ソプラノ・コルネットのレジェンドたち…イギリスのブラスバンド界で“レジェンド”と呼ばれる3人のソプラノ・コルネット奏者のソロを枚のCDにまとめた感動的な好企画盤!

 イギリスのブラスバンド界で“レジェンド”と呼ばれる3人のソプラノ・コルネット奏者、ケヴィン・クロックフォード、ピーター・ロバーツ、アラン・ウィッチャリーのソロを各6曲ずつ、レーベルの枠を超えて1枚のCDにまとめた感動的な好企画アルバム!!

 収録されている各トラックは、1982年から2011年の30年間にリリースされた15枚のオリジナル・アルバムからコンピレーションされたもの!すでに廃盤のものもあり、中古盤でも今から見つけるのがきわめて難しいレアな演奏もあるので、ファンにはたいへん喜ばれそうだ!

 3人のトップを切って登場するのは、ケヴィン・クロックフォード。

 「ブラス・イン・コンサート選手権2008」(DVD-9388)に収録されている「マッカーサー・パーク」の超絶ラストノートや「ブラス・イン・コンサート選手権2010」(DVD-9466)に収録されている「四季」から “冬”など、数々の美しいソロで日本でも知られるようになったクロックフォードは、シティ・オブ・コヴェントリー、レイランド・ヴィークルズ、ブラック・ダイク・ミルズなどで活躍し、ピーター・ロバーツの跡を受け、グライムソープ・コリアリーのソプラノ・コルネットとなった人だ。

 そのクロックフォードは、アルバム冒頭、ゴフ・リチャーズがヒュー・ナッシュという筆名で書いた『デメルザ』でいきなり泣かせてくれる。曲のメロディー・ラインも演奏の歌ごころもとにかく美しい!

 3曲目のシュトラウスの喜歌劇「カサノヴァ」から“修道女の合唱”で聴かせるソフトで伸びやかなサウンドも、涙がこぼれるほど感動的だ!!

 2人目は、ピーター・ロバーツ。

 超ロングセラーとなっているCD「レジェンド~ピーター・ロバーツ」(CD-0578)のタイトルは、正しく彼のものと言わせるほどの実力と人気を兼ね備えたソプラノ・コルネット奏者。グライムソープ・コリアリーで25年間演奏した後、ヨーロピアンを席巻した伝説的ヨークシャー・ビルディング・ソサエティで活躍し、ブラック・ダイクで有終の美を飾った名奏者だった。

 ロバーツの演奏1曲目は、フィリップ・スパークが彼のために書いた『フラワーデール』。すでにこの1曲だけで泣かされること請負いだが、その後につづく、スティーヴン・ブラの『ハイアー・プレイン』(とくに中間部)も、パオロ・ルスティケッリの『キリエ』もとても感動的だ!!

 3人目に登場するのは、アラン・ウィッチャリー。

 その39年に及ぶ演奏歴の中で、フェアリーで14年間、レイランドで12年間、フォーデンズで10年間というように、1つのバンドに長く腰を据えて演奏活動を行った。日本にも友人、知人が多い。

 彼の1曲目は、ソルフォード大学でロイ・ニューサムとピーター・グレイアムに学び、やがてウィッチャリーの妻となった内田佐智の『ディープ・ボンド』。彼の一家の絆をテーマとして書かれた美しくも愛のある作品で、ソロもひじょうにハートフル!

 つづく、ラングフォード編の『ドリンク・トゥー・ミー・オンリー』やシューベルトの『きみはわが憩い』でも、ソロの繊細さと歌心は魂を揺さぶる!

 ここからの後半9曲では、もう一度、クロックフォード、ロバーツ、ウィッチャリーの順に登場!

 各3曲ずつが、クラシックあり、ポップスありの展開で愉しめる。三人三様のソロ・ワークのすばらしさは、ここまでの演奏を堪能した後は、もうこれ以上語る必要もないだろう。

 しかし、その中で、トラック15のロバート・イ―ヴスの『ラプソディ』は、ソプラノ・コルネットのために書かれたオリジナルだけに注目しておきたい!とても貴重な録音と言えるだろう!

 ソプラノ・コルネットは、主にブラスバンドだけで活躍する楽器なので、日本ではあまり知られていないかも知れない!

 しかし、その真髄にせまるこのようなCDを聴かされると、初めてこの楽器にふれた人も、ドップリとその魅力にはまりそうだ!

 まるでビロードのようなサウンドの美しさに加え、オペラの名歌手のような歌ごごろ!

 ピーター・ロバーツの伝説的CD「レジェンド」ともども、すべての金管吹きのバイブルになりそうな、すばらしいアルバムだ!!

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http://item.rakuten.co.jp/bandpower/cd-3195/

【ソプラノ・コルネット】
ケヴィン・クロックフォード(Kevin Crockford) 1、2、3、10、11、12
ピーター・ロバーツ(Peter Roberts) 4、5、6、13、14、15
アラン・ウィッチャリー(Alan Wycherley) 7、8、9、16、17、18

【演奏団体】
グライムソープ・コリアリー・バンド(Grimethorpe Colliery Band) 1、11、12
フェアリー・FP・ミュージック・バンド(Fairey FP (Music) Band) 2
ウィリアムズ・フェアリー・バンド(Williams Fairey Band) 3、17
ヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンド(Yorkshire Building Society Band) 4、14
ブラスバンド・バイズィンヘン(Brass Band Buizingen) 5、6、15
ボアシャースト・グリーンフィールド・シルバー・バンド(Boarshurst (Greenfield) Silver Band) 7
レイランド・バンド(Leyland Band) 8、16
セラーズ・エンジニアリング・バンド(Sellers Engineering Band) 9
ブラック・ダイク・ミルズ・バンド(Black Dyke Mills Band) 10
ブラック・ダイク・バンド(Black Dyke Band) 13
BNFLバンド(BNFL Band) 18

【指揮者】
ジェームズ・ガーレイ(James Gourlay) 1
ブライアン・グラント(Brian Grant) 3、12
デヴィッド・キング(David King) 4、14
リュク・ヴェルトッメン(Luc Vertommen) 5、6、15
ジョナサン・ウェブスター(Jonathan Webster) 7
リチャード・エヴァンズ(Richard Evans) 8、16、18
フィリップ・マッキャン(Philip McCann) 9
ジェームズ・ウォトスン(James Watson) 10
フランク・レントン(Frank Renton) 11
ニコラス・チャイルズ(Dr. Nicholas Childs) 13

・オリジナル録音制作年:各トラック末尾のカッコ内に記載

【収録曲】
1. デメルザ/ヒュー・ナッシュ  【4:16】
Demelza/Hugh Nash [2010]

2. エマニュエル/ミシェル・コロンビエ (arr. マーク・フリーフ) 【2:57】
Emmanuel/Michel Colombier (arr. Mark Freeh)[2003]

3. 喜歌劇「カサノヴァ」から“修道女の合唱”
/ヨハン・シュトラウス(子)(arr. サイモン・カーウィン) 【3:58】
The Nuns’ Chorus from Casanova/Johann Strauss II (arr. Simon Kerwin)[2001]

4. フラワーデール(「ハイランド讃歌」から)/フィリップ・スパーク 【4:02】
Flowerdale/Philip Sparke [2003]

5. ハイアー・プレイン/スティーヴン・ブラ 【6:16】
The Higher Plane/Stephen Bulla [2004]

6. キリエ/パオロ・ルスティケッリ (arr. リュク・ヴェルトッメン) 【4:03】
Kyrie/Paolo Rustichelli (arr. Luc Vertommen)[2004]

7. ディープ・ボンド/内田佐智 【3:49】
The Deep Bond/Sachi Uchida [2002]

8. ドリンク・トゥー・ミー・オンリー(ただきみが瞳をもって)
/伝承曲 (arr. ゴードン・ラングフォード) 【5:02】
Drink to me Only/Traditional (arr. Gordon Langford)[1989]

9. きみはわが憩い/フランツ・シューベルト (arr. ウォルター・ハーグリーヴス) 【3:57】
Du Bist Die Ruh (you Are Peace)/Franz Schubert (arr. Walter Hargreaves)[1990]

10. おお聖夜(さやかに星はきらめき)(讃美歌第2編219番)
/アドルフ=シャルル・アダム (arr. スティーヴン・ブラ) 【5:39】
O Holy Night/Adolphe Adam (arr. Stephen Bulla)[1994]

11. 夜の女王のアリア(歌劇「魔笛」から)/モーツァルト (arr. サンディー・スミス) 【3:04】
The Queen of the Night’s Aria/Wolfgang Amadeus Mozart (arr. Sandy Smith)[1991]

12. ヴィリア/フランツ・レハール (arr. アンディ・クック) 【4:56】
Vilja/Franz Lehar (arr. Andi Cook)(2011)

13. 主の祈り/アルバート・ヘイ・マロット (arr. フィリップ・ウィルビー) 【3:04】
The Lord’s Prayer/Albert Malotte (arr. Philip Wilby)[2006]

14. メモリー(ミュージカル「キャッツ」から)
/アンドルー・ロイド=ウェバー (arr. アラン・キャザロール) 【4:20】
Memory/Andrew Lloyd Webber (arr. Alan Catherall)[2003]

15. Ebソプラノ・コルネットのためのラプソディ/ロバート・イ―ヴス  【6:01】
Rhapsody for Eb Soprano Cornet/Robert Eaves [2004]

16. ひばりは高らかに/アイルランド伝承曲 (arr. ゴードン・ラングフォード) 【4:05】
The Lark in the Clear Air/Traditional (arr. Gordon Langford)[1996]

17. タイスの瞑想曲/ジュール・マスネ (arr. ジェフリー・ブランド) 【4:32】
Meditation from Thais/Jules Massenet (arr. Geoffrey Brand)[1982]

18. トランペット・ヴォランタリー/ジェレマイア・クラーク (arr. プラム・ゲイ) 【2:31】
Trumpet Voluntary/Jeremiah Clarke (arr. Bram Gay)[1994]

【このCDをBPショップでチェックする】
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