■2016年秋に行われた「全英ブラスバンド選手権2016」が早くもCD化! コーリー・バンドの優勝演奏「ローン・ウルフの旅」がとにかく凄いぞ!

ブラスバンドのホームランド、イギリスで最もアツいチャンピオンシップ -“全英ブラスバンド選手権2016”のエキサイティングなライヴ・アルバム!!

イギリスのブラスバンド・プレイヤーが憧れと誇りを込めて“ナショナルズ”と呼ぶ“全英ブラスバンド選手権(The National Brass Band Championships of Great Britain)”は、年に一度、その年の“全英チャンピオン”を決定するために催される大イベントだ!

1900年にロンドンのクリスタル・バレスで第1回大会が開催されて以降、第1次大戦中の1914~1919年と第2次大戦中の1939~1944年の間を除き、くる年もくる年もアイいパフォーマンスが繰り広げられてきた。

当初は、“チャンピオンシップ・セクション(選手権部門)”のステータスを与えられているトップ・バンドだけの選手権だったが、1990年代から下位セクションの大会も開催されるようになり、現在では“チャンピオンシップ・セクション”から“フォース・セクション”までの合計5つのランク別セクションの“王座”を競う大会となっている。

この2016年盤には、9月17日~18日、チェルトナムのセントー・コンファレンス・センターで行われた“ファースト”から“フォース”までの各部門別決勝と、10月8日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールの“チャンピオンシップ・セクション”決勝で“全英チャンピオン”となった5つのバンドの優勝演奏と“チャンピオンシップ・セクション”の審査結果発表を待つ間に行われたディフェンディング・チャンピオン(前年優勝者)のコーリー・バンドによるガラ・コンサートのパフォーマンスが収められている。

この内、全世界のブラスバンド・ファン注目の“チャンピオンシップ・セクション”決勝には、全英各地の予選をへた合計20のバンドがノミネート!

演奏者がどこのバンドかまったくわからない審査ボックスの中に入って審査にあたったのは、ブラック・ダイク初来日時のプリンシパル・コルネット奏者で、今は指揮者として活躍するフィリップ・マッキャン、ベルギーのチャンピオン・バンド、ブラス・バンド・バイジンゲの指揮者で編曲者として活躍中のリュク・ベルトッメン、ベルゲン・フィルのトランペット奏者で指揮者としても活躍中のアラン・ウィズィントンの3人だった。いずれも指揮者であることが、2016年大会の大きなポイントだ!

そして、注目のテストピース(課題)は、サイモン・ドブスンの『ローン・ウルフの旅』

ブラック・ダイク・バンドが、マンチェスターのブリッジウォーターホールで行われた“ロイヤル・ノーザン音楽カレッジ・フェスティヴァル・オブ・ブラス2014”のコンサートのために委嘱した作品で、2014年1月26日、同コンサートでニコラス・チャイルズ指揮で世界初演され、すでに同バンドによるCDもリリースされている。<「ブラック・ダイク~ローン・ウルフの旅」(CD-3640)>

タイトルの“ローン・ウルフ(孤高な狼)”は、ハンガリーの有名な作曲家ベラ・バルトークをさす。

作品は、バルトークが民俗音楽の蒐集で歩いたバルカン半島の丘に始まり、ナチス・ドイツやソビエトの台頭を嫌って新世界アメリカに渡ることになったこの孤高な作曲家の人生をモチーフとし、“農夫の歌をとりこんで”“夜の音楽”“フライトと戦い”と小題がつけられた3つの部分からなる。

曲中、ジプシー音楽など、ハンガリーの民俗音楽や盟友ゾルタン・コダ―イの音楽の断片、アメリカで出会ったジャズなどが、バルトークの人生を表すヒントとしてとりこまれ、寒さの中の生活、温かさと愛のない生活、真の幸福のない人生、見知らぬ土地で悲嘆に暮れる死などが描かれていく。

全体としてダークなトーンで構成。ひじょうに鮮烈なイメージが印象に残る超難曲だ!!

熱演の結果、優勝者は、ウェールズ代表、フィリップ・ハーパー指揮、コーリー・バンド。2年連続、8度目の優勝となった!

このCDのフィナーレに収録されたそのシャープなパフォーマンスには、もう口アングリ! 文字通り“鮮烈”な印象で、このもの凄さは、もうCDで確認するしかない!

以下、第2位には、ギャリ―・カット指揮、フェアリー・バンド、第3位には、デヴィッド・キング指揮、ブリッグハウス&ラストリック・バンド、第4位には、ニコラス・チャイルズ指揮、ブラック・ダイク・バンドが入賞。フェアリー・バンドとブリッグハウス&ラストリックは、2015年の結果と順位が入れ替わり、ブラック・ダイクは、2015年の第11位から大いに躍進した!

結果、コーリーからブラック・ダイクまでのトップ4バンドには2017年大会へのシード権が与えられ、イングランドのバンド中、最上位につけたフェアリーは、ヨーロピアン選手権2018への出場権を得た。

また、コーリーは、“ヨーロピアン2016”、“全英オープン2016”、“全英2016”の3タイトルを同時に保持するトリプル・チャンピオンとなり、このCDがリリースされた日に行われた“ブラス・イン・コンサート2016”でも優勝! 文字通りのイギリス王者として君臨することとなった。

CDには、そのコーリーによるガラ・コンサートでの演奏から、あまりのテンポのために分解スレスレで驀進したヒナステラのバレエ組曲『エスタンシア』から“マランボ”、スティーヴ・スチュワートのソプラノ・コルネットをフィーチャーしたマッカートニーの『007死ぬのは奴らだ』のテーマ、フィリップ・スパークがアレンジしたヘフティの『キュート』も収録!コーリーのアツいパフォーマンスがたっぷりと愉しめる!

大の大人が寝食を忘れ、時には家庭の平和も顧みず打ち込んでしまう“全英選手権”!!

2016年も超エキサイティングな大会だった!

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■全英ブラスバンド選手権2016
~サイモン・ドブスン:ローン・ウルフの旅

・演奏団体:
コーリー・バンド(Cory Band) 1、4、7、8
フェニックス・グッドウィック・ブラスバンド(Phoenix (Goodwick) Band) 2
クロフトン・シルヴァー・バンド(Crofton Silver Band) 3
スタニントン・ブラス・バンド(Stannington Brass Band) 5
セント・デニス・バンド(St. Dennis Band) 6

・指揮者:
フィリップ・ハーパー(Philip Haper) 1、4、7、8
ルーク・ジェンキンズ(Luke Jenkins) 2
ディーン・ジョーンズ(Dean Jones) 3
デリック・レンショー(Derek Renshaw) 5
ダ―レン・ホウケン(Darren Hawken) 6

・収録:
2016年9月17日、The Centaur, Cheltenham (U.K.) 2、5
2016年9月18日、The Centaur, Cheltenham (U.K.) 3、6
2016年10月8日、Royal Albert Hall, London (U.K.) 1、4、7、8

【収録曲】

  1. マランボ(バレエ組曲「エスタンシア」から)
    /アルベルト・ヒナステラ(arr. フィリップ・リトルモア)
      【3:09】
    Malambo/Alberto Ginastera (arr. Phillip Littlemore)

  2. カンタラの音楽/ケネス・ダウニー  【9:56】
    Music from Kantara/Kenneth Downie

  3. レイク・オブ・ザ・ムーン(月の湖)/ケヴィン・ホーベン  【11:12】
    Lake of the Moon/Kevin Houben

  4. 死ぬのは奴らだ/ポール・マッカートニー (arr. レイ・ファー)  【3:15】
    Live and Let Die/Paul McCartney (arr. Ray Farr)
    ソプラノ・コルネット(Soprano Cornet):スティーヴ・スチュワート(Steve Stewart)

  5. イメージ・フォー・ブラス/スティーブン・ブラ  【10:04】
    Images for Brass/Stephen Bulla

  6. バレエ・フォー・バンド/ジョーゼフ・ホロヴィッツ  【11:14】
    Ballet for Band/Joseph Horovitz

  7. キュート/ニール・ヘフティ (arr. フィリップ・スパーク)  【3:16】
    Cute/Neal Hefti (arr. Philip Sparke)

  8. ローン・ウルフの旅/サイモン・ドブスン  【17:04】
    Journey of the Lone Wolf/Simon Dobson

 

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ブラスバンドのホームランド、イギリスで最もアツいチャンピオンシップ“全英ブラスバンド選手権2015”のエキサイティングなライヴ・アルバムが発売!

ブラスバンドのホームランド、イギリスで最もアツいチャンピオンシップ“全英ブラスバンド選手権2015”のエキサイティングなライヴ・アルバム!!

最上位の“チャンピオンシップ・セクション(選手権部門)”から“フォース・セクション”まで、5つのランク別セクションに分かれて“王座”を競う“全英”のステージは、大の大人が寝食を忘れ、時には家庭の平和も顧みず打ち込んでしまうほど魅力的な夢のステージだ!

当然、そのエッセンスが詰まったライヴCDは、毎年バンドパワーで人気沸騰。

しかし、しかし・・・、である。その2015年大会は、“しかし”と何個書いてもいいくらい大きな“サプライズ”が待ち受ける、選手権の歴史に残るドラマチックな大会となった。

まずは、9月19日~20日、チェルトナムのセントー・コンファレンス・センターで行われた“ファースト”から“フォース”までの各部門別決勝で、グッドウィック・ブラス・バンド(ファースト・セクション)、エブブ・ヴァレー・バンド(セカンド・セクション)、ホートン・ブラス(サード・セクション)、アスク・ブラス・バンド(フォース・セクション)と、すべて《ウェールズ》のバンドが優勝!!

実力バンドがひしめくイギリスで、こんな結果が出るだけでも本当に珍しいことだが、この中には、2013年大会でフォース・セクションで優勝し、2014年大会でもサード・セクションで優勝したエブブ・ヴァレーが、セカンド・セクションで臨んだ今大会でもまた優勝して、わずか3年で見事ファースト・セクションへステップ・アップを果たすという、信じがたい“事件”もあったから、会場のファンはもう大興奮!

ブラスバンド関連各メディアも、同じ9月20日に行われたラグビーワールドカップ2015で、日本が南アフリカに逆転勝ちを収めた劇的なゲームを引き合いに出し、これらウェールズ勢の“快挙”を称えた!!

当然、その後の10月10日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われる“チャンピオンシップ・セクション”決勝でどういう結果が出るかが、イギリス中のブラスバンド・ファンの間で最もホットな話題に!

その決勝には、前年優勝のディフエンディング・チャンピオン、ブラック・ダイク・バンドや、1ヵ月前の9月に行われた“全英オープン選手権”で覇者となったばかりのグライムソープ・コリアリー・バンドなど、英国各地の予選を経た20の実力バンドがノミネート!

熱演の結果、なんと、フィリップ・ハーパー指揮、ウェールズのコーリー・バンドが優勝!

2015年の“全英選手権”は、ウェールズの完勝に終わったのだ!!!

注目のテストピース(課題)は、オーストリアの作曲家トーマス・ドス(1966~)の『スピリティ』。同作品は、オーストリアのリンツで開かれた“ヨーロピアン・ブラスバンド選手権2010”の指定課題として作曲され、曲名は、バッハの崇拝者たるブルックナーの精神(スピリット)を作品に昇華させたことにもとづく。曲中、バッハのコラール(B,W,V.327)やブルックナーの交響曲第5番のコラールも使われ、全体を3つの部分で構成。途中、ソウル調のポップな箇所もある。変化に富んだとても魅力的なオリジナル曲だ。

そして、このCDのラストに収録されているのが、全英7度目の優勝を飾ったコーリーの優勝演奏!

これが、本当に凄い!!

「数あるコーリーのすばらしいライヴの中でも“ベスト・オブ・ベスト”だ」と称える英国人が多い理由もよくわかる。隙らしいものを探し出すのが困難なハーパー会心のパフォーマンスで、ブックレットに印刷されている“顔をクチャクチャにしながら優勝カップを持つ”ハーパーの写真がすべてを物語っている。

以下、第2位には、デヴィッド・キング指揮、ブリッグハウス&ラストリック・バンド、第3位には、ギャリ―・カット指揮、フェアリー・バンド、第4位には、ポール・ホランド指揮、フラワーズ・バンドが入り、コーリーからフラワーズまでの上位4バンドが2016年の全英選手権決勝出場へのシード権を獲得。また、イングランドの全出場バンド中、最上位となったブリッグハウス&ラストリックは、2017年のヨーロピアン選手権へイングランド代表として推挙されることも決まった。

その一方、ロパート・チャイルズ指揮、グライムソープ・コリアリー・バンドは第10位、ニコラス・チャイルズ指揮、ブラック・ダイク・バンドも第11位と、ともに沈み、両バンドとも、2016年3月に行われるヨークシャー地区予選の結果如何では、ロンドンで行われる全英決勝への道を閉ざされかれない状況となった。

即ち、両バンドとも、超激戦区のこの地区を2位以内(シード・バンドを除く)で通過がノルマ!

地区予選のテストピースは、フィリップ・スパークの「ケンブリッジ・ヴァリエーション」ということで、イギリス中のブラスバンド・ファンが、やがてもたらされるであろう結果にアツい視線を注いでいる。

さて、このCDには、上記各部門のチャンピオンの優勝ライヴのほか、審査発表の前に行われたフラワーズ・バンドによるガラ・コンサートのパフォーマンスが3曲収録されている。その全曲が、近年メキメキと実力をのばしてきたこのバンドと密接な関係を持つ才気あふれる若き天才ジョナサン・べイツの作編曲で、その中では、コーリー退団後、このバンドのプリンシパル・ユーフォニアム奏者になったデヴィッド・チャイルズの半端でないソロ『ツィゴイネルワイゼン』がとくに聴きもの!

ユーフォニアム・ファンには、聴きのがせないパフォーマンスだ!

CD全体を通し、ライヴだけに演奏はアツい、アツい!

“全英2015”、それは《ウェールズ》のものだった!

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■全英ブラスバンド選手権2015~トーマス・ドス:スピリティ
The Nationals 2015 – Highlights from
The National Brass Band Championships of Great Britain

・演奏団体:
フラワーズ・バンド(Flowers Band) 1、4、7
アスク・ブラス・バンド(Usk Brass Band) 2
ホートン・ブラス(Houghton Brass) 3
エブブ・ヴァレー・バンド(Ebbw Valley Band) 5
グッドウィック・ブラス・バンド(Goodwick Brass Band) 6
コーリー・バンド(Cory Band) 8

・指揮者:
ポール・ホランド(Paul Holland) 1、4、7
ジェフ・ジョーンズ(Jeff Jones) 2
トム・ギブスン(Tom Gibson) 3
ギャレス・リッター(Gareth Ritter) 5
マシュー・ジェンキンズ(Matthew Jenkins) 6
フィリップ・ハーパー(Philip Haper) 8

・収録:
2015年9月19日、The Centaur, Cheltenham (U.K.) 2、5
2015年9月20日、The Centaur, Cheltenham (U.K.) 3、6
2015年10月10日、Royal Albert Hall, London (U.K.) 1、4、7、8

・発売元:ドイエン(Doyen)
・発売年:2015年

【収録曲】

1. ゴッド・セイブ・サ・クィーンへの序曲/ジョナサン・べイツ  【3:28】
Overture on God Save the Queen/Jonathan Bates

2. ヴィジョンズ/ダン・プライス  【11:16】
Visions/Dan Price

3. グレイセス・オブ・ラヴ/オリヴァー・ヴェ―スピ  【11:24】
The Graces of Love/Oliver Waespi

4. ツィゴイネルワイゼン/パブロ・デ・サラサーテ(arr. ジョナサン・べイツ)  【6:44】
Zigeunerweisen/Pablo de Sarasate (arr. Jonathan Bates)
ユーフォニアム(Euphonium):デヴィッド・チャイルズ(David Childs)

5. スネアリング・オブ・ザ・サン/スティーブン・ロバーツ  【12:22】
The Snaring of the Sun/Stephen Roberts

6. 錬金術師の日記/ケネス・ヘスケス  【12:12】
The Alchymist’s Journal/Kenneth Hesketh

7. ケルトの十字に/ジョナサン・べイツ  【4:34】
Upon the Celtic Cross/Jonathan Bates

8. スピリティ/トーマス・ドス  【16:37】
Spiriti/Thomas Doss

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全英ブラスバンド選手権2014~ミーチャン:アーサー王の伝説…イギリスで最もアツいチャンピオンシップ!

 毎年恒例、ブラスバンドのホームランド、イギリスで最もアツいチャンピオンシップ“全英ブラスバンド選手権2014”のエキサイティングなライヴ・アルバム!!

 イギリスのブラスバンドは、ランク別の5つのセクションで構成され、収録は、“ファースト”から“フォース”までの各セクションが、9月20日~21日、チェルトナムのセントー・コンファレンス・センター、最上位の“チャンピオンシップ・セクション(選手権部門)”が、10月11日、ロイヤル・アルバート・ホールの2会場で行われている。

 CDの各トラックは、全セクションの“全英チャンピオン”のパフォーマンスと選手権部門の審査発表前に行われたガラ・コンサートで構成。

 しかしながら、最も注目を集めるのは、無論、8000人収容、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールを札止め満杯にする選手権部門のファイナル(決勝)だ!

 そして、2014年の選手権部門決勝の主役、それは、ヨークシャー地区代表、ニコラス・チャイルズ指揮、ブラック・ダイク・バンドだった!!

 ブラック・ダイクは、前年の2013年には、まさかの地区予選落ちでファイナルへの進出も適わなかっただけに、タイトル奪取にかけて期するものがあり、決勝のテストピース(課題)となったピーター・ミーチャンの『アーサー王の伝説』で、ものすごいパフォーマンスを展開!

 前月に行われた「全英オーブン(British Open)」の優勝と合わせて、全英二大タイトルの“ダブル・チャンピオン”に輝いた!

 CDのラストに入っている演奏がそのときのライヴ!

 それは、この瞬間にかける各プレイヤーのコンセントレーションとモチベーションの高さが際立つドライヴの効いたパフォーマンスで、とにかくアツい、アツい、アツい!!!

 口笛も飛び交う演奏後の嵐のような歓声と拍手がその凄さの証明となっている!

 映像こそないが、指揮のニコラス・チャイルズがすばらしいパフォーマンスをしたプレイヤーをつぎつぎと立ちあがらせていく様子が目に浮かんでくるような、そんな興奮ぶりが伝わってくる!

 そして、フリューゲルホーン奏者のゾーイ・ハンコックが、全出場バンドの中から“ベスト・プレイヤー”にも選ばれ、ブラック・ダイクに二重の喜びをもたらした。

 ブラック・ダイクは、ガラ・コンサートでも大活躍!!

 爽快なドライヴ感が愉しいポール・ロヴァット=クーパーの『エンター・ザ・ギャラクシー』、プリンシパル・コルネット奏者リチャード・マーシャルが美しいサウンドでソロを聴かせるサイモンの『青い帽子の娘』、リズム・セクションもノリノリのプリマの『シング・シング・シング』の3曲を、選手権本番とは違う“エンターテイナーの顔”で愉しませてくれる。

 名門復活!!

 “全英2014”、それは正しくブラック・ダイクのものだった!

【収録曲など詳細をBPショップでチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3346/

全英ブラスバンド選手権2014は、イングランドのブラック・ダイク・バンドが、5年ぶり23度目の優勝を飾る!

 イギリスのブラスバンド界最大のチャンピオンシップ“全英ブラスバンド選手権2014(National Brass Band Championships of Great Britain”の選手権部門決勝(ファイナル)は、2014年10月11日(土)、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールに全国から20バンドを集めて開催された。

 テストピースは、ピーター・ミーチャンの「アーサー王の伝説」。

 優勝は、ヨークシャ地区代表のニコラス・チャイルズ指揮のブラック・ダイク・バンド!!

 ブラック・ダイクは、昨年はファイナルへの進出すらできなかっただけに2014年のタイトル奪取に期するものがあり、すばらしいパフォーマンスを展開! 9月に行われた「全英オーブン(British Open)」の優勝と合わせ、“ダブル・チャンピオン”に輝いた

ベスト奏者にも、ブラック・ダイクのフリューゲルホーン奏者ゾーイ・ハンコックが選ばれた。

 上位6位までの順位は、以下のとおり。4位までのバンドには、2015年10月の全英選手権決勝への出場権が与えられた。(カッコ内は、エリア名と指揮者名)

【優 勝】Blck Dyke Band (Yorkshire)(Professoer Nicholas Childs)
【第2位】Cory Band (Wales)(Philip Harper)
【第3位】Brighouse & Rastrick Band (Yorkshire)(Professoer David King)
【第4位】Tredegar Town Band (Wales)(Ian Porthouse)
【第5位】Fairey Band(North West)(Garry Cutt)
【第6位】Flowers Band (West of England)(Paul Holland)

【ブラック・ダイク・バンド】
ルーツは、1816年、ヨークシャーのクィーンズヘッド(現クィーンズバリー)の村に誕生した木管、金管、打楽器からなるウィンド・バンド(吹奏楽団)。しかし、存続問題が起こり、1837にクィーンズヘッド・バンドとして再出発。1855年、この村のバンドでフレンチ・ホルンを吹いていたジョン・フォスター&サン社の社長ジョン・フォスターが、メンバーをそっくり社員とし、新しい楽器とユニフォームを買い与えて今日のブラス・バンド編成とする。以降、全英選手権、全英オープン選手権、ヨーロピアン選手権等における輝かしい優勝記録は、他の追随を許さず、「最も成功したバンド」としてギネス・ブックに登録される。SPレコードの時代から現在のCD、DVDなどの商業録音アイテムの数は350を超え、バンドとして世界一を誇る。

《主要選手権優勝年》

・全英オープン選手権(1862、1863、1871、1879、1880、1881、1891、1895、1896、1899、1902、1904、1908、1914、1935、1957、1968、1972、1973、1974、1976、1977、1983、1985、1986、1992、1995、2005、2006、2014)

・全英選手権(1902、1928、1947、1948、1949、1951、1959、1961、1967、1972、1975、1976、1977、1979、1981、1985、1994、1995、2001、2004、2008、2009、2014)

・イングランド(イングリッシュ・ナショナル)選手権(2009、2011、2012、2013)

・ヨーロピアン選手権(1978、1979、1982、1983、1984、1985、1987、1990、1991、1995、2005、2012)


◎ブラック・ダイク・バンドの最新注目CDをチェックする

■ブラック・ダイク~トライアンフ・オブ・タイム
(ピーター・グレイアム作品集)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3299/

■ブラック・ダイク~イン・トリビュート
(フィリップ・ウィルビー作品集)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3036/

■ブラック・ダイク~シンフォニー
(エドワード・グレッグスン作品集 第5集)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3082/

■ブラック・ダイク~マーティン・エレビー:エレクトラ
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3035/

■ブラック・ダイク・ゴールド Vol.3
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3161/

■ブラック・ダイク~フォーエバー・シャイニング(永遠に輝いて)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3177/

■ブラック・ダイク~アンコール
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3037/

◎ブラック・ダイク・バンドの他のCD、DVDをチェックする
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000001035/

イギリスのブラスバンドでプレイヤーの憧れ、“全英ブラスバンド選手権”の熱い演奏を収録した「全英ブラスバンド選手権2013~グレッグスン:遠い想い出に」が発売!

 イギリスのブラスバンドでプレイするものすべての憧れであり、目標となっているのは、やはり“全英ブラスバンド選手権”のステージだろう!

 イギリスのブラスバンドはグレード別の5つのセクションに分けられ、当然ながら、全英選手権もセクションごとに優勝を競う。このCDは、その2013ファイナル(決勝)の各セクションのアツいパフォーマンスと表彰前に行われたガラ・コンサート(プレ・プレゼンツ・コンサート)のライヴで構成されるひじょうにエキサイティングなハイライト盤だ!

 全英2013は、9月21~22日、チェルトナムのセント―・コンファレンス・センターでファーストからフォースまでの各セクションまでの決勝がまず行われ、イギリスを代表する優秀なバンドが覇権を競う最上位の“選手権部門(Championship Section)”の決勝は、10月12日(土)、8000人収容のロンドンの大ホール、ロイヤル・アルバート・ホールで開催された。

 この日、選手権部門決勝のステージにエントリーされたバンドは、合計20。テストピース(課題)は、エドワード・グレッグスンの『遠い想い出に~オールデン・スタイルの音楽』だった。

 この作品は、ブラスバンドのための初の本格オリジナル作品となったパーシー・フレッチャーの交響詩「労働と愛」が全英選手権のテストピースとして書かれてちょうど100年にあたる2013年の1月に委嘱者のブラック・ダイクによって初演。フレッチャー以降、20世紀前半の数十年の間にホルストやエルガー、アイアランド、ブリス、ハウエルズ、ヴォーン=ウィリアムズなどによって書かれたブラスバンドのオリジナル作品と作曲家にとくに敬意を払い、曲の中にそれらのテーマの断片や和声、スタイルなどが巧みに盛り込まれている。

 正しくイギリスのブラスバンド・ファンのハートをわしづかみにするような作品で、実際、選手権のステージでもハートに訴えかける好演が続出!

 結果、フィリップ・ハーパー指揮、ウェールズのコーリーが、13年ぶり6度目の栄冠に輝いた!

 アルバムのラスト・トラックに入っているのが、そのウィニング・パフォーマンスだ!

 この演奏が、とにかくすばらしい!

 細部までクリアに捉えた録音が、この日のコーリーのバンド・コンディションとバランスの良さ、そして音楽への集中度を克明に伝えてくれている。ハーパーのタクトも実にシャープ!ほとんど隙らしいものが見当たらない、正しく“王者のライヴ”と呼ぶにふさわしい演奏だ!

 そして、コーリーは、この優勝で、“ブラス・イン・コンサート2012”、“ヨーロピアン2013”に加え、“全英2013”の優勝カップまでウェールズに持って帰ってしまった。9月の全英オープンでも第2位に入賞しており、そのパフォーマンスがつねにハイ・スタンダードであることがよく分かる。

 このCDには、トロンボーンの名手クリストファー・トーマスがソロをとった『ロンドンデリーの歌』など、審査発表の前に行われたガラ・コンサートにおけるコーリーの演奏も含まれているが、そこでのエンターテイナーとしてのパフォーマンスと選手権本番のコントラストも面白い。

 全英2013、それは正しくコーリー・バンドのものだった!

 早くも名曲との呼び声の高いグレッグスンの『遠い想い出に (オールデン・スタイルの音楽)』については、サウンドもアプローチもまったく違う初演者ブラック・ダイクのセッション盤(「ブラック・ダイク~シンフォニー」(エドワード・グレッグスン作品集 第5集)、商品番号:CD-3082)との聴き比べをぜひともお薦めしたい!

【収録曲】
1. ロス・エルマノス・デ・バップ/ マーク・テイラー(arr. サンディー・スミス) 【2:25】
2. マルヴァ―ン組曲/フィリップ・スパーク 【10:51】
3. ペンリー/サイモン・ドブスン 【14:54】
4. ロンドンデリーの歌/アイルランド伝承曲 (arr. ジョン・アイヴスン) 【3:01】
Trb:クリストファー・トーマス(Christopher Thomas)
5. パーセル・ヴァリエーション/ケネス・ダウニー 【13:53】
6. ラ・フィエスタ/チック・コリア (arr. フィリップ・ハーパー) 【3:38】
7. ファンファーレとラブソング/ギャヴィン・ヒギンズ 【13:30】
8. マイウェイ/クロード・フランソワ & ジャック・ルヴォー(arr. フィリップ・ハーパー) 【2:31】
Vocal:デイヴ・ミッチェル(Dave Mitchell)
9. 遠い想い出に~オールデン・スタイルの音楽/エドワード・グレッグスン 【15:11】

【この曲の詳細をBPショップでチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3097/

2013年全英チャンピオンは、ウェールズのコーリー・バンドの手に!

 イギリス・ブラスバンド界最大のチャンピオンシップ“全英ブラスバンド選手権2013”選手権部門決勝は、2013年10月12日(土)、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催された。

 日本流に言うと“全国大会、最終決勝”!

 テストピースは、エドワード・グレッグスンの『オブ・ディスタント・メモリーズ』。ブラック・ダイクが委嘱し、2013年1月、マンチェスターのロイヤル・ノーザン・音楽カレッジのフェスティヴァル・オブ・ブラスで初演されたバリバリの新作オリジナルだ!

 大会前の最大の話題は、なんと地区大会6位に終わったブラック・ダイクが、この場に駒を進めることができなかったこと。そして、9月の“全英オープン”で激しいつばぜり合いを行ったウェールズの好敵手トレデガーとコーリーがどんなパフォーマンスを繰り広げるのか、はたまたブラック・ダイクの2人の指揮者を引っ張り出したヨークシャーのグライムソープとウェスト・オブ・イングランドのウッドフォールズはいかに、などなど話題満載で、例年にも増して大盛り上がり!

 エントリーされた合計20のバンドは、演奏順を決めるくじ引きに従って、つぎつぎとステージへ。

 結果、フィリップ・ハーパー指揮、ウェールズのコーリーが、13年ぶり6度目の栄冠に輝いた!

上位10バンドの順位は、以下のとおりで、またしてもウェールズのバンドがワン・ツー・フィニッシュ! また、4位までのバンドには、2014年10月の全英選手権決勝への出場権が与えられた。(カッコ内は、エリア名と指揮者名)

【優 勝】Cory Band (Wales)(Philip Harper)
【第2位】Tredegar Town Band (Wales)(Ian Porthouse)
【第3位】Carlton Main Frickley Colliery Band (Yorkshire)(Phillip McCann)
【第4位】Brighouse & Rastrick Band (Yorkshire)(Prof. David King)
【第5位】Grimethorpe Colliery Band (Yorkshire)(Dr Robert Childs)
【第6位】Woodfalls Band (West of England)(Dr Nicholas Childs)
【第7位】Leyland Band (North West) (Michael Bach)
【第8位】Reg Vardy Band (North of England)(Russell Gray)
【第9位】Whitburn Band (Scotland)(Erik Janssen)
【第10位】Flowers Band (West of England)(Paul Holland)

【コーリー・バンド】
1884年、南ウェールズ屈指の炭鉱地帯として知られるロンザ・ヴァレー(Rhondda Valley)で結成されたウェールズの代表的ブラスバンド。当初はトン・テンペランス・バンドの名前で活動したが、1895年、演奏を聴いた同地の鉱工業の盟主、コーリー・ブラザーズ社の社長サー・クリフォード・コーリーからのスポンサードの申し出を受け、コーリー・ワークメンズ・バンドに改称。1920年には“チャンピオンシップ”セクションのステータスを得た。その後、炭鉱との関係が薄くなり、コーリー・バンドの名前で活動。1998年以降、スポンサー変更などにより、ジャスト・レンタルズ・コーリー・バンド~バイ・アズ・ユー・ヴュー・コーリー・バンド~バイ・アズ・ユー・ヴュー・バンドと改名を繰り返したが、2007年にバンド名に“コーリー”の名前を取り戻した。各選手権においても輝かしい成績を誇るが、近年においても、2000年に音楽監督に就任した世界的ユーフォニアム奏者ロバート・チャイルズ(Dr. Robert B. Childs)の指揮のもと、2000年、2002年、2007、2009年の全英オープン優勝、2000年の全英選手権優勝、2008-2010年のヨーロピアン選手権3年連続優勝、2009年のオランダ・ケルクラーデの第16回世界音楽コンクール優勝と、実力者ぶりをいかんなく発揮している。有名なフィリップ・スパークの『ドラゴンの年』は、コーリー・バンド結成100周年記念委嘱作だった。2012年5月、フィリップ・ハーパーが新音楽監督に就任した。

《主要選手権優勝年》

世界音楽コンクール(WMC)(2009)
ヨーロピアン選手権(1980、2008、2009、2010、2013)
全英オープン選手権(2000、2002、2007、2009、2011)
全英選手権(1974、1982、1983、1984、2000、2013)
BBCバンド・オブ・ジ・イヤー(1971)
BBCウェールズ・バンド・オブ・ジ・イヤー(1979、1980、1982)
ブラス・イン・コンサート選手権(2008、2012)

【コーリー・バンドの公式ホームページ】
http://www.coryband.com/

◎フィリップ・ハーパー指揮、コーリー・バンドの最新CD、DVDをチェックする

■コーリー・バンド~ワーズ & ミュージック
(バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲)

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3027/

吹奏楽マガジン バンドパワー

■コーリー・バンド~ペリヘリオン – クローザー・トゥー・ザ・サン
(フィリップ・スパーク・ブラスバンド作品集) 

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3029/

吹奏楽マガジン バンドパワー

■ヨーロピアン・ブラスバンド選手権2013【CD】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2986/

吹奏楽マガジン バンドパワー

■ヨーロピアン・ブラスバンド選手権2013【PAL方式DVD-2枚組】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/dvd-9569/

吹奏楽マガジン バンドパワー

■その他、コーリー・バンド関係のCD
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000868/

■ヨーロピアン選手権の25年をギュッと凝縮した永久保存盤「ヨーロピアン・ブラスバンド選手権25周年記念盤」

ヨーロッパのブラス・バンドの中で“どこがナンバー1なのか!”を決めるべく1978年から始まったこの選手権。出場バンドは厳しい予選を勝ち抜き、しかも“国を代表”して参加してるだけあって、その演奏といったら、マジで“!マーク”を10個つけても足りないくらいのハイ・レベル。
実はオイラも毎年発売されるこの選手権のライブCDを聴いて、ブラス・バンドの虜になってしまった1人なんだよね。

そんなヨーロピアン・ブラスバンド選手権の25周年を記念して、過去の音源から選りすぐりの名演を3枚にまとめたのが、このアルバムってわけです。ブラック・ダイクやコーリー、エイカンゲル、ブリタニア、ヨークシャーなど、現在も世界の第一線で活躍している名門ブラス・バンドの、まさに「華麗なる競演」といった内容で、バンド名が当時のまま表記されてるのもオールド・ファンには懐かしいかもね。

どの演奏もとにかく“すばらしい”のひと言なんだけど、中でもCD1に収録されてるデスフォード・コリアリーの「ドラゴンの年」(スパーク作曲)は、この曲のテーマとなっているウェールズで行なわれたこともあって、観客の熱狂振りも大きな聴きもの(曲が終わる前からウォーってなもんです。こんなフライング…日本のコンクールじゃ絶対に許されないよね…アハハ)もちろん、演奏も今まで聴いたドラゴンの中でも最も音楽的なテイストでGood。92年のブリタニア・ビルティング盤とぜひ聴き比べてみよー!

熱狂的なブラス・バンド・フリークは必需品、もちろん、ブラス初心者には最高の入門盤としてお薦めしちゃいます。

【このCDをBPショップでチェックする】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0482/

 

全英ブラスバンド選手権2012~バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲…新チャンピオン誕生とともに、大いに湧いた2012年の全英選手権!“全英”ならではの夢の饗宴も聴き逃せない!

 イギリスのブラスバンド・プレーヤーが寝食を忘れて熱中するブラスバンド界最大のチャンピオンシップ“全英ブラスバンド選手権2012”のライヴ・アルバム!

 9月にチェルトナムで行われた“ファースト・セクション(1st Section)”から“フォース・セクション(4th Section)”までの各決勝と、10月にロンドンで行われた“選手権部門(Champiohship Section)”決勝の5つの優勝演奏と、選手権部門審査発表前に行われた“プリ・リザルト・コンサート”のライヴが収録され、アルバム構成は、各優勝演奏の曲間にコンサート・ライヴをはさんだスタイルとなっている。

 この内、最も注目を集めたのは、10月20日(土)にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催された選手権部門決勝だった!

 ブラスバンド王国イギリスの最高水準のパフォーマンスが愉しめるのはもちろん、2012年に限れば、いつもは新作もしくは近年作のオリジナル曲が使われる決勝のテストピース(課題)に、モーリス・ラヴェルのバレエ音楽『ダフニスとクロエ』第2組曲(ハワード・スネル編/市販譜)が指定されたことが、ファンの話題をさらっていたからだ。

 編曲者のスネルは、元ロンドン交響楽団の首席トランペット奏者で、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルのメンバーとしても活躍。ブラスバンドの世界ではデスフォード・コリアリー・バンドやブリタニア・ビルディング・ソサエティ・バンドの指揮者として名を成した。『ダフニスとクロエ』のブラスバンド編曲を行ったのは、ロンドン交響楽団に指揮者として現れたピエール・モントゥーから受けた音楽的影響が大きかったからだという。

アルバムは、いきなり、その『ダフニスとクロエ』第2組曲から始まる。演奏は、13年ぶり13度目のチャンピオンに輝いたイングランド・ノース・ウェスト地区代表、アラン・ウィズィントン指揮、フォーデンズ・バンドだ。

 審査員の1人として、演奏団体がまったく見えない審査ボックスに入ってこの日の20バンドが演奏する『ダフニスとクロエ』を審査した編曲者のスネルは、このフォーデンズの演奏を『まるで、ラヴェルがブラスのために書いた曲のようだった。』と称えている。

 指揮のウィズィントンもオーケストラのトランペット奏者だけに、クラシック音楽の表現に長け、演奏もアツい、アツい!

 録音は近接マイクを多用しているので、各奏者のプレイはクッキリとし、反面ややアラが目立つ箇所もある。爆音よりもやや遠目に聴こえるくらいのボリュームに絞ったとき、ブレンドされた絶妙なサウンド感覚が味わえるようだ。このスウィート・ポイントを見つけるのは、ロイヤル・アルバートでナマのブラスバンドに接した経験のある人には意外と簡単かも知れない。ぜひ、お試しあれ!

 下位セクションでは、エリザベス女王のダイアモンド・ジュビリー・イヤーを記念して全英選手権のコミッティーから委嘱されたファースト・セクションのテストピース、トム・ダヴォレンの『ヴィヴァット』、そしてセカンド・セクションのテストピースにヨハネス・ブラームスの『大学祝典序曲』(デニス・ライト編)が使われたことが注目を集めた。

 “プリ・リザルト・コンサート”の演奏者は、映画「ブラス」の成功で一躍人気者となったグライムソープ・コリアリー・リユニオン・バンド。指揮は、“ヨーロピアン”や“ブラス・イン・コンサート”などのブラスバンドDVDの名司会者としてもおなじみのフランク・レントンだった。

 プログラムは、イギリスでこのマーチを知らないとしたら“200%モグリ”といわれるバラクラフ『シモレイン』に始まり、アンダーソン『トランペット吹きの休日(ラッパ手の休日)』(コルネット3重奏)、デ・ヴィタ『ソフトリー・アズ・アイ・リーヴ・ユー』(ユーフォ二アム2重奏)、ウェッブ『マッカーサー・パーク』とつづき、大盛り上がりのロッシーニ『ウィリアム・テル』序曲“フィナーレ”でしめるという、さすがエンターテイメント・コンテストの王者らしいセレクション!

 しかも、『トランペット吹きの休日』のコルネット・トリオがリチャード・マーシャル、アラン・モリスン、ロジャー・ウェブスター、『ソフトリー・アズ・アイ・リーヴ・ユー』のユーフォ・デュオがマイク・キルロイ、マイクル・ドッドと、“全英”ならではの夢の饗宴!

 新チャンピオン誕生とともに、大いに湧いた2012年の全英選手権!

 テストピース『ダフニスとクロエ』の編曲者スネルは、選手権後にこう語った。

 『反響を正しく読むならば、“ダフニスとクロエ”はテストピースとして成功だったと認められている、と同時に、満場の聴衆によく耳を傾けてもらえた。』

 選手権部門上位10バンドは、以下のとおりで、上位4バンドには、2013年全英選手権決勝への出場権が与えられた。(カッコ内は、エリア名と指揮者名)

【優 勝】Foden’s Band (North West)(Allan Withington)
【第2位】Brighouse & Rastrick Band (Yorkshire)(Professor David King)
【第3位】Cory Band (Wales)(Philip Harper)
【第4位】Tongwynlais Temperance (Wales)(Steve Sykes)
【第5位】Fairey Band (North West)(Russell Gray)
【第6位】Co-op Funeralcare Band (Scotland)(Allan Ramsay)
【第7位】Whitburn Band (Scotland) (Erik Jannsen)
【第8位】Flowers Band (West of England)(Paul Holland)
【第9位】Black Dyke Band (Yorkshire)(Dr. Nicholas Childs)
【第10位】Leyland Band (North West)(Michael Bach)

■全英ブラスバンド選手権2012
~バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2750/

【演奏団体】
フォーデンズ・バンド(Foden’s Band) 1
グライムソープ・コリアリー・リユニオン・バンド(Grimethorpe Colliery Reunion Band) 2、4、6、8、10
ユナイト・ザ・ユニオン・ブラス・バンド(Unite the Union Brass Band) 3
サウス・ミルフォード・バンド(South Milford Band) 5
ヒッチン・バンド(Hitchin Band) 7
ノーフォーク・ウェリー・ブラス(Norfolk Wherry Brass) 9

【録音】
2012年10月20日、Royal Albert Hall(London) Championship Section
2012年9月23-24日、The Centaur, Cheltenham Racecourse (Cheltenham) – 1st~4th Sections
【発売元】ドイエン(Doyen)

【収録曲】
1. バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲/モーリス・ラヴェル (arr. ハワード・スネル) 【15:16】
2. シモレイン/クライヴ・バラクラフ 【2:52】
3. ヴィヴァット/トム・ダヴォレン 【10:40】
4. トランペット吹きの休日(ラッパ手の休日)/ルロイ・アンダーソン 【2:31】
5. 大学祝典序曲/ヨハネス・ブラームス (arr. デニス・ライト) 【9:51】
6. ソフトリー・アズ・アイ・リーヴ・ユー/アルフレッド・デ・ヴィタ (arr. アラン・キャザロール) 【3:31】
7. スリー・エインシェント・カスタムズ/リチャード・ハウ・コール 【10:26】
8. マッカーサー・パーク/ジミー・ウェッブ (arr. アラン・キャザロール) 【6:57】
9.「イギリスの島々」組曲/ジョナサン・べイツ 【13:56】
10. 歌劇「ウィリアム・テル」序曲から“フィナーレ”/ジョアッキーノ・ロッシーニ (arr. ブライアン・グラント) 【3:06】

■このCDの詳細をBPショップでチェックする
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2750/

全英選手権2012は、全英オープンに続きフォーデンズ・バンドが優勝! ダブル・チャンピオンに輝く!

 イギリス・ブラスバンド界最大のチャンピオンシップ“全英ブラスバンド選手権2012”選手権部門決勝は、2012年10月20日(土)、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催された。

 この日、イギリス各地の予選を勝ち抜いてエントリーされたバンドは、合計20バンド。

 大会前の大きな話題は、2010~2011年と連続優勝を果たしていたデヴィッド・キング率いるブリッグハウス&ラストリック・バンド(ヨークシャー地区)のハットトリック(3連覇)なるかだったが、ブリッグハウス&ラストリックは、好演むなしく惜しくも第2位!

 イングランド・ノース・ウェスト地区から出場したアラン・ウィズィントン指揮、フォーデンズ・バンドが、9月の全英オープン選手権に続き、13年ぶり13度目の優勝を飾り、二冠(ダブル・チャンピオン)に輝いた。

 近年の全英では、グライムソープ・コリアリー(優勝:2006、2007)、ブラック・ダイク(優勝:2008、2009)、そして今度のブリッグハウス&ラストリックと、3バンドがハットトリックに挑んだが、いずれも奪取に失敗。全英ハットトリックのハードルの高さは、やはり、かなりの壁となっている。

 2012年大会でもう1つ大きな話題となったのは、決勝のテストピース(課題)が新作もしくは近年作のオリジナル曲ではなく、イギリスのトップ・バンドがしばしば演奏するモーリス・ラヴェルの「ダフニスとクロエ」第2組曲(ハワード・スネル編)だったことだ。

 審査員の1人として、演奏団体がまったく見えない審査ボックスに入って20バンドを審査したスネルは、選手権後にこう語っている。

 『反響を正しく読むならば、「ダフニスとクロエ」はテストピースとして成功だったと認められている、と同時に、満場の聴衆によく耳を傾けてもらえた。』

 しかし、その一方、今選手権では、このテストピースにうまくアジャストできたバンド、そうでなかったバンドの差が大きく出た印象は否めない。

 2012年ヨーロピアン・チャンピオンのブラック・ダイクも、大方の予想を大きく裏切り、屈辱の第9位に終わった。

 新チャンピオン誕生とともに、大いに湧いた2012年の全英選手権!

 上位10バンドの順位は、以下のとおり。上位4バンドには、2013年全英選手権決勝への出場権が与えられた。(カッコ内は、エリア名と指揮者名)

【優 勝】Foden’s Band (North West)(Allan Withington)
【第2位】Brighouse & Rastrick Band (Yorkshire)(Professor David King)
【第3位】Cory Band (Wales)(Philip Harper)
【第4位】Tongwynlais Temperance (Wales)(Steve Sykes)
【第5位】Fairey Band (North West)(Russell Gray)
【第6位】Co-op Funeralcare Band (Scotland)(Allan Ramsay)
【第7位】Whitburn Band (Scotland) (Erik Jannsen)
【第8位】Flowers Band (West of England)(Paul Holland)
【第9位】Black Dyke Band (Yorkshire)(Dr. Nicholas Childs)
【第10位】Leyland Band (North West)(Michael Bach)

【フォーデンズ・バンド】
イギリスでトップ・テンに数えられる名門ブラスバンド。1900年、イングランド、チェシャー州サンドバック近郊のエルワース村のバンドとして誕生。その後、地元自動車メーカーのスポンサーシップを得て、「フォーデンズ・モーター・ワークス・バンド」の名で発展。1909年までに、チャンピオンシップ・セクションのステータスを得た。1955年、有名な指揮者ハリー・モーティマーがイングランドの3つの有名ブラスバンド(フェアリー、フォーデンズ、モーリス)のメンバーをそっくりそのまま集めて作った大編成のブラス・オーケストラ“メン・オー・ブラス”に参加。コンサート、放送、レコーディングで脚光を浴びる。スペンサー企業の変遷により、1983年より「フォーデン・OTS・バンド」、1986年より「ブリタニア・ビルディング・ソサエティ・フォーデン・バンド」、直後に「ブリタニア・ビルディング・ソサエティ・バンド」、1997年より「フォーデンズ・クルトワ・バンド」、2004年より「フォーデンズ・リチャードスン・バンド」とバンド名は変わったが、イングランドのトップ・バンドとしての演奏水準とステータスはつねにキープされている。2008年以降、スポンサーを持たず、「フォーデンズ・バンド」の名で活躍を続けている。

《主要選手権優勝年》

・全英オープン選手権
(1909、1910、1912、1913、1915、1926、1927、1928、1964、2004、2008、2012)
・全英選手権
(1910、1930、1932、1933、1934、1936、1937、1938、1950、1953、1958、1999、2012)
・ヨーロピアン選手権
(1992)
・オール・イングランド・マスターズ選手権
(1990、1991、1994、1995、2002、2007、2009)
・ブラス・イン・コンサート選手権
(1987、1988、1990、1998、2000、2009)
・イングランド(イングリッシュ・ナショナル)選手権
(2006)


◎フォーデンズ・バンド関連のCDをチェックする

■フォーデンズ・バンドのCD
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000001034/

■グリン・ウィリアムズ・ユーフォニアム独奏集 ~レッド・ジャケットの魅惑
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2572/

■スパーク~海の情景 (フィリップ・スパーク・ブラスバンド作品集 Vol.3)
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2178/

■ トッカータとファンタジア/たなばた 
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2135/

■カレイドスコープ(万華鏡) 
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0475/

■コンサート・クラシックス
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0926/

(201211.05)

全英選手権2011の“選手権部門決勝”は、キング指揮、ブリッグハウス&ラストリック・バンドが2年連続優勝!

 イギリス中のブラスバンド関係者が熱狂する「全英ブラスバンド選手権2011」の選手権部門決勝は、2011年10月15日(土)、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催された。

 この決勝には、イギリス全土の予選を勝ち抜いた合計20のバンドがノミネートされ、テストピース(課題)は、ポール・ロヴァット=クーパーの「Breath of Souls (ブレス・オブ・ソウルズ/魂たちの息吹き)」。

 優勝バンドは、伝説の指揮者デヴィッド・キングが指揮したブリッグハウス & ラストリック・バンド!バンドとして100回目の全英出場を、見事2年連続優勝で飾った!

 なお、日本でもおなじみのブラック・ダイク・バンドは、ヨークシャー地区の予選で第5位となり、この決勝に駒を進めることができなかった。音楽監督のニコラス・チャイルズは、第10位に入ったCO-OP・フュネラルケア・バンドの指揮者として、ロイヤル・アルバート・ホールのステージに立っている!

 選手権の上位入賞バンドは、以下のとおり。(カッコ内は、指揮者名)

第1位:ブリッグハウス & ラストリック・バンド(*) (David King)
第2位:フェアリー・ジニーヴァ・バンド(*) (Russell Gray)
第3位:コーリー・バンド(*) (Dr. Robert Childs)
第4位:ビューマリス・バンド(*) (Gwyn Evans)
第5位:トレデガー・バンド (Ian Porthouse)
第6位:カールトン・メイン・フリックリー・バンド (Phillip McCann)
第7位:フォーデンズ・バンド (Allan Withington)
第8位:フラワーズ・バンド (Paul Holland)
第9位:ヘップワース・バンド (Michael Fowles)
第10位:CO-OP・フュネラルケア・バンド (Dr Nicholas Childs)

(*)第4位までのバンドは、自動的に2012年の決勝にエントリーされる。

【ブリッグハウス & ラストリック・バンド】
英国ウェスト・ヨークシャーのブリッグハウス & ラストリック村のブラス・バンドで、練習場や楽器など、運営に必要な費用は、創立以来、村民の寄付で賄われている。公式には1881年創立だが、1850年代にすでにバンドの活動記録がある。1977年、トランスアトランティック・レーベルから発売されたシングル盤『フローラル・ダンス』が、9週連続“全英ヒット・チャート第2位”を続ける大ヒットとなり、この年50万枚以上を売り上げる。全英オープン選手権(1929, 1932, 1933, 1934, 1936, 1978)、全英選手権(1946, 1968, 1969, 1973, 1980, 1997, 1998、2010)、オール・イングランド・マスターズ(1993, 1998, 2001)、ヨーロピアン選手権(1981, 1998)、世界選手権(1968, 1969)、BBCバンド・オブ・ジ・イヤー(1975)など、メジャーな選手権においても数多くの優勝記録を誇っている。(カッコ内数字は、優勝年)


《全英ブラスバンド選手権のライヴCDをチェックする》

■全英ブラスバンド選手権2010~エレビー/オーストラリアの大地
 

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2200/

■全英ブラスバンド選手権2009~ピーター・グレイアム/トーチベアラー
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-2005/

■全英ブラスバンド選手権2008
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1942/

■全英ブラスバンド選手権2007
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1538/

■全英ブラスバンド選手権2006
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1147/

■エデン~全英ブラスバンド選手権2005ハイライト
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0893/

■キャピトル・ブラス~全英ブラスバンド選手権2004 ガラ・コンサート
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0721/

■ジュビリー・ブラス~全英ブラスバンド選手権2002
ファイナル&ガラ・コンサート・ハイライト

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0358/

■エピック・ブラス~全英ブラスバンド選手権2001
ファイナル&ガラ・コンサート・ハイライト

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0191/

(2011.11.08)