【コラム】富樫鉄火のグル新 268回 映画『キャッツ』は、そんなにひどいのか【後編】

【前回よりつづく】
 要するに、この映画は、脳内補完を拒否する、「人類が初めて観るヴィジュアル」をつくりだしてしまったのだ。よって原作舞台を知らないひとにとっては、ますます拒否感が強くなり、受け入れにくかったにちがいない。
 だが原作舞台に慣れたひとは、いままでずっと脳内補完しながら観てきたので、この映画も、なんとか「新たなキャストと演出による、最新プロダクションのひとつなのだ」と思って観る余裕が、残っている。
 CG合成の猫人間が気持ち悪いというが、原作舞台で、目の前で観る猫役者のメイクも、そうとう無茶なもので、初演時、ずいぶん嘲笑されていたものだ。わたしも初演時、?然となった覚えがある。しかし、いまでは誰もが脳内補完で乗り切るワザを身に着けているので、笑うものなどいない。
 だから、映画肯定派は、原作舞台を知るひとに多いはずだ。

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