【コラム】富樫鉄火のグル新 第371回【新刊紹介】「手紙」が語る、巨匠と2人の日本人の、驚愕の交流!

驚くべきノンフィクションが出た。
あたしも、仕事柄、多くの音楽家の評伝を読んできた。特にバーンスタインは大好きだったので、日本で読めるものは、おおむね、目を通してきたつもりだ。そして、バーンスタインにかんしては、もう、出尽くしたように思ってきた。
しかし、まさか、いまになって、こんな素晴らしい評伝が出るとは、夢にも思わなかった。
この本に出会えて、ほんとうによかったと思うと同時に、こうやって紹介できることが、うれしくてたまらない。

本書は、ひとことでいってしまえば、レナード・バーンスタインの生涯を描いたノンフィクションである。指揮者、作曲家、ピアニスト、教育者として超人的な活躍をした、20世紀アメリカが生んだ天才だ。
だが、本書は「評伝」とはいうものの、そのアプローチ方法が、あまりにも特異である。

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