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侍BRASS「2007・夏の陣」(8/11)東京オペラシティ/宮川泰の名作《宇宙戦艦ヤマト》を宮川彬良が侍BRASSのためにスペシャル・アレンジ!

 昨年(2006年)、吹奏楽&金管アンサンブルの世界で大きな話題となった「侍BRASS」のデビューから約1年。待望のセカンド・アルバム『二天一流』をひっさげて、ブラス侍たちが再び、東京オペラシティのステージに帰ってくる!

 今年も他のグループがどうあがいたって絶対に真似のできない彼らならではのオリジナル楽曲ステージをはじめ、ホルストの「惑星」など世界の名曲を独自のアレンジで聴かせるステージなど、盛りだくさんの内容が用意されているという。しかも今回は、侍BRASS総帥・津堅直弘をソロに迎えての協奏曲《孤高之虎》もあるというのだからたまらない。

 と、ここまで書いてきたところで、またまたいきなりの大ニュース(7/5現在)。なんと、あの宮川泰の名作「宇宙戦艦ヤマト」を、息子の宮川彬良が侍BRASSのためにスペシャル・アレンジをほどこし、当日のステージで披露するんだとか! いやはや、侍BRASS、恐るべし。吹奏楽ファンでなくても、これは聴き逃せないぜ!

 ちなみに、昨年は早々とチケットが売り切れてしまったので、絶対に聴きたい人は、速攻でチケットをゲットしたほうが無難かもよ。

演奏会詳細はこちらhttp://www.operacity.jp/concert/2007/070811.php

【日時】2007年8月11日(土)16:00開演
【会場】東京オペラシティ コンサートホール
【出演】 
トランペット:エリック・ミヤシロ/辻本憲一/三澤 慶/山本英司
ホルン:森博文
トロンボーン:中川英二郎/倉田 寛
ユーフォニアム:齋藤 充
テューバ:次田心平
パーカッション:齋藤たかし

【ゲスト】 
トランペット:津堅直弘

【プログラム】

■第1部 オリジナル特集

武士道(作曲:中川英二郎)
葉隠(作曲:中川英二郎)
文明開化の鐘(作曲:高橋宏樹)
東京闊歩 ~ Tokyo walkin’(作曲:三澤慶)
花の狂乱(作曲:三澤慶)
孤高之虎(作曲:三澤慶)*独奏:津堅直弘
二天一流(作曲:中川英二郎)

■第2部 名曲特集

王宮の花火の音楽(作曲:ヘンデル/編曲:石川亮太)
組曲「惑星」より木星(作曲:ホルスト/編曲:高橋宏樹)
沖縄民謡メドレー (編曲:三澤慶)*独奏:津堅直弘
~てぃんさぐぬ花~ハイサイおじさん~芭蕉布
フェイマスジャズ・メドレー2(編曲:中川英二郎)
~チュニジアの夜~グリーンスリーブス~シング・シング・シング
宇宙戦艦ヤマト for 侍BRASS(作曲:宮川泰/編曲:宮川彬良)

【料金】
S:¥3,000 A:¥2,000 B:¥1,000(全席指定・税込)
【チケット取り扱い】
東京オペラシティチケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:256-918)
イープラス http://eplus.co.jp/
ローソンチケット 0570-000-407(Lコード:36062)
CNプレイガイド 0570-08-9990
【公演内容についてのお問い合わせ】
東京オペラシティ文化財団
TEL.03-5353-0770

木村寛仁、深川雅美ら、関西で活躍するプレイヤーからなる「ユーフォニアムアンサンプル E.M.Factory」が兵庫県小野市でコンサート!! (8/3)

 2007年8月3日(金)、兵庫県・小野市うるおい交流館エクラホールにおいて、関西で活躍中の5人のユーフォニアム奏者による「ユーフォニアムアンサンプル E.M.Factory (Euphonium Music Factory)」のコンサートが開かれる。E.M.Factoryは、今年発売されたCD『グローリアス・ヴェンチャーズ』(WindStream, WST-25002)が現在もスーパー・ヒット中の木村寛仁(大阪音楽大学准教授)を中心に、深川雅美、山内由香、寺嶋咲紀、井原茂樹という、若手ユーフォニアム奏者が集まって活動中のグループで、ユーフォニアムという楽器の魅力を、古典から現代まで、ソロありアンサンブルありの、多彩なレパートリーとスタイルで愉しませてくれる。
2007年ガル・コンサート第2弾、「夏の夜コンサート」と題する今度のコンサートも、クラシックからジャズ、ポピュラー、日本の歌など、さまざまなジャンルの音楽をユーフォニアムから奏でられる美しい音色で愉しんでもらおうと企画された。
チケットは、現在絶賛発売中だが、料金は今どき・・・の“500円”ポッキリ。さらに、小野市内の小学生・中学生に限っては、無料で鑑賞できる!! 詳しくは、小野市うるおい交流館エクラまで!!

小野市うるおい交流館エクラHP
http://www.eclat-hall.com/index_flash.html

■2007年ガル・コンサート第2弾、「夏の夜コンサート」

【日時】2007年8月3日(金)、18:30開場/19:00開演
【会場】小野市うるおい交流館エクラホール(兵庫県)
【出演】ユーフォニアムアンサンプル E.M.Factory
(木村寛仁、深川雅美、山内由香、寺嶋咲紀、井原茂樹)
【曲目】アイネ・クライネ・“ユーフォ”・ムジーク(モーツァルト)、春の声(ヨハン・シュトラウス)、カルヴァリー(ドーブ)、流れ行く時間の中を・・・(石田忠昭)、ほか
【料金】500円 (全席自由) (小野市内の小学生・中学生は無料)
【問い合わせ】小野市うるおい交流館エクラ
Tel: 0794-62-5080

ヨハン・デメイ スペシャル・インタビュー/交響曲第3番『プラネット・アース』について語る

インタビュー日時:2007年6月8日(金)
場所:ザ・シンフォニーホール

インタビュー・翻訳:黒沢ひろみ
コーディネイト:樋口幸弘
協力:大阪市音楽団

※この放送をお楽しみいただくためには、Media Playerが必要です。

Q1 交響曲第3番『プラネット・アース』について…

 私の最初の交響曲『指輪物語』は、同名の小説から発想を得て作曲しました。着想はあくまでも原作の小説からで、映画によるものではありません。映画は、私の曲よりも後に作られたのですからね(笑)。次に、大都市ニューヨークをテーマにして2作目の交響曲『ビッグ・アップル』を作曲しました。今回ご紹介する『プラネット・アース』と名付けたこの第3交響曲は、どちらかというと『ビッグ・アップル』と比較対照される作品かもしれません。『ビッグ・アップル』で私は、“大都市で見たもの、私の心を捕らえたもの”を比喩的に音楽で表現しようとしましたが、『プラネット・アース』でも同様のスタイルを取ろうと思いました。特定の国や大陸や海や山の風景などを描写するのではなく、あくまでも我々の星“地球”への私の愛着を比喩的に表現しようと努めました。私は、“地球”から生命力を感じ、この美しい惑星の上に暮らしていることへ思いをめぐらします。それは、地球上で生きることを楽観する見方です。戦争もテロも政治的問題も、ありません。ただ地球の美しさと、それに魅了される私の心情があるだけです。ある意味、とても希望に満ちていて、ポジティブな考えといえます。

 この交響曲はもともと管弦楽の為に書いたものですが、それを私自身が編曲して吹奏楽版を作りました。それが今日、日本初演されるわけですが、1楽章と3楽章には、6声部の女声コーラスを使っています。これは、グスターヴ・ホルストの組曲『惑星』から直接繋がっていることを感じさせる意図があります。ホルストは、その素晴らしい組曲を女声コーラスで終わらせました。そこで私は、その“終わり方”を“始まり”に使おうと考えたのです。ホルストはその組曲の中で『地球』を表現していなかったので、私はその“続き”を書こうと思いました。ホルンを6本使うとか、編成的にもホルストと同じ形式を持たせています。

 そんな具合に、私のこの交響曲はホルストの『惑星』を踏襲して始まりますが、しかし、この冒頭部分を過ぎるとすぐに、私自身の手法で音楽は展開していきます。
3楽章の女声コーラスですが、これには歌詞が付いています。1楽章は歌詞は無く、母音だけで歌われますが、3楽章では、ホメロスによる古代ギリシア語の詩歌『ガイア』が使われています。『ガイア』とは「母なる地球」を意味します。この讃歌の中で女声コーラスは、地球の美しさを歌い上げ、「マザー・アース」が、あらゆる植物や鳥や魚、海や大地など森羅万象のすべてを与えてくれることに対して、感謝を捧げます。これは古代ギリシア語による、母なる地球への美しい感謝の言葉です。だからこそ、最後の楽章を女声コーラスで締めくくろうとしたのです。

Q2 今回共演した大阪市音楽団について

 市音とは何年も前からお付き合いがありますが、これまでの私はいつも客席の方で、その素晴らしい演奏を楽しませてもらっているゲストでした。しかし今回、この、とても難易度の高い挑戦的なプログラムの指揮者として招いていただき、とても光栄に思っています。

 市音はなにしろ素晴らしいバンドですし、王者とも言うべき非常に高いレベルを持ったプロフェッショナルの集団です。彼らは音楽に対して何をすべきか知っていますし、本公演の前3日間のリハーサルでも、非常に熱心な練習を積んできました。今回のこのハイレベルかつチャレンジングなコンサートを成功させる為の準備は、万端に整えられています。市音はとてもポジティブなバンドなのです。

Q3 日本のデメイ・ファンへメッセージ

私のファンがどれくらい日本にいらっしゃるのか、まず見当がつきませんが(笑)、もちろんたくさんいて欲しいと願っていますし、今夜のコンサートをきっかけにして、さらにまた増えてくれるといいな、と思っています。いずれにしても今回、久しぶりに日本へ戻ってこられたこと、そして、私の近年の作品を一挙にご紹介する機会を得られたことを、とても嬉しく思っています。

 その1曲目は『ウィンディ・シティ序曲』、そして2曲目は、日本国内では今夜がプロフェッショナルによる公式初演となる、『エクストリーム・メイク・オーヴァー』です。チャイコフスキーの数々の名曲のテーマを散りばめたこの曲は、元々はブラスバンドの為に作曲したものですが、この吹奏楽版も非常にエキサイティングな作品に仕上がっています。

続いて皆さんが目にするのは、私の3作目の交響曲である『プラネット・アース』の吹奏楽版日本初演です。吹奏楽と女声コーラスとパイプ・オルガンの為の作品です。この交響曲も原曲は、管弦楽の為に作曲したものです。吹奏楽版の日本初演は今日これから行われるわけですが、世界初演は昨年の12月に、スペインのブニョール・ラ・アルティスカによってすでに行われています。その後オランダでも演奏されたので、本日の演奏は世界で3番目になりますが、私自身が指揮を振るのは今夜が初めてです。ですから、今、とても興奮しています!

【関連記事】

■大阪市音楽団 第94回定期演奏会レポート
http://www.bandpower.net/report01/2007/07/02_osaka_meij/01.htm

大阪市音楽団 第94回定期演奏会…ヨハン・デメイ作曲:交響曲第3番『プラネット・アース』日本初演(指揮/ヨハン・デメイ)

これぞ、ライブの醍醐味!
この初演をこの場で体験できた人々は、まさに幸いである!

日時:2007年6月8日(金)
会場:ザ・シンフォニーホール
Text:黒沢ひろみ(ユーフォニアム奏者)

この日の公演以前に、私が同じ会場で“市音”(今は“大阪市音楽Daaaan !!!”と呼ぶ方がアップデートだろうか?)のライブを聴いたのは、2年前のことだった。あの“世紀の瞬間”、フィリップ・スパーク作曲の『宇宙の音楽』世界初演の場、である。そして今回、ヨハン・デメイの『プラネット・アース』吹奏楽版の日本初演・・・今世紀を代表し現在も精力的に作編曲作品を生み出している(しかも仲の良い友人同士の)この二大巨頭の、奇しくも、宇宙に題材を求めた新作が、それぞれ初演されるという貴重な場に居合わせることが出来たことは、大袈裟な例えではなく、私の生涯において大きな財産となったことは間違いない。

否、「私の」などという、スケールの小さいことを言うのはよそう。会場にいた大阪市民の皆さん!私は皆さんが羨ましい!! “市音”が大阪にあるのだから! そしてこのエンヴィ(Envy)は、私だけではなく、いまや世界中のあちこちで囁かれているに違いないと思う。なぜなら、ヨハンやフィリップが、“市音”がどんなに素晴らしく特別なバンドであるかということを世界中で懇々と説いていることは疑いなく、それを聞かされている人々は相当数いるはずだからである。

本公演は、まず、アメリカ・イリノイ州のノースショア・コンサート・バンドの委嘱によって2006年に作曲された『ウィンディー・シティ序曲』から始まった。5分少々の短さではあるが、その色彩感は豊かで、演奏者には高度な表現力と楽曲への理解力が求められる。“序曲”という言葉に油断するなかれ、まるで短編映画並みの密度でハイレベルの情景が繰り広げられる、非常にエネルギッシュな秀作である。こういう第1曲目を、色艶良く、見事に決めてしまうのが市音の凄さなのだ。観客の期待も、否応無く高まってしまうというものである。

2曲目は、日本国内では当夜がプロフェッショナルによる公式初演となる、『エクストリーム・メイク・オーヴァー ~チャイコフスキーの主題による変容~』である。

この曲も、とてつもない作品だ。第一、タイトルからしてとんでもない。ダイレクトに言ったら「過激な仕立て直し」などとも訳せるが、make-over には「新しいヘアスタイル・化粧法」という意味もある。いずれにしても、チャイコフスキーの有名曲「弦楽四重奏曲第1番:アンダンテ・カンタービレ」にはじまり、「第4番」「第6番」の交響曲や「ロメオとジュリエット」など、知名度の高い楽曲の断片を、クラシカルな作曲形式も踏まえながら大胆かつ斬新なその手にかけ、新しい吹奏楽曲として窯変させた・・・“窯変”は、本来ならば焼き物の上に作り手の予測しない色や相が現れることを言うのだが、予測していなかったのは、まったく我々の方である。

元は、「ヨーロピアン・ブラスバンド選手権2005」の課題曲のために委嘱された作品で、デメイが初めて書いたブラス・バンド音楽である。この年の大会で、名門・ブラック・ダイクが久々のチャンピオンカップを勝ち取り、その舌を巻く見事な演奏は、DVDまたはCDで聴くことができるが、聴衆として興味を惹かれるのは、3楽章?で聞こえてくる奇妙な“笛”の音だろう。 これは実は“瓶”、ボトルなのだ。音程は、注水量で調律したり、大きさを選ぶことで調節している。D-E-Gis-A-H の音で2オクターブ分、つまり10本のボトルを、10人の木管楽器奏者(ブラスバンドの場合はもちろん、コルネット奏者をはじめとするブラス・プレイヤーたち)が、ハンドベル演奏のように、一人1音を受け持って「フォッ・・・フォッ・・・」と吹いていく。

このレポートだけで想像されるとまるでイロモノのように思われるかもしれないが、さにあらず。「ホケトゥス」と呼ばれるこの技法を用いた音世界の、幻想的かつモダンな有様には、まったく瞠目してしまう。蛇足ながら、DVDを観るとブラック・ダイクでは、香水瓶やウィスキーのミニボトルといった小さい瓶をだいぶ使っているが、こちら市音では、ほとんどの奏者がワインボトルかせいぜい清涼飲用水の瓶だったように見受けられた。ブラス・プレイヤーと木管楽器(特にフルートの)奏者では息の使い方がだいぶ違う、ということが良く分かるエピソードかもしれない。

“原曲”ではコルネット・テナーホーン・ユーフォニアムのアンサンブルではじめられた冒頭の主題が、吹奏楽版ではサクソフォン・カルテットによって、清廉に奏でられる。そこへ、オーボエやファゴット、クラリネットが次々と、完璧な美しさと静けさを持って寄り添うように加わっていく様を見ただけで、「ブラスバンド版と吹奏楽版の両方がこの世に生まれて良かった!」と思ってしまう。これは、いわゆる“管弦楽やその他の銘曲を吹奏楽に移した…”ということとはは全然次元の違う話である。二つのバージョンは、生まれるべくして創造されたのだ。そしてこの吹奏楽版も、吹奏楽ファンだけのネタにしていてはもったいない。この日の市音のような、こういった演奏こそ、「オーケストラといえば弦楽器の入ったモノで…」と思っている人々に聴かせてあげたい! この日の演奏はまさしく、市音というひとつの“オーケストラ”の、記念碑的作品展だったのだから。

しかし演奏会は、ここで前半が終わったのみ、、、後半には、本公演の目玉『プラネット・アース』が待っている。そこで聴衆は、また一つの歴史的現場に居合わせることになるのである。

実は私は、2004年2月の交響曲第1番『指輪物語』管弦楽版日本初演の現場にも立ち会わせていただいた幸せな人間である。その時ヨハンはすでに、「今、第3交響曲を書き始めている。それは、ホルストの『惑星』の後継作となるように考えているんだ。『惑星』は女声コーラスで終わるだろう? 私のシンフォニーは、そこから始まるんだよ。そして、ホルストが書いたのと同じ規模の、大編成オーケストラで作曲するんだ、オルガンも使って、、、そう、ホルンは6本使ってね!」と語っていた。

1988年に発表された『指輪物語』と1993年発表の第2交響曲『ビッグ・アップル』は、いずれもオリジナルが吹奏楽版であるが、三つ目のシンフォニーは管弦楽で書くという、、、それは、委嘱元が北オランダ管弦楽団の芸術監督であったこともさることながら、ホルストが書き終えたところから引き継いで、「この偉大な作曲家が書かなかった『地球』への頌歌を完成させたい」という考えに、自ら強く突き動かされたからに違いないと、私は勝手に思っている。本人の談によれば、委嘱のリクエストを受けたのは2001年だったという。そして作曲に要した年月は、およそ3年間だったとのこと…ファンも、待ち焦がれた甲斐がある、というものである。

果たして待望の日本初演は、、、大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団の秀逸かつハイレベルなコーラスも伴って、壮麗に、そして大いなる活力をみなぎらせながら、生命への讃美を高らかと歌い上げる。鳥肌が、治まらない。。。現世では、確かに地球上には残念な問題がさまざま溢れている。しかし本来は、地球に生きるということは、こういう音に満ちていて欲しい、こういう色彩で溢れていて欲しい、、、そんなメッセージすら感じられるような、熱演だった。こういう演奏こそライブの醍醐味であり、それをその場で体験できた人々は、まさに幸いなのである!

ヨハンは言う、「私自身とても前向きな性格だけれど、『ヒトには“善意”がある』ということも、強力に信じているんだ」・・・その彼の気持ちは、指揮振りにもしっかり現れていたと思う。彼は、他人の作曲した音楽を振る“職業指揮者”ではない。当然、自分の書いた楽譜に対して、冷静さよりも情熱が勝ってしまう部分はあっただろう。しかし、そのヨハン・デメイの愛とパワーを、市音は確かに受け止め、もの凄いエネルギーで音として体現していた。それが、ヨハンが市音を称して「Royalなバンドだ!」と絶賛する所以なのだろうと思う。

ところで、ここで是非、当夜の市音のセッティング図をご覧いただきたい。(注:ただし、これは私がゲネプロ中に勝手にスケッチしたもので、市音の公式発表図ではありません。悪しからずご了解ください)。ステージ上手を見るとそこには、そう、チェロが4人!も座っているのだ。スペインで行われた吹奏楽版世界初演では7人いたそうである。ユーフォニアム奏者としては、正直これは、ちょっと複雑な気分ではある。いわゆるオーケストラ楽曲のトランスでは、チェロのパートをユーフォニアムやサクソフォンに頂戴するのがいわば定石ではないか、それなのに、そのまんまチェロが陣取っているとは・・・しかし、悔しいけれど、聴いた途端に「素敵…」と思ってしまった。特に、ピアノやハープやダブルリード楽器とアンサンブルになった時、その“波立たない”美しさには、作曲者が他の楽器にトランスしようと思いもしなかった“理由”を見た気がした。

しかし、このセッティングはユーフォニアム奏者にはキツい・・・ユーフォニアムがステージの下手端に配置されること自体は、オランダの吹奏楽では伝統的なことだそうだが、今回の曲は普通のモノではないのだ。前方に大きな木製の共鳴体を持ったチェロが立ち?はだかり、右からは3台のテューバ(しかも当夜は、全部ヨークモデルで揃えられた重量級一個分隊)が砲門をこちらに向け、そのすぐ後ろにはコントラバス、さらに、この図には記入していないがユーフォニアムの背後には、SE用の巨大スピーカーが鎮座していたのだ、、、この状態で、ppでホルンとトウッティ、などという局面が出てきたら、、、もう、想像するだけでコワい、おそろしい! このキビしい配置で、超ファインプレーを成し遂げておられた市音のユーフォニアム奏者のお二人に、心から敬意を表します!!

そのチェロだが、もし誂えられなくても、この交響曲の演奏は可能だと、ヨハンは言う。チェロの大事なフレーズは、サクソフォンやユーフォニアムやその他の楽器のパート譜に“きっかけ”として記入されているから、それを演奏してくれれば音は足りる、とのこと。また、オルガンも、曲の終盤で演奏効果を高める大きな役割があるものの、使用しなくても構わないだろうとのこと。ただし、合唱は、当然のことだが、絶対に必要不可欠だ。もし良い歌い手に恵まれなかったら…2楽章だけならば演奏しても良いが…とは本人の弁である。この曲にチャレンジしようとする団体があれば、是非、この点に留意して欲しいと願う。

人には、多かれ少なかれ“欲”がある。ヨハンの言うように、ヒトは基本的に善人である、と信じるなら、その欲求も無邪気なものであって欲しいと思うが、私からヨハンへ欲を言わせてもらえるならば、なるべく近い将来、『交響曲第4番』の初演に、また立ち会わせてちょうだい!とお願いしたい。そして、その演奏団体には、絶対に市音を指名して欲しい。日本初演はもちろん、世界初演ならなお結構!である。彼の next to は何なのか、残念ながら今回訊きそびれてしまったので、第4交響曲が生まれるのかどうかすら私は定かではないが、しかしきっと、世界中の善男善女・善ファンは、待っているはずだ。それまでは、近く発売されるであろうこの日のライブ収録CDを、繰り返し聴くことで我々は、この地球に生きている喜びを噛み締めよう!

東京佼成ウィンドオーケストラが「ユーフォニアム奏者1名」を募集中(申込締切:7月31日)

東京佼成ウィンドオーケストラがユーフォニアム奏者1名を募集中。応募資格、試験日時および内容などは、以下の通り。このチャンスを逃すな!!

【応募資格】1972年以降生まれの者。国籍不問。

【日時】1次審査=9月3日(月)、2次・3次審査=9月5日(水)
【会場】普門館大リハーサル室、東京佼成ウィンドオーケストラ練習場

【試験曲】

1次審査=ウィンドオーケストラ・スタディーより当日指定
※外国籍保有、かつ海外在住者はテープ審査により免除、
7月15日必着。
詳細は事務局へお問い合せください。

2次審査=J. Horovitz : Euphonium Concerto (Novello版)より第1楽章
※伴奏者は各自で用意。

3次審査=ウィンドオーケストラ・スタディーより当日指定

※オーケストラ・スタディーは締切後、一斉に郵送します。
※審査合格後、約6ヶ月の試行期間があります。

【応募書類】履歴書(市販のもの、写真添付)

【締切】7月31日(火)当日消印有効

【問い合わせ・申し込み】
〒166-8537 東京都杉並区和田2-6-1(普門館)
東京佼成ウィンドオーケストラ事務局 電話03-5341-1155

東京佼成WO ホームページ
http://www.tkwo.jp/recruit.html

吹奏楽の現場での悩みを解決!「第4回大阪音楽大学サテライト・マスタークラス吹奏楽指導者コース」開催のお知らせ

 第4回目を迎えるサテライト・マスタークラス吹奏楽指導者コース。今回は大阪音楽大学特任教授で大阪府立淀川工科高校吹奏楽部指揮者の丸谷明夫先生にアドバイスをいただきました。全2期12コマ、指導に携わっておられる方に是非知っていただきたい吹奏楽指導のエッセンスを凝縮しました。もちろん指導をこれから始めようとする方にも参加していただけます。
これまで、管打楽器における初期の指導法から始まり、指揮法、スコアリーディング、編曲法、楽器のメンテナンス、そして吹奏楽の現場での問題点を取り上げ解決法を考えていく、という内容で、大阪音楽大学教員や各分野の専門家によるマスタークラスを開講してきました。
今回は、学校現場において優れた実践をされているより多くの先生方より、生徒の意識を高め、魅力的な音楽づくりを実践するコツなど、現場の生の声をたくさん取り入れた講座をより多く設けました。
指揮法の講座では、実際にモデルバンドを指揮し、より具体的なバトンテクニックを体験することができます。
この機会に是非みなさまのご参加をお待ちしております。
なお、日程は以下のとおり。

 ■「第1期」 2007年 9月~11月(木曜日:19時~21時)
音楽のすばらしさ、よい音楽づくり

  ●顧 問:赤松 二郎、丸谷 明夫
●チーフ:木村 寛仁

  【会場】ヤマハ心斎橋店(4階)
〒542-0085 大阪市中央区心斎橋筋2-8-5
地下鉄御堂筋線「心斎橋」駅

日程
講師
講義内容概略
9月13日
丸谷 明夫
(大阪音楽大学特任教授)
魅力あるバンド活動
9月20日
高  昌帥
(大阪音楽大学講師)
吹奏楽を形作るさまざまな楽器
10月11日
牧野 耕也
(生駒市立生駒中学校教諭)
生駒中学校の運営と音楽づくり・地域との連携 (ゲスト:奥野智子)
10月25日
井田 重芳
(東海大学付属第四高校教諭)
東海大四高のバンドトレーニング
11月8日
保科 洋
(兵庫教育大学名誉教授)
指揮法(1)指揮者に求められる資質・技術などを演奏、映像を加えながら講義する
11月15日
保科 洋
(兵庫教育大学名誉教授)
指揮法(2)指揮の技法を習得する為の方法を演奏(モデルバンド)を通して解説する

■「第2期」 2008年 1月~3月(木曜日:19時~21時)
よい音楽づくりのための環境整備

【会場】ヤマハ心斎橋店(4階)
〒542-0085 大阪市中央区心斎橋筋2-8-5
地下鉄御堂筋線「心斎橋」駅

       ※だたし、1月17日のみ ヤマハ(株)西日本営業所9F

日程
講師
講義内容概略
1月10日
丸谷 明夫
(大阪音楽大学特任教授)
バンド内での今起こっている問題を話し合い、その解決法を探る
1月17日
福富 陽治
(ヤマハ技術担当)
楽器製作の現場から、各楽器の構造、メンテナンスなどを学ぶ
2月7日
樋口 幸弘
(音楽解説者、プロデューサー)
魅力的な音楽活動のためのレパートリー作り~ホルストからスパークまで
2月14日
高  昌帥
(大阪音楽大学講師)
吹奏楽コンクール課題曲の楽曲分析と演奏への応用方法
3月6日
奥野 智子
(生駒市立桜ヶ丘小学校教諭)
心が響き合うバンド活動を目指して (ゲスト:牧野耕也)
3月13日
宇畑 知樹
(伊奈学園総合高校教諭)
伊奈学園吹奏楽部の運営と音楽づくり

 詳しくは、下記・大阪音楽大学エクステンション・センターまで。

【問い合わせ】大阪音楽大学エクステンション・センター
TEL06-6334-2182 FAX06-6334-2542
E-mail: extension3@daion.ac.jp
ホームページ:http://www.daion.ac.jp/

過去に行われた講習会の様子

海外レーベルを聴く愉しみ ジョンブルの誇り-スペシャリスト・レコーディング(3)伝統のコンサート・スタイルで、知られざる名曲との出会いが愉しめる“バンドスタンド・シリーズ”

伝統のコンサート・スタイルで、
知られざる名曲との出会いが愉しめる
“バンドスタンド・シリーズ” (SRC – Bandstand Series)

 2002年、スペシャリスト(SRC)レーベルの“イギリス名作曲家シリーズ(Single Composer Series)”の登場とそれに対する高い評価は、ひとりイギリス音楽ファンだけでなく、なかなか良質の録音機会とプロデューサーに恵まれなかったイギリスのミリタリー・バンド(ウィンド・バンド)関係者にも大いに歓迎されることとなった。その結果、SRCが“名作曲家シリーズ”で起用したバンド以外の多くのバンドの音楽監督たちもつぎつぎとプロデューサーのマイク・プアートンにアプローチを始め、会食をしながら自らのバンドの録音機会を探るという、いかにもヨーロッパ的な話し合いの機会が幾度となくもたれた。

 しかし、同じイギリス人音楽監督と言えども音楽スタイルや趣向は千差万別。話を聞きながら、プアートンは、自ら立ち上げた“名作曲家シリーズ”の企画コンセプトと、音楽監督たちが実際に録音したいと考えているレパートリーやコンサート・スタイルとのギャップを埋めながら、新しいコンセプトのシリーズを作りだす必要を感じた。その結果、セカンド・シリーズとして生み出されたのが“バンドスタンド・シリーズ”だ。

 イギリスの“バンドスタンド”は、町の中心部や公園、あるいはリゾート地などに設けられたほとんどが円形ステージをもつ屋根付きの野外音楽堂をさす。ラジオ放送やレコードが登場する前は、一般庶民が良質のナマの音楽に接することのできるほとんど唯一の娯楽施設であり、出演するのは、もっぱらミリタリー・バンドや町のブラス・バンド。人々はその周囲に置かれたデッキチェアに身をゆだねながら、新聞をひろげたり、編み物をするなど、思い思いのスタイルで音楽を愉しむ。このコンサートでは、プログラム進行と楽曲解説も指揮者の重要な役割で、ユーモアたっぷりに語りかけられる指揮者の話を聞くのも愉しみのひとつ。こんなバンドスタンドのコンサートは、いつしか、マーチ、序曲に始まり、独奏曲やワルツなど多種多彩な音楽がつづく、「バンドスタンド・スタイル」と呼ばれるイギリスのバンド独特のコンサート・スタイルを生みだすこととなった。

 SRCの“バンドスタンド・シリーズ”は、アルバムごとに決めたテーマにしたがって選んだレパートリーを、最もイギリスらしいバンドスタンド・スタイルでプログラミングしたシリーズだ。プログラムには、プロデューサーのプアートンがイギリス各地のライブラリーやコレクション、バンドの楽譜庫などから再発掘したレパートリーも含まれ、他に録音がないすばらしい作品との出会いが愉しめるだけでなく、先にスタートした“名作曲家シリーズ”の補完的役割を果たすこととなった。

 一方、録音会場やエンジニア、使用編成の選択など、プロデューサー、プアートンのプロデュースにかける基本姿勢はまったく同じ。このシリーズでSRCデビューを果たし、その音楽性を高く評価されたノルウェー海軍バンドは、彼らのベストセラー・アルバムとなったホルスト作品集「オラフ王を称えて」の録音をまかされるに至った。

 ゆったりとしたバンド・コンサートの時間の流れの中で、知られざるすばらしい作品との出会いも愉しめる“バンドスタンド・シリーズ”。第4作からは、テーマ選択のレンジもいっそう拡がり、フィリップ・スパークやゴフ・リチャーズ、ピーター・グレイアムなどの現代作曲家の作品も盛り込まれるようになったことから、現代ウィンド・ミュージック・ファンにとっても見逃せないシリーズとなった。

<ワン・ポイント・ガイド>

[1]【アイリッシュ・ガーズ・バンドスタンド – エリンを忘れるな】
An Irish Guards Bandstand – Let Erin Remember
指揮:アンドルー・チャトバーン少佐
演奏:アイリッシュ・ガーズ・バンド
録音:2002.10.23-24、ロイヤル・ホスピタル・チャペル(チェルシー)
CD番号:Specialist、SRC121(CD-0581)

近年、美しい歌曲の宝庫として、また、リヴァーダンスなど、アイリッシュ・ダンスが世界的注目を集めることとなったアイルランドをテーマとしたすばらしいアルバム。チャールズ・スタンフォードの序曲『シャミュス・オブライエン』やジョン・アンセルの『3つのアイルリッシュ・ダンス』、ルロイ・アンダーソンの『アイルランド組曲』からの3曲、パーシー・グレインジャーの『デリー地方のアイルランド民謡(ロンドンデリーのうた)』などの有名曲に混じり、ドイツから渡りアイルランド音楽の発展に寄与したヴィルヘルム・フリッツ・ブラセの『アイルランド幻想曲“エリンを忘れるな”』やBBC放送吹奏楽団の指揮者だったバートラム・ウォルトン・オードンヌルの『アイルランドの2つのトーン・スケッチ』など、なかなか耳にすることができないウィンド・オリジナルの古典が収録されている。フィドル独奏をまじえたJ.D.ブリッグデンの『ケルト舞曲』は、“リール”“セッション”“ダンス”など、アイルランドの人々にとって最も身近な音楽の姿をよくとらえている。

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0581/

[2]【ノルウェー・バンドスタンド】
A Norwegian Bandstand
指揮:レイフ・アルネ・タンゲン・ペデルセン
演奏:ノルウェー王国海軍バンド
録音:2004.3.31 & 2004.4.2、バッケンテイゲン(ノルウェー)
CD番号:Specialist、SRC122(CD-0713)

ベストセラーとなったホルスト作品集「オラフ王を称えて」を録音したノルウェー海軍バンドのSRCデビュー・アルバムで、プアートンが自国以外のバンド、録音スタッフと行った初セッション盤となった。収録されている音楽は、グリーグの『ノルウェー舞曲』、ハルヴォルセンの『ノルウェー狂詩曲第1番』、ハンセンの『ヴァルドレス』、スヴェンセンの『パリの謝肉祭』など、すべてノルウェー作曲家の手になる作品ばかり。アルバム全体をとおして自国の音楽に対する理解の深さと愛情が感じられるのが大きな魅力となっている。演奏者のノルウェー海軍バンドは、1820年の創設。近年の改正で完全なウィンド・アンサンブル編成となり、30数名の小編成ながら、粒ぞろいの奏者を揃え、クラシック・スキルのすばらしい演奏活動を展開している。指揮者のペデルセンは、1988年以降、現在もオスロ・フィルのソロ・クラリネット奏者をつとめており、2003年秋にこのバンドの首席指揮者に就任した。

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0713/

[3]【ヘンリー・バンドスタンド】
A Henley Bandstand
指揮:デニス・バートン少佐
演奏:グレナディア・ガーズ・バンド
録音:2004.2.24-25、チェルシー・バラックズ・チャペル(ロンドン)
CD番号:Specialist、SRC123(CD-0678)

毎年7月、英オックスフォードシャー州のテムズ河畔で行われるボート・レース“ヘンリー・ロイヤル・レガッタ”は、ビクトリア女王時代からつづくイギリス王室主催の夏の伝統行事のひとつ。河畔のバンドスタンドではミリタリー・バンドの演奏が行われ、避暑をかねて集まった観衆はレースを目で追いながら、同時に川面をわたる音楽も愉しんでいる。なんとも贅沢な時の過ごし方だ。グレナディア・ガーズ・バンドは、過去25年以上にわたって“ヘンリー”の演奏をつとめ、このアルバムではその演奏レパートリーから、エロールの歌劇『ザンパ』序曲やムソルグスキーの歌劇『ソロチンスクの市』から“ゴパック”、ウッドの狂詩曲『船乗り』といったクラシック音楽から、『コール・ポーター・スペクタキュラー』のようなライト・ミュージックまで、耳なじみのいい音楽がつぎからつぎへと演奏される。一方、イギリス録音界の権威トニー・フォークナーがとらえたすばらしいサウンドも、グレナディア・ガーズの優雅な演奏を盛りたてている。

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0678/

[4]【グリニッジ・バンドスタンド】
A Greenwich Bandstand
指揮:マルコム・トレント中佐
演奏:ロイヤル・アーティレリー・バンド
録音:2005.6.22-23、ウーリッチ・タウン・ホール(ロンドン)
CD番号:Specialist、SRC124(CD-0933)

2005年、このアルバムが企画・録音された年が、ネルソン提督率いるイギリス艦隊がナポレオンのフランス=スペイン連合艦隊を打ち破った“トラファルガー海戦”戦勝200周年にあたったことから、船乗りにとって欠かせない世界標準時計があり、このバンドの本拠に程近く演奏でよく訪れるグリニッジがテーマに選ばれた。海や旅にちなんだ音楽を中心としたアルバムで、ヴィルヘルム・ツェーレの名マーチ『トラファルガー』に始まり、ジョン・アンセルの序曲『帆船』、フィリップ・スパークの『オリエント急行』、同じく『ハイランド讃歌組曲』から“アルドロス城”、アルフレッド・リード編の『グリーンスリーヴズ』、ゴフ・リチャーズ編の『羊飼いの歌』、ゴードン・ラングフォードの『イギリスの海の歌による幻想曲』、ピーター・グレイアム編の『ケルトの叫び』から“ブレークアウト”など、世界中でおなじみとなっている音楽が、イギリスのバンドならではのレンジの広い音楽表現とダイナミックな演奏で愉しめる。ぜひともマークしておきたい1枚だ。

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-0933/

[5]【キャッスル・ヒル・バンドスタンド】
Castle Hill Bandstand
指揮:S・C・バーンウェル少佐
演奏:アイリッシュ・ガーズ・バンド
録音:2006.8.17-18、チェルシー・バラックズ・チャペル(ロンドン)
CD番号:Specialist、SRC125(CD-1202)

ロンドンを訪れた観光客がちょっと足を伸ばして訪れる場所のひとつに、女王一家がウィークエンドを過ごすウィンザー城がある。城丘の最も高所のジュビリー・ガーデンに設けられたキャッスル・ヒル・バンドスタンドでは、4月から8月の毎週日曜日、午後2時30分から4時にかけて近衛各連隊に所属するいずれかのバンドのコンサートが行われる。このアルバムには、キャッスル・ヒルで演奏される典型的なプロが収められており、ダンの有名なマーチ『キャプテン・ジェネラル』、スッペの『詩人と農夫』序曲、ホゼイの『自由の同盟』、モス編の『ジョン・ウィリアムズ・シンフォニック・サウンドトラック』、カーナウの『よろこびの翼』という、変化に富んだレパートリーが、バンドスタンド・コンサートの流れに従って愉しめる。指揮者のバーンウェル少佐は、2005年6月に就任した新しい音楽監督。このとき奏者移動もあったことから、典型的ブリティッシュ・スタイルの前監督時代とはレパートリーも一新、よりインターナショナルな演奏スタイルのバンドとなった印象がある。

[6]【ライフルズ・バンドスタンド】
A Rifles Bandstand
指揮:カリュム・C・グレイ少佐
演奏:ライフルズ・バンド & ビューグルズ
録音:2006.11.28-29、ラムジィ・アビー(ハンプシャー)
CD番号:Specialist、SRC126(CD-1253)

近年の統廃合により、2007年2月1日に正式発足した新バンドと同バンド所属の人気者ビューグル鼓隊を伴ったデビュー・アルバム。録音はそれに先立ち、2006年中に行われた。40名に満たない小編成のバンドながら、モチベーションもスキルもともに高く、録音会場となったハンプシャーのラムジィ・アビー(寺院)の豊かな響きを味方につけて、すばらしい演奏を愉しむことができる。さすが本場モノと唸らせる野性味あふれるアーノルドの『4つのスコットランド舞曲』(全曲)や、アルプスの山々の情景が眼の前に映し出されるようなスパークの『山の歌』などにみせる豊かな表現は、編成のハンデなど微塵も感じさせない。また、久しぶりに収録されたファーノンの『ウェストミンスター・ワルツ』、ビンジの『ウォーターミル(水車)』、ベイコのマーチ『ロイヤル・ウィンザー』など、つぎつぎと演奏されるライト・ミュージックも、聴衆にバンド・コンサートの愉しみを伝える好アイテムといえる。バンド名こそ知られていないが、ぜひマークしておきたいアルバムだ。

http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1253/

EMIクラシックスの名盤100タイトルが、最新リマスターで復活! しかも価格は1500円(2枚組は2500円) マジ!?

110年の歴史を持つ名門・EMIクラシックスの数ある音源の中から厳選した100枚のアルバムが、最新のリマスター技術で復活、この6月より毎月10タイトルづつリリースされることが発表された。
すでに発売となった第1回目の内容を見ただけでも、パリ管弦楽団ミュンシュの「ベルリオーズ:幻想交響曲」、パリ音楽院管弦楽団の「フォーレ:レクイエム」、そして、音楽ファンの誰もが歴史的名盤の1つとして必ず挙げるパブロ・カザルスの「バッハ:無伴奏チェロ組曲」など、これを本当に1500円で売っちゃってもいいの?と、思わず疑っちゃうようなラインアップがそろっている。
ま、BPを読んでくれてる読者の皆さんは、ほとんどが吹奏楽ファンなので、ピアノとか弦楽器はそれほど熱心には聴かないかもしれないけど、ここに紹介したアルバムに関しては、どれも一級品の本物の音楽ばかりなので、興味があればぜひチェックしてみて! ベルリオーズの「幻想交響曲」なんて、このオケ版もものすごい演奏なんですが、これ聴いてから、駒大の吹奏楽バージョンの「幻想」を聴いたら、さらにぶっ飛びで、“駒大のすごさ”をひしひしと感じちゃいましたよね(笑)
吹奏楽とオーケストラは、似て非なるもの・・・でも、どっちも最高の音楽表現の形なのかも!

 なお、シリーズ発売を記念して、アンケートに答えると着ウタがタダでもらえちゃうプレゼントも開催中。急いでゲットせよ!(7月24日まで)

詳細はこちら
http://www.toshiba-emi.co.jp/classic/best100/

EMIクラシックス・ベスト100
第1回 2007年6月20日発売分

■ベルリオーズ:幻想交響曲 TOCE-14001
シャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団

■ブラームス:交響曲第1番 TOCE-14002
シャル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団

■ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番 TOCE-14003
マルタ・アルゲリッチ

■ショパン:別れの曲(ピアノ名曲集) TOCE-14004
サンソン・フランソワ(ピアノ)

■ラ・カンパネラ(ベスト・オブ・リスト) TOCE-14005
ジョルジ・シフラ(ピアノ)

■ベスト・オブ・サティ TOCE-14006
アルド・チッコリーニ、ガブリエル・タッキーノ(ピアノ)

■ツィゴイネルワイゼン(ヴァオリン名曲集) TOCE-14007
チョン・キョンファ(ヴァイオリン)イタマル・ゴラン(ピアノ)

■バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)TOCE-14008-9
パブロ・カザルス(チェロ)

■サン=サーンス:白鳥(チェロ名作集) TOCE-14009
ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)ジェラルド・ムーア(ピアノ)他

■フォーレ:レクイエム TOCE-14010
アンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団、
エリザベト・ブラッスール合唱団、
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
ヴィクトリア・デ・ロス・アンへレス(ソプラノ)
アンリエット・ピュイ=ロジェ(オルガン)

6月1日発売!! タッド・ウィンド・コンサート(2) 矢部政男/吹奏楽の為の交響的舞曲「月の宴」

 先日発売されたばかりの第1弾『トミー・ユー/灰から救われた魂たち』(WindStream, WST-25003)が、現在、大ヒット驀進中の「タッド・ウィンド・コンサート」シリーズの第2弾CDが、タッド・ウインドシンフォニー第14回定期演奏会(大田区ホール アプリコ、東京)が開催される6月1日に同時リリースされる。

 今回のアルバムには、2006年6月に開催され、録音を聴いたアメリカのプロたちも目を瞠らせた「タッド・ウインドシンフォニー第13回定期演奏会」のライヴから、本邦初演となったネイサン・タノウエの『ココペリ・ダンス』とジョン・フィリップ・スーザの組曲『グラス・ハウス』(4曲構成)の2曲と、作曲者も来場してその演奏を絶賛した矢部政男の『月の宴』の、第2部を彩った3曲をプログラムどおりに収録。進行とともに尻上がりに高揚していくこの楽団ならではのライヴネスは、“さすがTAD!!”と唸らせる。

タッド・ウインドシンフォニーは、かつて福岡工大付属高校を全日本吹奏楽コンクール全国大会連続金賞へと導いた指導者で、現在は米国ネヴァダ大学ラスべガス校教授をつとめる鈴木孝佳(タッド鈴木)氏を音楽監督・指揮者に迎えて1992年に誕生した注目のシンフォニック・ウィンド・オーケストラ。メンバーはシンフォニー・オーケストラからジャズ、ニュー・ミュージックまでの幅広いフィールドの第一線で活躍中のプロたちで構成されている。

臨場感もそのままに”マスター・アーカイヴ”としてCD化されるタッド・ウインドシンフォニーのコンサート・シリーズ。07年6月1日のコンサートも同じスタッフによって収録され、年内に第3弾、翌08年に第4弾CDとして発売されることがすでに決まっている。ウィンドの新しい潮流として、聴き逃すことのできなくなってきたこのシリーズ。その第2弾「月の宴」は、6/1、満を持して登場する!!

6/1のコンサートについては、
TAD Wind Symphony公式ホームページまで。
■TAD Wind Symphony公式HP
http://www3.ocn.ne.jp/~tad.wind/


■タッド・ウィンド・コンサート(2)
矢部政男/吹奏楽の為の交響的舞曲「月の宴」
指揮: 鈴木孝佳(タッド鈴木)
演奏: タッド・ウインドシンフォニー

[1] ココペリ・ダンス(ネイサン・タノウエ) 本邦初演 
Kokopelli’s Dances (Nathan Tanouye) 試聴 >>>
グラス・ハウス(ジョン・フィリップ・スーザ) 本邦初演
People Who Live In Glass Houses
(John Philip Sousa, ed. John R. Bourgeois)

[2] I. シャンパン
The Champaignes
[3] II. ライン・ワイン
The Rhine Wines
[4] III.ウィスキー(スコッチ, アイリッシュ, バーボン & ライ)
The Whiskies – Scotch, Irish, Bourbon and Rye
[5] IV. コーディアルの大集合
The Convention of the Cordials
[6] 吹奏楽の為の交響的舞曲「月の宴」(矢部政男)
Symphonic Dance for Wind Orchestra “Tsuki no Utage”
(Masao Yabe)

CD番号: WindStream, WST-25004
定価: 1,400円(税込)
発売: 2007年6月1日

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[TAD Wind Symphony]

Flute & Piccolo: 井清順子, 佐藤昌子, 佐藤憲介, 佐藤百恵, 横山由子 / Oboe: 外囿信恵, 藪 恵美子 / English Horn: 堀江和夫 / Eb Clarinet: 大城涼子 / Bb Clarinet: 遠藤有希子, 尾崎めぐみ, 小曽根真由美, 香川正尊, 栗栖和恵, 小坂真紀, 近藤綾子, 鈴木美香, 三木 薫, 三倉麻実(コンサートマスター), 宮本弥生, 山口由夏, 吉田奈津子 / Alto Clarinet: 川畑友紀 / Bass Clarinet: 蝦名麻花 / Contra Alto Clarinet: 月村 淳 / Bassoon: 榎戸絢子, 小松崎曜子 / Alto Saxophone: 原 博巳, 北口智宏 / Tenor Saxophone: 佐藤嘉知 / Baritone Saxophone: 田島和男(団長) / Horn: 伊勢久視, 斉藤善彦, 下田太郎, 花房可奈, 藤原貴裕, 古田儀左ェ門 / Trumpet: 尹 千浩, 尾崎浩之, 久良木文, 金城和美, 鈴木徹平, 砂川隆丈, 萩原大輔, 長谷川智之 / Trombone: 伊藤敬二, 古賀 光, 山口尚人 / Bass Trombone: 篠崎卓美 / Euphonium: 円能寺博行, 庄司恵子 / Tuba: 大城 衝, 国木伸光, 佐野日出男(インスペクター) / String Bass: 佐々木秀男 / Piano: 下田里恵 / Harp: 堀野稚菜 / Percussion: 篠塚裕美子, 関口友美, 寺山朋子, 溝口恭子, 横尾孝幸, 芳村晃子 / Timpani 椎名洋和

ユーフォニアム:外囿祥一郎「コンチェルト・トリロジー」を、一足先に、プロモーション映像で楽しんじゃいましょう!

今や「ユーフォニアム」といえば、まずはじめに外囿祥一郎という名前があがるほど、日本中の吹奏楽&音楽ファンをとりこにしてしまった天才・ユーフォ奏者、外囿祥一郎。

 彼のプロフィールについては、バンドパワーを読んでるみんなには、もはやなんの説明も必要ないくらいだとは思いますが、簡単に書いておくと、1992年に日本管打楽器コンクールで第1位を獲得、一躍、注目の的に。その後、ソリストとしての活躍が認められ、1997年に英国のテューバ・ユーフォニアム カンファレンスから日本人としてはじめて「ユーフォニアム・オブ・ジ・イヤー」を受けるなど、国際的なソリストとして、どこへいってもひっぱりだこの人気者となる。

 今年に入ってからも、ソロやアンサンブル、所属する航空自衛隊航空中央音楽隊の演奏会と休む間もなくユーフォを吹きまくり、その合間をぬってレコーディング活動にも精力的に取り組んでいる。

 ちなみに、最近のものだけでも、この3月にソロCD「モザイクII」を発表したかと思えば、5月には土気シビックWOとの共演でクロード・スミスの「ユーフォニアムのための演奏会用小品」をリリース、そして、この6月17日に、伊藤康英、三枝成彰、村田陽一という日本を代表する豪華な作曲陣が書き下ろした3曲の「ユーフォニアム協奏曲」を収録したCDが発売と、まさに、2007年夏は、外囿祥一郎一色って感じなんだよね。

 さて、そんな外囿祥一郎の最新作「コンチェルト・トリロジー」をさっそく聴かせてもらいましたが、ソロもすばらしいけど、とにかく、3曲が3曲とも「本当にいい曲!」っていうのが、すばらしかったですよね。このアルバム、マジで何回も聴きたくなるような、この手の「コンチェルトもの」には珍しい?傑作といえるでしょうね。

 まずは、百聞は一見にしかず!ってことで、

 今、発売元の佼成出版社のサイトで、このCDのプロモーション映像と音が楽しめますので、ぜひ、リンクたどって、チェックしてみてください(CDのプレゼントコーナーもあるよ)。

佼成出版社HP(下のアドレスをクリック)
http://www.kocd.jp/topics/070531/070531.html

■コンチェルト・トリロジー

ユーフォニアム:外囿祥一郎
航空自衛隊航空中央音楽隊

KOCD-4301
2007年6月17日発売
定価2,800円(税込)

1. ユーフォニアム協奏曲/伊藤康英【19:29】
/Yasuhide Ito

2. トランペット協奏曲(ユーフォニアム・ヴァージョン)
/三枝成彰(arr.長生淳)【26:33】
/Shigeaki Saegusa(arr.Jun Nagao)
・第1楽章:【8:45】
・第2楽章:【9:36】
・第3楽章:【8:12】

3. ユーフォニアムと吹奏楽のための「ウインズ」/村田陽一【12:19】
/Yoichi Murata

このCDをBPショップで購入する >>> クリック
http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-1226/


■航空自衛隊 航空中央音楽隊
第46回定期演奏会

【日時】2007年6月17日(日) 13:00開場/14:00開演
【会場】すみだトリフォニーホール
【交通】JR総武線「錦糸町駅」北口より、徒歩3分
東京メトロ半蔵門線「錦糸町駅」3番出口より、徒歩5分

【プログラム(予定)】

○行進曲「シルバー・ウィングス」(銀翼):斎藤高順
○航空中央音楽隊委嘱作品「3つの印象」
~ユーフォニアムとウィンドオーケストラのための~(初演):天野正道
独奏:空曹長 外囿祥一郎

○交響組曲「機動戦士Zガンダム」より:三枝成彰(arr.長生 淳)
Zガンダムのテーマ、戦争と平和、恋人たち

客演指揮者:加養浩幸

○歌劇「マクベス」より:ヴェルディ(arr.鈴木英史)
○序曲「1812年」:チャイコフスキー

【問い合わせ】担当者 航空中央音楽隊
TEL 042-524-4131内線292