【コラム】富樫鉄火のグル新 第263回 ピーター・ブレイナーの仕事

 ビートルズをクラシック風に演奏する企画は、いままでにいくつかあった。
 わたしが忘れられないのは、ベルギーのピアニスト、フランソワ・グロリュー(1932~)によるもので、1976年に出た『ビートルズ・アルバム』は、いまでもカタログ上は生きているようだ。

 もうひとつ、驚いたのは1993年にNaxosから出て大ヒットした『ビートルズ・ゴー・バロック』で、ピーター・ブレイナー(1957~)なる才人が編曲・指揮したものだった。ビートルズの有名曲を、ヘンデル風、バッハ風、ヴィヴァルディ風に編曲してあるのだが、実によくできていた。なるほど、バッハやヘンデルがいま生きていて、これらの曲を編曲したら、こういうふうになるのかと、微笑ましくて楽しいアルバムだった。

 あれからかなりの年月がたったが、昨秋、突如として、同じピーター・ブレイナーによる第2弾『ビートルズ・ゴー・バロック2』が出た。なぜいまごろ……と不思議な気がしたのだが、聴いてビックリ、これは「2019年最高のクラシック・アルバム」ではないのか。

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