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■やはり凄かった!九州初上陸を果たしたチェザリーニ:交響曲第1番「アークエンジェルズ」! (STEP第7回定期演奏会)

2016年6月、東京で行なわれた日本初演が圧倒的大成功を収めたフランコ・チェザリーニの交響曲第1番『アークエンジェルズ』が、今度は九州上陸を果たした!!

今、間違いなく世界中を熱狂させている超話題作であり、演奏したのは、プロ+アマ・ミックスコラボ・ウィンドオーケストラとして九州の音楽シーンにアンビシャスな新風を巻き起こしているユナイテッド・ブラスウィンズ“ステップ”(United BrassWinds “STEP”)!!

指揮は、日本初演でもトランペット奏者としてステージにのったSTEP音楽監督の鈴木徹平で、コンサートは、12/4(日)、福岡県直方市の“ユメニティのおがた”大ホールで開催された!

鈴木は、日本初演時に受けた強烈な音楽的印象から、なんとしても九州の音楽ファンにこの作品の魅力をナマ演奏で届けたいと、強い意志をこめて九州初演を決断! 日本初演に立ち会ったチェザリーニとも知己を得て密接にコミュニケーションを重ね、作曲者からプログラムにメッセージが寄せられるなど、演奏を前にSTEPの面々のモチベーションは、大盛り上がり!!

東京交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、九州管楽合奏団、TADウインドシンフォニー、シエナ・ウインド・オーケストラ、東京セレーノバスクラリネットアンサンブルなどから参集した多くのプロ奏者を含む総勢70名のウインドオケが、熱狂的な聴衆を前にアツくエネルギッシュな演奏を展開!

作品のもつエネルギーとプレイヤーのモチベーションが融合し、ホール内に純度の高い化学反応を巻き起こしたような大熱演となった!!

かくて“アークエンジェルズ”の九州初演も大成功!

メリロ、キンボール、ヘス、そしてフィナーレを飾ったチェザリーニと、プログラムのすべてをウィンド・ミュージックのオリジナル作品で彩ったSTEP第7回定期!

会場を後にする聴衆の笑顔と口々に語り合う興奮が、このコンサートのすべてを物語っていた!

■United BrassWinds “STEP”第7回定期演奏会

【日時】2016年12月4日(日)
【会場】ユメニティのおがた 大ホール
【指揮】鈴木徹平

【曲目】

ゴッドスピード!(スティーヴン・メリロ)
○ギレアド(ネイト・キンボール)
イーストコーストの風景(ナイジェル・ヘス)
交響曲第1番「アークエンジェルズ」(作品50)(フランコ・チェザリーニ)

【United BrassWinds “STEP”フェイスブック】
www.facebook.com/ubstep

【United BrassWinds “STEP”ホームページ】
http://ubw-step.com/


◎チェザリーニ:交響曲第1番「アークエンジェルズ」の楽譜、CDをチェックする

■スコア
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/sc-5440/

■楽譜セット
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/set-1404/

■日本初演ライヴCD-タッド・ウィンド・コンサート(30)
フランコ・チェザリーニ/交響曲第1番「アークエンジェルズ」
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-4160/

■内山洋クラリネットアンサンブル「第三回演奏会~師の教えを解く~」レポート

日時:2016年9月28日(水)19:00~
会場:東京・すみだトリフォニーホール 小ホール
レポート:榛葉光治

元NHK交響楽団クラリネット奏者・故内山洋氏の弟子たちが織りなす「内山洋クラリネットアンサンブル」。早くも第3回演奏会が去る9月28日(水)にすみだトリフォニー小ホールにて開催された。
客席は満員御礼で当日券の販売は無しという大盛況ぶり。
3名から8名の小編成アンサンブルステージとメンバー全員による大編成のアンサンブルステージの二部構成によってプログラムが進められた。

第一部はブーフィルのクラリネット三重奏曲、プッチーニの弦楽四重奏曲「菊」などクラシックなレパートリーから、ウールフェンデンのスリーダンス、さらにはメンバーでもあり現在ポップスクラリネットアーティストとしてジャンルを超越した活躍を見せているMicina(渡邊樹菜)の新作、「楽園へのプレリュード」まで、幅広い曲で彩られた。
筆者は過去2回も聴いてきたが、今まで以上にそれぞれの曲でメンバーの個性が際立つ色彩豊かな小編成ステージだった

クラシック音楽における大切な語法や姿勢をおさえながらも、枠にとらわれないクリエイティブかつ自由な発想も併せ持つ彼らのスタイル、音楽を聴いて故内山洋氏の後進を育てる教育者としての信念や凄み、彼らに教え解いてきた音楽家としてのスタンスや魂を改めて感じた。

第二部はメンバー全員による大編成アンサンブル。
メンデルスゾーンの演奏会用小品第1番とバッハのトッカータとフーガニ短調という極めて有名な二作品に挑んだ。

メンデルスゾーンでは代表の月村淳氏と篠塚恵子氏がソリストを務め、あうんの呼吸で優美で繊細な旋律を奏でるとそれに対して伴奏のクラリネットアンサンブルも緻密につけていく一糸乱れぬ卓越したアンサンブル力を披露した。そして演奏会のラストを飾るバッハでは終始鬼気迫る表情と緊張感、重厚なオルガントーンに会場が包まれた。

故内山洋氏の最も大切にしていた作曲家であり、それを継承しようとする彼らの強い思いが生み出した渾身の響き。それはまるで氏が指揮をしているかのような感覚であった。
余談だが、筆者も副科でありながら2年間、故内山洋氏に師事したがとにかく氏は音楽において妥協を許さず、常に真摯であった。
彼らのバッハを聴いてそんな氏からのメッセージを改めて聴いた気がした。

演奏会を大喝采で閉じた後、アンコールでは氏の写真と生前使用していた楽器がステージ上に出され、氏に捧ぐアダージョが奏でられた。
まるで氏が歌っているかのような美しい調べは温かい気持ちと感動で聴衆を魅了した。

代表の月村氏はこう言う
「師の教えが私達にとって何であったのか。クラリネットを演奏する事だけなく一人の芸術家としての在り方までを教えてくれたのではと、この演奏会をやることによって考えさせられた。」

これからの内山洋クラリネットアンサンブルのさらなる可能性、今後の活躍に胸膨らむ演奏会であった。

■第2回小編成吹奏楽による「ドリームコンサート」レポート

日時:2016年9月24日(土)15:00~
会場:東京・府中の森芸術劇場どりーむホール

第2回を迎えるこのコンサート。小編成吹奏楽にスポットを当てた演奏会が開催。小編成吹奏楽だからできるステージ、小編成吹奏楽なのにできるステージといった可能性を求め次世代小編成吹奏楽の見ごたえ抜群の演奏会であった。当日会場にいらしていたクラリネット奏者の月村淳さんに各学校のステージの感想を頂きました。

朝霞市立朝霞第五中学校
西村朗作曲「秘儀Ⅱ」という大人の世界観を持つこの曲を見事に仕上げ、緊張感や張り詰めた空気といった言葉が演奏として実現されていた。中学生離れした世界観がとても印象的だった。

江戸川区立鹿本中学校
F.ティケリ作曲「ブルーシェイズ」を見事に演奏。中学生には難しいのでは思われるジャズやブルース音楽を一人一人がきちんと理解し、クラシック音楽とは別次元で成功していた。音そのものの発音がとても明瞭で2曲目の「ディズニー・ファンティリュージョン!」も含めこのバンドの良さが前面に出ている演奏であった。

日本橋女学館高等学校
ウィンドアンサンブルの極みとでも言おうか。一人一人の持ち音は勿論、とても丁寧な音楽作りと無理のない音楽表現に、小編成吹奏楽の可能性を感じた。1曲目に演奏した松下倫士作曲繚乱Ⅱ~能「桜川」の物語によるラプソディーでは曲全体が支配している現代曲の中にどこか哀愁帯びた音楽を感じさせることが成功していた。また2曲目の海の詩・風の詩~復興を祈って~ではゲストにソプラノ歌手を迎え演奏者は手話を取り入れる演出がとても印象的だった。

都立上水高等学校
プロの指揮者が指揮するこのバンドは、指揮者の経験や音楽観などが演奏者によく伝わっており他のバンドでは中々できない音楽の追求が感じられる演奏だった。どことなく大人の雰囲気があり落ち着きのある演奏で、プロから教わる本物の音楽を勉強しているんだなと羨ましく思える時間だった。

都立東大和高等学校
音楽で紡いでいくステージ。たった15分の中で前菜からメインディッシュ、そしてデザートまで食べさせてもらえた満足感たっぷりの企画構成。なんといってもこのバンドの特徴は自分たちのやりたいことがブレないという事だ。どの曲も拘りと情熱があり、この他にもどんな事をしてくれるのだろうかと次回も聞いてみたくなる演奏であった。

国本女子高等学校
このバンドを一言でいうならば「パワフル」であろう。ありきたりの言葉だがステージ上全員女子のみというこの学校は想像を超える音圧、そしてそれに伴った技術が完璧に備わっている事には脱帽。小編成吹奏楽もついにここまできたか!とワクワクさせる演奏であった。また、時折見られる女子高ならではのチャーミングな演出も聴衆をにこやかにさせてくれた。

玉川学園高等部
「お洒落」。そんな言葉がとても似あう、ウィーンでの演奏経験を持つバンド。他のバンドと圧倒的に違うことは演奏者が持つ本物志向の音楽である。まさにステージ上の演奏者一人一人が芸術家の様に見える演奏であった。顧問の園田先生、現役高校生の両歌手をゲストとして迎えウエストサイドストーリーをハイライトで演奏。このステージは「音楽会」そのものであった。

慶應義塾志木高等学校
男子校、男子校。そうそうこの感じ、この感じ。私も男子校出身だったもので何だか全てが許せてしまう。男同士でしか出来ない演出、音楽がこれでもかと押し寄せてくる演奏。その汗臭い演出や音楽がたまにフローラルな香りになる瞬間がたまらなくこいつらが可愛くみえるときでもあった。この学校には小編成の可能性を常に追求し、次世代小編成吹奏楽を作り上げて欲しいと願う。

柏ウインドシンフォニー
一般吹奏楽団からの参加。歳をとっても本物の音楽探しをしているのだろうなと感心させられる演奏だった。平日はそれぞれの仕事の顔、休日はバッハと向き合う顔。なんて素晴らしい活動をしているのだろうか。改めて音楽のイロハを教えてくれた演奏が印象的だった。大人にしかできないアダルトな世界観のバッハ、そしてアンコールの美空ひばりの演歌までどこか秋風を感じられる演奏にブラボー。

【プログラム】

1.朝霞市立朝霞第五中学校(指揮 原田江身子)
秘儀Ⅱ/西村 朗 作曲

2.江戸川区立鹿本中学校(指揮 石川富栄)
ブルー・シェイズ/F.ティケリ作曲
ディズニー・ファンティリュージョン!/星出尚志編曲

3.日本橋女学館高等学校(指揮 松本衣代)
繚乱Ⅱ ~能「桜川」の物語によるラプソディ~/松下倫士作曲
海の詩・風の詩 ~復興を祈って~/松下倫士作曲

4.東京都立上水高等学校(指揮 橋本久喜)
ディスコ・キッド/東海林 修作曲
プレリュードとダンス/Paul Creston作曲

5.東京都立東大和高等学校(指揮 神田宇士)
アイヌ民謡「イヨマンテ」の主題による変奏曲/福島 弘和作曲
ラヴェンダーの咲く庭で/ナイジェル・ヘス作曲
BIRDLAND/J.ザヴィヌル作曲

6.国本女子高等学校(指揮 鈴木文雄)
富士山~北斎の版画に触発されて~(真島俊夫作曲)
Kunimoto Girls’ Music Stage

7.玉川学園高等部(指揮 島津 遼・園田尚広)
ルパン三世のテーマ’80/大野 雄二作曲、波田野直彦編曲
ウエストサイド物語より/レナード・バーンスタイン作曲
「MAMBO」/W.J.デュソイト編曲
「MARIA」/W.J.デュソイト編曲
「TONIGHT」/イアン・ポルスター編曲
「AMERICA」/マイケル・ブラウン編曲
8.慶應義塾志木高等学校(指揮 小池 陽)
風になりたい/宮沢 和史作曲
ゴースト・トレイン/エリック・ウィテカー作曲
テキーラ/チャック・リオ作曲、明光院正人編曲

9.柏ウインドシンフォニー(指揮 榛葉光治)
トッカータとフーガ ニ短調/J.S.バッハ 作曲、森田一浩編曲

■JAPAN CUP 2016 第20回全国高等学校マーチングバンド・ポンポン・バトントワリング選抜大会 団体高校マーチングバンド部門(写真:関戸基敬) 第1位 神奈川県立湘南台高等学校吹奏楽部White Shooting Stars「SPIDER TRAPS」

【日時】2016年9月2日(金)
【会場】東京都体育館

【マーチング関連のDVD、CD】
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000195/

■結果の詳細はJapanCup事務局のホームページに掲載されてます。
http://www.jcmb.jp/

 

■圧倒的な輝き!作曲者チェザリーニも大感銘のTADウインドシンフォニー、交響曲第1番「アークエンジェルズ」日本初演!

音楽監督・鈴木孝佳(タッド鈴木)のリーダーシップのもと、ウィンドのドライビング・フォースとして大活躍が続くプロ軍団“タッド・ウインドシンフォニー”!!

その第23回定期演奏会が、2016年6月10日(金)、東京・ティアラこうとう大ホールで開催された!

第1部にアダム・ゴーブ『大西洋を渡る鐘』、フィリップ・スパーク『風のスケッチ』、アルフレッド・リード『イーブンタイド~日暮れの歌~』、ピーター・グレイアム『シャイン・アズ・ザ・ライト』、第2部に日本初演となったフランコ・チェザリーニの交響曲第1番『アークエンジェルズ』(作品50)を配したプログラミングは、色合いがまったく違う作品を見事にリンクさせ、有機的に組み上げたもので、もはや他の追従を許さない宇宙的独壇場!

加えて、演奏される曲全てがウィンドのオリジナル作品なのがなんともすばらしい!

会場には、そのモチベーションの高いパフォーマンスを愉しもうと、北海道から九州まで数多くの聴衆が詰めかけた!中には、神奈川県からバスを連ねてやってきたアツい人々もいたというから、タッド人気は今や半端ではないレベルだ!!

今演奏会でもっとも注目を集めたのは、もちろんフランコ・チェザリーニの交響曲第1番『アークエンジェルズ』だった!!

委嘱作ではなく、相当前から構想をもちながらも、書き始めては断念、書き始めては断念を何度も何度も繰り返し、“今度ダメだったら、もうこのテーマは廃棄しよう”と考えていたチェザリーニが、今回は“何かが天から降りてきて…”、昨年秋に遂に完成したという渾身の大作だ!

世界初演は、2016年2月にスペインで行なわれたが、作品を管理する出版社の力の入れようも半端ではなく、その後、短期間にベルギー、スイス、オランダ、オーストリア、イタリアでの初演が企画され、いずれも大成功!!ある意味、今ヨーロッパで最もアツい作品というわけだ。

日本初演は、ヤン・ヴァンデルローストの「いにしえの時から」や「オスティナーティ」、フィリッフ・スパークの交響曲第2番「サヴァンナ・シンフォニー」や同第3番「カラー・シンフォニー」の世界初演や日本初演など、数々の初演を成功させてきたタッド氏にまずスコアが送られ、スコアを一見したタッド氏が惚れ込んで“ぜひにも定期でとりあげたい”と返答したことから、この日の日本初演が決定!!

シンフォニーは、演奏時間30分超えの4楽章構成。各楽章には、“ガブリエル”、“ラファエル”、“ミカエル”、“ウリエル”という4人のアークエンジェル(大天使)たちの名前が小題として与えられ、6曲のグレゴリオ聖歌のメロディーが採りこまれた荘厳華麗な作品だ!

タッドWSとのコラボのために初来日した作曲者を客席に招いた演奏も実にアツかった!!

第1楽章冒頭のティンパニ・ソロが会場に鳴り響いた瞬間から、聴衆はそのパフォーマンスに釘づけ!4人のアークエンジェルズたちのキャラクターがまるでモザイク画のように音楽として語られていく。

華麗なるエンディングの響きが消え去った後、ステージに招かれた作曲者とタッド氏は、カーテン・コールを繰り返し、日本初演は大成功!

正式出版前のため、限定数用意されたスコアも完売する騒ぎに!

アンコールには、タッド氏が“同年兵だった”とスピーチし、若すぎる逝去を惜しんだ真島俊夫『コーラル・ブルー』を追悼としてとりあげ、タッドのエンディング・テーマとしてすっかり定着した『ツール・ド・フォース』を演奏したところで、コンサートは大団円!

終演後も、会場周辺は、大きな興奮に包まれていた!!

■タッド・ウインドシンフォニー第23回定期演奏会【曲目】

【TAD公式ホームページ】http://tadwind.sakura.ne.jp/


■タッド・ウィンド・コンサート(27) フィリップ・スパーク/鐘の歌
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-4029/

◎絶好調「タッド・ウィンド・コンサート」シリーズのCDをチェックする

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/c/0000000823/