5月26日(日)から、東京・阿佐ヶ谷駅そばのミニ映画館「ラピュタ阿佐ヶ谷」で始まる特集「添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス!!」の中で、『初恋カナリヤ娘』(1955/日活/白黒/吉村廉監督/57分)が上映される。
中身は他愛のない、音楽コメディだが、主役の一人が、名ドラマーでもあったフランキー堺。そして、ダンスホールのシーンで、彼が率いるバンド「フランキー堺とシティ・スリッカーズ」が登場し、演奏のみならず、かなりのドタバタを演じるのだ!
「シティ・スリッカーズ」は、ご存知、「吹奏楽の父」岩井直溥さん(1923~2014)が、専属アレンジャーをつとめていたバンド。当時、同バンドには、谷啓、桜井センリ、植木等がいた(彼らもちゃんと映る。特に植木等は、マラカスを振っているところを、かなりのアップで映す。もちろん当時、植木等なんて、誰も知らない。のちに彼らが独立して、「ハナ肇とクレージーキャッツ」を結成する)。
そして、クレジットこそされていないが、ここでシティ・スリッカーズが演奏するにぎやかなスコアは、おそらく、岩井直溥さんによるものと思われる。
TV時代以前、もはや映画フィルムの中でしか出会えない、岩井サウンドの原点「フランキー堺とシティ・スリッカーズ」を観られる貴重な機会である。
ソフト化もされていないので、ここで観るしかない。ぜひ、多くの方々にご覧いただきたい。
上映は、5/26(日)~28(火)で、13:00と18:30の2回(併映作品あり)。
詳細は「ラピュタ阿佐ヶ谷」http://www.laputa-jp.com/ まで。
【注】映画の中に、岩井直溥さんご本人は登場しません(…と思います。富樫鉄火さんも、過去2回観ているそうですが、気づかなかった、とのことです。もしも「あそこに映っていた」との発見があったら、ご連絡ください!)。