【コラム】富樫鉄火のグル新 第188回 文学座アトリエ公演『冒した者』

創立80周年を迎えた文学座が、意欲的な記念公演をつづけている。今月は、三好十郎作『冒した者』が上演された(演出=上村聡史/文学座アトリエにて、9月19日観劇)。

昭和27年7月に劇団民藝が初演した芝居である(演出=岡倉史郎・三好十郎)。当時の出演は、滝沢修、宇野重吉、清水將夫、細川ちか子、奈良岡朋子――とある。民藝は、この年だけでも5~6本の映画製作に参加しており、上記役者たちのほとんどがそれらに出演している。そのかたわら、これほど重量級の芝居を初演していたことに驚かされる。

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