■ブラス・アーツ・フェスティバル2009

日時:2009年10月16日(金)
午後3時 インターナショナル・スタッフ・バンド
午後7時半 フォーデンス・バンド
BPレポーター:多田宏江

▲プログラム表紙

 

 英国ブラスバンド通信第3回目は、10月に行われた「ナショナル・ブラスバンド・チャンピオンシップス・オブ・グレードブリテン」と、その前日に行われた、ガラコンサート「ブラス・アーツ・フェスティバル」のレポートを前編と後編に分けてお届け致します。まずは、「ブラス・アーツ・フェスティバル」から。

▲オックスフォード・ストリート駅

 場所は、ロンドン、リージェントホール。ロンドンは今、2012年のロンドン・オリンピックに向けて、いたるところで工事が行われています。リージェントホールの最寄り駅、オックスフォード・サーカスも写真の通り工事中。駅から少し歩いたところに、お店に混ざって、救世軍のホールである、リージェントホールはあります。私がマンチェスターから、会場に着いたのが午後2時半。会場では既にCD販売も始まり、お客さんたちが集まっていました。

▲リージェント・ホールの正面入り口

■「アフタヌーン・コンサート」(Afternoon Concert)

【日時】10月16日(金) 15:00~
【出演】インターナショナル・スタッフ・バンド・オブ・ザ・サルヴェーション・アーミー
(International Staff Band of the Salvation Army)
【指揮】ステファン・コブ(Stephen Cobb)
【ゲスト】ピーター・グレイアム(Peter Graham)

▲インターナショナルスタッフバンドと、ピーターグライアム

【演奏曲目】(プログラムから)

  • The Ambassadors (Graham)
  • Triumph of Peace (Ball)
  • Song of the Brother (Leidzen)
  • Ad Optimum (Graham)
  • St.Teresa (Graham)
  • Blazon (Graham)
    -休憩-
  • Torchbearers March (Ball)
  • The Torchbearer (Graham)
    Presentation by the composer Peter Graham
  • Seize The Day (Graham) World Premiere

 3時からのインターナショナル・スタッフ・バンドは、今回のナショナル・ブラスバンド・チャンピオンシップス・オブ・グレードブリテン課題曲「ザ・トーチビアラー」(The Torchbearer)の作曲者、ピーター・グレイアムがゲスト。

翌日のナショナルズに向けて、「ザ・トーチビアラー」のモチーフとなった、エリック・ボール作曲のサルベーション・アーミー・マーチ「トーチビアラーズ」の演奏と、「ザ・トーチビアラー」の曲解説を中心に作曲者自ら、司会・進行を進める形でコンサートは進みました(途中、数曲は指揮者、ステーブン・コブが司会)。また、演奏会の最後には、ピーター・グレイアム作曲の「スィーズ・ザ・ディ」(Seize The Day)が、世界初演されました。

 この演奏会のプレイヤーの中には、今年7月に21歳でロンドン交響楽団首席トランペット奏者に就任した、フィリップ・コブも演奏に参加していました。この日12:30から同じ会場で行われた、ランチタイム・コンサートのゲストとして招かれていたフィリップは、指揮者のステーブン・コブの息子さん。お父さんに吹いて行きなさい、と言われたのかな?なんて想像してしまいました。

 作曲者ピーター・グレイアム、エリック・ボール以外の作品として演奏された「Song of the Brother (Leidzen)」は、バンドをバックにプリンシパル・ユーフォニアム奏者のデリック・ケイン(Derick Kane)がソロを吹きました。彼はこの席に座って34年。ソロは全部暗譜演奏。その頼りがいがあるパフォーマンスは、これからもプリンシパルのシートを吹き続けるだろうと思わせる、安定感のある演奏でした。

その他「インターナショナル・スタッフ・バンド」演奏CDはこちら! >>>

■「ガラ・イヴニング・コンサート」(Gala Evening Concert)
【日時】10月16日(金) 15:00~
【出演】フォーデンス・バンド(Foden’s Band)
【指揮】ギャリー・コット(Garry Cutt)

▲フォーデンス・バンド

【演奏曲目】(プログラムから)

  • The Cossack (Rimmer)
  • Force of Destiny (Verdi arr Wright)
  • Someone Cares (Steadman-Allen)  コルネットソロ:Mark Wilkinson
  • La Danza (Rossini arr Langford)
  • 2nd Movement from Salt of the Earth (Scott) E♭ベースソロ:Les Neish
  • Arioso (Bach)
  • Paganini Variations (Wilby)-休憩-
  • Horizons (Lovatt-Cooper)
  • Nimrod (Elgar)
  • Varied Mood (Woodfield) ユーフォニアムソロ:Glym Williams
  • Indiana Jones and the Temple of Doom (Williams arr Farr)
  • Irish Blessing (Bacak arr Bradnum)
  • Robbin Harry (Inns arr Charrosin) シロフォンソロ:Mark Landon
  • Procession to the Minster (Wagner arr Snell)

 ブラス・アーツ・フェスティバル2009のトリを飾るのは、翌日のコンテストを控えるフォーデンス。ナショナルズの課題曲も仕上げながら、コンサート・プログラムに1991年のブリティッシュオープン課題曲「パガニーニ・バリエーションズ」を入れてくるあたりは、さすが手を抜いてません。さらには、「パガニーニ・バリエーションズ」の演奏の完成度の高さ。感動的な演奏に、演奏会前半部から拍手の嵐でした。

 その他、前半のプログラムには、プリンシパル・コルネット奏者マーク・ウィルキンソンのソロ「サムワン・ケアーズ」、E♭ベース奏者レズ・ニーシュのソロ「ソルト・オブ・ジ・アース」がそれぞれありました。晴れた空に、シルクのリボンが風になびいているようなマークのコルネットの音色、ジャズっぽい深みのあるレズのE♭べースに、すっかりお客さんもリラックス。

 休憩を挟んで後半には、プリンシパル・ユーフォニアム奏者グリン・ウィリアムスのソロ「ベリード・ムード」、マーク・ランドンのシロフォンソロ「ロビーン・ハリー」。グリンのユーフォニアムの音色は、まるでベルから虹が広がっていくような豊かな響き、マーク・ランドンのシロフォンもフォーデンスの打楽器セクションのレベルの高さを表しているかのようなソロでした。

 お客さん大満足の演奏会に、鼓膜が破れそうな拍手と指笛が続いていました。・・・とそんな演奏会の後は、同じ会場で翌日のコンテストのリハーサル。内容盛りだくさんのコンサートの後に、コンテストピースという、彼らのスタミナに圧巻でした。

▲翌日の大会に向けて、コンサート後のリハーサル

 同じ日、ロンドンの別の会場では、エンフィールド・シタデル・バンド(Enfield Citadel Band)による、もう1つのガラコンサート「プレ・コンテスト・フェスティバル(Pre contest Festival)」が、ウェストミンスター駅近くのセントジョンズ・スミス・スクエアにて行われていました。

<ブラス・アーツ・フェスティバル2009演奏団体・演奏順>
※プログラムからの引用 会場は全てリージェントホール

■「エクスプレッションズ」(Expressions)
【日時】10月15日(木) 19:45~
【出演】リージェントホールバンド&リージェントホールソングスターズ
(Regent Hall Band and Regent Hall Songsters)
【ゲスト】Paul Sharman(コルネット)、 Dudley Bright(トロンボーン)、 Darren Bartlett(歌)

■「ランチタイム・コンサート」(Lunchtime Concert)
【日時】10月16日(金) 12:30~
【出演】ギルドホール・ブラス・バンド(Guildhall Band Band)
【指揮】ポール・コッシュ(Paul Cosh)
【ゲスト】フィリップ・コブ(Philip Cobb)

■「アフタヌーン・コンサート」(Afternoon Concert)
【日時】10月16日(金) 15:00~
【出演】インターナショナル・スタッフ・バンド・オブ・ザ・サルヴェーション・アーミー
(International Staff Band of the Salvation Army)
【指揮】ステファン・コブ(Stephen Cobb)
【ゲスト】ピーター・グレイアム(Peter Graham)

■「ガラ・イヴニング・コンサート」(Gala Evening Concert)
【日時】10月16日(金) 15:00~
【出演】フォーデンス・バンド(Foden’s Band)
【指揮】ギャリー・カット(Garry Cutt)

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