【コラム】富樫鉄火のグル新 第254回 芸能山城組の『AKIRA』

 大友克洋の漫画『AKIRA』は、1982年に連載がはじまった(一時中断を挟んで1990年に完結)。ものがたりの舞台は2019年、第3次世界大戦後の東京。翌2020年には東京オリンピックが開催される設定になっていた。当時は、ずいぶん先の話だなあと思っていたが、ついに現実が追いつき、漫画同様にオリンピックが開催されることになった。
 つまり、今年はまさに『AKIRA』の年なわけで、そのせいか、再上映のほか、実写映画やアニメ版リメイクの製作発表など(過去にもその種の発表は何度かあったが)、いくつかの話題がつづいた。

 漫画『AKIRA』が、原作者自らの監督で、大作アニメ映画となって公開されたのは1988年だった。当時、まだ原作は完結していなかったので、いささかダイジェスト的な構成になっていた。それでも、「最後の手描き大作アニメ」と呼ばれただけあり、クライマックス、鉄雄の“変貌”や、AKIRAの覚醒シーンは、CG以前の、独自の魅力にあふれていた。
 だがそれ以上に驚いたのは、音楽を「芸能山城組」が担当したことだった。

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