【コラム】富樫鉄火のグル新 第308回 映画評『ブータン 山の教室』

 現在、岩波ホールで公開中の映画『ブータン 山の教室』は、普段知る機会が少ないブータン王国の映画だ。
 ただ、監督はブータン人だが国際的に活躍する写真家で、その夫人であるプロデューサーも台湾出身なので、厳密にいうと〈純ブータン産〉の映画とはいい難いかもしれない。台湾資本も入っているようだし、クレジットも英語表記で、明らかに国際市場を狙って製作された映画である。
 それでも、おそらく、ここに描かれた出来事は、あらゆる国の文化に共通する普遍的な問題でもあるはずで、誰が見ても感動し、考えさせられる、素晴らしい映画に仕上がっている。

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