■いがらし きよし の「バンド料理法」(7)

【9月号】
「おもてなしの心 ・ 心から心への音楽」~LIVE(生)演奏の醍醐味
Text:五十嵐清

コンクールや演奏会を間近に控え、皆さんは既に「自分と楽器」「奏者同士」そして「指揮者と奏者」は身も心も一体となっていると思います。本番では(自分たち)吹奏楽部とホール、そして聴衆が一つになれるかにかかっています。

リハーサル(練習)ではホールでのサウンドを生かすための演奏のテクニックを磨きます。ある程度、楽譜上の指示、自分(達)の奏法、演奏スタイル等を変えなければならないこともあります。これは如何にして「自分たちの心」を伝えるかということで、そのために奏法を変えるのであって、自分たちの芸術性を変えることではないのです。そして音楽演奏は、「瞬間芸術であり空間芸術」ですから、演奏会場(ホール)に来ないと音楽は創れませんし、最終的に芸術が完成しないのです。どのように音楽を創り、どのようなテクニックをもってすれば、自分が演奏している曲に対して感じていること、聴衆に伝えたいこと、自分達の気持ち(心)を正直に素直に伝えられるかが最も大切であり、難しいことです。

学校などで練習していることは、ひたすら自分(達)の持っているパーツ部品の全てを完璧な状態にして、パーツ部品を磨き上げる作業にすぎません。私達はステージ上でしかもそこに聴衆がいて、(お客様と)一緒にならなくては音楽を組み立てられないのです。自分勝手には組み立ててはいけなく、また本来出来ないのです。ですから「生きた音楽というものがステージで瞬間的にどんどん生まれては消えていく。そしてどんどん聴衆の心の中に入っていく」ことができると思います。意図的に自分達だけで作った上辺の演奏は聴衆には伝わりません。その代わり素直に自分達の心から込み上げた思いは聴衆に必ず伝わります。音楽は一方通行ではありません。

自分の内側(=心)から込み上げてくるものは、聴衆の琴線 に触れています。その感動しているという心がまた自分にも伝わり戻ってきます。つまり相互の対話なのです。投げかけを何度も繰り返しながら音楽がホールの中でいろいろと変化していく、それがLIVE演奏であり、聴衆と演奏者が一体になるということです。実際LIVEで何に心を打たれるかというと、奏者が今演奏している曲をとても大切にしている気持ちです。奏者の姿を見ながら、音楽に対してとても謙虚で、楽しんで演奏していることが伝わってくることがどんなに素晴らしいことか。

ステージでは自分の内面から感じて、心と身体全体を使い音楽を表現し、そして仲間と共に音楽をしている喜びを感じられる、「魂」がこもった演奏をしましょう!

LIVE演奏での醍醐味は、その瞬間瞬間で、
指揮・奏者・聴衆・顧問・コーチ・保護者・先輩や部員など
関わった全ての人と音楽を分かち合える「興奮と感動」なのです。
(続く)

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