■パガニーニ・ヴァリエーション(演奏:グライムソープ・・コリアリー・バンド)

1991年10月、マンチェスターのBBC第7スタジオで録音されたグライムソープ・コリアリー・バンドのコンサート・アルバム! プロデューサーは、ニコラス・チャイルズとアリスン・チャイルズ。エンジニアは、ブラスバンド録音のスペシャリスト、ハロルド・バーンズが担っている。

指揮は、1988年以来、首席指揮者をつとめたフランク・レントン。王立マンチェスター音楽カレッジ出身で、ネラーホール陸軍音楽学校首席音楽監督、ブリティッシュ・コンサート・オーケストラ首席指揮者など、多才な顔をもつ。BBC放送「リッスン・トゥー・ザ・バンド」や“ヨーロピアン・ブラスバンド選手権”のDVDシリーズのコメンテーターとしてもおなじみだろう。指揮者として2度来日している。

このCDが録音された1991年は、グライムソープ・コリアリー・バンドにとって“最も実り豊かな年”の1つだった。まず、BBC放送ラジオ3(FM)が合計8つのトップ・バンドを選び、1~3月にマンチェスターのBBC第7スタジオに聴衆を入れるコンサート形式で行なわれた“フェスティヴァル・オブ・ブラス ’91”の結果、“BBCバンド・オブ・ザ・イヤー ’91”に選出されたこと。

つぎに、“フェスティヴァル・オブ・ブラス ’91”の際、BBC委嘱作として全バンドに演奏が課されたフィリップ・ウィルビーの『パガニーニ・ヴァリエーション』が、たいへん評判を呼んで、9月の“全英オープン選手権1991”でもテストピース(課題)として使われることになった、その“全英オープン”でも優勝を飾ったのだ。

いずれも指揮はレントンだった!!

CDは、典型的なイギリスのバンド・コンサート・スタイルで構成され、リムマーの『レーヴェンズウッド』やジャーマンの『プレジデント』という名曲マーチのほか、オリジナルからボールのラプソディ『自由への旅』、クラシックからサンサーンスの交響曲第3番『オルガン』から“フィナーレ”、名手ケヴィン・クロックフォードのソプラノ・コルネットをフィーチャーしたモーツァルトの歌劇『魔笛』から“夜の女王のアリア”など、当時のグライムソープの人気レパートリーをたっぷり聴かせた後、1991年シーズンの象徴的なレパートリー、『パガニーニ・ヴァリエーション』でラストをしめる構成となっている。

さすが充実した年を象徴する1枚だ! いずれの演奏もモチベーションが高く、サウンドもゴージャス!! ブリティッシュの魅力にあふれている!!

【グライムソープ・コリアリー・バンド】
1917年、イングランドの南ヨークシャー、グライムソープ村のグライムソープ・コリアリー(グライムソープ炭鉱)の労働者のリクリエーション活動として、解散となったカドワース・コリアリー・バンドのメンバーによって結成。その後、急速に力をつけてヨークシャー地方を代表するバンドの1つとなり、全英選手権、全英オープン選手権、イングランド選手権などの主要ブラスバンド・コンテストでも多くの優勝を誇る。1976年のディズニーの映画「暗闇からの脱出(Escape from the Dark)」のサウンド・トラック全曲(作曲:ロン・グッドウィン)の演奏を担当。このバンドに起こった実話をもとに、国策として推し進められた炭鉱廃止問題を描いた1996年の映画「ブラス! (Brassed Off !)」では、“グリムリー・コリアリー・バンド”のバンド名で主役を演じ、映画の大成功で一躍世界的スターダムへと押し上げられた。実際のグライムソープ炭鉱は閉鎖されたが、その後も従来どおり、グライムソープのバンド名で活躍している。

■パガニーニ・ヴァリエーション
演奏:グライムソープ・・コリアリー・バンド
Paganini Variations
https://item.rakuten.co.jp/bandpower-bp/cd-4626/

【データ】

・演奏団体:グライムソープ・コリアリー・バンド(Grimethorpe Colliery Band)
・指揮者:フランク・レントン (Frank Renton)
・発売元:Doyen (UK)
・発売年:1992年

【収録曲】

  1. レーヴェンズウッド/ウィリアム・リムマー【4:23】
    Ravenswood/William Rimmer
  2. 自由への旅(ブラスバンドのためのラプソディ)/エリック・ボール【12:00】
    Journey Into Freedom(Rhapsody for Brass Band)/Eric Ball
  3. 歌劇「魔笛」から“夜の女王のアリア”
    /ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(arr. サンディー・スミス)【3:02】
    The Queen of the Night’s Aria/Wolfgang Amadeus Mozart(arr. Sandy Smith)
    ソプラノ・コルネット(Soprano Cornet):ケヴィン・クロックフォード(Kevin Crockford)
  4. ルビー・チューズデイ/ミック・ジャガー&キース・リチャーズ(arr. アラン・キャザーロール)【4:22】
    Ruby Tuesday/Mick Jagger & Keith Richards(arr. Alan Catherall)
  5. バスター・ストライクス・バック/アラン・モリスン【2:29】
    Buster Stirkes Back/Alan Morrison
    コルネット(Cornet):アラン・モリスン(Alan Morrison)
  6. 交響曲第3番「オルガン」から“フィナーレ”/カミーユ・サンサーンス【7:13】
    Finale from Organ Symphony No.3/Camille Saint-Saens
  7. プレジデント/ウィリアム・ジャーマン【4:15】
    The President/William German
  8. 亜麻色の髪の少女/クロード・ドビュッシー(arr. マイクル・ブランド)【2:54】
    Girl with the Flaxen Hair/Claude Debussy(arr. Michael Brand)
  9. ブルー・ジョン/ピーター・ニール【3:09】
    Blue John/Peter Kneale
    トロンボーン (Trombone):サイモン・キングスリー(Simon Kingsley)
  10. ブルー・ロンド・ア・ラ・ターク(トルコ風ブルー・ロンド)/デイヴ・ブルーベック(arr. ケヴィン・エドワーズ)【4:19】
    Blue Rondo a la Turk/Dave Brubeck(arr. Kevin Edwards)
  11. パガニーニ・ヴァリエーション/フィリップ・ウィルビー【16:45】
    Paganini Variations/Philip Wilby

【このCDをBPショップでチェックする】
https://item.rakuten.co.jp/bandpower-bp/cd-4626/

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