五輪開会式の2日後、産経新聞に載った女性読者の投稿エッセイに、こんな一節があった。
〈このコロナ禍での開催。/ついこの間まで、子供の運動会は延期なのに、オリンピックはやるのね、なんて言っていた自分を撤回します〉
あの開会式と、その後の日本選手の活躍ぶりを見て、おそらく、かなりの日本人が、おなじ境地に至ったと思われる。「やっぱ、始まっちゃえば、盛り上がるよねえ」と。
開会式翌日(24日)の毎日新聞には、こんな記事もあった。
〈六本木ヒルズにある高層階の職場から国立競技場の様子を見ていたという男性会社員(41)は、「五輪には否定的だったが、『ドローンで作られた地球』を見て、日本の技術力はすごいと思った。実際に始まると応援しようという気持ちになった」と興奮した様子だ〉
この男性は、完全に骨抜きされている。
前回に綴ったように、あのドローン・ショーは米インテル社製で、日本の技術ではない。
あのように大量のドローンをLEDで光らせて形状をつくるショーは、インテル社とディズニー社が共同で特許を所有しているそうだ。日本は、これだけディズニー文化に蹂躙され、そのうえまだ大金を支払っている。アメリカの占領が、まだつづいているとしか思えない。