Q: 指揮をするとおかしいとからかわれたりする。また、指揮の形も悪いと言われる。

A10: 自分たちで選んだ、または承認した指揮者のはずです。仲間を大切にしない楽団は音楽以前の問題です。仲間がいるから合奏できるし、音楽も広がっていいきます。なぜ、楽団を崩壊させようとするのでしょうか?もし、何か悪いところや疑問の所があったら、言葉を選び、個人のレベルで話してはどうですか?
大勢の合奏中にからかうということは、もってのほかです。一度全員で考えてみて下さい。

以下に、指揮の基本を書きました。これまでのこのコーナーの内容も参考にしてみて下さい。(学生指揮者の心構え・・・)

指揮の基本的考え方
五十嵐 清

指揮者は、奏者(の集合体)に自分の意思を伝えて、演奏してもらわなければ音楽が表現できません。ですから正確に自分の欲しい音(音楽)を奏者に伝えていかなければなりません。そのためには奏者との信頼関係は必要不可欠です。奏者を愛することを忘れず、音楽的にも人間的にも魅力のある「プラス」の存在でいて下さい。また、吹奏楽、管弦楽、合唱等全ての指揮は、表現する手段(楽器の種類等)や方法(奏法、発声法等)が違うだけで、指揮の技術や音楽作りは同じであることを認識しておいて下さい。

 それでは、次の指揮の三つの基本をマスターして下さい。
1.演奏者の呼吸や奏法を理解する。
2.楽譜を充分に読んで構成、テンポ等をつかむ。
3.正確な基本動作を身につける。

1.演奏者の呼吸や奏法を理解する。
各々の楽器の奏法・特徴を理解することが、良い指揮を生むキーポイントです。
例えば、弦楽器のアルコとピチカートの場合では、指揮するときの気遣いが違います。そして呼吸法を知ることにより、フレーズの終わりのブレスの取り方にも配慮することができます。

2.楽譜を充分に読んで構成、テンポ等をつかむ。
指揮者は、奏者より前に楽譜を充分に読んで、その曲の作者の意思、構成、テンポ等をつかんでおかなければなりません。スコアリングは、指揮者が絶対にしなくてはならないことです。特に、フレーズ、アーティキュレーション、アゴーギグ、曲全体の流れについて注意をすることが大切です。
特に、一つ一つの音を出すことより、その音がどの様に移り変わって次のどんな音につなげるかが大切で、このことが音楽の表現になっていきます。

3.正確な基本動作を身につける。
指揮の基本動作には、
1)フォーム(各拍の区分、一拍目はDOWN)
2)タイミング(ブレス、打点、予動作等)
3)メリハリ(曲の感じにあった棒)
4)脱力(流れる棒、力まない棒)
の四つがあげられます。しかし、このことについては、実際にレッスンをしなくては、言葉だけでは伝わりません。

 ここまでが、指揮者が基本としてマスターしなければならないことです。それでは、実際の合奏では、どうしたらよいか。
アマチュアの楽団では、トレーナー性が最も重要です。
1)奏者から出てきた音から、いろいろな問題点をすばやく抽出し、
的確に迅速に指示をする(このためには多くの経験が必要)
2)テンポ、アインザッツ、音程、リズム、バランス、音色、等に変化と統一を与える。
3)音楽性(生命とエネルギー)を与える。

 曲はただ通し流すだけでなく、技術的に正確に、そして統一できるように部分的にも繰り返し練習することです。しかし、常に曲の全体の流れを感じていて下さい。

 最後に、上手なバトン技術=良い指揮者ではなく、心を語る音楽性を重視した指揮を目指してもらいたい。

回答:五十嵐 清

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください