川を拠点に活動する3つの一般バンドが合同で演奏会を開催する。各バンドそれぞれの持ち味を出したプログラムに加え、ラストには3バンド合同、総勢160名によるステージを展開。この演奏会のために書かれた清水大輔の新曲「Fanfale for winds」をはじめ、シベリウスの「フィンランディア」が披露される。入場料は無料。5月4日(日)13時より、場所は川崎市教育文化会館。

 楽しいゴールデンウイークの1日…家族そろって、音楽と共に優雅に過ごしてみては?

■風のしらべ

【日時】2014年5月4日(日)12:30開場/13:00開演
【会場】川崎市教育文化会館 大ホール
【交通】JR川崎駅東口より 徒歩15分
JR川崎駅東口よりバスにて「教育文化会館前」下車
「水江町行き」「市営埠頭行き」が利用可能
【料金】入場無料

【ソレイユ ウインド オーケストラ】
1.オール・アラウンド・ザ・ワールド~世界中のすべて~(作:清水大輔)
2.モーンダーレンの風景(作:P.スパーク)
3.スーザズホリデー~星条旗よ永遠なれ~(作:J.P.スーザ/編:真島俊夫)

【横浜栄区民吹奏楽団】
1.スピリット・オブ・セントルイス
2.最果ての城のゼビア
3.セルゲイ・モンタージュ

【甲斐市敷島吹奏楽団】
1.甲斐の虎~武田信玄、天下取りへの道

・合同演奏
1.Fanfale for winds
2.交響詩「フィンランディア」

【共催】
ソレイユ ウィンド オーケストラ
横浜栄区民吹奏楽団
甲斐市敷島吹奏楽団
【協力】株式会社コーポレーション バンドパワー事業部

【後援】
「音楽のまち・かわさき」推進協議会
横浜市栄区・栄区連合町内会
NHK横浜放送局・テレビ神奈川・FMヨコハマ
神奈川新聞社・朝日新聞・読売新聞・毎日新聞
産經新聞・東京新聞 各横浜支局(総局)

【問い合わせ】横浜栄区民吹奏楽団 045-893-3711(Fax兼)
sakaekusui@gmail.com

世代の枠を超え“吹奏楽Lovers”200 名超が集結!! 今年もやります「つくろうよコンサートvol.11」が2月2日(日)に川崎で開催!

 学生時代に吹奏楽をやってたけど、今は仕事や育児など様々な事情で気軽に吹奏楽が楽しめない!という人たちに、気軽に参加できる演奏の場を提供しようと始まった「つくろうよコンサート」が今年も2月2日(日)に川崎市教育文化会館大ホールで開催される。今回、ステージに立つプレイヤーたちは、世代を超えた吹奏楽ラブの約200名。

 当日は、作曲家の清水大輔氏を指揮に招き、「All Wishes~すべての願いを込めて」(清水大輔)や「パイレーツ・オブ・カリビアン」、「シーゲート序曲」(スウェアリンジェン)など、誰もが楽しめるプログラムを演奏する。

 なお、入場料は無料(先着1000名)とのことなので、お近くの方は友達を誘って、ぜひ、聴きに行こう!

【日時】2月2日(日)13:30開場/14:00開演
【会場】川崎市教育文化会館 大ホール
【料金】入場無料(先着1000名)申込不要
【指揮】清水大輔(作曲家)

【プログラム】

○行進曲「理想の海へ」:清水大輔作曲
○シーゲート序曲:ジェイムズ・スウェアリンジェン
○All Wishes~すべての願いを込めて~:清水大輔
○SEA OF WISDOM~知恵を持つ海~:清水大輔

ディズニー特集
○美女と野獣」
○パイレーツ・オブ・カリビアン(3曲のメドレー)、他

【主催・実施】つくコン11実行委員会/川崎市教育委員会
【後援】「音楽のまち・かわさき」推進協議会
【協力】川崎吹奏楽連盟

■コンサートHP
http://www.city.kawasaki.jp/kawasaki/page/0000052580.html

【問い合わせ】
川崎市教育文化会館 つくコン担当
〒210-0011川崎市川崎区富士見2-1-3
Tel:044-233-6361 Fax:044-244-2347
メールアドレス 88kyobun3@city.kawasaki.jp

■マイ・フェロー・アメリカンズ~マン・オン・ザ・ムーン・ラスト・エピソード(作曲:清水大輔)

作曲家・清水大輔の人気シリーズ「マン・オン・ザ・ムーン」の第3弾となる「マイ・フェロー・アメリカンズ~マン・オン・ザ・ムーン・ラスト・エピソード~」(My Fellow Americans ~ Man on The Moon Last Episode)の楽譜エットが遂に発売となった。

■マイ・フェロー・アメリカンズ
~マン・オン・ザ・ムーン・ラスト・エピソード~

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-9456/

 作曲本人による作品解説は、以下のとおり。

 この作品は2008年より構想を始め2010年10月に完成した25分程の作品。

 私は今までに2001年に『Man on The Moon』、2006年に『LOST MOON ~ Man on The Moon Episode 2』という2作品を書きました。第1作では『アポロ11号』、第2作では『アポロ13号』をテーマにしており両作品共に冒頭はケネディ大統領の『ムーン・スピーチ』を描写した楽章で始まり4楽章構成になっています。

 今作では『アポロ17号』、そしてケネディ大統領自身をテーマとしており全2作同様4楽章で構成されています。

 1楽章『The Last Mission ~ at the Taurus – Littrow ~』では1972年12月7日、最後のミッションであり最後の月面着陸となったアポロ17号をテーマにした楽章。午後9時53分のリフト・オフ(打ち上げ)から曲は始まり12月11日、月に降り立ったハリソン・シュミット、ジーン・サーナンは月面車に乗りタウルス・リトロー谷に到着します。曲はそのミッションを描写しており徐々に月探索の終わりが近づく場面へと移ります。

 月を離れる最後の日船長であるジーン・サーナンは1枚の銘板を月に置く。その銘板には『西暦1972年12月、人類はここで、月への第一期の探索を完了した・・。』と書いてありアポロ計画スタートから約5年、のべ40万人にの関係スタッフ、総経費250億ドルというアメリカの国力をすべて注ぎ込んだ壮大な計画は終わります。それを象徴するかのように曲は最高潮に盛り上がり前作で出て来た『大統領の夢』の旋律が再現し幕を閉じます。

 アタッカで始まる2楽章『Inaugural ~ The Strategy of Peace ~』からは場面が一変しケネディ大統領の就任演説の描写へと変わります。前2作と同様ケネディ大統領のテーマが再現しますが今回は就任演説での有名な一節『アメリカの同胞諸君、アメリカが諸君になにをしてくれるかを問うのではなく、諸君がこの国になにができるかを問おうではないか。』を描写しており前2作とはまた違う、行進曲風のスタイルになっています。

 最後には演説を終えた大統領がホワイトハウスから月を眺めるシーンへとなり曲は静かに幕を閉じます。

 3楽章『The Last Trip ~1963/11/22 ~』ではケネディ大統領の運命の日となる11月22日を描いた楽章。テキサス州ダラスのラブ・フィールド空港に着いたケネディ大統領、その後ダラスの街中を通る11マイルのパレードが始まる。

 曲はパレードを描写するように『Hail to the Chief』(大統領が出席する時に頻繁に演奏される曲)が流れますが徐々に不穏な感じへと変わります。エルム・ストリートを左に入り車のスピードが遅くなり午後12時29分、パレードの車列はディーレイ・プラザに入る、その1分後グラッシー・クノール(芝生の丘)に近づいた時、銃声が鳴り響いた。一瞬の静寂、最初爆竹の音かと思った次の瞬間、数発の銃声が鳴り響きケネディ大統領は頭を撃たれ後ろへ仰け反る、車はパークランド病院へと急行した。曲はこの流れに沿って進む。

 有名な暗殺の瞬間を収めた『ザプルーター・フィルム』を私は何度も見てその瞬間何が起きたのかを考えその悲劇を音符に込めました。その後曲は大統領の死の場面へと移り変わります。CBSのニュースキャスターウォルター・クロンカイトが大統領暗殺の速報番組の中で悲しみのあまり涙で言葉に詰まりながらも大統領の死を伝えます。暗殺から30分後の事でした。曲はその悲しみを表現するアダージョとなり静かに終わります。

 4楽章『Building The Peace ~ We will carry on ~』ではケネディ大統領の思想、功績を讃える壮大な楽章。『平和の建設』というケネディの名演説をタイトルに持ち、曲はその言葉を象徴するかのように進みます。

 国民が大統領の死を乗り越えるかのような旋律、大統領のテーマがエコーのように再現する場面、この全3部作を総括する壮大なエンディングへとなり曲はアポロ計画、ケネディ大統領、すべてを讃えて最高潮に盛り上がり幕を閉じます。(清水大輔)

■編成などこの曲の詳細をBPショップでチェックする
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-9456/

(2012.12.17)

▲2楽章
▲3楽章
▲4楽章

清水大輔の新作「マイ・フェロー・アメリカンズ」がYouYubeで公開中

「セレブレイト」「ジャズパー」「原石の未来」などでおなじみの作曲家・清水大輔の新作「マイ・フェロー・アメリカンズ」がYouYubeで公開されている。

 清水は60年代から70年代にかけてアメリカで行われた「アポロ計画」を題材に、これまで2つの作品(人類初の月面着陸までを描いた「マン・オン・ザ・ムーン」と、アポロ13号の生還劇を描いた「ロスト・ムーン」)を吹奏楽オリジナルとして発表しているが、この曲はその最終エピソードとなる。

■清水大輔 公式ホームページ
http://www.sd-works.com/

■清水大輔のCD、楽譜
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000416/

■吹奏楽曲でたどる世界【第57回】アメリカ同時多発テロ(2001年9月11日) ~N.Y.2001/09/11(清水大輔作曲)

Text:富樫鉄火

●作曲:清水大輔(1980~)
●初出:2002年、清水大輔個展演奏会にてS.D.Virtuoso Symphonic Bandが初演。
●出版:ウィンドアート出版(レンタル)
●参考音源:『ナスカ――地上に描かれた遥かなる銀河』(ワコーレコード)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1084/

●演奏時間:約8分
●編成上の特徴:少々変わっている。上からすべてのパートを挙げると――ピッコロ/フルート1・2/オーボエ1・2/バスーン1・2/ソロB♭クラリネット1~4/バス・クラリネット/コントラバス・クラリネット/サクソフォーン…ソプラノ、アルト1・2、テナー、バリトン/ソロ・トランペット1・2/ホルン1~4/ソロ・トロンボーン1~3(3はバス)/ソロ・テューバ/弦バス/ピアノ/パーカッション1~4
※「ソロ」とあるのは、作曲者によれば「1本以上の意味」だそうだが、イメージとしては、あまり多くの数ではなく、なるべく「ソロ(1本)」に近い数で、と考えていいと思う。
●グレード:出版元のサイトでは「3.5」となっているが、実際は、ほぼ「5」ではなかろうか。

2001年9月11日朝8時46分(現地時間)、ニューヨーク南端にある世界貿易センタービル「ツイン・タワー」の北棟に、旅客機(アメリカン航空11便)が突っ込んだ。

当初、これは「事故」だと思われていた。

この一帯はWTC(ワールドトレードセンター・コンプレックス)と称される複合ビジネス・ビル地域だ。特に、2つの超高層ビル「ツイン・タワー」(415メートル)が有名で、観光名所にもなっていた。ここがオープンしてからは、自由の女神もエンパイアステート・ビルも、かすんでしまった。平日は5万人の人々が勤務し、1日20万人以上の人々が出入りする。

ニューヨークの朝は早い。8時46分といえば、ほとんどのオフィスは稼動していた。そこへ航空機が突っ込んだとすれば大惨事は免れ得ない。ビルからは朦々たる煙が上がり始めた。

何しろ高さ400メートルを超えるビルだ。マンハッタン中から見える。すぐに全TV局が、臨時ニュースに切り替え、カメラをツインタワーに向け、ナマ中継を始めた。

ところが、臨時ニュース開始直後、驚くべき映像が飛び込んできた。9時3分、もう一機の旅客機(ユナイテッド航空175便)が、今度は南棟に突っ込んだのだ。こうなると、明らかに「事故」とは思えなかった。何かの「意志」が働いているとしか考えられなかった。

その後、アメリカ国内各地から、恐るべきニュースが続々飛び込んできた。

9時38分、ワシントンの国防総省にアメリカン航空77便が突っ込んだ。

10時3分、ペンシルバニア州郊外にユナイテッド航空93便が墜落した(ホワイトハウスに突っ込む予定が、ハイジャック犯と乗客が機内で格闘を始め、迷走してここに墜落した)。【注1】

この時、ブッシュ大統領は、フロリダで小学校の授業見学中だった。1機目の突入時はまだ車中だった。連絡を受けたが「事故」の可能性が強いとの報告だったので、そのまま小学校で授業見学に入った。

ところが見学開始直後、2機目が突入したとの連絡が入った。その時、ボディガードは、大統領にこう耳打ちした――「合衆国が攻撃されています」

全米の空港が閉鎖され、アメリカ国内は「マヒ状態」に陥った。

ツインタワーは内部で大火災が発生し、9時59分に南棟が、10時28分に北棟が崩壊。跡形もなくなった(その後、同エリアの第7ビルも完全崩壊した)。この模様も、そのままナマ中継され、世界中の人々がTVの前で言葉を失っていた。日本では、夜の10時台で、NHKのアナウンサーが「これは現実の出来事、映像です」と口走ったのは有名な話だ。

WTCでは、1700人もの生命が失われた。国防総省では、77便の乗員乗客64名と、国防総省職員189名が亡くなった。もちろん、ペンシルバニア郊外に墜落した93便の乗員乗客44名も即死した。救出作業中の救急隊員も多くが亡くなった。事件全体で、3000名弱の生命が失われたといわれている。

2001年9月11日。この日を境に、世界は変わり始めたのだ。

本連載をお読みの方ならお分りのように、世界は、第2次世界大戦後、「東西冷戦」の時代が長くつづいた。それが終わると、今度は「宗教」と「民族」による対立の時代になった。そのことが、絶望的なまでに決定的になったのが、この日だった。

アメリカ側の捜査は素早かった。そもそも、ハイジャック犯が機内でアラビア語を話しており、そのことは、ハイジャック直後に管制官に伝えられていた。彼らの座席や航空券購入時のさまざまな情報から、実行犯はすぐに特定された。

その結果、アメリカ政府は、国際テロ組織「アルカイダ」の犯行と断定。彼らを匿っているアフガニスタンのイスラム原理主義政権「タリバン」に対し、リーダーのウサマ・ビンラディンらの引渡しを要求した。

だが、タリバンはそれに応じなかった。アメリカは報復措置として、10月7日、アフガニスタンに対する空爆を開始する。アメリカ側の自称「不朽の自由作戦」、通称「アフガン侵攻」である。「民族」「宗教」の対立は、ついに「戦争」に発展したのだ。

アルカイダは、反米・反ユダヤを標榜するイスラム系の過激派国際テロ組織だが、実は、もともとはアメリカによって生み出されたとの説もある。1979年、当時の旧ソ連がアフガニスタンに侵攻した際、アメリカのCIAによって対抗組織として結成されたというのだ。

また、彼らを匿ったアフガニスタンのタリバン政権も、一時はアメリカと「連携関係」にあった。アメリカとしては、タリバンを援助することで、アフガニスタンの石油パイプラインを確保しておきたかったのだ。【注2】

もし、それらが本当だとすれば、まさにアメリカは「飼い犬に手を噛まれた」ことになる。

ところがこのアフガン侵攻で、ビンラディンは捕縛できなかったものの、一挙にアメリカ世論は保守化し、イスラムやアラブに対する憎しみが国内に充満した。何の関係もない、一般の中東系市民までが、いじめられたり、差別にあったりした。【注3】

ブッシュ大統領は、その機運を見逃さなかった。突如「この世界には悪の枢軸国がいくつかある」と言い出し、その中のイラクが「大量破壊兵器を保持している」と決めつけ、今度はイラクを攻撃し始めたのだ。フセイン大統領は逮捕され、シーア派住民殺害の罪で処刑された。だが、問題の「大量破壊兵器」が出てこなかったことは、すでにご存知のとおり。

アルカイダはそのまま。ビンラディンは見つからない。イラクの大量破壊兵器も出てこない。ではいったい、2001年以後、アメリカがやってきたことは何だったのか。確かにテロは恐ろしい行為だし、許されるべきことではない。だがどうも、ブッシュ政権のアメリカは、それを口実に、結局、イスラムやアラブを駆逐したいのではないか――世界中が、次第に、そんな感慨を持ち始めた。

今回、この連載の(年代順掲載の)最終回として取り上げるのが、この同時多発テロを題材にした、清水大輔の≪N.Y.2001/09/11≫である。

最上段のデータ欄に記したように、これは少々変わった編成の吹奏楽曲である。B♭クラリネット1~4、トランペット1・2、トロンボーン1~3(3はバス)、テューバはすべて「ソロ」と指定されている。複数で演奏してもいいらしいが、作曲者の理想イメージとしては「ソロ(1本)」らしい。E♭クラリネットやアルト・クラリネット、ユーフォニアム、ティンパニは指定されていない。

よってこれは33~34人の中編成で演奏される曲なのである。未曾有の大惨事を題材にしている割には、たいへんこじんまりした編成の曲だ。ただし、これは勝手な私見だが、ある程度楽器を加えて本来の大型編成で演奏しても、曲の本意は失われないような気もする。

作曲者・清水大輔は、ニュースで見た同時多発テロの様相から感じたことを、フリーなイメージで音楽にしたという。

清水大輔については【第35回】【第38回】【第52回】ですでに登場している。作風としては、描写性の強い、明るい曲調が多いので、そのイメージで接すると面食らうであろう。これは、ひとことで言ってしまえば、いわゆる「前衛音楽」もしくは「現代音楽」である。特に前半部は、無調の響き、不協和音などで、テロに対する不安感が描かれる。

だが後半部になると、音楽は調性とリズム・メロディをようやく取り戻し、トランペット・ソロに導かれてお待たせ清水ブシが登場する。ここは、事件後に開催された追悼式典などのイメージだという。讃歌を思わせる旋律がトゥッティで壮大に繰り返され、クライマックスを迎える。ラストでは、ピッコロとピアノのユニゾンが鳥のさえずりのようなパッセージ(平和への願いか)を奏でるが、最後の静かな全奏の和音には、かすかな不安も混じる。考えようによっては、9・11以後もつづく悲劇(イラク侵攻など)に対する予感を思わせる。

この曲は、出版元のサイトによれば、グレードは「3.5」となっているが、これはちょっとありえないと思う。コンクール全国大会常連レベルのバンドにとっては「3.5」かもしれないが、一般的なレベルのバンドには、どう聴いても(スコアを見ても)「5」はある。特に前半部を、単なる音の洪水にせず、きちんと整理して演奏するのも、なかなか大変そうだ。

作曲者本人がNYにいて、テロの現場に接して生み出された作品ではないが、それでもこの曲には、悲劇と平和に対する、若者らしい真摯な思いが十二分に込められている。あざといところがない、たいへん素直な音楽だ。初中級バンドが、少し時間をかけて現代音楽的な新しいジャンルに挑んでみようとするには、最良のスコアだと思う。前半こそ前衛音楽のムードだが、後半では壮大なコラールのカタルシスもちゃんと登場するので、定期演奏会はもちろん、それこそ文化祭ででも通用すると思う。

ところで――ここで、この連載の【第15回】≪ローマの権力とキリスト教徒の心≫(グレインジャー)の項を思い出していただきたい。

ここで私は、哲学者ニーチェ晩年の問題作『アンチクリスト』(1888年)を、こんなふうに紹介した。

<ニーチェはキリスト教が、この世界をダメにしたと考えた……そもそもイエスは、あんな激しいことを言っておらず、真面目で大人しい、ユダヤ教の改革提唱者だった。ところが、イエスの死後、野望を持った男パウロがあらわれた。彼は、当初、キリスト教徒を迫害する側にいた。ところが、見たことも会ったこともないはずの「イエスの死」を利用して、伝説を創り上げてカリスマ化し、人々を従わせれば、ローマをも征服できると考えた。そこで、ありもしない「処女懐胎」だの「復活」だのをでっち上げ、『新約聖書』を作った。結局、素晴らしいローマ文明は、この「キリスト教」によって骨抜きにされ、滅んでしまった>

そして、グレインジャーの曲には、この思想に近いものが感じられるとして、こう綴った。

<もしそうだとしたら、この曲は「21世紀」を予言していることになる。現代の地球上は、キリスト教とそれ以外の宗教(特にイスラム教)との対立が明確になっている。そして、「巨大権力」キリスト教社会の象徴(とイスラム社会の一部が考えた)ニューヨークの世界貿易センタービルは、いとも簡単に破壊されてしまった。あの9・11テロの瞬間だけは、間違いなく、イスラム教がキリスト教にとって代わったのだ。かつてキリスト教がローマに勝利した、その裏返しが起きたのである。いったい「迫害する側・される側」の線引きは、どこにあるのだろうか。静謐ながら混沌と進行するグレインジャーの≪ローマの権力とキリスト教徒の心≫は、そんなことを描いている曲ではないのだろうか>

人間の歴史を「吹奏楽曲」をモチーフにしながら綴ってきて、私が言いたいのは、このことである。地球上には、様々な人種、民族、宗教、国家、思想がある。そのすべてが私たちの歴史であり、私たちの世界なのだ。そして、吹奏楽は、そのことをたいへん分かりやすく、身近で説明してくれているのである。
<敬称略>。

【注1】この機内で起きた出来事は、『ユナイテッド93』(2006年、アメリカ)と題して映画化された。

【注2】それだけに、同時多発テロは、アメリカの自作自演だという「トンデモ説」がいまだに絶えない。これに近い視点でつくられたドキュメント映画が『華氏911』(マイケル・ムーア監督、2004年)。ブッシュ大統領の父は、石油ビジネスでサウジの大富豪ラディン一族とベタベタだったとか、テロ発生直後、全米が「封鎖」されたはずなのに、アラブ富豪の留学生や怪しい連中が、平然と出国しているとか、確かに「う~む」と考えさせられる内容ではあった。

【注3】9・11以後に出たアメリカン・コミックスの古典『キャプテン・アメリカ』新作に、こんなのがある――すでにヒーローを引退して、一般市民として生活していたスティーヴ・ロジャーズ(キャプテン・アメリカ)が、ある夜、9・11後の町中を歩いていると、中東系の若者が白人たちに襲われ、ボコボコにされていた。若者は、通りかかったロジャーズを見てキャプテン・アメリカであると気がつき「なぜ、私たちはこんな目にあわなければならないのか」と嘆く。この言葉にいたく考えさせられたロジャーズは、再びヒーロー・スーツを着てキャプテン・アメリカとしてカムバックする――という内容である。

【参考】アメリカ同時多発テロを題材にした吹奏楽曲には、ベン・ハームホウトス作曲≪11th of September(イレブンス・オブ・セプテンバー=9月11日)≫もある。演奏時間約9分。こちらこそはグレード「3.5」~「4」くらいと思われる。標準編成。全編が追悼コラールのようなゆったりした曲で、現代の賛美歌とでもいったイメージの曲だ。長い息を要求される部分が多いので、初中級バンドには、一種のロングトーン的な練習にもなるだろう。CD『バミューダ・ミステリー』(Beriato)に収録されている。出版もBeriatoから。