【コラム】富樫鉄火のグル新 第342回 『サンダーバード』の55年

 イギリスのTV人形劇『サンダーバード』の、日本での放送開始55周年を記念して、コンサートや映画など、いくつかのイベントがつづいている。
 先日(1月9日)には、シネマ・コンサートが開催された(西村友:編曲・指揮、東京佼成ウインドオーケストラ/東京オペラシティ・コンサートホールにて)。最近流行の、映像とオーケストラ演奏が合体したコンサートだ。

 わたしは、「シネマ・コンサート」が、あまり好きではない。
 やはり映画のサウンドは、映画館の真っ暗な密閉空間で、スピーカーの大音響に身を任せてこそ迫力あるものだ。それが、明るいコンサートホールで、はるか遠くの小さなスクリーンを見上げながら、ステージ上でのオーケストラ演奏を聴いても、まったく迫力がない。重要なのは、ナマ演奏だとか、プロの素晴らしい演奏とかではなく、座席や空気を通じてビリビリ音が伝わってくる感覚なのだ。それが、シネマ・コンサートでは皆無である(『2001年宇宙の旅』のときなど、空しくなって前半で帰ってしまった)。

 よって、今回の「サンダーバード55周年 シネマ・コンサート」も、わたし自身、音楽解説コラム(作曲者バリー・グレイにまつわる)をネット連載したが(下段参照)、正直なところ、あまり期待していなかった。
 ところが、これが、なかなかよかったのである。

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