「Q&A」カテゴリーアーカイブ

Q: 管楽器の音が濁って響かない。力んでしまって音が汚い。必死で頑張っている、良く練習しているのはわかるのですが…

A: 大切なのは「息」です。

●音が濁る→
原因は「音程の違い」「息のスピードの違い」「発音の違い」などが考えられます。声やハミングで歌ってから演奏してみて下さい。また、口の中の広げ容量を増やして、倍音をより多くして下さい。そして、オクターブ関係の音程感をきちんと合わせて下さい。

●メロディーが聴こえない→
今ここのフレーズで一番大切なの誰(どの楽器)? 一度に大勢が大声で話してしまったら、どうでしょうか?ということを奏者にも考えさせてみて下さい。同じメロディーでも、ここはFlを出したい!など、はっきりした考えを奏者に伝えて下さい。また、アーティキュレーションをより明確にして下さい。

●力んでしまう→
「f」は遠くに広がっていくイメージで、自分の演奏している音も他のメンバーの音も、どちらも聴こえるようにする。「p」は一本の糸が遠くの一点に届くようなイメージで、連続して息を出していく。自分の音とメンバーのどちらも息の支えとスピードを注意しなければなりません。

 大切なのは「息」です。
(芸能人は「歯が命」、私達(吹奏楽人?)は「息が命」 ちょっと古い!)

 息をどの様に支え、どの様なスピードで吹き込むかということが大切です。テクニックを駆使して曲を演奏するのではなく、こういう演奏(音楽)を奏でたいので、こういうテクニックを使う、ということが大切です。

回答:五十嵐 清

Q: ホール練習をしたところ、とてもバランスが悪く、聞き苦しいものでした。打楽器が出すぎているのですが、抑えると管楽器が不安になってしまい、一概に「おとせ」とは言えない。(質問:三重県の中学校の先生)

A: 打楽器はどの管楽器と一緒に演奏しているかを把握してみて下さい。そして、同じリズムを演奏していたら、その楽器より大きく出さないことです。
 常に、誰かと一緒に演奏させてもらっている。支えに徹する (人間体で「骨」の役割です。体を支えるため、強く太くしかし<見えない!>。もし事故で骨が露出してしまったら、気持ちが悪い!)。
 叩くというより、リズムやビートをはっきりとさせる。腕の重みを感じられるようにテクニックを使う。という考えにして欲しいと思います。

回答:五十嵐 清

Q3: 母校のパート練習や分奏を指導することになりました。初めてのことなので、ポイントを教えて下さい。

A3: 合奏は音楽作りをする場であり、その前に個人練習・パート練習や分奏を通して、合奏への準備を怠らないようにしなければなりません。

 奏者としては、経験があるのですが、指導となると不安があるようですね。
では、次にある項目をチェックしてみて下さい。一度に多くのことは出来ません。今回の指導は、「音」と「リズム」を中心に指導するなど、余り欲張りすぎずに確実に指導してみて下さい。しかし、「基礎」は毎回チェックして下さい。
合奏の日程を早く把握して、逆算して個人、パート、分奏のスケジュールを一週間単位で設定してみて下さい。

【個人練習・パート練習・分奏でのチェック・ポイント】

0.基礎
姿勢は良いか?
息を充分使っているか?
アンブッシャーは正しいか?
楽器の調子はよいか?
体の調子はよいか?

1.音
音色は良いか?
音程は正しいか?
音符の読み違いはないか?
音符の形・長さ(アタック コア リリース)は正しいか?
タンギング・アタック(発音)は正しいか?
音量は正しいか?

2.リズム
テンポは指揮者の指示どおりか?
リズムは正しいか?
拍子感があるか?

3.技術
譜面に指示されているダイナミックスがつけられているか?
アーティキュレーションは正しいか?
ブレッシングとフレージングは正しいか?

基本をしっかり身につけることは大変ですが、このことが上達の一番の早道です。そして、合奏を短時間で仕上げていくポイントでもあります。

そのために、
1)あきらめない(とにかく根気強く。自分との戦い)
2)あせらない(ゆっくり丁寧に確実に)
3)音楽のための練習であると自覚する
ことを後輩に教えてあげて下さい。

きっと素晴らしい音楽が奏でられるでしょう。

回答:五十嵐 清

Q2: 学生指揮者に必要なことは何ですか?

Q2: 学生指揮者に必要なことは何ですか? うちの学校は中高一貫で、部活もそれに伴って中高男女がすべて一緒に活動しています。人数も多く、今では130人ぐらいの大所帯になっています。
実は、今年度から僕が学生指揮者をやる事になりました。学生指揮者は入部した時からのあこがれの役職で、それに就けるというのはとても嬉しくやる気もあるのですが、今、とても悩んでいるんです。
僕は音楽というのは、指揮者と演奏者の関係がうまく行ってこそ成り立つと思うんですが、みんなから好かれる指揮者というのは、どういうモノなのでしょうか。
学生であり一部員である以上、他の部員との仲も険悪になりたくない。
しかし、指揮者としての多少の威厳も保ちたい。僕は部員に「先輩の合奏は楽しいし、やる気が出ます!」なんて言われるような学生指揮者になりたいんです。
そうするためには合奏の時の態度や日ごろの態度などは、どんな事に気をつけたらいいのですか? ぜひ何か良いアドバイスをください。


A2: 音楽面ではしっかりした基礎と準備。精神面では相手の立場も考えた言葉選びと自分自身のしっかりした考え方が大切です。

音楽は、指揮者と奏者との信頼関係が大切ですね。

■まず、テクニック面

楽曲を充分研究しよう。
表題、作者、時代、テーマ、テンポ、拍子、フレーズなど楽譜を充分読みとって研究してから、奏者の前に立とう。
初めは、テンポ、アインザッツ、ブレス、ピッチなど基礎的なことを統一していく、トレーナー的な存在になろう。
一拍目をしっかり、わかりやすく振ろう。
曲全体の構成をしっかり把握して、部分の練習をしよう。
チューニングは合奏体型では手短に。
パートのリーダーに各々のパートのチューニングを任せて合奏の前に合わせてもらっておこう。合奏体型で一人20秒かけたとして、全体では2600秒(43分)もかかってしまう。そうなると、初めに合わせた人は音程がきっと合わなくなっているし、なによりあき時間が多くなると退屈で集中力がなくなるからです。
指示ははっきりと、具体的に。
曲を止めたときは、それなりの理由があるはず。それをきちんとコメントをすることが大切です。
歌ってみよう。
歌うことでフレーズやピッチなどが確認できる。
楽器を吹く前に、自分(奏者)はどのように感じて、楽器に息を吹き込んでいるかを確認する。
スコアに目を向けるのでなく、奏者(バンド)をみて。
目線は指揮者にとって大切な意志伝達方法と信頼関係を結ぶ手法なのです。

■次にメンタル面

あくまで自分の範囲でコメントする。先生より背伸びをしない。
(研究は怠らないように。知ったかぶりは禁物)
言葉を選ぶ。相手を傷つけるような言葉は禁物。
「そんなのが出来ないの? 君には無理かな」…これはダメ 。
<3回やっても出来ないのなら、10回やってみよう。君は絶対にできるよ>…これがマル。
「ピッチ悪い!」→<ピッチ気をつけて、もうちょっとこうすれば良くなるよ>
合奏中は指揮者と奏者の関係で、立場上いろいろ言うけれど、より良い音楽を一緒に創りたいので、よろしくね。などと初めに言っておく。
たまに、指揮者としての悩み(テクニック面でなくメンタル面で)を皆に言う。あまり肩を張らずに、近い存在であること(テクニック面をしっかり押えれば威厳はあるよ)

回答:五十嵐 清

Q1: 曲の最後における指揮のきり方はどうやればいいの?

A1: 曲の終わり方には色々なパターンがあるので、その代表的な終わり方を紹介しましょう。

まず、1つ目は Cresc. して終わる。

 左手を上向きにして ニュートラルの位置より胸~肩~目 の高さまで、ひじより先を自分の身体より離していく。
その後、曲により肩より動かす(腕(うで)全体を始めから動かすと力感がなくなる)。
このとき 右手は自分の身体の中央で胸ぐらいの高さで小さくテンポを振るか、打点を指してから裏拍の位置で緊張させてから力を抜く。
終わりは左、右、両手で示し、左手は握ると良いと思います。
上半身も伸びていくと良いと思います。

次は、スパッと切って終わる。

 この場合は、あまり余韻をつけないということですね。
左手より 右手を使い、切りたいタイミングで小さくはね上げをする。
f のときはdownを深くはね上げ小(原本は○の中に小の字)。
pのときはdownを浅くはね上げ小(原本は○の中に小の字)。
その後 右手をすぐ止める。
このとき、左手、身体も止め 緊張させる。
右手は 何かを すばやく「つまむ」という イメージです。

次は、余韻を残して終わる。

 「スパッと切って終わる」場合とは逆に、はね上げを大きくする。
そしてやや円を描くように右手をまわして止める。
このとき、左手も身体もリラックスしてバネのようにして肩からひじ、手首と重心を移動させて最後は棒の先に伝わるようにする。
上体は胸を張って、顔はあまり下向きにならないようにして下さい。 ひじは身体から離れることになると思います。

そして、消えるように終わるパターン。

 左手も右手も胸より下の位置にし、手のひらを下向き(完全に下ではなく)自分の胸に「引き寄せる」ように腕を移動させる。
最後に「両手を合わせる」イメージにし、指先だけで音を切る。
身体はやや丸め 肩を張らない(しかし、肩を落とすことはしない)自然体で!
フィニッシュは口元に軽く手を運ぶと、気持ちを奏者にうまく語りかけられるでしょう
静止後しばらく動かないようにしてみて下さい。

「文字」にして 説明することは とても難しいですね。イメージが伝わるか? 内容が理解できるか 不安です。

回答:五十嵐 清