【コラム】富樫鉄火のグル新 第215回 御恩屋

いまさらこんなことを書くと「後出しジャンケン」だといわれそうだが、1999年にカルロス・ゴーンが日産に入社したとき、近来稀に見る悪人ヅラだと思って、びっくりした記憶がある。よく、こんな顔をした人間を日産のような大企業が迎えたものだと、逆に感心した。

当時、知人と呑み屋で、「あの顔のまま、時代劇の扮装をしたら、悪徳商人役ができそうだな」と話したのを覚えている。賄賂をおくった大名から「御恩屋、おぬしもワルよのう」とからかわれると「なんの、50億円くらい、いくらでもひねりだせますゆえ。フッフッフッ」とでも言いそうな顔だ。

しかし、大幅な人員削減や工場閉鎖、「Keiretsu」(系列会社)破壊はあったが、日産が抱えていた2兆円の有利子負債は、とにかく数年で消えた(もっとも辛口評論家にいわせると、こういうコストカットは、1990年代初頭からどこの自動車メーカーも取り組んでいたのに、日産は遅すぎたのだという)。

ではその後、御恩屋の顔が善人ヅラになったかというと、それほど変わらなかったような気がする。

むかしから、人間を外見で判断してはいけないと言われてきた。だが、『人は見た目が9割』がベストセラーになったことからも察せられるように、やはり、顔には、内面が出るものだと思う。

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