【CD】エドワーディアン・バンドスタンド(演奏:コールドストリーム・ガーズ・バンド)

5つあるイギリスの近衛軍楽隊中、度重なる来日で日本で最も身近な存在となっているコールドストリーム・ガーズ・バンドが、1999年、バッキンガム宮殿にほど近いウェリントン兵舎内の自バンドのバンドルームでレコーディングした自主制作盤。

プロデューサーは、その後、スペシャリスト・レーベルのすばらしいアルバムでセンセーションを巻き起こしたマイク・プアートンで、録音エンジニアは、デッカ等のクラシック・レーベルで活躍したマーティン・アトキンスンが担っている。ホール録音ではないが、演奏のモチベーションも高く、とてもナチュラルなバンド・サウンドが愉しめる。

タイトルの“エドワーディアン”とは、20世紀初頭、国王エドワード7世が治めた時代を指すが、その時代はイギリスのミリタリー・バンドの黄金時代のひとつで、アルバムは、紳士、淑女が着飾って出かける社交の場でもあった当時のバンドスタンド・コンサートのスタイルで作られている。

オープニングは、マッケンジー=ローガンの有名なマーチ『友情の絆』で始まり、歌劇『崖の上の風車』序曲やグングルのワルツ『アモレット・ダンス』など、当時を彷彿とさせるレパートリーに、ジョン・ストーリーのユーフォニアム独奏の『ビューティフル・コロラド』、アンディー・フラックスマンのトロンボーン独奏の『愛の魅力』などの名手のソロをまじえた典型的なイギリスのコンサート・スタイルで進行。モンクトンの喜歌劇『アルカディアンズ』序曲の興奮の中にクライマックスを迎える。

このバンドのコンサート等、限られた機会にだけ直売されたレア盤だ!

【コールドストリーム・ガーズ・バンド】
英国王室の居館として知られるバッキンガム宮殿やウィンザー城の衛兵交代で活躍する近衛兵軍楽隊の1つで、1785年の創設。颯爽と行進する姿かたちだけでなく、美しいサウンドと上品な演奏で世界的な知名度を誇り、SPやLPレコードの時代から、RCA, Pye, Deccca、Polydor、Chandos等のメジャー各レーベルのほか、世界中のレーベルからの数多くのアルバムが発売されている。現在は、音楽監督を含めて50名の陣容。英国王室の親善音楽大使として世界各国へ演奏旅行を行い、度重なる来日で日本でもおなじみとなっている。

■エドワーディアン・バンドスタンド
演奏:コールドストリーム・ガーズ・バンド

An Edwardian Bandstand
https://item.rakuten.co.jp/bandpower-bp/cd-4631/

【データ】

・演奏:コールドストリーム・ガーズ・バンド (The Band of the Coldstream Guards)
・指揮:デヴィッド・マーシャル(Major David J. Marshall)
・発売元:自主制作 (The Band of Coldstream Guards)
・発売年:1999年
・収録:1999年、Wellington Barrack, London
・メーカー品番:

【収録曲】

1. マーチ「友情の絆」/ジョン・マッケンジー=ローガン【3:48】
The Bond of Friendship/John Mackensie-Rogan

2. 歌劇「崖の上の風車」序曲(作品71)/カール・ゴットリープ・ライシガー
(arr.ウィンターボトム)【8:18】
Die Felsenmuhle von Etalieres/Carl Gottlieb Reissiger(arr. Frank Winterbottom)

3. ワルツ「アモレット・ダンス」(作品161)/ヨーゼフ・グングル【9:48】
Amoretten Tanze(作品161)/Josef Gung’l

4. 歌劇「サムソンとデリラ」から“私の心はあなたの声に開く”/サン=サーンス
(arr.マーシャル)【6:37】
Softly Awakes My Heart from “Samson and Delilah”/
Charles Camille Saint-Saens(arr. David Marshall)
コルネット:ベン・ゴッドフリー(Ben Godfrey)

5. ヴォヴォイデンの精神/ルドヴィク・グロスマン【6:59】
Der Geist Der Wowoiden/Ludwik Grossman

6. サマム/カール・ロブレヒト【6:01】
Samum/Carl Robrecht

7. ビューティフル・コロラド/ジョーゼフ・デ・ルカ【4:44】
Beautiful Colorado/Joseph De Luca
ユーフォニアム:ジョン・ストーリー(John Story)

8. バンブーラ/サミュエル・コールリッジ=テイラー
(arr. フランク・ウィンターボトム)【7:16】
The Bamboula/Samuel Coleridge-Taylor(arr. Frank Winterbottom)

9. ゆるがぬ忠誠(剛毅潔白)/カール・タイケ【4:25】
Steadfast und True/Carl Teike

10. 愛の魅力/アーサー・プライアー【6:52】
Love’s Enchantment/Arthur Pryor
トロンボーン:アンディー・フラックスマン(Andy Flaxman)

11. ベルフェゴールのタランテラ/ロッホ・アルベルト【4:46】
La Tarantelle de Belphegor/Roch Albert

12. 喜歌劇「アルカディアンズ」序曲/ライオネル・モンクトン【5:28】
The Arcadians/Lionel Monckton

【このCDをBPショップでチェックする】
http://www.bandpower.shop/shopdetail/000000001621/

「【CD】エドワーディアン・バンドスタンド(演奏:コールドストリーム・ガーズ・バンド)」への1件のフィードバック

  1. 何時も拝見しておりますが、突然の初めての投稿ですみません。
    Band of the Coldstream Guardsの招聘をしているベルカントジャパンの今瀬と申します。
    懐かしいCDをご紹介して頂き有難うございます。
    ご覧になってなかったら最新のユーチューブをご紹介したく、先週のヨーロッパサッカーのFAカップ決勝戦での”Thema to Grandstand”
    https://www.youtube.com/watch?v=-kiYnZchDAo
    と決勝戦国家演奏です。
    https://www.youtube.com/watch?v=O2PHf8vWU1k

    年末にまた日本ツァーやりますので宜しくお願い致します。

    ベルカントジャパン・極東芸大
    今瀬康夫

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください